コンパクトなバッグにも片面2個のポケットを設置することが可能である理由、袋が内部で隔離されているからである【1415】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

布製のバッグを作りながら、デザインを確定し、コンテンツ制作にまとめるという活動をしています。

研究段階や実際の引用の手ごたえとして、自らも製作活動を続けているのです。

バッグに付いているポケットの製作、これについては複数のデザインからここ近年1つだけの混合型に行き着きました。

貼り付けタイプのラインの歪みに別れを告げ、内袋タイプの型玉縁風へシフト。

ファスナー開閉は安全ですが、日常的な開け閉めはややストレス。

程良く間をとって、ファスナーを付けない、片玉縁風の比翼付きの入り口にフラップで覆うことで、そのフラップがワンポイント的装飾になると気づきます。

そして、現在は、裏地には表地の生地の余りをフラップにしてコントラスト効果を出したフラップポケットという1つだけのデザインをバッグで製作に取り入れています。

もうこれ以上のポケットは無いということでの良い所取りした混合型なのです。

フラップポケット:開けると片玉縁風のポケットが顔を出します。フラップは「装飾」「安全機能」の2つの役割。

このたびは、それほど面積の大きなバッグではなくて、コンパクトなタイプにおいてもポケットを2個並べることができるこのタイプのポケットの特性を活かした案をご紹介。

まだ作ってもいないのですが、先にアイデアをアウトプットして一人では到底追いつかない製作の部分を、「そのアイデアを広める」という形をとることで「共有型」に相応しい活動としています。

コンパクトなバッグでもできるだけたくさんの物を入れることができないかのアイデア、壁に設置のポケットの数の充実の片面2個案

貼り付けるタイプのポケットでは不可能な重なりが問題ない隠しポケットの性質を大いに利用します↓。

この配置は、縦長のバッグには最も有効だと思います。横幅が少ない分縦にポケットを配置でき、重なりも無し。

「なぜ、重ならないの?」ということについては、裏側の袋がそれぞれ分離しているので本当は重なっていてもポケットとしてはちゃんとお部屋が分かれているからです。

縦に配列から少し変化を付けたい場合に、このようにも配置できます↓。

この配置は縦の使用面積は変わりませんが、見た感じのデザイン性が違ってきます。サイズ違いも可能です。

ということで、片面に2個ポケットを付ける案が実現可能であるということにご理解いただけたかと思います。

トート型では、もう1つ面がありますので、合計4個のポケットが可能。

場合によっては、縦に2個並べ、横に細長1個も可能な場合も。。

ポケットのサイズがゆったりとしたものを好めば1面に1つの選択肢も持っていた方が良いです。

他の種類のポケットであれば、混合デザインで前後で重ねることも過去に体験しています↓。

過去の二重ポケットの製作:バニティーバッグに利用。貼り付けポケットの中にファスナーポケット構造。

ただ、こうした重ね方は、やはりどちらからが貼り付けポケットタイプにならざるを得ないと思いますので、結局は、貼り付けポケットのコの字ラインの歪みの悩みは解決できなかったのです。

あとがき

こうして、思い付いたアイデアはアウトプットしてまいりたいと思います。

実際に製作はしたいものの、現在進行中の製作が優先。

次々湧き出てきた案というのは、図案のみで先にお知らせすることで、どこかの誰かがこの投稿を見つけ、共感しトライしてくれるかもしれないからです。

その方が、ピクチャレスクの「共有型のハンドメイドバッグ」という名に相応しい活動の1つになるのではないかと。

巷では、独自のデザインに争いがあり「真似した・真似された」がキーワードに。。

それでも売れているデザイナー様はそのスタンスでも良いと思うのです。

しかし、そうではない分野の人間もいても良い、ピクチャレスクとしてはアイデアをネットで拾われても、真似され商業利用されても、むしろ「どうぞ」「OKです」というスタンスです。

それが、私の行き着いた現在の解釈であり、ハンドメイド作家としての華々しい人生とは別のルートということになります。

長い間もがきながら見つけたルートであり、これはこれで道としては未来へ伸びていると信じているのです(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

<パッチワーク企画⑧>黒系にカラーコントラストが入った楽しみ方ができる、前後2面の表情の違いで背負い方を使い分けられるナップサック【1187】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在<パッチワーク企画>と称しまして、パッチワーク生地で作ったナップサックを連続製作中。

全部で4点のナップサックが完成しますが、このたびは2点目の完成品をご覧いただけます。

表地も裏地も共にパッチワーク、どんな並べ方をするのかという前段階の部分こそ非常に大変でした。

【1178】では1点目の完成品がご覧になれますので、もしよろしければお立ち寄りどうぞ。

このたびの2点目の特徴は1点目と同じ黒系ながら、モノトーン色のみでまとまった1点目に対しては、カラーが差し色に入ってくる点が違います。

そして、もう1つの特徴は、初の試みである「後付けポケット」を取り付けたことであり、これはとんだ「ミス」から生まれた考案でした。

ナップサックに吊り下げ式ポケットを設置、邪魔にならないスタイリッシュな仕上がりは巾着ホールの位置

バッグの内側のポケット:取り付けは巾着紐ホールのステッチに重ね、返し縫いで留めました。更に縦にも固定。
できるだけ余計な縫い目は見えない方が良いと巾着ホールのステッチに沿ったのですが。。
しっかりハギ目を合わせてステッチしなかったために、縦が左にずれてしまいました。待ち針するべきでした。

細かい部分ですが、ピッタリ表地と裏地を合わせてステッチをかけるべきでした。

そこは反省と学びです。

2点目のナップサック完成:縦30cmx横35/49cmxマチ15cm。
こちらを背中に見せる使い方もOK。
横顔。この両面使いタイプこそ横顔が素敵に映ることも特徴。そこに置いているだけでも見応えが生まれます。

せっかく両面使いが違う雰囲気で楽しめるナップサックですので、使用していない時にポンと何気なく置いているだけの様子が素敵であるというシーンもあるということを意識すると良いです。

ナップサックは昔からあるアイテムで学生時代のサブバッグにもみんなが共通に使っていた記憶があります。

キューットひもをしぼることで、入り口を開閉する役割と同時に、そのままひもがショルダーになるという、なんという無駄のない機能であることかと先人のアイデアに感嘆。

このシンプルで無駄のない必要最低限さこそがクラシックであり瀟洒なモデルなのではないかと。

あとがき

この<パッチワーク企画>でナップサックを作って行くことの意義の1つとしては、材料の調達が新品の生地ではなく、はぎれであるところに非常に意味があるということです。

確かに新品の生地だと、スムーズに短い時間で仕上がっていく簡単なアイテムです。

このはぎれの場合、パッチワークであることで日数をかけていき、過去の使用済の生地の余りの部分を見ることで、一度取り扱った経験があるその思い出のようなものがふんわり浮かんでくるのです。

しかもその生地がバラバラでたくさんのストーリーが詰まって1点になっているという構造こそが深いのです。

ここまでして時間をかけてでも作るのかどうかの手間のかかる選択は他にもあるでしょう、そんな時に思い浮かべたいのは、他ならぬ「製作の背景」です(^-^)。

かつての2種のデザインの一長一短あったそれぞれのポケットを混合型へ、たった1つの一番優れたポケットのみを今後の定番とした【1154】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグには必ず必要なもの、それは「ポケット」というお部屋。

サブバッグ的なバッグはかえってポケットが無い方がすっきりとすることや、自らがサブバッグのポケットを使うことが無かった経験から除外しています。

ここ何年も定番になったリュックでは2個付けることもあり、ポケットは充実したお部屋でありたいと追求しています。

このたびは、2007年からスタートのハンドメイドバッグ道なるもののポケットデザインの変遷の中で、ここ近年定番化した2種のポケットをご紹介しまして、更にもっと内容を高めたたった1つのデザインへの混合型に変化した様子をお届けしたいと思います。

2022年くらいまでが前者の2種のポケット、2023年以降は1種混合型という変化です。

それぞれのデメリットもあった2種のデザイン違いのポケットを掛け合わせて混合型のたった1つの定番ポケットへ

ポケットの大別2種:左は貼り付け、右は内袋タイプとその構造が随分違い2種を1点のリュックに場所違いで設置。
フラップポケット:貼り付けポケットにフラップを付けたもの。2パーツとも表へ飛び題して設置しています。
デメリット:フラップは非常に良いのですが、貼り付けポケットの底の「L字」のラインが歪みがちなのです。

ニットというわけではなく、織物でもどうしてもLの字が歪みがちな難しさが悩みでした。

このポケット1つで見た目が悪くなる可能性を孕んでいたのです。

隠しポケット:巾1cm程のボックスの空きを作る「玉縁:たまぶち」の手法をスーツの胸ポケットから引用。

大変スタイリッシュなデザインです。

デメリット:口が完全に覆われないことに少しの不安が残り、目の前の胸にあるジャケットとよりも監視が困難。

当ブログ記事は、最初の投稿の2022.11.09からおよそ2年後の2024.10.14に、ブログ記事の手直しの順番でタイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

後で貼りますYouTube動画は、2022年当時のものであり、そこからさらに発展をしています↓。

たった1つの混合型のポケットデザイン(2023年以降):隠しポケットとフラップポケットの良い所を1つに。

いわゆる「そぎ落とし」の決め方であり、貼り付けポケットの悩みのLの字のラインは出ないように、貼り付ける作り方そのものを取りやめ。

隠しポケットの方を採用し、スタイリッシュなスーツみたいな「片玉縁風」デザインは大いに活かし、その出来上がりにフラップを設置のデザインです。

フラップは写真のように、無地の中に柄としておしゃれ度を高められますし、馴染む目立たない擬態化のようなセキュリティー性重視の方向へもできます。

あとがき

2種類あることが「豊富である」という価値観の過去、それよりもたった1つでも「すべてが追求されたデザイン」であるという今、これが発展の姿です。

たった1つでも誇れるものならそれでいい、ファスナーを付けない理由は使い勝手のわずらわしさを感じた過去があったからです。

今後定番となる1つのポケット、この変遷こそまずはお伝えしたいことだったのでした(^-^)。

ハンドメイドバッグのポケットを独学した者の軌跡、基本的な本からの学び→独自の考え方の注入→説得力のあるデザインの完成【1053】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび2冊の本を拝読。

「ポケットの基礎の基礎:水野佳子 著」と、「きれいに縫うための基礎知識:水野佳子 著」です。

同じ著者様が、なぜにポケットを別枠の本にされたのかということを考えますと、ポケットの種類の豊富さと奥深さがある証、そしてポケットを重視されているその考え方も含むものだと感じました。

ほぼ独学でポケット、その他の作業でバッグ製作を15年以上やってきましたが、技術をある程度得た今、振り返るようなことも兼ねながら読ませていたのでした。

本もいろいろで、これという基本ベースではなく、それぞれ独自の手法も示されているかもしれませんが、「基礎」という言葉の強調が心のフックに引っかかったのでした。

昔ながらの良き伝統を受け継いだ最もシンプルかつ基本的な手法という点では一読をお勧めしたい本です。

そして、このたびハンドメイドバッグに取り入れていた部分と照らし合わせることもしてみました。

多種のポケットのデザインの中でも、大きく「貼り付け型」か「袋型」の2種に大別できるそれぞれのデザインと役割の違いを改めて本から学び直した

ポケットの本として1冊になるほどですので、いかに多くのポケットがあるのだろうかということです。

洋服に使われるデザインを基本に書かれた本で、実際お洋服のポケットこそが豊富な展開をしているのです。

そうして、最終的に行き着いたポケットのデザインは、なんと1つのみ。

型玉縁風の隠しポケットにフラップをコンビにしたポケット、このデザインのみへ行き着いています。

フラップポケット:フラップはセキュリティー性とデザイン性の両方を高めます。
隠しポケット:張り付けるより容量が増える点が優れた機能、そしてスタイリッシュなデザイン性の高さも特徴。

これらは、この本の中では、全く同じようにデザインされているわけではありませんでした。

上のフラップは下の片玉縁などとコンビでコートなどの蓋になっていました。

そして、見よう見まねで独学したものは、ラッピング布に加えて口布が加えられ、基本の作り方としては非常に複雑でした。

口布に当たる部分ってどこなんだろうと思いましたが、おそらく袋と一体化しているので、口布としてはパーツが無いのです。

その代わり、延長布と呼ばれる謎のパーツがあり、これは独自のもの。

ポケットの中を覗き見た時の入り口周辺もすっきりと美しく見えるためには、途中で継ぎ目を作ることで工夫した現在のデザインです。

もとは、スーツなどの玉縁の部分の作業の途中まで(切り込みのY字を入れる辺りまで)がほぼ同じで、その続きの後半が変わってきます。

こういった感じで良いと思っています。

あとがき

今まで独学的にやってきたことが、「基礎の基礎」と呼ばれるやり方と比べるとどんな違いがあるのかを見てみた回になります。

重なる部分もあり、新しい学びもありでしたが、結局は1つだけのポケットのデザインに行き着いたのも事実です。

1つ1つの箇所を製作していく時に、些細なことながら「なぜその幅にしたのか」「なぜその形にしたのか」がきちんと理由として存在しているという品物が、素晴らしい物であると思います。

なるべくして、その姿になったお品というものには哲学が込められますので、シンプルで美しいお品になっていくものです(^-^)。

ここにきてヴィンテージバッグが高騰、30年もののヴィンテージハイブランドバッグのポケット内、ぺたんこ紙を入れたくっつき防止策【1049】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近ヴィンテージバッグの価値が上がって行っているようです。

なぜなんだろう、独断で思い浮かんだことを書きますと、

・いよいよブランドバッグの過去のものはヴィンテージ級の経年になってきた?

・過去のデザイナー様の活躍時のお品がやはり良いと見直された?

・SDGs の高まりとともに、過去のお品を掘り出す動き?

こんなことを思い浮かべました。

このたび、過去の古いハイブランドバッグの価値が高まったと聞いて、持っている(持っているだけで使っていません)バッグのあることが気になりました。

それは、内ポケットのくっつき部分です。

おそらく内部も本革のように見えるのですが、それでもレザーはネタつきをかんじることがあります。

今後も末永く持ち続けるためにポケット内にある対策をしました。

良質なバッグもポケット内のネタ付きは起こり得る、起こっていない時期から折りたたんだ新聞紙(しんぶんがみ)をポケットに入れ間に取り入るくっつき防止策

このたびポケット内のくっつき対策をするバッグ:「シャネル」製のハンドバッグ。キャビアスキンタイプ。
背にも使い勝手の良いポケットがありますので、こちらも対策します。

廃版になったと聞き、いずれと思っていたのを少々焦って中古品で購入したのが、15年程前です。

当時は、¥100,000弱くらいで購入したと思ったのですが、現在は約3倍-5倍くらいです。

モデルとしてはその購入の15年前の時点ですでに中古だったわけで、1990年代-2000年辺りのモデルだと思われます。

このお品の良さを語るとすれば、容量の大きさがとても十分であるということ。

これがくっつき防止対策です↓。

まず、背のポケットへこうして新聞紙(しんぶんがみ)をていねいにふんわりたたんだものを入れます。

印刷されていない新しい用紙で、古新聞との違いがを区別します。

印刷されていない方が薄い色のバッグにはもしもの色映りに関して安心ですが、印刷は虫除けにもなるとのことで、どちらがどうとは言えません。

レアな方の印刷していない方は「amazon」様で購入できます。

あまりボリュームある畳み方だと膨らんで変な型崩れを起こしてしまいますので、ポケットに仕切りを入れる意味だけの薄さで良いです。

内側にはなんと2部屋ポケットがありましたので、それぞれ対策しました。

布は劣化やネタ付きは大丈夫だと思いますが、この際なので同じように対策をしておきました。

あとがき

収集好きな者は持っていても使わないものも多いのです。

だからこそ、むしろよく使うものよりも注意した方がよいのです。

保管しているだけで使わないのになぜ所有しているのかということですが。。

それは私にも分からないことでした。

コレクター的な一面があり、集めて持っていることが心を満たすのです。

このたびのハンドバッグのようなモデルは、ニッチなデザインのもので、発売当時はひっそりと目立たない存在であったと思うのです。

かえってそういったモデルの方が、何十年と経過した時に、昔の流行を思い起こさせることなど無いので、反対に新鮮である印象さえ受けるものです(^-^)。

貼り付けポケットは柄合わせした方が良い、隠しポケットの比翼は柄合わせしなくても問題ない、目に映る美しさと整いを意識した必要手間【867】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在3種類の生地をそれぞれのパートで使い分け、「餅巾着」というリュックを製作中です。

このたびは、内蔵巾着袋が完成した様子、そして、裏地のポケット2種類の取り付けの際に柄合わせをどこまでしたのかということをお伝えしてまいります。

特に、ポケットの柄合わせに関しては、この度のネイティブ柄は大きく見ると「ボーダー状」という配置。

効率良く生地を使うためには、必要な部分のみ合わせていくという判断をポイントにしています。

無地の巾着袋には、コントラストの効いた柄を巾着ひもに選ぶと素敵になる

ポケットの柄合わせの前に、その柄と同じ生地を内蔵巾着袋の巾着ひもにも設置した素敵さをご紹介させていただきます↓。

二重仕立ての裏地付き巾着袋:内側に縫い付けはマチの部分で行いますので、縫い代のままのマチ。ひもが素敵。

巾着ひもは、裏地と同じ素材ですので、コントラストが効いた巾着袋が内部に設置されますが、それでもすっきりとおしゃれに仕上げることができます。

ひもの向き:ひも通しもひもがよじれないように統一の向きで通します。「わ」を上向きに「はぎ」を下向きに。

ひもの上下の向きが整う通し方などはまた別の記事で詳しくポイントとして解説したいと思います。

では、次に、このたびのポイントのポケットの柄合わせについて綴っていきます。

貼り付けタイプのポケット「フラップポケット」はボーダー状に柄を縦向きに合わせた

貼り付けポケットの柄合わせ:ポケットの縁をご覧いただくと柄がボーダー状の向きに合わせてあります。

ポケットの袋の部分も、フラップも柄の位置が良い具合にそろうように、裁断時にある程度柄の場所を指定して裁断します。

縫い代が1.5cm内側に消えることも見越し、出来上がりの位置がどうなるかと見積もります。

このポケットは、ポケットの入り口の縫い代が内側に始末された出来上がり線が上から13cmと決めています。

上から13cmの本体の柄をまず見てその位置より縫い代の1.5cm分まで含めた部分を切り取り裁断します。

フラップの縫い付け位置に関しては、ポケットの袋部分の入り口の線より2cm程空けた上の位置に出来上がり線を持ってくる仕様。

その位置から縫い代の1.5cmをプラスした分も含んだ部分を切り取り裁断というように見積もります。

それほど難しくはないことです。

ミリ単位で正確にと時間をかけて考えるよりも、少しのずれは、縫い付けの位置を調整すればよいので、こういったボーダータイプの柄は比較的やりやすいです。

難しい柄というのが、複雑な色がマルチカラーになったようなタータンチェックです。

そして、細かい柄であることが幸いして、ストライプ状の柄合わせはそれほど意識する必要は無く、ボーダー状だけしっかり合わせれば良いと思っております。

この条件は、柄の種類によって、また、柄の大きさによっても変わってくると思いますので、特に「大柄」は覚悟が必要ということになります。

切り込んで枠に比翼を当てはめる「隠しポケット」は柄合わせの必要は無い

隠しポケットの比翼の柄:むしろ一切何も考えずに違う柄が来るということで良いのではないでしょうか。

隠しポケットは、もともと1枚仕立てを切り込み、枠をくり抜くだけなので柄はつながったままです。

ただ、次の段階で別で裁断の比翼布を枠に当てはめる時の柄の繋がりだけ検討するわけですが、くり抜いた部分と同じ柄を比翼に該当させる必要は無いと判断。

確かに完全になじみますが、この度のように全く違う柄であったことがかえってマークになりデザイン性が生まれるかもしれないのです。

必要が無い箇所には労力は使う必要が無いという判断のもと、こうした考え方を採用したのでした。

あとがき

意外なのですが、とろみ生地の裏地のこのネイティブ柄、芯貼りの時などは形がずれやすくて緊張感のあるものでしたが、ポケット作りなどの時にはとても作りやすかったです。

このガサっとした風合いのせいでしょうか。すべりにくいのです。

こうしていろんな素材の性質もよく分かり、とても有意義です。

固定観念で難しそうな生地だと思って手を付けなかったものが意外と作りやすかったり、素敵に仕上がったりするのかもしれません。

かっこよくなる可能性がある雰囲気の生地を見つけたら、たとえそれがやや扱いにくい生地に思えても、予想外の良い結果になる可能性がある「挑戦」をお勧めをしたいと思います(^-^)。