キャラメル箱のような左右の包装タブを布で再現したデザインが特徴、ウエストポーチにとどまらず様々なバッグに引用できる予感【1224】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ダイヤキルトを丁寧にかけたウエストポーチがついに出来上がりました。

失敗部分と成功部分が鮮明、とりあえずの完成品ではありますが、販売するまでのお品には至りませんでした。

大変厳しいジャッジをしていますので、どうしても1つの部分が引っ掛かるとボツにしていますが、この判断は間違いないと思います。

そのようなウエストポーチの苦いエピソードを交えた、学び多きこの度の製作は全体としては大変良い期間となりました。

このたびは、完成を見ながら、どこが失敗、どこが成功なのかを解説したいと思います。

入り口フラップの長さの不足の失敗、中に物を入れると意外と膨らむ十分なゆとりが必要だという学びがあった

では、まずここで失敗した箇所をご紹介したいと思います。

ウエストポーチ:<サイズ>縦17cmx横17cmxマチ10cm。

一見問題ないような。。いやいや、これが大変だったのです(汗)。

サイドのマチの上の方の変形に蓋の長さ不足が皺として現れています。今後定位置を決めることが必須です。
ヒネリ錠の位置はいずれも正しく、原因としては1つ、フラップの長さの不足にあることがはっきり分かりました。

これも仕方がなかったと言えますが、生地がそもそもぎりぎりで、蓋がもっと縦に長くないといけないと後から分かりました。

キャラメルの箱風のタブの成功、様々なバッグの入り口に素敵に引用できるマチ付きのセキュリティー性アップのための良きパーツとなった

次は、そんな苦い失敗とは反対に、成功した箇所です。

それは、セキュリティー性を高めるために設けたキャラメル箱タブ。

キャラメル箱タブ:呼び名がこれしか。。これを設置により、外側から中身が分かりにくく包み込んでくれます。
取り付けは、必ず覆うように外面に取り付けるところがポイントです。

外面に取り付けるということは生地が縦に長めに必要だということです。

入口フラップと同じ理論です。

できれば使いたくないヒネリ錠、生地を傷めたり無理強いがあり素敵な生地がかわいそうだという気持ちであふれた

ヒネリ錠(表):ワンポイントでかっこよさは確かにあります。
ヒネリ錠(裏):このように+ドライバーでねじ止め式です。周りの生地がきゅっと引っ張られ気になります。

ねじ止め式なので、ヒネリ錠内の見えない範囲内で穴を開けることになります。

穴の位置も間違っていたものですから、生地を強引に内側に寄せてしわも出ています。

穴は、ぜんまいや目打ちを使って差して開けるのですが、本来こういう金具パーツはレザー用。

よって、生地には向かないとパーツメーカー様は実際におっしゃっているのです。

メーカー様や職人様のおっしゃることは確かです。

それなのにこの世の中たくさんの生地に対してこのパーツが使われている様子が見られます。

その見かけのかっこよさに惹かれ使ってきたことがあったのですが、もう一切他のカシメるタイプはその強引さや途中で外れてしまう危うさで廃止を決めました。

このヒネリ錠も同時に廃止したのですが、このたびは、苦肉の策で使ってみてしまったのでした。

その時の感想です↓。

ぐいぐいと穴を目打ちなどで強引に空けていくその時の生地の様子がとても可哀そうでした。

何もしなければ静かにゆったりとたたずむ生地がこんな感じでパーツ取り付けのために穴を強引に開けられるのです。

せっかくの良質な素敵な生地に対してひどいことをしていると実感しました。

やはりヒネリ錠も廃止のパーツの1つで間違いなかったと再確認の回となったのです。

実際に感じた不安が残る「心地悪さ」は、「SDGs」に間違いなくつながる貴重な経験だと思っております。

あとがき

ここ最近新聞で拝見した、生地にこだわった良質なハンドメイドバッグが生み出されたご紹介がありました。

その素材が活きるようなきちんとした美しいステッチなどの仕立てながらも、こういった金属パーツは一切使ってありませんでした。

「SDGs」を意識した事業者様だと思いますし、それぞれの志高く布バッグを事業としている人々もいらっしゃるのです。

私の場合は、ハンドメイドバッグのノウハウをどんどんご提供していく活動を今後増やしたいと思っております。

この新しい活動で新しく感じたことは、「これを製作する人の気持ちになるという立場」です。

バッグを作って販売するということもやらせてはいただきますが、むしろ、こういった製作者様用のコンテンツ作りにこそ力を注ぎたいと思っております(^-^)。

半開きの時の安心感や世の中に出回っていないレア感もある、表地の高級感に合わせたサテン地のエレガントなウエストポーチの内蔵巾着袋作り【1218】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、ウエストポーチを製作中です。

黒ベースのラメ糸で織られた幾何柄がまるで銀河の星屑のよう。。大変美しい生地です。

この生地にダイヤキルトをかけて厚みや凹凸感を出しながら、内部のお部屋の機能も高めていこうとしています。

まだ製作に取りかかり始めてたばかりですが、最初の作業を内部に設置する巾着袋作りとしました。

この巾着袋も単独でも申し分ないほどの立派な裏地付きの仕立てです。

では、図解の出来上がりイメージと共に出来上がった内蔵巾着袋(裏地付き)をご覧くださいませ。

イメージをイラストで表してみながら内蔵巾着袋を裏地付きで完成、それだけでも商品みたいなパーツがウエストポーチの中に内蔵される充実さを感じていただく

ウエストポーチの出来上がりはまだイラストのみ。ここへこのたび製作した裏地付き巾着袋が内蔵されるのです。

イラストだけ見ますと、「え?ちゃんと内蔵できるの?」と思われるかもしれませんが、巾着袋のマチは、ウエストポーチのマチに等しくしてあります。

つまり、最大限の容積を巾着袋で確保してみようということになります。

しかし、巾着袋はきゅっと縮む構造なので、隙間も生まれその他の物を入れる場所も確保できそうです。

巾着ひもは、黒ベースの表地を使い、裏地のシルバーグレーとのコントラストを演出。サテン素材が高級感。

内側の生地は、後から追加したまだら模様のジャカードで、共布ひもの柄に形がリンク↓。

巾着袋の内側の生地:まだら模様のジャカードで黒(グレーではない)。素材が複数使われる立体感も感じます。

このたびはここまでの製作です。

次回は、裏地に隠しポケットをファスナー付きで取り付けていき、この巾着袋もマチの縫い代の部分を挟み込んで裏地と縫い合わせることで合体です。

あとがき

ウエストポーチは大きなものではないので、そのコンパクトさでいかに容量を確保するかは価値に繋がることであり力を注ぎたい部分。

巾着袋の他のお部屋としては、ファスナー付き隠しポケットがセキュリティー性あるお部屋になります。

その他は、おそらく、巾着袋の前後や底の隙間に物が入れられます。

ただし入り口から直接なので、タオルなどこぼれにくくて重要性が低い物を入れるのがお勧め。

ウエストポーチといえどもなかなか充実した内部の立体的な「層」になりそうなのです。

やや何段階か製作過程を経ていきますが、完成をお楽しみにどうぞ(^-^)。

同じ黒白ボーダーなのに別物同士の3点のボディーバッグ、同じ柄と色に特化することで分かるそれぞれの味わい【106】

アイキャッチ画像106

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、ハンドメイドバッグの製作をある共通点で括り、<○○シリーズ>と題して続行中。

このたびは<黒白ボーダーシリーズ②③>をまとめてお届けしまして、当シリーズを終えたいと思います。

<ボーダーシリーズ>ではなく<黒白ボーダーシリーズ>としたことで、同じ柄やカラーでも違った表現ができる素晴らしさがお伝えできればと思います。

<黒白ボーダーシリーズ②③最終>ポロシャツのかのこ・衣装のサテンも交えた全3点のボディーバッグの本当の個性

このたびは、2点を同時完成致しました。

半月型用生地:<表地:黒x白>カノコボーダーニット、ポリエステル/55%、綿/45%、日本製。<裏地:チャコール>スポーツメッシュ、綿/94%、ポリウレタン6%、日本製。
水平型用生地:<表地・裏地共通:黒x白>サテンストライププリント、ポリエステル/100%、日本製。

元はストライプなのですが、向きを変えてボーダー柄として使用。

では、半月型ボディーバッグの方からまいりたいと思います。

半月型ボディーバッグの裁断後のパーツ:ベルトと本体の橋渡し役として「タブ」の存在があります。
ハギ目周辺の柄合わせ:長めに裁断しておき、柄合わせの融通性を入れています。ハギ目の位置を工夫します。
ボーダーのピッチの統一:ハギ目付近では幅が乱れますので、意識的に幅をそろえます。数回やり直しの末成功。

寸法通りには行かない現実もあり、やり直して目で確かめながらの感覚をつかみました。

ボーダーのおおよその段差解消:カーブの部分はどうしても段差が生まれましたのでストレートの部分のみ。

カーブもぴったりに柄を合わせるところまでするのか。。その場合バッグの寸法自体の見直しになり軸がぶれるのです。

半月型ボディーバッグ完成(かのこボーダーニット黒x白):<サイズ>縦16cmx横20/27cmxマチ7xcm。
ショルダー部分も含めた完成の見た目:このボディーバッグがまさかあのポロシャツ素材と同じという意外性。
その他の箇所(左上から時計回りに):入り口の開き具合・ファスナーポケット→背面→ファスナー口布。

口布部分は目が行く場所ですので、ボーダーの段差が無いようにぴったり柄合わせを意識してあります。

では、ここからはもう1点の水平型ボディーバッグへ移ります↓。

元は地の目がストライプ柄ですので本来の地の目に沿って織芯の接着芯の向きを合わせます。ファスナーは黒。
水平型ボディーバッグの縦長のファスナーポケット:スマホがゆったりと出し入れできます。

ボディーバッグは面積が狭いので、形にめいっぱいのゆとりあるポケットを作るには、本体の形に等比のポケットになるのが必然。

バッグ本体とベルトとの橋渡し的存在:このパーツの呼び名が分かりませんが、「タブ」ととりあえず呼びます。

ジグザグステッチをかけることで頑強に。。所謂キルトのようなものですので、柄との相性に応じてジグザグ以外も有効です。

ファスナー付け:ここがこのバッグの製作の難関。ファスナー両サイドの表地と裏地は「外表」で合体済み。
ファスナーの端タブ:後付けの方法を採用。ファスナーの端を隠しながらスタイリッシュに仕上げます。
水平型ボディーバッグ完成(サテンストライププリント黒x白):<サイズ>縦25cmx横23cmxマチ無し。
水平型ボディーバッグのその他の角度:左上は後ろ面、右下は正面を斜め上から。すっきりとしています。
<黒白ボーダーシリーズ>の3点:どれもボディーバッグ・ボーダーである・黒白であるという複数の共通点。

複数の共通点のその奥にある個性や味わいを発見するには、こうして見かけの「同じ」をあえて設定することで見つけやすくなるのではないかと思ったのです。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.02.06からおよそ5年後の2025.04.18にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

その後<○○シリーズ>はある地点をもって終了。

その理由の1つとしては、シリーズを意識するあまりエンターテイメント寄りな製作スタイルになってしまうことに気が付いたのです。

「構想」を重視するあまりかえって前もって決めた「フレーズ」などに縛られるのは、かえって1点ずつ丁寧に作ることを置き去りにしてしまうと「はっ」としました。

例えば半月型は、ファスナーの両サイドの隙間があり、解消する必要の課題が残りました。

また、水平型ボディーバッグは決して使い易いものではなく、かえってストレスを生んでしまいますのでファスナーの位置が悪いです。

何を一番モットーとするのかを考えると、3点がバランスよく揃うことなど実は関係が無く、「1点ずつ良質なバッグをお届けすること」だったのです(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

マーブルボタンがねずみの表情ある瞳に、顔と耳が変8角形の幾何学的なフリース製ボディーバッグ【103】

アイキャッチ画像103

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグ製作をある共通の括りで<○○シリーズ>として続行中、現在は<動物シリーズ>です。

このたびは、当シリーズの3点目でありラスト、2020年の干支に相応しい「ねずみ」で締めくくりたいと思います。

特に絵画が得意でもないピクチャレスクは、製作のしやすさとして、「多角形」を引用して動物をデフォルメすることに。。

ねずみさんの多角形での表現の仕方にもご注目下さればと思います。

<動物シリーズ③最終回>柔らかいフリースで多角形を形作ることの難しさと融通、変8角形のねずみボディーバッグ

<表地:グレー>フリース、ポリエステル/100%、日本製。<裏地:白地xマルチ>エスパンディーニットプリント、ポリエステル/100%、日本製。
変8角形の本体(顔)の裁断:フリース生地に接着芯、更にハード薄芯(無接着)をボンドで固定し外枠をカット。
長いマチ布:顔と同じように接着芯とハード薄芯を貼ります。ファスナーはこの真ん中をくり抜いてこの後設置。
ファスナーポケット(左上から右下へ):①枠の作図と枠のステッチ②枠内のY字カット③枠の固定④生地と合体。
ねずみの耳の製作(左上から右下へ):①変8角形の裁断②縫い代折り込み③2枚貼り合わせ④固定ステッチ。

柔らかなフリース生地に対して角張った多角形のコンビは難しかったです。

別の案としては、顔も耳もカーブラインで型紙を見直すことですが、随分印象は変わる出来上りになるかと。。

メインファスナー設置:長いマチ布の真ん中に設置。上の解説のファスナーポケットと途中まで全く同じやり方。

一番下の写真は、出来上がりからは裏面に当たりますが、ファスナーの端をスタイリッシュに馴染ませ共布の花柄タブでカバーしてすっきりと仕上げます。

ファスナーの縫い付けは2列で安定感を重視、ファスナーの端は1列のみではヒラヒラ2列目で初めてぴったりと馴染むのです。

ねずみの耳パーツの対称:左右が対称になる位置にうまく設置。変8角形の短い辺に沿う分かり易さを工夫。
本体とマチ布の合体(外表):最後の仕上げの場面です。ねずみの耳はあらかじめ仮止めしておいた方がグッド。
ボタン付け:最終に目のボタンを設置していきます。目の位置によって印象も変わりますので要シミュレーション。

ベルトは、①の犬と全く同じ黒のシートベルト・プラスチックDカン・線コキのセット。

ねずみボディーバッグ完成(グレーフリース製):<サイズ>縦15cmx横25cmxマチ7cm。
内部のファスナーポケット:ボディーバッグは傾けることが頻繁にあり、安全なファスナーポケットで完全密閉。
その他の角度:ネズミさんのいろいろな表情が他の人の目にも映ることになります。そんな反応も楽しみ♪。

あとがき

本当の心の内を吐露しますと、ぱっと見の可愛さとのギャップで、耳の重なりなどの美しさは全くなっていなかった製作だったと反省します。

そもそも、扱いにくいフリース生地を多角形と組み合わせたことなどもアイデアとしてどうだったのかという点もあります。

厚みあるウール素材などの方がもっとラインが綺麗に出たかもしれません。

しかし、これも当時の生地との出会いを活かしたものであり仕方が無かったのです。

そして、その後もずっと気になって、結局は取りやめに至った「外表」の作りについては、この時に限界も感じました。

フリースのような生地をピッタリ合わせて両面均等にに縫い合わせることの難易度です。

しかし、このフリースグレーだったからこそのねずみらしさ、扱いにくい生地ながら、望ましかったと思うのです。

こうして、生地に条件が生まれてしまうような製作としては、後の「ノウハウのご提供」には相応しくない部分です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.01.20からおよそ5年後の2025.04.15にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年においてもボディーバッグを作る機会が出てきますので、その時に今一度この「外表」の構造を見直してみたいと思います。

もともと「中表」ではひっくり返しの無理強いがたたり、使っていく中で縫いが外れてしまう可能性を鑑み、頑丈に出来上がるようにと考えたやり方。

ただ、そこにも限界や条件があったということでその後の出口を探している最中なのです。

ハンドメイドバッグ道も長い長い旅路であると言えます。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

真ん丸なボタンの目力と風合い良きタオル地のモフモフ感に心がキュンとなる、八角形面の犬型ボディーバッグ【98】

アイキャッチ画像98

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

YouTube動画を事業として投稿するようになった2018年以来、ブレイクタイムに動物の動画をよく拝聴するようになりました。

動物をそれほどじっくり見たことがなかったこれまで。。知らなかったキュートさを知ることに。

現在、ハンドメイドバッグ製作をある1つの括りで連続製作する<〇〇シリーズ>を続行中。

このたびから新しい括りとなりまして、<動物シリーズ>を始めます。

1シリーズでは3点を基本として連続製作、同じシリーズ内でも更にそれぞれの違いや味わいをお伝えできればと思います。

まず1点目は「犬」、犬のお顔を模したボディーバッグの特徴は、お顔の形を八角形で表現したことです。

こうした「デフォルメ感」によって子供っぽく仕上がりがちな動物モチーフを、かえって大人っぽく仕上げていければと考えました。

見る側も心をキュンと打たれるようなボディーバッグになれば。。犬の顔を模したタオル地の黒い八角型ボディーバッグ

表地(黒):シャーリングタオル。綿/100%。日本製。裏地(黒):ジャカード。ポリエステル/100%。日本製。

このモフモフした柔らかい素材で作ること自体、触りたくなるような犬のイメージがまず1つ生まれています。

先に構造のイメージをお知らせ:表地と裏地を外表のまま内側に折り込んだプレートを外表で組み立てる作り方。

通常の「中表」ひっくり返しで作り上げるやり方ではこのような8角形の角を鋭利に出すことができません。

あらかじめ縫い代の始末を角を強調しながら「外表」のまま解決しておくという点がポイントです。

犬の顔は横長の八角形:幾何学的な形にすることでクールな印象と言いますか、大人っぽさを演出できればと。
充実の2つのポケット:表の後ろ面に1つ、内部に1つの合計2個の充実度。2つとも同じファスナーポケットです。
「ラッピング布」の存在:動画内では「向こう布」と呼んでしまった数年間ですが、後に事実相応に変更。

中表同士でボックス型にステッチ後、真ん中を直線カットし両端はY字にカット。

その次に、表側にある裏向きの「ラッピング布」を裏側へ返すことで、ボックス枠の縫い代すべてが包まれるという構造です。

いにしえのどなたかが最初に考えられたのでしょう、素晴らしい物理的な機能の発見に対し脱帽です。

ポケットのボックス枠ステッチ:表地(右下)にはハード薄芯に直接作図、裏地(左上)には作図したハード薄芯を当てるという違い。
ボックス枠:左上は表地の方のボックス枠を表側からステッチ1周で固定。右下は裏地で同様作業後余分をカット。
ポケット袋をファスナーと合体:ファスナーの波打ち防止と補強を兼ね伸び止めテープ(平)を内蔵。

この時のファスナーの左右(実際には上下)のパーツのサイズがアシンメトリーな理由は、力のかかる底部分にハギ目が行かないようわざと見えない場所を計算しずらしています。

見えない場所というのが、ポケットを覗いた時の手前側になりまして、正確には「視界に入りにくい場所」です。

ボックス枠への袋付きファスナーの当てはめ:左上は表地バージョン、右下は裏地バージョン。全く同じ作業です。
ポケット袋の縫い閉じ(横):この時点では上の先端にありますが、この後下へずらすことで正位置に移動します。
ポケット袋の縫い閉じ(縦):縦は左右の両サイド。際どい場所ですが重要で、縫い代1.5cmの所に印後二重縫い。

最初に、ポケット枠の作図の時に左右を2cmずつ空けた効果はこの時の作業のゆとりに現れます。

1.5cmの縫い代で縫うところを最初から1.5cmしか空けないと狭くなって融通がありません。

犬の耳の作り:型紙は六角形。縫い代1.5cmで外表のまま折り込み端をステッチして本体に挟み込み。
完成(黒のシャーリングタオル地の犬のボディーバッグ):<サイズ>縦17cmx横27cmxマチ12cm。
複数の角度からの眺め:目はプレーンな大きめサイズの穴無しボタンがキュート。すべてのパーツを黒系で瀟洒に。

あとがき

多角形パーツのフォルムで子供っぽさを解消しながらもボタンの目はキュートにと言うバランス。

残る2点は、「うさぎ」「ねずみ」と続きます。

このたびのシリーズには大人気の動物の「ネコ」は登場していませんが、犬の耳の形だけを変えても作ることができるかもしれません。

「動物愛」の1つの表示としてこのようなバッグを持っているそのスタイル自体がかわいいと映ると良いです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

生地の面積が不足のピンチからの脱出、フクレジャガードの両面使いでおしゃれ度追加の楕円型ボディーバッグ【74】

アイキャッチ画像74

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、フクレジャガード生地の残布をボディーバッグに製作。

ちょうど表面と裏面の両方が使えるジャガードの良き特性を利用、1面の半分ずつをハギ目を作りながら合体し代わりにデザイン性を高めるというフォローを考えました。

メイン製作の投稿は、過去の【14】の投稿でボックス型ファスナー付きショルダーバッグを製作しています。

このたびは、残布というよりもボツ製品と判断した解体の再利用のような形でステッチの無い部分を切り取ったものです。

日本製のフクレジャガード、表面が黒裏面が濃ピンクの美しきコントラストを利用した楕円型のマチ無しボディーバッグ

表地(黒/濃ピンク):フクレジャガード、ポリエステル/100%、日本製。裏地①(黒):塩縮プリント、綿/100%、日本製。裏地②(黒):フクレジャガード、綿/97%、ポリウレタン/3%、日本製。

裏地②も表地と同じ名前の「フクレジャガード」で、3素材に共通にワッシャーが入っているのです。

半月型の型紙:型紙は本来左上のような楕円ですが、生地の面積不足の為、半月同士のアシンメトリーで合体。

真半分ではない左右の半月の分かれ方ではぎれの配分に沿ったもの、カーブは、半径10cmの円の一部利用。

裏地のハギ目:2種の黒生地を配分良く3パーツに分け、2種の生地を今度はボーダー向きに繋げて楕円にしました。

考えてみれば継ぎ接ぎだらけですが、小さい面積から大きなサイズにも可能性が見込めるという例として受け取っていただければと思います。

その代わりに、美しくスタイリッシュに繋ぐということになります。

表地のフクレジャガードはニットのように伸びるので、伸び防止に伸び止めテープ(平)をポケットに貼ります。

それでも写真右下のようにポケット袋のラインが弓矢のように沿ってしまうもので、この素材の大きな特徴だと言えます。

ファスナー縫い付けの場面:出来上がった本体パーツ2面をファスナーの両サイドに1つずつ順番に縫い付け。
Dカンとベルトの設置:Dカンタブを本体に挟み込むのは初期の段階で、ベルトは最終の仕上げ時に取り付け。
楕円型ボデイーバッグ完成:<サイズ>縦21cmx横16cmxマチ無し。ショルダーは55/97cm。

このごっついショルダーベルトは手持ちを使用したのでバランスがやや悪いですが、確かな良質さ。

幅38mmのもので、Dカンや線コキはプラスチック製の黒がベルトとコンビのサイズだったからなのです。

ベルトは「トーキョービニール」様にて購入、Dカンと線コキは「ニフコ社」製を同じ「トーキョービニール」様にて。。ありがとうございました<m(__)m>。

ベルト含む本体の様々な角度:左から右へ後ろ面、吊り下げた場面、ファスナーの部分。マチ無しです。
左上から時計回りに、ファスナータブ、後ろ面、水平に見たマチ無し、入り口を開けて現れるポケット。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.17からおよそ5年半後の2025.03.15にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この5年半前の製作を振り返ると、そもそもはぎれ製作だからというスタンスが感じられ、バイヤスの目線で挑んでいる様子が窺えました。

「ボディーバッグ」などというメイン寄りなアイテムを作ることができたことをまずは喜ぶべきであり、もっと考案を深くするべきでした。

はぎれだからと行き当たりばったりで作ることはそこでその価値を低く決めてしまうことを自らがしていたのだと振り返ります。

出来上がったものは、はぎれであろうとメイン製作であろうと関係なく世に生み出されたもの、丁寧にどれも平均的に熱を注ぐことがむしろ当たり前であると。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク