一重仕立てで作るデニム・帆布・ゴブランに有効、ロックミシンの始末を袋の内側で視界から隠す方法【716】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

縫い代の始末は、裏返しの袋物にとってはいろいろ工夫する機会が多いものです。

かつて、某一流ブランドポーチの縫い代が何も始末をしていなくてそのままであったことに、とても納得できず、そのままひっくり返して、出来上がりのまま家庭用ロックミシンをかけたことがあります。

危うくて危うくて、使うにあたって安心できない不安定な心持ちになるようなお仕立てだったのでした。

それなのに「ロゴ」のかわいさ、いわゆる「ブランディング」の力がものすごいもので、手放さなかったのです。

量産品ということでああいった作りのお品を入れ込んでいるのか、それでも納得できるものではありませんでした。

それを手を加えてリフォームすることを拒むなどということをもし主張されたならば、本当に矛盾です。

そのポーチは仕事用のペンシルケースに使っていまして、毎日使っていますので、そのロックの効果は非常に大きいのです。

リフォームをしなければとっくにパンクしているところでした。

縫い代も5mm弱といった際どいもの、そのようなきわどい縫い代で作ることはありません。

ロックのおかげで購入後約20年程になるところですが、現在も良好でお気に入りのペンケースです。

そんな感じで、縫い代始末にはうるさい者が、そういった体験からの教訓を、ハンドメイド製作に反面教師で活かすということもしています。

今回は、ロック始末をするだけではなく、さらにそこから発展的に、視界に映る美しさを追求したお仕立てを「セルヴィッチデニム」の例でご紹介したいと思います。

セルヴィッチデニムは、一重仕立てで製作することも多く、その他帆布の厚みがある号数のものやゴブラン織り生地などにも同様に引用していただけます。

巾着袋が一重仕立ての場合のサイドの縫い代の始末のロックミシンの隠し方

一重仕立ての巾着袋を作る途中では必ず縫い代の始末の悩みが出てきます。

裏地付きというのがいかに製作しやすく、縫い代が隠しやすいものかを実感するのが一重仕立てで製作の時です。

こういった一重仕立ての分厚い生地で作る場合に縫い代が丸見えなのです。

そこで、あらかじめ最初から四角いパーツの四方にロックミシンをかけてあります。

それでも、袋の中をのぞいた時にロックミシンが丸見えでは、高級感が半減。

その先の、一歩も二歩も踏み出した積極的なお仕立てがございます。

両端部分の拡大写真:地縫いの後両割れ15mmの半分7.5mmをアイロンで半分に折り、真ん中にステッチ。

その真ん中がおよそロックミシンの幅の右端に当たるので見た目が綺麗。

この後再びアイロンで両割れのクセを付けると落ち着きます。

そして、袋の中をのぞいた時に下のような見かけになります。↓

整然とした縫い代始末:視界には、ロックミシンはめったに映りません。裏側に隠れているからです。

このロックミシン隠し効果は、摩擦によるほつれの防止という機能とデザイン性あるコントラスト効果の美しさの両方です。

あとがき

今回のようなこのロック始末の仕立て1つにしても、「美学」がそっと入れ込んであるのです。

こんな風にして様々なヶ所、様々な品物に、「技術」とか「哲学」を入れていこうと日々思案しながらの製作になります。

一度、そんな目で細かいヶ所を見ていただくと、「一流ブランド」として現在も君臨の「ハイブランド」様達がなぜあのような座をキープできているのか、なぜ継続して広く人々に注目されているのかということの裏にある驚くような研究と努力が理解できるかもしれません。

「ハイブランド」様から感じた良質なお仕立ての姿勢を参考にしながらの研究の成果です。

真似をしたり、コピーしたりということがいかに表面的で実りのないものかということ。

そこに目を向けるよりも、もっと本当の奥にある「精神」や「姿勢」の部分に注目して、「ハイブランド」様の優れたところから学ぶべきなのです。

支柱がぴたりと底で重なり合い見えないヶ所も徹底、内部が美しいミックスカラーのヘルメットバッグ【462】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

3点連続製作のビッグヘルメットバッグの2点目がこのたび完成しました。

7cmキルトの裏地をいよいよ表地と合体する作業、底部分で前後の支柱がぴたりと重なる美しさ追求の成果を是非ご覧くださいませ。

モールベロアのミックスが裏地になった7cmダイヤキルトの美しさよ♪、華やかさをデニムに対して補うバランス

早速ながら、裏地の部分のお写真です↓。

ヘルメットバッグの中を覗くと、オレンジ系のミックスが美しく広がります。7cmダイヤキルトの姿です。

底のハギ目でダイヤ柄が合っていないことは仕方がないかもしれません。

それぞれの2枚を別々にかけるダイヤキルトがぴったりとくっつくというのはかなり至難の業となります。

底の部分を見てみます。実際こんな風に底を見ることはないにしても、この支柱の重なりが美しいです。
2つのポイント:①支柱を縫い付ける位置の徹底。②表地同士を袋にする時支柱同士をピッタリ重ねます。

ずれやすいところなのですが、支柱の両端の段差に両側共待ち針で固定することが秘訣のようなことになります。

完成:ステッチの糸はオレンジ。<サイズ>縦36cmx横41/72cmxマチ30cm。

ちなみに1点目の黄色ステッチはこちらでした↓。

1点目の黄色のステッチの時のもの。

全く同じ生地で同じデザインでも、ステッチの色でここまで違った感じなる例として、面白いと感じていただけるのでは。。

3点目もステッチの色を変えますので、その点もお楽しみにどうぞ。

この角度が結構カッコイイです。マチがとても大きいのが分かります。
入口の留め具もかなり活躍しています。ヘルメットが飛び出さないように収まる目的があります。

3点目に向けての課題、底のハギ目部分に硬いデニムの支柱がやぼったい感触であることは解決できるのか!?

今回も解決したことがあったと同時に、課題も浮上。

底の部分の支柱が硬くて開き切らず、ツンと立ってしまうのが、底に手を置いた時に分かるというものです。

ということで、次回のラスト3点目では、その部分を解決していければと思っています。

底に、特別にふんわりな中綿を別で入れ込んで、ツンとした手触りを失くすということをしてみようかというアイデアが浮かんでいます。

あとがき

大きいバッグというのは、完成するまでに結構作業に時間がかかるものです。

ヘルメットバッグもスタイリッシュに仕上げられたボストンバッグ型はあっても、本当に充分にゆとりを持って収納できるかというと疑問なお品が多いです。

そこまでたくさん生地がなかったり、いろんな事情があるかと思いますが、そのような大量生産品製造の事情とは完全に差別化できる点が1点物製作の良い所。

存分に大きなサイズのお品も可能であることがまず実現できています。

そんなメリットを大いに活かして、結果的に新しいタイプの今までになかったヘルメットバッグが生まれることを願いながら製作しております(^-^)。

ビッグヘルメットバッグの裏地のダイヤキルト、5cmから7cmへサイズを大きくしたことで得られた効率【460】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、ヘルメットバッグを3点連続製作しておりまして、2点目に入りました。

少しずつ違う部分があり、同じデザインながら「似て非なるもの」になるようにお作りしています。

その違いの部分というのは、デニムにかけるステッチの色の違いと裏地の違いです。

1点目では、黄色いステッチで、5cmの裏地中綿ダイヤキルトを小花柄のマルチカラーの裏地でヘルメットバッグが出来上がっています↓。

このたびは、効率を高めるためにダイヤキルトが7cmでも良いのではないかとサイズを大きくした点の結果を検証したいと思います。

5cmから7cmへアップしたことで得た効率の良さ、出来上がりは粗い感じもなく緻密さをキープの納得の7cmダイヤキルト

キルトのダイヤ型の1マスが5cmでは、時間がかかりすぎてしまうと同時に真ん中あたりでしわが寄りそうになって危うかったことがあった点。

何分面積が広いので少しのことでも効果は絶大なのです。

このたび2点目は、7cmのダイヤキルトを作図して中綿と合わせて製作していきます。

しわの寄りがちな内陸部にも均等に待ち針を打ちました。

先に作図をハード薄芯に作図してから、次に待ち針という順番がベスト。

作図の仕方は、てっぺんの左右どちらかの角からのスタートで、7cmの直角二等辺三角形の底辺を最初の線として、そこから左に平行移動しながら、順に7cm巾でものさしで線を引いていきます。

そして、端っこの短い線から順にステッチをかけていくのですが、最初と終わりは丁寧に玉結び・玉止めを行うのが方針です。

ハンドメイドキルトの良さがここにあります。

お店で既成のキルト生地を購入の場合必ず途中でステッチが途切れ、そこからどんどんほつれてくる可能性を孕みます。

しかし、こうして、裁断後にハンドメイドキルトをかけていくことは完全にすべてのステッチの最初と終わりが縫い代の中に収納されるということになるのです。

7cmキルトで出来上がった裏地中綿キルトパーツ。5cmの時よりも粗くはなったものの、十分緻密です。
とても美しい7cmキルトができました。真ん中に待ち針をまめに打った成果です。

あとがき

もともと裏地に使用したモール生地が金茶色ベースで非常に美しいです。

このような複雑なミックスの生地は古いストック生地の中には豊富で、古いものの方が手間をかけられていた様子が見られることが多いのです。

効率化を重視し過ぎる現代ではなかなか見られない部分、生地購入時もそのような背景が見て取れましたので惹かれた生地だったということです。

そのような貴重な生地をフルに使用して贅沢ながら裏地に設置させていただきました。

ここで冒頭の1点目のお写真を今一度思い出してくださいませ。

裏地が黄色いパステルカラーのようなマルチカラーの小花だったことにリンクして表地デニムへのステッチを黄色にしていました。

では、今回の裏地のモール生地はどうでしょうか。

はい♪、オレンジがかったステッチが相応しいと思えてきます。

デニムは出来上がりが随分のっぺりとしてつまらないものなので、裏地に素敵な躍動感ある柄などを配置して中身の楽しみがあると素敵なバッグになるのではないでしょうか。

この考え方をいろんなデニム製作に落とし込んでみて下さいませ。

多くの方が作ろうとするデニムバッグも、独自のカラーが演出できるチャンスとなることでしょう(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

ヘルメット専用のケースのような機能のデニム製のビッグトートバッグ、裏地に選んだのはバイカーっぽくない花柄が意外【435】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびから、新しい製作に入っていきます。

デニムで作るヘルメットバッグの連続製作期間となります。

ヘルメットというのは、思ったよりうんと容積を要するものです。

頭に対して縦も横も随分と厚みのある、まるで「炊飯器」の大きめみたいなサイズ感なのです。

お店にヘルメットが並んでいるのをずっと見ていると不思議な売り場に来ているような気がしてなりませんでした。

かつてはバイカー(2004年-2018年:15年間)でしたが、アメリカンタイプの街乗りバイクなのでヘルメットが小さめでした。

「ジェットヘルメット」というやつです。

今回の企画は、「フルフェイス」や、「システムヘルメット」、「オフロードヘルメット」などヘルメットの中でも特に大きなタイプの容量も確保したものになります。

以前、インスタグラムで、オフロードバイクのヘルメットの写真をアップしている方に、サイズをお聞きしたこともあります。

その節はありがとうございました<m(__)m>。

そういった大きなヘルメットをお持ちのライダー様がヘルメットをもっと大切にできるよう、可愛がれるようなふんわりとしたクッション性のある安心なヘルメットバッグを目指します。

持ち運びというのは、シーンを考えてみた際に、何も家から乗っていくわけではないことを想定。

時には、ヘルメットを持って飛行機にさえ乗ることもあるのでは。。

と、持ち運びシーンもよく考えたお品ということになります。

デニムの裏地に花柄を選んだ意外、「瀟洒:しょうしゃ」なヘルメットバッグを企画

このたびは、裁断後の生地を準備する段階で時間切れ。

表地は、セルビッチデニムの14オンス程度のもの。

ジーンズでいうと、リーバイス501のデフォルトの状態のような硬さ、厚みのものです。

裏地は、うって変わってカーテン地。

元々肉厚ながら、針が通りやすく、生地幅が広いということで、大きな面積が横に2枚並べられるという理由での採用です。

<表地>セルヴィッチデニム(14オンス程度)、綿/100%、日本製。
<裏地>2級遮光プリントカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。
セルビッチデニムのアップ:とても頑丈なのがこの織り目で分かります。縦に筋多く見られることが特徴です。
2級遮光プリントカーテン地のアップ:2級遮光というのは、1級、3級に比べて、光を通す具合が中間であること。

2流品という意味ではございませんのであしからず。

ここへ、中綿キルトをかけていき、ふんわりしたクッション性のある裏地にします。

あとがき

ヘルメットバッグは、実は2018年にも作っています。

このたびの2021年バージョンは、生地がデニムというところに特化し、裏地にキルトをかけてヘルメットをふんわり守るというところがパワーアップした製作です。

心配事は、デニム生地と裏地のキルトが上手くミシンの針が通るのかという部分です。

デニムを共通の表地として、裏地を変えた3パターンでの3点連続シリーズ製作です。

このたびの花柄のバージョン、その他のバージョンも引き続きブログ記事に綴ってまいりますので、またお立ち寄りくださいませ(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

本格セルヴィッチデニムの一重仕立てを切り抜けたエコバッグ2タイプ、甲乙無し同等仕上げのレジ袋型と紙袋型【112】

アイキャッチ画像112

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2020.07.01からいよいよ「レジ袋の有料化」が始まります。

その画期的な変化を前に、ハンドメイドバッグ製作者としまして、「レジ袋に代わる存在」に注目しました。

自分一人のみで結論付けず、世の中の流れをお仕事仲間の目線も得ながら、2つのタイプを考案したのです。

ポイントとしては、これまでのレジ袋の気軽さを受け継いだような存在でありたいと一重仕立てに作った2種であること。

一重仕立ては、縫い代の解決に悩むことがあり、その点は裏地付きよりも大変な部分です。

このたび、セルヴィッチデニムの14ozという本格派デニムでのサンプル製作で、一重仕立てならではの良さに迫ることが出来ればと思います。

2種のエコバッグを「レジ袋型」と「紙袋型」で試作、本格派セルヴィッチデニムによって芽生えたメインバッグの可能性

早速ながら完成したタイプの違う2種のエコバッグをご覧下さいませ↓。

セルヴィッチデニム14ozのエコバッグ2種:両方共本体が37cm四方くらい。左は「レジ袋型」で右は「紙袋型」。

この写真の出来上りではやや正方形気味なフォルム、後にサイズを縦のみ5cm程追加して縦長フォルムへ変更することに決めました。

「レジ袋型」の方の入り口タブ:マジックテープを設置して荷物のこんもりとした山を覆う役割を考えました。
様々な端っこの始末:左は内部の三つ折りステッチ。右上は最終のピンタックステッチ。下は取っ手を広げた所。
「レジ袋型」の取っ手:元はスーパーのポリ製の既製品に倣い縫い代のある布製ならではのアレンジ込み。
「紙袋型」の取っ手:取っ手の付け根を変六角形のタブでカバーしながらスタイリッシュに。フラップは台形。

これら2種は全く違った作りであり別デザインであることで2種が同時に存在する意味があると考えました。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.03.27からおよそ5年後の2025.04.24にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

その後は、「レジ袋型」を「B to B」的な卸販売業へ、「紙袋型」は取っ手の部分を「支柱型」へ大きく改良してフラップを除外しながらサンプルが本製作に活かされました。

更に2023年以降は、「レジ袋型」は2020年当時の卸売り先様のデザインへと譲渡、「紙袋型」は当「共有型のハンドメイドバッグ」の共有デザインへとそのデザインの存在も分かれていきました。

その後、ユニークな実験をしておりまして、「紙袋型」のサンプルの方を1年間雨の日も風の日も実際のお買い物に使っていったそのデニムの様相の変化を綴った記録を後の【463】のブログに投稿しています。

まるで、ジーンズをはいて色落ちさせていくようなかつての流行を、バッグでやってみました記録、よろしければ、【463】にこの後お立ち寄りいただければと思います。

この体験は、一重仕立てのバッグの縫い代の隠し方などのヒントがたくさん詰まり、後の一重仕立ての製作の良き引出しとなりました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

衣服の時は隠れた存在の生地の赤耳セルヴィッチ、デニム丸底バッグのど真ん中に主役級として配された瞬間【94】

アイキャッチ画像94

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで「リーバイス」様などが特に象徴的な存在であったセルヴィッチデニム。

衣類は「流行」が伴うものであり、長い長い大きな括りのファッションの中ではジーンズアイテムの落ち着きが見られる昨今。

ここでデニムという素材を、これまでのジーンズのイメージにイコールの固定観念を取っ払った1種の「素材」としてフラットに見てみる機会を得たいと思いました。

そして、このたびハンドメイドバッグ製作を<デニムシリーズ>と題して、いくつかの種類の違うデニム類のバッグを作っていきます。

当シリーズの1点目がこのたびの完成です。

ポイントとしては、ジーンズの状態では決して表に出ることが無かった「赤耳:セルヴィッチ」の存在を、思い切ってアップリケとしてバッグの正面の真ん中に配置した点です。

是非、完成品の姿と共に、「隠れた存在が表に姿を表す主役になった瞬間」をお楽しみいただければと思います。

<デニムシリーズ①>赤耳のブランディング的ステイタスを取っ払い本当の主役へ、正面がセルヴィッチ花のデニムバッグ

<表地:濃紺>インディゴデニム、綿/100%、日本製。生地幅75cm。<裏地:キャメルベージュ>ジャカードクロス、ポリエステル/100%、日本製。
表地のセルヴィッチデニムの裏面:いかにも丈夫な緻密な織りが見られます。こちらの面もこのたび使用します。
糸の色:作業の効率も得られる1色のみ。濃紺の表地には差し色的に、裏地のキャメルベージュには馴染ませ効果。
フラワーアップリケ作り:セルヴィッチをわざと見せた折り方。赤耳=縫い代ですので、ほつれないことを利用。

花びら1枚ずつの縁取りが赤耳部分というコントラスト効果が美しいです。

花芯は正方形を折り込み、裏面を表に見えるように利用させていただきました。

フラワーアップリケの葉っぱの部分:ここで再びコントラスト効果を。こちらも生地の裏面で葉っぱを作ります。
フラップ:入口すぐにマジックテープを利用しながら「蓋」の役割となる部分です。縫い付け線は美しく。
取っ手ホール:打ち込み式の「片面ハトメ」のゴールドを利用しました。ベージュのステッチや裏地と相性良し。
入り口の二列のステッチ:一列のみならず二列でしっかり固定しながら迫力を出す効果もあると思いました。
フラワーアップリケ完成:葉っぱのサイズの大小の抑揚が効果的。花びらのセルヴィッチの存在感にご注目を。
入り口内部のフラップの使い方:マジックテープで留め、入り口の隙間のカバーの役割となってくれます。
その他の内部の機能:取っ手は本革レザーのベージュを利用しホール内部で結ぶ固定の仕方。ポケットも設置。
フラワーアップリケデニムトートバッグ完成:<サイズ>縦31cmx横31/35cmxマチ15cm。
巾着を解いた時のフォルム:形が変化する点が価値。気分や状況でデザインを変えられる「心地」にフォーカス。
サイドの巾着ひもを結んだ状態:内部のフラップよりも巾着ひもが外側になる方が良いみたいです。
その他の角度(左上から時計回りに):斜め上正面から→後ろ面→底面。底面に関してはタックが随分寄りました。

タックの原因は、底面の1周の寸法と本体の寸法の不一致が原因。

このぴったりな合わせ方は、後の研究で解明しました↓

<楕円底のタック解消の型紙ピッタリの調整の仕方>

底面の型紙を十文字に折り、1/4の寸法のみ最低限に柔らかいメジャーで計ります。

計る時には、縫い代1cmの内側の部分ですので、メジャーの幅1cmを利用しながらきちんと置くように忠実に測り寸法を算出。

次に算出した寸法をx4(4倍)して、楕円底の出来上がり線の周囲を算出、本体の直線の出来上がり寸法をここに一致するよう細かく調整していきます。

間違えてはならないのは、本体の縫い代x2倍を差し引いた出来上がり寸法と必ず比べることです。

また、反対に楕円底を本体の寸法と同じに調整していきたい場合、楕円底の型紙の真ん中をカットし、不一致の寸法の4等分を楕円の横幅として追加もしくは削除したした型紙へ。

*** 以上 ***

このやり方が確実で易しい調整方法でした。

お洋服とのコーデ:ライトブラウン系のミックスのベロアノースリーブワンピースに合わせました。

あとがき

「赤耳:セルヴィッチは内部に隠された端っこの存在である」という固定概念、このたびの製作で見事打ち破られました。

もし、赤耳が残布として残った際にすぐに捨ててしまわずに、別の使い方ができるのではないかと考える際のわずかなヒントにでもなればと、こうして記録に残しました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク