「おにぎり」デザインのリュックこうして作っていく、ここからのアレンジでいかようにもアイデアが浮かびますよう作り手様へ向けた製作例【348】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「おにぎり」というハンドメイドバッグのデザインをもっと作りやすく改良致しまして、新しいデザインのおにぎり型を作り始めたところです。

作りやすく改良することはとても大切で、綺麗に作ることができることにイコールとなります。

使用の裏地は2種類展開でして、表地含む全3種を使った生地同士のコーディネートの考案からスタートしましたコンパクトなサイズのリュックです。

一度使った残り同士なので面積が不足、2種で裏地のどのパーツに配分するかのポイント

<裏地1>ミラーレースカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。フラップポケット部分をこの生地で。

少々浮きますが、ポケット自体が浮く感じの貼り付け型なので、ここに追加の方の裏地を使ってみました。

ミラーレースカーテン地は一見薄そうに見えるかもしれませんが実はとても丈夫です。

ポケットはもう1つ逆サイドに設置。

違うデザインの「隠しポケット」です。

<裏地2>キャンバスフラワー、ポリエステル/100%、日本製。厚みがある生地なのに裏地として使います。

そして、表地をご紹介。

紅色というような赤色がすっきりとしています。

ヘリンボンのジャカードがダイナミックで美しいです。

<表地>ドレープカーテン地:シェイプス、ポリエステル/100%、日本製。ヘリンボン柄を無地ライクと解釈。
取っ手の付け根パーツの8角形:通称オクタゴン。視線の行く取っ手付近に象徴的なデザインを注入します。

このたびは前半部分ですが、複数の生地を使いながら進めています。

3種の生地があっても互いに邪魔しないそれぞれの持ち場を重視する配分です。

混ぜないようにしたところはこの度の判断ですが、時によってはコントラストを利かせ混じることが良い時もあると思います。

あとがき

この「おにぎり」デザインは、4つのカーブが並行に並ぶと四角くなり、別の「巻き寿司」というデザインになります。

どちらかというと、こちらのデザインはエレガントです。

ちょっとしたことなのに同じ構造でありながら雰囲気が随分変わるものだと驚き、あえて2デザインを別に考えて製作しているのです。

この「おにぎり」をうんと面積を広げればボストンバッグが実現できます。

サイズを変えるだけでもシーンの違うバッグが作れるということになりますので、主軸にこれぞというデザインが1つだけあれば、堂々と胸を張れば良いのです(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

惜しくも成功から遠ざかったゴブラン織のボストンバッグの作り方の注意、底面の生地の重なりを避け両割りで縫える【255】

アイキャッチ画像255

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ゴブラン織は厚手生地の最高峰のような存在、おそらくバッグの作り手様の多くはゴブラン生地に注目されていると思うのです。

このたびは、しっかりとした織がバッグ製作をかえって悩ませる本格派のゴブラン生地に挑みます。

そして、やや無謀ながらもコンパクトなボストンバッグをリュック仕立てで作っていきます。

結果としては、最後の底の重なりがミルフィーユのようになったところで糸目が飛び、不完全な縫いという限界で失敗作となりました。

ただ、大いに可能性を感じたことも確か、重なりの解消さえすればゴブラン織で作ることが可能なバッグが増えるという良きゴールを得られるところだったのです。

ゴブラン織でも製作が不可能ではないことの証明、惜しくも底のミルフィーユ状の重なりで失敗したほぼ完成のボストンリュック

以前に製作したミニボストンショルダーバッグ:この時は薄手のサッカー生地。同じ作りでも余裕で縫えました。

このたびはもっとサイズが大きくなりますが、同時にこの写真の時の課題の取っ手の付け根の汚さを解決していくこともしていきます。

表地(ピンク):インテリアゴブラン、ポリエステル/50%、綿/50%、スペイン製、裏地(ベージュ)、シャンタン、
ポリエステル/100%、日本製。
使用生地のズーム:ゴブラン織りの横向きのうねりの織柄は、シャンタンの横筋柄に歩調が合いました。

冒頭の取っ手の汚さの解決策というのが、実は「取っ手付け根タブ」の設置なのです。

1枚仕立てに「接着芯」と「ハード薄芯」両方を全面に貼り、内側へ多角形の縫い代ラインを折り込んで作る単純なパーツ。

極厚のゴブラン生地なので「ハード薄芯」は省略、省略の意味は綺麗に作るためということです。

取っ手付け根タブ(変六角形バージョン):四角形・八角形などの偶数でバラエティー豊かにアレンジできます。

1.5cmの縫い代は混み合うので、ゴブランであっても1cmで十分だと後から反省。

あらかじめ織り込んだ端の3mm程度のステッチの固定をしておきます(写真右下)。

取っ手の設置:取っ手の設置の際にこのタブをカバーの役割りとして付け根に覆います。付け根は縫い代そのまま。

取っ手のみの冒頭の黒のサッカープリント生地の時のボストンショルダーでは取っ手の付け根は縫い代を隠す必要がありましたが、こちらの新しい仕様では隠さなくて良いのです。

というより、隠すとすっきりと出来ないのでそのままであるべきなのです。

取っ手付け根タブの裏面の当て芯:この当て芯は、「ハード厚芯」の方を使いました。縫い終わった後カット。
ファスナー付け:表地・裏地共にボックス枠を玉縁仕様にラッピング。ファスナーは間に挟まず裏地側に縫い付け。

このやり方は、ファスナーが結局は内部に隠されないことに不満、間に挟み込む方法を後に考える課題として残りましたが、しばらくの製作でこのやり方で行っています。

3箇所のショルダーDカンタブの設置:タブも同じゴブランで設置できましたが、別布にするべきでした。
底の重なり問題:この部分が写真の左下の最後の最後で糸飛びが起こってしまった原因。両割り仕様に要見直し。
ボストンリュック(ゴブランピンク大花柄)の完成:<サイズ>縦18cmx横28cmxマチ9cm。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.10.27からおよそ5年後の2025.09.15にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年ではこの時の製作をもっと違う目線で見ることができます。

①手持ちの生地の中から使うことに拘り過ぎない:タブを同じゴブランにしたことでより厚みが増したことからの学び。

②そもそもゴブラン織の美しい大花柄が活かされていない:コンパクトサイズの狭い面積のバッグを作ることの見直し、大花柄などの壮大な柄は広い面積のバッグが似合う。

①に関しては、2025年ではもっと細心の注意を払うようになりました。

たとえ手持ちの生地のコーデが合ったとしてもゴブラン生地に設置するタブは薄手で丈夫な生地であるべき、別に新しく生地を探すことにしています。

②に関しては、こんなに美しい大花柄をちゃんと引き継ぐべき、シンプルであってもゆとりを持って縫えるデザインで作るというのが望ましい姿勢。

ボストンバッグを作るのだ。。という固定観念ガチガチの狭い見方の過去は懐かしく、2025年では元あるそのままの美しい生地姿を活かすという「我欲」を捨てた考え方になりました(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

マルチカラーの和花で旅の気分が高揚、ふらりと気の向くままの一泊旅行用のエレガントな大容量ボストンバッグ【109】

アイキャッチ画像109

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

緑が増え、空気が気持ちの良い季節。。ふらりと旅に出たい気持ちの赴くままに旅をすることも素敵です。

最低限の荷物だけをササッと詰め込み、行動の一歩を踏み出すことを重視します。

そんな時に、気持ちの上での「身軽」な、布製のボストンバッグをご提案したいと思います。

作り方の特徴として、あらかじめ「中表」にひっくり返し縫い代を解決したプレートを「外表」で組み立てるという分かり易い構造のクラシックなデザインのボストンバッグです。

ゴロゴロのキャリーを引く重き心構えは不要、お出かけの一歩を踏み出しやすい布製マルチ和花ボストンバッグ

表地・裏地共通:生地名不明(ブロードに類似)、綿/100%、日本製。同じ生地2色を表地(左)と裏地(右)に。
生地のズーム:菊の花の輪郭すべてがゴールドで囲まれていることが、カジュアルになりがちな綿をエレガントに。
パーツの全面に貼ったハード薄芯:接着芯に+α。ボストンバッグは圧力がかかりますので丈夫く仕上げます。
失敗のフォロー:ポケット袋の生地不足でファスナー枠も小さくする必要があったのに修正し忘れで両端が余るミス。ここにスタイリッシュにタブを設置して埋め合わせ。
ポケットの裏面:通常は両端の縫い代は1.5cmですが、7mm程度におさえ袋の容量を確保。
取っ手の付け根のフォロー:付け根はどうしても隠したい場所。隠すという機能と装飾を兼ねたフリルの設置。

取っ手を作る際に、いつもの作り方の中にフリルの挟み込みを投入しました。

ヒラヒラし過ぎず、あくまでもひかえめなフリルがかえって粋です。

ポケット2種:ファスナー構造とフラップ構造を両面に1つずつ設置。右下は、フラップポケットの裏面の当て芯。
ポケット設置後の本体:組み立て直前の状態はペタンコで、スーツ収納袋みたいです。右下は真ん中のハギ目始末。
マチ布と本体の合体(外表):最終局面です。「外表」でぐるり1周を二重ステッチで頑強に仕上げていきます。
1泊用ボストンバッグショルダー付き(菊のマルチカラー)完成:<サイズ>縦34cmx横45cmxマチ18cm。

ショルダーは既製品の茶色ですが、既製品は色の展開が乏しいです。

共布なら、このマルチフラワーの中の明るい色を取って自作するところでした。

その他の角度x4方向:左上から時計回りに、サイド斜め、てっぺん、後ろ面、サイド正面。

後ろ面に付けた長いファスナーは、A4のクリアファイルごと入ります。

お洋服とのコーデ例:ボルドーのジャケットとミドル落ちのデニムパンツは。マルチフラワーに馴染みます。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.02.29からおよそ5年後の2025.04.21にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この時のフリル設置の一番のきっかけは、「装飾」ではなく、「どうしても美しまとまらない先端ラインを隠すこと」という「機能」の部分であったという点にご注目を。

ラインが美しく出来上がらないのは、どれだけ綺麗さを長年試みても不可能であったことであり、角張ったラインの難点なのです。

よって、その汚いラインを隠すことを考えたフリルであったわけです。

決してヒラヒラと開いたフリルである必要は無く、隠れればそれで事足りるというミニマムさを持ち合わせたフリルであることにも機能重視のスタンスが現れます。

ここで大切なことは、「意味のある装飾」というワード、余計なものを一切そぎ落としたデザインの中にそれでも現れる装飾というのは、実は理由付きの「機能を持った装飾」であるということ。

この考え方は、やがて「機能美」というものを生み出してゆくのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

2泊旅行の容量、外表組み立て式で裏地が白地に対するパープルアクセントラインとして顔を出すボストンバッグ【38】

アイキャッチ画像38

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

駅のコンコースを歩くと、ローラーがゴロゴロと雑踏の中を行き交います。

出張のビジネスマンや旅行者など、駅には旅する人々がいっぱい。

このたび、旅のお供に一役買えそうな畳めるような柔らかさも併せ持つビッグボストンバッグが完成。

ボストンバッグなどに足を踏み入れることができたのも、あらかじめ「中表」で縫い代を始末し、「外表」で組み立てて完成するという作り方をしているからです。

終始中表で作られていくボストンバッグとどう見かけが違うのか、邪道なのではないかなどを常に考えながらの製作でした。

ただ頑丈なだけではない畳めるような柔軟性も併せ持つ、薄手で強いナイロン/100%製の「外表式」ボストンバッグ

このたび使用の素材は、薄手でありながら強い生地と言われるナイロン/100%。

ナイロン/100%は、よくはっ水コーティング加工を伴う生地が多いです。

ナイロンという水をはじくことにはもともと長けているタイプの素材と撥水加工との強力タッグにより、相乗効果が生まれるのです。

ただ撥水(はっすい)という言葉は防水とは非なるもの。

撥水だから、水を完全にシャットアウトということは定義としてはありませんのでご注意を。

表生地(パープル系マルチカラー小花柄):ナイロンオックスプリント(撥水加工)、日本製。
裏地(パープル):ジャガード、ポリエステル/100%、日本製。
上2コマは「中表」に縫い代を隠しプレートを作り上げる場面。下2コマは各プレートを「外表」で組み立て場面。
各方面から:上から時計回りに、入り口開閉ファスナーx2本、サイド、表の背の大きなポケット。

ここまでまともにビッグボストンを作り上げたことがありませんでした。

手始めとして、細長いファスナー周りのマチ布の先端は角のまま、丸いカーブ部分でも角を貫き通しました。

寸法がまだ不徹底なので、尖らせておいて縫い易くしたつもりなのです。

薄手でありハリコシあるナイロン100%生地のおかげで何とかすっきりと縫い合わせることができました。

決して技術ではなく、まだまだ未熟な多くの点をこの良き素材に助けていただいたに過ぎません。

ところで、この後半の「外表」については、引っ掛かるところがあります。

「邪道なのではないか」という点は、「中表」で最後まで作られていることもあり、あれには意味があるからです。

そして、生地の間からどうしてものぞく裏地のパープルカラー、これを「始末がされていないのだ」と見ることもできるのです。

それならばと、目立たない同色で裏地を選ぶことで分かりにくくする条件が生まれてしまい、材料の選択の可能性をかえって狭めてしまうのではと。。

ただ、この作り方でなければボストンバッグにトライすることにさえ至らなかったと思いますと、非常に製作の一歩が踏み出しやすい作り方だと思いました。

同じ「外表」で「バニティー」も製作しましたので。。

ビッグボストンバッグ完成:サイズ記録が残っておりません<m(__)m>。横は45cm程度あると思います。
持ったイメージ:大容量バッグは人間が持ったイメージをこうして複数お伝えするとイメージが伝わりやすい。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.08.29からおよそ5年半後の2025.02.07にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2019年から少しして、本格的にリュック一辺倒の時代がやってきます。

2025年では、ボストンバッグの通常サイズやミニサイズはあまりニーズは無いと受け止めています。

ただ、このような大容量は今でも「レアな存在」だと思っておりまして、かわいい柄や素敵な柄ならば貴重な存在になれると思うのです。

確かに旅行もキャリーケースがメインとして使われる現在ですが、サブ的な存在としてはこうして野暮った過ぎない「サブボストンバッグ」のような存在に可能性を感じます。

最後に、お伝えしたいのは、2019年当時ではあまり気が付かなかった取っ手の付け位置を大きく改良、底から縫い付けられ本体を持ち上げるようにロングに渡った「支柱」へと徹底していきました。

大容量バッグだからこそ「支柱」によって持ち上げる機能が必須であるとこの時には気付くことができていなかったのでした。

支柱があれば、このたび取り付けたショルダーは特に必要ないのではないかと。

支柱の取っ手部分の高さを十分にとれば肩に担ぐことの方がバランスが良いと見ています(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク