まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
布地で何かを作った後に余る「はぎれ」。
大きめで余ればポーチぐらいは作れるかも。。と思われるかもしれません。
しかし、面積の小さなはぎれでもつなぎ合わせるということをすれば、「無限」が実現できます。
とは言え、もともとメインに使った残りですので、その無限は、小さなアイテムの範囲内の無限ということになりますが。。
このたびは、柄が素敵な数種類のはぎれを小さな面積でありながらつなげてパッチワークシートに作り実際にミニポーチを完成した様子をお届けしたいと思います。
【175】の続きの作業、以前に仕立てたパッチワークシートを使ったミニポーチ
【175】の記事の投稿では、こうしてパッチワークシートを仕立てたところで終わっています。
今回は、その続き、「その後パッチワークシートはどうなったのか?」ということをお伝えすることになります。
入れる目的としては厚みのあるファンデーションケースというデザインの四角いマチ付きです。
ハギ目がたくさんありますので影響がそれほどなかったマチ付きの四角デザインを採用致しました。
パッチワークのブロックのハギ目の出方の違い
パッチワークシートを見ていただくと分かりますが、椿柄だけが3ブロックです。
残りの桜柄と菊柄は2ブロック。
この違いが出来上がりの正面から見た感じに違いを生みます。
今回一番厚い赤い生地では作っておりませんのであしからず。。
パッチワークが2ブロックの左2点に対して、一番右は3ブロックの為、ハギ目の位置が違います。
椿柄だけ結構余分を切り落としていまして、すべて同じサイズのポーチにしたのです。
マジックテープ、ファスナーなどの既製品は色数が非常に少ないのが悩みです。
アパレルの量産の製造では、ファスナーが多く使われますが、自身が勤務の時代はほとんどこだわりの「染めファスナー」でしたので、生地にばっちり色が合っていたものです。
大量生産ならではのコスト事情から、思い描く通りの染め色が実現できていた時代のことです。
マルチカラーに合わせる糸の色の難しさ
ここまでカラフルなマルチカラーの糸をどうするか、これはとても難しい点です。
パッチワークシートを作った【175】の時も本来丈夫にしたくて、はぎめの両サイドにステッチを入れたかったのですが、あまりに糸の色がなじまず、結局「ステッチを入れない」という結論をとりました。
作る商品が小さい物なので重さの比重がかからず問題ないであろうとの判断。
しかし、商品を作るための地縫いは必要な今回です。
さて、糸の色をどうしても選ばねばなりません。
この糸の色が大変難しい点でした。
一番左側の糸の色の選択が比較的易しかった理由に、背景がなかったということがあります。
一番左は、お花がぎっしりで背景が無いのです。
よって、お花の中から一番なじんで目立たない糸の色を選んでいきました。
右2点は、しっかり背景の色があります。
真ん中が黒、右が焦げ茶で、いずれも強い色に該当します。
そういった強い色の背景の場合、マルチカラーで他の綺麗な色が入っていると、背景の色に合わせていては糸の目が柄に浮いてしまって綺麗ではないのです。
まるで虫が行列を作っているかのように見えてしまいます。
そうして、非常にあいまいなカラーの糸の選択にたどり着いたのです。
黒地の桜柄には、カーキグレーのような黒とはかけ離れた薄めの色の糸を、焦げ茶地の椿柄には、モカベージュとか黄土色のような茶色とはかなりかけ離れた薄目の色の糸を選んだのでした。
いずれも薄い方向の色がなじむようなのが、他のカラフルな色との調和であろうかと思います。
よく、糸の色の選び方で「少し濃いめ」ということがさかんに言われていますが、それは単色の場合に限ってということではないでしょうか。
マルチカラーにはてんでその定義が当てはまりません。
すべての色に対してそこそこ合う色をまんべんなく見なければならないところがマルチカラーにおける糸のカラー選びのポイントです。
せっかく柄が暗い色に対して美しく映えているのですから、縫い糸でそれをぶち壊すことがとても残念なので、ここは注意を注ぐ部分だと思います。
ファンデーションケース以外のミニポーチの使い方を考える
以前にどこかの記事でも書いたかと思うのですが、日本人というのは、蚤の市などで、何に使う物なのかという決められた使い方を聞きがちだそうです。
フランス人にしてみればそれは、驚くようなことらしいのです。
1つの物をいろいろな個性的な使いまわしが自分流に出来ることの方が自由で縛られずに千差万別で素敵なことなのです。
ということで、一応目的設定にファンデーションケースという名前を付けましたが、果たして、ここにすべてのファンデーションケースが入るのでしょうか。
いやいや、ここ最近のファンデーションケースは鏡とリフィルが横並びの長方形のぺたんこです。
この形は私が以前使用の二層式のタイプのファンデーションケースをイメージしたもの。
すべてに対応するものではありません。
そうなるとファンデーションケース以外の入れ物になったって良いわけです。
独自の使い方を反対にフィードバックいただければとても嬉しいです。
あとがき
このたびの、つなげてパッチワークにしてまでも小さなポーチを作る価値を極端なケースで考えると納得できます。
高級な生地のはぎれが余ったケースです。
さすがにもったいないと思うでしょう。
しかし、どの生地も現在レベルが上り、日本製はもちろん、外国の生地でもしっかりと作ってあるものも多いです。
どの生地も余ったらもったいないと思うべきなのではないかと。
なかなかリピート生産の少ない多品種小ロット製造の生地ですので、その出会いを大切に、心配ならちょっと多めにストックしておくことも工夫の1つ。
結果余った場合にはこの度のような活用法があるということを是非思い出してみてくださいませ(^-^)。