まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
日本生まれの「あこや真珠」。
真ん丸の美しさが整然としており、高級の証。
そんな整ったお品を好むところに日本人の特徴があるようです。
このたびは、真珠と地金との両方で、これまで日本人が好んできたその国民性のようなところを実際の趣味嗜好から見ていきたいと思います。
本などの情報に共感した部分と自らの考え方をミックスし、このたびの記事を書いてまいります。
バロック真珠はここ最近でこそ受け入れられてきたが、あこや真珠の整然さを好みとする日本人、整った配列を好む国民性のようなもの
意外なことなのですが、あこや真珠というのは、素材は天然の貝ですが、手法としては実は人の手が加えられた人工的な作業で作られます。
あえて、真ん丸に出来上がるように細工をした手間のかかった養殖の1つなのです。
それでも、本物である地位を築かれたことが「偉業」であると私は考えます。
考え方の違いで、淡水真珠のいびつさがかえって手を加えていないそのままの自然の姿であり貴重であるとも言えます。
日本人というのは、正配列を好む傾向があり、あこや真珠の真ん丸の整然さは、バロック真珠のいびつさよりも価値が認められるのです。
ヨーロッパの方ではバロック真珠の価値が高いので、文化の違いが興味深い一面です。
また、真珠に関してはもう1点日本人らしい傾向があるとのこと。
「イミテーション真珠に関しては、イミテーションと分かったうえでそういった使い方・持ち方をする」ということなのです。
ここには、全く同感しました。
イミテーションにはそもそも価値がないことを認め、あえて重要ではないカジュアルなシーンに使い分けをするためのジュエリーとしてとらえることです。
イミテーションだけを真珠として持ち備えるのではなく、奥には立派なここぞというシーンの本物がちゃんとあるということなのです。
カジュアル用に「金貼り」のネックレスも持っていることが出番の豊富さを作る
戦前、日本へプラチナという素材とともに、その加工技術も持ち込まれた歴史があるようです。
主なプラチナの調達先がロシアだったと。
ロシア革命の1917年頃からは、プラチナが入手困難になった時期があり、その代わりに同じシルバー色のK18WGが登場したもよう。
プラチナをジュエリーとして持つ文化は日本人特有だということも非常に興味深いです。
そして、日本人は、ジュエリーとしては丈夫さ追求の為少しは割金が入っている中でもマックスの18金を重視します。
ところが、ヨーロッパやアメリカでは、10金という24金の割合が非常に少ないタイプがメインのようで、随分と違った趣味嗜好なのです。
こちらの地金に関しても、上述の「あこや」の例に似ていまして、カジュアルな装いに特化した1アイテムとして、ゴールドメッキのネックレスがあります。
いつかの百貨店の店員様のお言葉を思い出します、「うちは本物の金が貼られていますからね」と。
表面が見た目が本物と区別がつかない18金で覆われた中身はメッキのジュエリーなのです。
当時で価格は¥12,000などというお値段、1980年代だったと思います。
肌に接触するたびにメッキがはがれていくのですが、このメッキこそ本物の18金。
すべてが偽物のただのゴールドカラーのネックレスに比べれば、少し高級であり、レベルでは中間的な位置付けです。
この中間的レベルのかつての盛り上がりは、カジュアルなシーン用に高級過ぎないアイテムが相応しいと区別する日本人ならではの国民性があったと思うのです。
あとがき
「本物志向のレンタルジュエリー」の事業者である私のジュエリーのレベルの差の使い分けをご紹介して終わりたいと思います↓。
<ジュエリーのレベル別の使い分け>
そもそも、本物の高級感たっぷりなジュエリーがあれば、すべて事業へお客様のために献上しておりますので、私物はメッキジュエリーを中心にしたものです。
自分の事など最低限で良いからです。
・あこや真珠ネックレス(フォーマル)/ヴィンテージあこや真珠(カジュアル)
・18金やプラチナチェーンのペンダント(おでかけ1)/ブランドコスチュームジュエリーロゴペンダント(おでかけ2)
2段目の18金やプラチナは、華奢過ぎてレンタル品にはレベルが見合わなかったレベルが劣ると判断したものです。
事業者だからといってモデルのように高級ジュエリーを本人が身に着けることをご遠慮させていただいております。
その代わり、レベルが高くなくても「おしゃれ度」を高めるノウハウなどは、私物からもご紹介できることです。
「レベルの差」を全面的に悪く捉えないで、うまく使い分ける考え方をお伝えできればと思います(^-^)。