見えない場所でも一番力のかかる場所、バニティーバッグの要のてっぺんの取っ手を支えるハード厚芯の存在【64】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在ハンドメイドバッグ製作では、「同素材シリーズ」という名前で同じ素材を使ったデザイン違いの5点のミニショルダーバッグを連続製作しています。

表地-風通ジャカード、綿/54%、絹/26%、ナイロン/20%。イタリア製。裏地-ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%。日本製。

黒ベースのパープル系の組み合わせとなります。

あえて、同じ素材を共通にすることで、生地頼みの製作ではない、製作者からのアウトプットも生まれるような切り離した考え方を持ちたいと思いました。

切り離して考えることが、最終的には「素材への感謝と敬意」になってゆくのです。

優れた生地はありがたく材料として使わせていただくものであり、コラボしながらも依存し過ぎないこと。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.10.04からおよそ5年半後の2025.03.0.5にブログ記事の「見直し」で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

バッグの製造から生まれた新しいメッセージもその素材の素晴らしさが引き立つよう相乗効果を生むのが目標です。

上述のようなことは、当時の2019年では到底考えつかなかったことであり、2025年の綴り直しで加えました。

このたびは、全5モデルの①ドーム②バニティー③巾着④ボストン⑤リュックの内の②の前半。

後半で完成ですので、完成したバニティーバッグは次の【65】でご覧いただけます。

製作の前半の当記事【64】では、バニティーショルダーバッグを支える取っ手の設置の場面にスポットを当てました。

<同素材シリーズ:バニティー-前編>バニティーバッグの取っ手の固定のみならず面全体を「ハード厚芯」で頑強にした

草むしりをする際に、スローモーションでその様子を見てみると、草周辺のみならず広範囲にわたって土が動く様子が捉えられます。

バニティーバッグの取っ手を実際の使用の際に持ち上げている力のかかり具合は、この草むしりにヒントがあるような気がしました。

取っ手のみを部分的に頑丈に縫い付けるだけではなく、この面全体の強靭さが必要であると解いたのです。

ハード厚芯:後に考え直し、縫い代まで突入するとカーブラインが出にくいので縫い代除く全面に貼るよう変更。
ハード厚芯の実物:1mmとはいかないまでもかなりのボリューム。重みもありますので部分的な使用をお勧め。
取っ手ホールの片面ハトメ:このシリーズはすべてこのホールに取っ手を通す取り付け方で行きます。

写真の左は、素材特性上マジックでも印が付かないので、原色カラーの目立つ色の糸で打つ場所のマークをしたのです。

写真の右は穴を開けた直後に「プライヤー」で「片面ハトメ」を設置。

力がかかる取っ手の部分でありながらスタイリッシュに取り付ける1例として、比較的持ち上げる重さが無いミニバッグでは大丈夫だと考えました。

大きなボストンバッグに使用するなどくれぐれもしないように注意喚起したいと思います。

取っ手取り付け完了:内側もすっきりとまとめました。三つ折りがストッパーの役割です。
裏地の裁断:YouTube動画内では、裏地のファスナーポケット製作の場面も出てきます。当ブログ記事では割愛。

あとがき

2019年は、研究段階であることもあり、ミニサイズのバッグだから通用するような条件付きの作り方でした。

2025年現在では、すべての素材に対応でき、どの素材が来ても同じように作れるようなノウハウに絞り込みました。

よって、2019年の片面ハトメを利用させていただいた取っ手の付け方は「条件付き(ミニバッグに限る)」ということになりますので、2025年では廃止しているのです。

ただ、バニティーのデザインを応用し、取っ手はリュックの補助的存在で、縫い付けタイプに、そして横に広がったタイプで今度はリュックとして作ってみようかと。

縦リュックが難しい理由は、「わ」に縫う際にトンネルみたいにミシンに隠れて見えないのです。

よって、ミニバッグ程度では可能であった縦の長さの分横に広がって容積を確保するという考え方です。

こんなアイデアが2025年で浮かぶのも、間違いなくこの2019年の製作の体験があったからなのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

グレーのギンガムチェックのバニティーバッグ、取っ手縫い付け位置は楕円面の十文字に徹底の印付けがベース【52】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、高級服地の絹/100%のグレーのギンガムチェックのバニティーショルダーバッグが完成。

製作過程の中で特にお伝えしたい場面は、てっぺんの取っ手の付け位置の徹底です。

これがベースで、取っ手付けがまっすぐに付くのか、そして、本体と楕円の蓋や底との縫い合わせがぴったりと重なるのかというところに影響するのです。

非常に大切な「十文字」の考え方は、その他の楕円底バッグなどにも活かされます。

バニティーバッグの要であるたった1つの取っ手、ソフト厚芯を内蔵し正位置に取り付ける際の十文字印の大切さ

まずは、取っ手そのものを作る場面からお伝えしていきます。

中にソフト厚芯を入れ込むことは、入れない場合とでは雲泥の差だと感じました。

丈夫さ・持ち心地の良さ・美しさという複数の良き効果が出ています。

ただ、この「ソフト厚芯」もこれっきりの反であり同じ物が見つけられなくなりました(2024年をもって「ソフト厚芯」の在庫が終了)。

そして、こうした取っ手が要のハンドバッグの製作そのものを取りやめていったのでした。

「ソフト厚芯」の内蔵場面:「ソフト厚芯」自体の先端は折り込まずに、縫い代の中へまっすぐ差し込みます。

表地の短い辺は1.5cmの縫い代で綺麗に折り込みます(左下)。

ぐるり1周(外枠2mm内側程)にステッチで固定、続いては真ん中2本の合計4本ステッチが丈夫です(右下)。

取っ手の位置決め:十文字の位置は縦横それぞれを二つ折りすることで把握。裏面にはっきりと印付けをします。

その後の作業で何度もこの十文字の4つの印が必要になってくるのです。

サイドは縫い代込み左右の端から4cmの位置に取っ手を設置、縦のど真ん中は2cm幅の取っ手のど真ん中を見ます。

取っ手の両端部分の当て芯:「ハード厚芯」というごわついた芯地を支えとして当て芯に利用しました。
その他の箇所:裏地の「塩縮プリント」という黒い生地が裏地。実は生地不足で、底面も裏地と同じ生地です。
バニティ―ショルダーバッグ完成:<サイズ>27cmx横23cmxマチ12cm程。
完成品の取っ手の付け位置の確認:合格なのではないでしょうか。柄のおかげで付け位置が把握しやすかった。
その他の角度から:左上から時計回りに、正面・後ろ面、サイド。自己評価としては非常に未熟な完成品だと。。
コーデ例:綺麗なカラーよりも無彩色のお洋服の方が、よりシルク製であるバッグの良質さを引き立てます。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.09.13からおよそ5年半後の2025.02.21にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この後も様々な生地でこのデザインを作っていき、全20点程製作。

角をもっと緩やかに楕円らしくしていったその後の改良も劇的でした(後の投稿でご覧いただけます)。

このバッグは、平面ミシンで立体的に作り上げることの限界を感じるデザインであったと振り返ります。

なかなか美しくは作らせてくれないのです。

だからこそ挑戦し甲斐はあるのですが、生地が高級であるにもかかわらず技術が追い付かずその価値が無駄になるもったいなさを感じたこのたびの完成。

ここまでその時の精一杯で作っても結果はボツ品にしかなりませんでした。

他のバニティーバッグにつきましては、ブログ記事の検索機能で「バニティ」を入力していただくとヒットしやすくたどり着くことができます。

最終的にこのデザインにはお手上げしたわけですが、そうはいってもやることをやって何度もトライした結果なのです。

難易度の高いレアアイテムであることも相まって、ご購入もしていただきました。

苦い結果ではありますが、こうして記録に残しまして、各箇所の工夫を、特にこのデザインではなくても引用できる部分があればと願います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ジャガード生地特有の表裏両面使いで注意したいこと、厚みを抑えたい裏地には調整できないバランス【26】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで個人的な好みでは、薔薇柄一辺倒でした。

2019年で複数の高級生地で美しいフクレジャガードなどをバッグ製作に使わせていただく中で、デイジーの花柄にたくさん出会い、その可愛らしさを知ることに。。

このたびは、デイジー柄がかわいい赤味ベースのジャガード生地でバニティーバッグを製作。

ジャガードの特徴としては、裏面の反転の出方も美しければこちらも使えること。

1種のみの生地で表地と裏地の配分を、表面使いと裏面使いという分け方で製作したのがこのたびです。

同じ生地を表地にも裏地にも使ったその製作の注意点を、その出来上がりの「感触」と共にお伝えしたいと思います。

バニティの二重ポケットの「アタリ」がくれた1つの答え、違った顔を持つジャガードの表面と裏面の同時使いは不可

ジャガードと呼ばれる生地は、基本表面と裏面が同じ柄となります。

面白いのが、全くの反転でもないこと、もう少し糸の折り込み具合が複雑なようなのです。

じっくり見ても不思議なもので、「表側の色のそのままの反対側が本当にこの色?」という意外性があります。

<表地/裏地共通>:ジャガード、ポリエステル/70%、レーヨン/30%、イタリア製。

ぎっしりと咲き誇ったデイジーの花。

表面の赤xブロンズx薄グレーが本来の表面、下のサーモンピンク中心にモカなどの色が混じった色の方が本来の裏面になります。

裏面は何となくセピア色の風景と言った感じ。

極端な話、どちらが表として使っても様(さま)になるというのがジャガードのメリットです。

生地の厚みは中肉で柔らかめですが、表地と裏地の厚みに差が無かったことで起こった致命的な問題がありました↓。

裏地にも同じ厚みの生地を使用したことで二重ポケットの生地の重なりによる「アタリ」が表の正面に出ました。

こうして作ってみて初めて、この生地の本当の性質に気付きます。

このことは、今後の裏面の選択への貴重な失敗であり、同じ製作に両面を同時に使うのは避けた方が良いとも言える例でした。

何のために裏地を別生地で選ぶのかの1つの答えをいただいたのだと思います。

<本体のサイズ>:縦17cmx横27cmxマチ12cm。<ショルダーのサイズ>:幅1.2cmx長さ67/120cm。
後ろ面:ネックパーツ(正方形)の位置が悪いです。重なりの真ん中よりも右に寄っています。難関の場所です。
ファスナーの色が思うように選べませんでした。長さも選べず真ん中で2本がぶつかり止まるという構造。
ネックパーツの縫い付け場面:この場所は後にたくさんの練習と研究を重ねていくことになりました。
複数の角度から:左上から時計回りに、「てっぺん」「内部の二重ポケット」「側面」「底面」。
使用イメージ:てっぺんが膨らんでしまっている課題は後に中に「ハード厚芯」を入れることで解決。
お洋服とのコーデ:わずかに表れるモカ茶に注目してみました。茶色コーデに新たなオレンジ系が加わる効果。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.17からおよそ5年半後の2025.01.26にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしてまいりました。

このモデルは、カーブが半径2.5cmの円の一部を利用というスクエアライクであることで縫いにくさを伴っていました。

その後、半径7.5cmの円の一部を利用したデザインへ大きくシフト。

縫いやすい型紙へのチェンジも良質なバッグを作るにあたり非常に大切なことなのです。

そして、正方形のネックパーツの正位置の徹底と縫い付けステッチの内部での完全カバー(覆い隠してしまう)ことを研究していきました。

最終的には、歪みがどうしても解消できない二次元ミシンでの製作の限界を感じ、このデザインを終わらせたのでした。

とはいえ、非常に貴重な体験ですし、なんやかんや20点以上はこのモデルを製作したのでした。

もし、2025年現在にこの形を作るとしたら、縦に長いリュックに引用できないかを考えると思います。

しかし、歪みの問題はどうしても付いてくると思いますので、成功率の低いデザインだという情報はしっかりと持っておきます。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

口が全開する構造のバニティーバッグのセキュリティー、内部のポケットを二重構造に作ることでフォロー【21】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

新しい立体的な構造のバッグ作りに挑戦しています。

巾着・ボストン・リュック・ドーム型、そしてこのたび製作のバニティー。

まだまだ技術が未熟な段階でありながら高級生地に踏み出してしまっております。

大変もったいないことではあるのですが、その時にしか出会えない生地がほとんどなのです。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.06.21からおよそ5年半後の2025.01.21にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

この【21】の投稿でバニティー型の製作は初製作からは10点目くらい、その後もたくさん製作し全部で20点以上は製作したと思います。

そこまで研究した理由は、小間物入れとしてドレスに合わせられた伝統的なヨーロッパスタイルへのあこがれ、そして入れ物のような非常に魅力的なデザインだからです。

まだまだ技術が不足し、突っ込みどころが複数のこのたびの製作ではありましたが、以前よりもどこかが一歩前進した部分も含んでいることも確か。

このたび自らも評価できると思ったところは内部のポケットの構造。

バニティーバッグは狭い面積のバッグですので、ポケットがたくさん付けられないのです。

そこで考えた1つのアイデアは、二重構造のポケットだったのです。

面積が限られたバニティーバッグの内部の最大限の工夫、ポケットを二重構造にすることで高めた安全性

生地に色の展開はなく、この黒白1点だけがこの生地のカラー展開です。

たった2色しか使われていない点こそ持ち味、第3の色を決して入れることはありません。

表地(柄):シルクコットンジャカード、綿/67%、絹/33%、イタリア製。多分白が綿/100%、黒が絹/100%。

混率の表示は、天然素材が占める割合になっていて、元の織り糸はそれぞれが100%ずつ、それらが占める割合を表した混率表示のタイプなのだと見ています。

天然素材2種でこれほどに素敵な柄を演出された生地製造メーカー様・購入した生地屋様へ感謝です。

裏地(オフ):パワーネット、キュプラ/60%、ポリエステル/40%、日本製。表地のクリーム色にぴったりです。
バニティーショルダーバッグの完成(黒白花柄ジャガード)<サイズ>:縦17cmx横27cmxマチ12cm。
もともと頑丈な生地。いかに重ならないかも工夫が必須。取っ手の縫い付けは要見直し、カジュアル過ぎます。
バニティーショルダーバッグ-黒白花柄の3箇所-上から後ろ面、底面、サイド
その他の角度から見た完成品:上から時計回りに「後ろ面」「底面」「サイド」。

後ろ面に付けた正方形の「ネックパーツ」は、右に寄って付いてしまいました。

この位置や付け方は、後に何度も深堀り研究をし、最終的に1つの答えを出していまして、後のブログで投稿していきます。

表だけではなく裏地とも重なるようにとなると非常に難関の場所になるのです。

ポケットのくり抜き:番号順に作業が進んでいきます。4の後はファスナーを袋パーツと共に当てはめ縫い付け。
内部の二重ポケットの作り:マジックテープタブのスマホサイズのポケットの奥に、ファスナーポケットを設置。

奥のポケットには、キーなどの大切なものを安心して収納できます。

バニティーは手を放すと蓋が開き過ぎますので、そのはずみで中身の細かいものが飛び出しがち。

心配やリスクをこの二重ポケットが解消してくれるかもしれないと思ったのです。

着用イメージ:横幅が27cmというのは結構大きいのです。大きめ長財布がゆとりをもって横向きに入ります。
コーデ例:間違いなく黒無地が一番の相性。バッグ自体が白の部分が多いのでかえって真っ黒はバランスが◎。

あとがき

実はこの生地、ジャガードでありますので裏面に反転でもう1つの柄を持っていると見ることができるのです↓。

2年後の2022年に製作の裏面を利用したモデルチェンジ後のバニティハンドバッグ(ショルダーは無し)。

こうして、ジャガード生地を両面使って比較することも面白いもの。

よく見ていただきたいのは、冒頭でその後に研究したネックパーツ(黒無地)がど真ん中にちゃんと付いています(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク