フラップのお直しの際にハギにせざるを得なかったことから考える、ハギはデザイン?それとも2流品?【836】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドリュックの入り口フラップの取り付け直しリフォーム、残り3点となりました。

今回は、その3点の内の1つです。

フラップの面積を広くするわけなので残布が必要です。

しかも両面表地ということで倍必要になります。

今回の生地は元は多めで2点のリュックを作ることができたのですが、それも配分によりお直しの時点では残布不足の事態に。。

これを打破する策として、ハギを真ん中で作ってデザインみたいにするという手法を取り入れました。

果たしてそのハギの解釈は。。。

今回は、このハギの解釈についてのお話になります。

完成レビューで見る、ハギのデザイン性について

今回の生地は特にごわついていて、パンプスの素材用としてのナイロン素材です。このごわつきがリュックにした時に素敵になりました。ボンと膨らむので、隙間が結構解消されているかのように見えます。薄手のやわらかな生地との違いがここに見られます。
さて、今回のお話のハギの部分ですが、フラップに真ん中に線が走っていますね。こうして、縦割りで真ん中でハギを作ったのが今回の策でした。
アップに近寄ってみます。ハギと言っても偏っては美しくないので、どこかしら真ん中を基準にはします。そしてデザイン性を出すことでつぎはぎのイメージを払拭。

さて、このハギの解釈ということになりますが、私としては、実直ながら、やはり、フルに面積を使ったものに対しては二流になるかと思っています。

作り手がこんなことを言っては元も子もないですが、どうしてもそういうものですね。

高級品のブランドバッグが余計な部分の余り生地をもったいなく残してでも柄を綺麗に整頓して出す位置に裁断したりすることからも、高級品の証としては、フルにパーツを1枚仕立てで製作することにあるかと思うんです。

しかし、現実の話としては、1点物であるがゆえ、こうせざるを得なかったというストーリもありまして、私としては、堂々とそういったエピソードをお話していくスタイルです。

同じ残布がもう二度と手に入らないからこうするしかなかったのだというお話と共にご理解いただくということがある意味新しいタイプのご紹介の仕方だと思っています。

ハギがあっても、何も変わらずきちんと丁寧にお仕立てする。。。このことは貫いております。

訳アリとしてのお値段について

こういったものは、このエピソードをお話するとともに、やはりお値段との関連があります。

当然ながら、定価というわけにはいきませんが、このことをご理解いただくことで、特に使用には差し支えない機能がそろっていることから、大変お得なお買い物をしていただけることに繋がります。

ありのままをお話して、ご理解いただくことで、受け入れていただく可能性に掛けたいと思っております(^-^)。

あとがき

YOUTUBE内のお話の中にもあるのですが(最後の方)、結局はお値段どうこう関係なしに、すべてが二度とない生地の組み合わせ、二度と登場しない生地だったりすることで、ビンテージ古着のようなレア感を新品のハンドメイドバッグにも入れ込みたいのです。

なので、お値段が安い方のお品でも、そういった考え方/哲学は同じレベルで入れ込んでいるということですね。

ハンドメイドバッグ製作で生地が不足の時のデザイン性のあるハギを作る方法【424】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在卵焼き製作週間と決めています。

多くの「卵焼き」デザインを作っていき、細部の研究をして美しく作り上げるための方法が見つかったらデザインを確定していくというものです。

今回作り始めた素材で、卵焼き製作をいったん終了します。

その後はまた違うデザインへ移りますので、再び卵焼きを作るのが先になるわけです。

ということで、この研究の集大成のようなラストの製作であるということで気合が入ります(^o^)丿。

今回使用の生地

今回使用の生地は、次に続いていく4月からの2021年度用の黒生地の存在をにおわせるものとなります。

<表地>シルクコットンジャカード、綿/67%、絹/33%、イタリア製。
<裏地>生地名不明、混率不明(ウール系とのこと)、日本製。・・・いろいろ不明で申し訳ないです<m(__)m>。本来ジャケットなどに使われるような凹凸感ある素敵な生地です。

黒ベースの無彩色な柄、これは2021年度4月から目指していくテイストです。全体では、黒無地のジャカードが多いので、こういった柄が浮き出た白の色使いもしてあるものはその中でもレアになりますが。。

ということで、今回はこの組み合わせで「卵焼き」(バニティバッグ)を製作していきます。

長いパーツ用の生地が不足の場合のハギの手法

生地がなかなか横に残っていない場合が今回です。

それでも、常々、意識的に生地を残す時に横に長く残すというのが後で別の製作をする場合に長いパーツに対する悩みがなくなります。

それをしていても今回は不足の事態になりました。

そこで、はぎをいくつかのパーツに入れていきます。

まずは、表地の蓋のマチパーツ。これが2枚に分かれています。写真に写った感じがずれていますが、同じ分量で2つに分かれています。この場合は、真ん中でハギを作るということでハギが中心になる、よく使えるやり方です。
こうして縫い代1.5cmでステッチを入れ、アイロンで割り、ハギ目の両サイドに2mm程度の位置に縦にステッチを入れて固定。
表から見るとこのようにしっかりとしたデザイン性のあるハギにできあがります。ここをステッチしないとぐらつきますし、丈夫でないので縦ステッチは結構入れる意味があります。
もっと俯瞰して見てみます。こんな風に1枚のパーツに出来上がりました。

真ん中にハギが行かない場合の1つの案

こんな感じで、裏地の側面パーツが2枚でも面積の違いがあるんです。1.5cmほどですがわずかに幅が違います。
とりあえず、まずは同じように真ん中でハギを作りました。左右は対象ではない状態です。
裏地のハギの中心とフルに裁断ができている表地の中心を合わせて待ち針します。
そうすると当然長さが同じでない裏地側が少ない側が生まれます。ここで表地がはみ出している約1.5cm巾分をカット
逆サイドは反対に、裏地が余ります。裏を向けているので少し分かりにくいですが、青い芯地の方が裏地、黒の芯地の方が表地です。ここで、裏地の1.5cm巾分の余分をカット。

ここでお伝えしておきますと、型紙通りなのは、表地の方ですが、やむを得ず、型紙に逆らい、1.5cm削るということをしたのです。

型紙に逆らっても良いのか。。。

これは、このパーツが大丈夫な部分だからという考え方です。

重なる部分があるので、その重なりが狭くなるのが1.5cm分。

1.5cmなら良いのではないかという判断からです。

はぎが3つもできる4パーツを1パーツにする手法

さて、これが最後ですが、一番複雑!?、はぎの作業です。

4パーツあります。ここで、すでに、左右が均等になるように2枚ずつ長さをそろえた4枚であることが、出来上がりの整いに影響します。可能な場合このように偶数でセット組になっているのがよいです。
少し飛んでしまいますが、一番下の写真が4枚を1枚にしたハギが3箇所のパーツです。はぎが中心から左右に対象に出来ていますね。まるでデザインのようにハギが整って位置することができました。

実際、切り落とした部分が結構あって、縁の方ははぎがサイドに近くなっています。重なった時このハギ同士が近寄ってくるという予想です。

そして、忘れてはならないのは、側面パーツを1.5cm削ったことをこの細いパーツである蓋のマチパーツでもやらねばなりません。

あとがき

以上がいろんな箇所をはぎにした今回の下準備の風景でした。

YOUTUBE動画貼りますね。

ハギも必要な緊急時のみがよいです。

やはりハギにすることで、少しずれたりなど、わざわざそんなリスクを負うよりも、フルに1枚のパーツがあれば、それが一番良いです。

けれども、今回のこのハギの作業を投げやりな感じではなくて、きちんとした綺麗な出来を求めていくと、デザイン性のあるものになり得ます。

デメリット部分をカバーできそうなんです。

つぎはぎをそうと思わせない、逆に素敵なデザインのようだと思ってもらえるものになりますよう(^-^)。