よくあるタイプのデザインだからこそ細部の差別化が重要、製作前にシュミレーションしながらじっくりとイメージするスタイリッシュなトートバッグ【1225】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここで次のハンドメイドバッグ製作に入るタイミングとなりました。

以前から作りたいなあと思っていたイメージを実現したく、過去のストック生地をうまく消化していきたいということもあり、私らしくない色に挑みたいと思います。

それはブルー系。

お洋服でも濃紺ですら何かしら工夫して青系から遠ざかろうとしてきた私が、思いっきり青色の世界に浸ることになります。

しかし、これも良い機会です。

他の人から見るととっても素敵な色なのかもしれません。

よくあるトートバッグをスタイリッシュに素敵に作るための工夫の考案

よくあるトートバッグというのがこういったデザインです↓。

なじみあるトートバッグの典型的なデザイン。

支柱と持ち手をスタイリッシュに、大きなバッグでありながら巾1.2cmで仕上げていくつもりです。

某ハイブランド様のこういったタイプのバッグでは持ち手のレザーが重みでちぎれている様子も拝見したことがあります。

私はそれを生地で取り付けるわけです。

生地の良さは厚みがすべてが均一であること。

本革の場合はおそらく、縫い付け易さも考えて、本革と言えども薄く漉いてしまう必要があるがゆえに、結果弱い部分となることもあるようです。

これまでのブランドバッグを持った経験からも、決まって傷む場所とか外れてしまう場所というのがショルダーなどの付け根だったことが思い出されます。

いかに、作り手の都合で作られていたかの裏の面が見受けられますね。

本革で気を付けなければならないのが、丈夫さを謳われますが、実はところどころ恰好良さを重視して弱く作られているという闇があるのです。

そうなると生地は漉いたりすることはありませんので、かえって厚みがどこも均一です。

接着芯、その他の追加の芯地、ステッチなどで丈夫にすることで、本革レザーに良い勝負を挑むことができると私は考えています。

ブルー色のナイロン/100%の撥水生地に、
同じナイロン/100%の撥水の紺ベースの取っ手/支柱を付けるという案。

↑実際にこのようなブルー色の生地です。

そこへ、コントラストが適度に効いた同じくブルー系でネイビーのナイロン生地で取っ手と支柱を縫い付けるのです。

しかも、そのネイビーは原色のマルチカラー柄なのです。

楽しそうですよね(^-^)(^-^)。柄の種類は後日の投稿のお楽しみです。

そして、このブルー生地の極薄であるデメリットをカバーすることも兼ねて、ダイヤキルトをかけます。

ダイヤキルトには、ここ最近よく使用しているソフト厚芯を貼ります。

中綿キルトはぶくぶく膨らみ過ぎてたたみにくいので、あくまで使用していない時はたためるタイプにしたいのです。

名付けて、「温泉バッグ」です。

内側の裏地もブルー系のナイロン/100%の撥水生地を使いますので、使用の生地すべてが撥水です。

そうなるとお水関係に使うようなバッグには向いているので、先頭好きな方とか温泉巡りが好きな方向けみたいな感じで旅行気分のおしゃれなバッグになればと思っています。

あとがき

今回の考案の中でも予定しています、よく5cm巾の型紙を四つ折り観音開きにして1.2cmくらいの巾のベルトに仕上げていますこの取っ手/支柱はいつも3本ステッチです。

一度も4本ステッチをしたことがなく、4本だともっと広い幅の時になります。

ただ、一度この巾でありながら4本ステッチをやってみたいのです。

ステッチは意外と効果があり、ステッチするだけで取っ手が硬くハリコシが出ます。

そんな効果も完成でご披露できればと思っています。

キルトも本体にかけていくので、糸をたくさん使いますね(^_^;)。

糸と布のコラボレーションが優しい無理のない「優しい」作りのバッグになってゆけばと思います。

決して「易しい」という漢字の方ではないことにご注意を(^-^)。

皆がよく知る「黒無地の撥水加工生地」は1種類だけじゃない、4種の美しい織り目の違いを見ながら、普遍的な扱いの黒無地を深堀りした【354】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今後、バッグ製作に黒無地の撥水加工生地をたくさん使わせていただきたいと思っております。

特に「テリーヌ」というブリーフケース型は、ナイロンなどの撥水加工生地を必ずチョイスすることにしておりまして、表地には無地を、裏地には華やかな柄を使うとも決めています。

黒無地という生地で作られたバッグは「仏頂面」のような表情の薄い素材に映りがちでじっくり見られることがないのです。

ネットの写真のみで素材の表面の様子を判断することになるわけですが、なかなか分かりにくいものです。

やはりネット写真の商品は華々しい柄や色が分かりやすいものなのです。

とはいえ、現実的には、黒は一番融通の利く色として好まれ、所有されているのが現実だと思います。

このたびは、ネットではなかなか細かく織り目まで見ることがない黒無地の撥水加工生地を4種じっくりとアップにしてご紹介したいと思います。

そして、一見黒無地ののっぺりとした素材に映るものが、実はよく見ると生地の織り方に違いがあり、それぞれ大変美しいものであるということをお伝えしたいと思います。

一見同じようにしか映らない4種の黒無地の撥水加工生地、よく見ると「畝:うね」がありとても美しい様相をしていることに気づく

とりあえず4種の生地を並べてみました。

撥水加工生地4種:一番左からナイロンオックス、ナイロンワッシャー、綿ストライプ、ナイロンタッサー。

こうしてみてみるとそれほど違いが分かりませんね(^_^;)。

では、次に細かく1点1点に近寄って見てみましょう。

1)ナイロンオックス

これが一番王道でしょうか、自身も撥水加工の黒い生地との一番最初の出会いがこのオックスでした。

オックスというのは「オックスフォード織」のことです。

オックスフォード大学の学生のシャツのようだということでその名が付き、まるで、ブッチャーという生地がお肉屋さん(butcher)のエプロンの素材の織り方と同じだから名付けられた経緯に似ています。

後程アップにした写真を撮影したのでご覧いただけますが、均一に四角いブツブツが入ったような柄です。

しかし、遠目で見たり普通の視線で見れば、プレーンな織り目といった感じに映ってしまい、今回ご紹介の4種の生地の中では一番平たく見えてしまうのです。

1)撥水加工ナイロンオックス:ナイロン/100%、日本製・・・四角いマスがレンガみたい。光沢も感じます。

2)ナイロンワッシャー

ナイロンワッシャーも結構有名で聞いたことがあるかもしれません。

ジャケットやコートなどにも使われることがある生地。

ワッシャーというのは、しわ加工のこと。

このしわ加工は、凹凸感ある表面の演出であり、この加工による厚みも感じられ風合いを良くしています。

オシャレ感が増します。

2)撥水スパンライクナイロンワッシャー:ナイロン/100%、日本製・・・縦じまとのコンビになっています。

少し複雑になりますが、ナイロンオックスのワッシャーというのもあります。

ワッシャー加工が入るのは、何もこの写真のようにストライプみたいに縦に線が走る織り方の生地がワッシャーというわけではないです。

いろんな織り方との組み合わせでワッシャー加工できるようで、複数の展開があるのです。

3)綿/100%の撥水加工生地

撥水加工はナイロン/100%ばかりではないです。

綿/100%とかポリエステル/100%にも撥水加工がされている生地があります。

過去に「雨の日シリーズ」という撥水加工の生地ばかりを集めて雨しのぎの比翼リュックを作ったブログ記事が綴られています。

その時に使用したモカグレーの生地は、綿/100%でありながらコーティングで撥水効果のある生地でした。

このリュックを作った時の生地名は、ストライプコーティング、綿/100%、日本製。モカグレー色でした。

織物事情が事細かに分かるわけではありませんが、こういった撥水加工にもできるような加工に差し障りのない程度の織柄というのが、均一感あるストライプだったりするのかもしれません。

3)防水・撥水コットン100%:綿/100%、日本製。・・・織り方を忠実に表した生地名ではないですが「ママ」引用。

過去に私が使用した先ほどの上の写真のモカグレー色のストライプに似て、こちらもストライプの織目が入っています。

この生地だけ4種の中で綿/100%なのですが、不思議なもので、撥水加工していない生地は、明らかにナイロン/100%と綿/100%の違いが判るのに、撥水加工がなされると似た感じになるということです。

かろうじて、端っこのカットの跡のほつれ具合で綿の糸だと分かります。

綿/100%の撥水加工の生地の端の様子・・・ほつれ具合からナイロンとの違いが分かり、綿っぽさが出ています。

ナイロンよりもガサガサッとする風合いです。

4)ナイロンタッサー

タッサーには、分かりやすい特徴があります。

生地の織り糸がボーダー柄みたいに走っていることがかなり分かりやすく表れていること。

4)撥水加工ナイロンタッサータイプ:ナイロン/100%、日本製・・・目の詰まったボーダー柄。

ここまで「畦:あぜ」がぎっしりなので当然全体としてしっかりとしていて程よい厚みがあります。

おそらく大勢の方が好まれるような人気の生地ではないでしょうか。

ナイロンタッサーは今まで出会ったことが無かったので、このたび非常に感激しています。

こうして見てみると、一見同じような黒の無地の撥水加工の生地といっても、ここまで違いがあるのだと分かります。

他にも、市松柄のような織り方のナイロン撥水生地も見かけたことがありますので、今回のこの4種以外にもまだまだあるのだと思います。

あとがき

あまりに巷に黒のナイロン撥水加工生地で作られているリュックがあふれているために、生地自体の素敵さに目を向けることを忘れているのではないでしょうか。

あそこまで大量生産され尽くしていると、黒の撥水加工生地が普遍的でつまらないものに思えてきてしまうのです。

必ずバッグのお店をのぞけば、どこかには置いてある「黒のナイロンバッグ」、これを見つけた暁には是非じっくりと生地を眺め、どんな織り方がされているかを見てみて下さいませ。

多くは「ナイロンオックス」ではないかと思うのですが、もしかしてこの度のご紹介の中にも出てこなかったような新しい発見があるかもしれません。

当たり前にあるものの美しさがいかに埋もれてしまっているかということ、それを見つけてあげて下さいませ(^-^)。