「生地が足りない、それでも大きなバッグを作りたい」という願望を満たした、間にシックなレースを挟んだはぎ目の美しいフォロー【986】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

過去の在庫生地一掃を兼ねた、比較的短い日数で作ることができる「インテリア収納袋」の連続製作をしております。

これまで10点程製作してまいりまして、この度もその続きですが、少し問題が当初からありました。

それは「生地不足」。

大きなバッグを作るほどの生地が一続きには満たなかったのです。

ただ、幸いにも、同じ生地が生地屋様の最終在庫で見つかり、2枚をうまくつなげて大きなバッグを作ることを考えたのです。

このたびは、「ハギ目」というデメリットがかえって「デザイン性あふれた装飾」に価値が加わる程のメリットで補う場面をお伝えしたいと思います。

「ハギ」は必ずしもデメリットではない、間にレースを挟み込み装飾性あふれた素敵な「切替え」となる

インテリア収納袋(トート型「大」):<サイズ>縦35cmx横44/64cmxマチ20cm。

<表地:チャコールグレーxピンク>ブリスタージャガードニット、綿/42%、ポリエステル/25%、アクリル/18%、毛/5%、ポリウレタン/3%(混率の中に7%分が抜けていますが、この情報しかございません<m(__)m>)、日本製。

<裏地:黒>リブニット、ポリエステル/100%、日本製。

このお写真でお分かりになるかと思いますが、下の方がハギになっています。

そこへシンプルな薔薇のレースを挟み込むことで装飾しました。

レースは、メッシュタイプなので、見えない部分には丁寧に伸び止めテープを補強に貼っています。

パッと見ただけではもう内部のことは分かりません。

この「ハギ」になった両パーツが、同じ生地を切り替えてある点の不思議さは、「1繋ぎの生地不足」の事情があると理解してもらいたい点です。

最初からこのハギ目あるデザインをしたい意向ではなかったということです。

もともと生地屋様にストックが短い30cm程ずつしかなかったのですが、4枚入手できたことで、前面、後面共にハギにして大きなサイズを作ることができたのでした。

ハギ部分のある本体を繋げてトートバッグに作って行く時の美しく仕上がるためのポイント

①裁断場面:型紙のハギの位置を徹底して合わせて裁断。

②レースを埋め込む時:一段階ステップを踏み、仮止めをする意味のステッチを先に入れておきます。その後、本体を1.5cmの縫い代で地縫い。

③ハギの両サイドの固定:ハギ目の溝部分の左右1.5mm程度の位置もステッチで固定、下側に関しては、レースの挟み込みの付け根を縫い付け固定することになります。

④本体の前後の合わせ縫いの縫い始め位置:ハギの部分からスタート。上からではだんだんずれてしまうから最初にここにステッチの針を刺すのです。

レースのハギ目のそろい:まずます合格。何も考えずにやるとここに段差ができてしまうことがあります。

⑤ステッチ糸のカラーのなじませ:ハギの両サイドのステッチは目立たない方が良です。表地のカラーになじみ、ニットに縫うことでさらに埋まります。

その他、最後段階のバッグの入り口の縫い閉じに伸び止めテープを貼ったりなども重要でした。

縫い糸の種類に関しては、普通の織物と変わらないテトロン糸で大丈夫でした。

あとがき

ハギ目のある大きなバッグを作ってみて思うことは、ハギ目があっても、大きなサイズの方がやはり「価値」は高くなるのではないかと思います。

目的に応じでサイズにも違いがあるのは確かなのですが、レアなサイズ感のビッグサイズはそれほど豊富には作られていないかと。

この出回り個数の「隙間」をうまく攻めていくと、大きなサイズに特化したバッグのニーズをつかめるかもしれません(^-^)。

<引越シリーズ③>こんな時に利用価値がある、マチ30cmもある大きな裏地キルト内蔵のセルヴィッチデニムバッグが引っ越しに活躍【883】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2022年2月頭に行いました引っ越しの中から工夫や学びが得られる場面を切り取り、シリーズとして①-⑭の投稿にまとめました<引越シリーズ>、このたびは③です。

前回の②ですでに登場していたのですが、引っ越しの際に活躍の大きなバッグというアイテムをもう少し深堀りしてご紹介させていただこうかと思います。

元々はンドメイドで「ヘルメットバッグ」として考案したもので、マチが30cmもあります。

もしかして、ヘルメット入れよりも「引っ越し用バッグ」の特化の仕方の方がニーズが生まれやすいかもしれません。

ヘルメットバッグとしてはなかなか受け入れられなかった大容量バッグを引っ越し用に使ったら、大変優れていた

元はヘルメットバッグとしてハンドメイド製作した特大バッグ、マチが30cmもある大容量です。

ヘルメットを守るために、内部に中綿キルトをダイヤ柄でかけて、とても手間が込められています。

トートバッグ特有の両サイドのでっぱりは必要が無ければ内部に折りたたんで全体が立方体に近くなるフォルムです。

やや細かいことなのですが、ヘルメット収納用に十文字に留め具を設置していたこともかなり役に立っています。

飛び出してどこかへ行ってしまわぬよう、ある程度入口で固定してくれるDカンとナスカンコンビのタブの存在も大きいと思いました。

持ち運ぶ時の十分な取っ手の長さも運びやすさの1つです。

ただ、セルヴィッチデニムのここまでの14ozもの厚手が原反生地ではなかなか見つからない希少さ。

だからこそ、この時のバッグは貴重だったかもしれません。

運ぶ時には、随分擦れたり摩擦があるのが引っ越し。

それでも、セルヴィッチデニムであることで、かえって味わいが生まれると思います。

引っ越し業者様がもしこうしたものを「資材」みたいな意向でお求めなら製造したいです。

むしろ、ヘルメットバッグよりも受け入れられるかもしれません(^_^;)。

中に物を入れて、こんな風に積むことも可能。ボックスと似た役割もあるようです。

あとがき

普段は置き場所に困るようなやぼったい大容量バッグもいざとなると活躍してくれるアイテムだということです。

おうちのどこかに1つあると良いのえすが、2つの効果も大きく、上述のように縦に重ねて置くことができますので空間を有効に使う「物入れ」にもなると思います。

ここに入れるものは、他のたくさんの段ボール箱との差別化なのでやはり早くそこから取り出すようなものであり、最初に使っていくものというような考え方がうまくマッチすると思います。

以前に、小型のテレビも収納できましたし、とにかく割れたくないものも良い使い方だと思います(^-^)。

ビッグサイズのトートバッグは大量の重い荷物を両側面から「よいしょ」と持ち上げる「支柱」が必ずあるべき、取っ手のみの1点集中の過去の反省【1】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

メンズアイテムの中で誰もがイメージしやすい、典型的な「ビジネスバッグ」があります。

こうして、バンドが左右2列に貼ってあるあの線が総柄を遮るのではないかと思っていた今まで。。

事業としてハンドメイドバッグ製作に携わり始めた頃の2018年製のバッグは、柄をたっぷり映し出すことばかりを考えた機能軽視の部分が見られた製作であったと後で振り返りました。

柄を見せるあまり忘れていたこと、それは「機能」です。

これこそ最も最優先に重視することであったかと。。長い間その柄の美しさだけにとらわれていたと反省します。

表面だけを見ていた製作者自身が、その後「機能」に対する考え方を根本から改めることになった重要な記録です。

2018年当時の製作の記録を振り返りながら、2020.07.07にブログ記事の書き直しで新たに綴った当記事を、さらにそのおよそ3年後の2024.08.07に「手直し」しています。

よって、過去の製作バッグに関しましては、その後良くない点を見直しした、改良の内容を付け加えることで更新していくスタイルの記事になります。

このたびご紹介の大きなバッグは、持ち上げる時の力のかかり具合がバッグの表面の一部分に集中するので傷みやすいものでした。

製作直後はそんなことは起こっていないのですが、先を見越した使用のその後をイメージしていきますと寿命の短いバッグだったと言えます。

小さいバッグであれば重さもそれほど無いので問題ないのですが、大きなバッグは勝手が違うのです。

冒頭のイラストのような「支柱」が底のハギ目に頑丈に挟み込まれ固定されていなければ、長持ちであったり丈夫なバッグにはならないとその後の見直しで考えるようになりました。

ここに至るまでの軌跡としては紛れもない事実であり、特殊サイズの大容量バッグ、もっと言い換えれば「多くの方があまり作らないサイズのバッグ」に注目したからこそ分かったことなのです。

この学びを非常に大切にしていきたいと思いましたので、このように、過去の悪かった部分を実直に、そしてその後の改善の記録も交えたスタイルでお話していきたいと思います。

2018年製は「柄頼み」、持ち上げる時の力のかかり具合を全く考慮していなかった取っ手の付け方のその後の見直し

どれも大きなバッグなのに、取っ手だけを取り付けているところに、機能に対する考えが未熟であったことを反省しております。

芸能人様のステージのお衣装と同じ生地だそう。パイソン柄に膨らんだ加工がしてある高級生地です。

レーヨン/ポリエステルの混率の生地で、@¥2,400/mというような価格のなかなかの高級生地です。

カーテン地。ブルーグレー色の濃淡のぼかしのボーダーがお洒落。ポリエステル/100%、日本製。
メモリーツイード(形状記憶)。ポリエステル/54%、綿/33%、アクリル/11%、麻/2%、日本製

目に映る感じが黒ではなくて、ミックスされた糸がぼやけてグレーに映る点がマイルドです。

ちりめん、ポリエステル/100%、日本製。ちりめんに、このようなうずら柄。
ブルー系の薔薇柄のジャカード。綿/85%、指定外繊維(ビスコース)/15%、日本製。

ゴブラン織りにも似たように見えますが、もっとやわらかで薄手で使いやすい生地です。

ポケットの薔薇の花柄を合わせています。

上の柄と色違い。ブルー系と同様でベースがモカグレーのような色なので、とても落ち着いていて渋いです。

「1泊旅行に出かけられるたっぷりの容量がある」と謳うならば、物をたくさん入れた時の「丈夫さ」とか「安心感」も同時に謳う必要があるのです。

貼り付けポケットの柄を表地の柄と合わせようとした判断は確かに正解であったものの、ポケットはその後正面には滅多に付けることはしなくなりました。

そして、貼り付けポケット自体も廃止、隠しポケットの方が実際には同じ面積でも広く使えるものです。

まずはこちらを例に。支柱がしっかりと全体を持ち上げます。一重仕立てでも随分力強さがあるバッグです。

確かに柄は遮っていますが、それよりも重視するべきは「強度」。

「おしゃれ度」と「機能」のバランスを常にジャッジするようになりました。

こちらはヘルメットバッグとして作ったもの。ヘルメットは重くはないのですが、それでも支柱型にしています。

ヘルメットがそれほど重くはないのに支柱を付けたことの理由、使い道の広い可能性を考慮したからなのです。

ヘルメットバッグと言っているのはもしかして製作者自身だけなのかもしれないのですから。。

そうしますとおのずと未知の可能性にかけ、「支柱」を付けることになるのです。

こう考えたら良いと思います、とにかく大容量のビッグサイズのバッグは、フルに物を入れた時の重さに耐え得るよう、必ず「支柱デザイン」にするべきであると。

こうして、ビッグサイズのトートバッグのデザインを作る時は支柱を必ず付けるようにすれば、後になって価値が出てくる品物になるという考えにまとまったのでした。

あとがき

素材の良さは元の生地屋様のお手柄です。

素敵な柄を引用させてはいただくものの、反省点としては自身の中から生み出されたアウトプットが大きく欠けていました。

とにかくバッグらしき容器を作ったに過ぎなかったかと。

実際にここに多くの物を入れて持ち上げた時に取っ手の付け根部分だけに負担が集中することを考えると本当にいたたまれません。

物が溢れ過ぎていると、「なぜ」ということを考えずに、「そういうものなのだ」と表面的に受け止めがち、スタンス自体が「受け身」になってしまいがちなのです。

しかし、本当にあるべき姿は何なのかを冷静に、鋭く、能動的に考える必要があります。

随分年月がかかってしまいましたが、過去のつたない製作からの成長を2024年の今振り返ることができました。