まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
現在「卵焼き:バニティバッグ」を連続製作しています。
同じバニティデザインを連続して作っていく中で、細部の研究をして美しく作り上げるための方法が見つかったらデザインを確定していくという「良質さの磨き」を行っているつもりです。
このたびのモノトーン素材をもって、この「卵焼き」の連続製作をいったん終了します。
その後はまた違うデザインへ移りますので、再び卵焼きを作るのはまた先になります。
研究の集大成のようなラストの製作を大切に致しました。
残り布使いの時に起こりがちな「わずかな不足」の事態、ハギ目を入れてスタイリッシュにデザインのように仕立てる方法
今回使用の生地は、次に続いていく4月からの2021年用の黒生地の存在をつなぐ架け橋のような物になればと思います。
黒ベースの無彩色な柄、これは2021年度4月から目指していくテイストです。
この組み合わせで「卵焼き:バニティバッグ」連続製作のラストとなります。
実は、この度の生地は、以前に一度バニティバッグを作っています。
表面は「綿」のような感じに映りカジュアル寄りだったのでした。
常々、意識的に生地を残す時に「横に長く残す」ということをしてきました。
しかし、それでもこのたびは不足の事態になっていました。
イタリア製生地が高価なので元々余分には購入しないからです。
そこで、はぎをいくつかのパーツに入れていきます。
真ん中にハギが行かない場合の調整カット、重なり部分の融通の範囲内で解決し、ハギ目をど真ん中へ
真ん中のハギ目は表地と裏地で同じ位置(ど真ん中)に配置となります。
生地を削ってしまったが、型紙に逆らっても良いのか。。
これは、このパーツが大丈夫な部分だからという考え方です。
重なる部分があるので、その重なりが狭くなるのが1.5cm分。
1.5cmなら影響ないという判断からです。
ハギ目が3つできる4パーツを1パーツに長く完成する方法
さて、これが最後ですが、一番複雑!?、はぎの作業です。
実際、切り落とした部分が結構あって、縁の方ははぎがサイドに近く寄っています。
「わ」の重なりの場所にこのハギ同士が近寄ってくるのです。
そして、忘れてはならないのは、側面パーツを1.5cm削ったことをこの細いパーツである蓋のマチパーツでもやらねばなりません。
そうして、すべての別パーツの横の長さを均一にそろえました。
あとがき
一繋ぎになっていることが価値だとしますと、ハギがあることはレベルが落ちることになります。
ただ、ハギ目をデザインしてある切替のトートバッグなどをご覧になったことがあるかと思いますが、あのデザインは、製造側から見るとおそらく生地のコスパが良いです。
1点物を作るにあたっては、量産品とは違う、わざわざハギを最初から作るデザインは本来の一繋ぎの価値と比較するとやはり劣るかなと。
どうしても必要な場合のみに利用するならば、このたびに複数のハギ目が出た中途半端な長さばかりをつなげた面積の広げ方であっても、手段としてはありだと。
その場合はむやみにハギを作らないつもりの結果どうしてもできてしまったという背景、そしてそのハギ目をいかに馴染むようにスタイリッシュに仕上げることをしてあるかというところが誠実な製作の姿勢だと思うのでした。
「ごめんね一繋ぎではなくて。その代わりとてもかっこよく仕上げましたよ♪」と。
これが「対等な関係」「GIVE&TAKE」の関係を作ります(^-^)。