これまで集めてきた30年前の年代物ブランドバッグコレクションが4点入るたっぷり容量、バッグの型崩れを徹底的に防ぐインテリア収納【1386】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続でご紹介しております大容量バッグ製作。

それぞれが全く同じではなく、生地が違い、サイズが違います。

ゴブラン織りではごわつかないようマチ無しデザイン、それでも使わない時にたためるような融通性も入れますので、「インテリア収納袋」に徹したものです。

旅行のビッグバッグになるかというとお車で比較的持ち運びの時間が短ければ可能かもしれませんがあまりお勧めできません。

旅行用には重い物を持ち上げるための機能を持ったデザインとして「支柱」を取り付けるからです。

インテリアならではの柄が遮られないめいっぱいの面積を見せていくのが、取っ手を挟み込んで縫い付ける手法。

このたび、とてつもなく大きな横75cmのバッグが出来上がりました。

シックな黒でまとめたことで、ビッグなバッグであっても引き締まった感じに映るのではないかと狙った案です。

2019年-1020年もののストック生地をフル利用した75cmもの横巾の超ビッグトートバッグに入れる物、それは年代物の4点の収集バッグ

このたびは、トップ部分の一部の不足面積を、別生地で「はぎデザイン」で作り上げました。

ビッグバッグ作りは、手持ちではなかなかそのままの生地で作ることなど難しく、大容量バッグというもののすごさを感じます。

生地は余らせずに端から端までのフル使い、スパーンと非常に気持ちが良い使い切り。

上段(薔薇柄黒):ビエラフロッキーという生地。下段(ボックス柄黒):シルク混ドビーという生地。

薔薇柄のビエラフロッキーは、ポリエステル/70%、レーヨン/30%、日本製。

無地ライクなボックス柄は、キュプラ/56%、シルク/20%、アセテート/18%、ナイロン/6%、日本製です。

高級生地なのでひかえめに小さなバッグ用にと2019年に購入だった薔薇柄、今まで使う機会を失っていたのです。

まずは、どちらにも接着芯を貼りました。

そして、切替えを作り、片方の薔薇の生地の最大限の幅に合わせたのがこの状態では横105cmもありました。

ここまでビッグなサイズは過去にも経験がありませんでした。

裏面:しっかりとした表面にするための10cmのダイヤキルトがけ。内陸部の待ち針が固定・しわ防止です。

キルトシートは、いつもの不織布芯の代わりに撥水生地を使ってみました。

ただ、後から思うのは不織布芯がやはり馴染みます。

バッグを触るたびに、この撥水生地の「シャカシャカ」という音がするところに違和感みたいなものが残るのでした。

ここに当てた「キルト芯」代わりの生地は「ナイロンタフタ」という生地。

ダイヤキルトは10cm、針目は通常の3mmで仕立てました。

キルト完成の表面の様子。最初にハギ目をつなげた後キルトをかけているのでダイヤ柄は途切れません。

その後、こんなことをしています↓。

右端のような外側を粗い針目の6mm固定ステッチをALL一周かけます。

この後の作業で生地が折れたりしにくいように固定していますので、仮止め程度のものです。

粗い針目の意味は、比較的早く作業ができることともう1つ、同じ3mmだと皺が寄ってしまう可能性があるからです。

粗い方が融通が利きます。

マチの部分も縫い代の内側の影響のない数ミリのところを同じように固定。
大容量バッグ:縦50cmx横75cmxマチ25cm。「著作権侵害」への配慮でリメイク部分の取っ手を隠して撮影。

取っ手もちゃんと付けましたが、取っ手だけは古着のワンピースに附随の「ロングタイ」の使わないのを利用しています。

よってお写真の枠からは除外させていただいたのです。

写真では、4点のブランドバッグが保存袋に入った状態で4点収納してあるのです。

横にはゆったりと2点が配列欲並んだ容量、収納しながらも重なりによる新たなる傷みが起こらないような効果があると思います。

「バッグというものはこういうサイズであるべきなのだ」という固定観念で縛られていたら製作することはできなかったと思います。

側面から見た様子:ピンタックをスタイリッシュに入れていますのでルーズな印象は解消。マチ25cmの姿です。

大容量バッグであっても野暮ったさが解消されたスタイリッシュな出来上がりになったと思います(^-^)。

あとがき

バッグの作り方1つとっても、生地を新品で購入して作っていくことだけではない可能性を探っています。

本当は、商業として自由に古着などから作ることができれば。。と無限の可能性を感じますが、「著作権の遵守」があるためにそれは難しいことなのです。

それでも、図解や、一部の撮影のみにとどめて、その「ノウハウ」はお伝えしていけるのではないかとぎりぎりで頑張ったのです。

これが、現在ピクチャレスクにできる精一杯のこと、どんどん気付いたことは発信してまいります(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

「黒」「ジャガード」の2つの共通点を表地・裏地それぞれに配したナップサック、黒のプレーンな馴染みある同アイテムとの差別化【1334】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび1点ナップサックが完成しました。

一度やってみたかった究極の黒のみのカラー配置。

表地と裏地がそれぞれジャガードで柄の形がリンク、黒のみの平凡さを大きくおしゃれな方向へ可能性を広げてみたかったのです。

黒のみでここまで表現可能、幾何柄ジャガードに相性が良いダイヤキルトの表地と、ユニークなカットジャガードの幾何柄を裏地に足並み揃えたナップサック

「ナップサック」:<サイズ>縦29cmx横31/46cmxマチ15cm。

表面に「ハード薄芯」を当て、5cmのダイヤキルトをかけています。

結果的なことですが、表地も裏地も薄手なので非常に軽いです。

次にひっくり返して内側を見てみましょう↓。

<表地>ポリエステルジャガード:プリズム、ポリエステル/100%、日本製。<裏地>カットジャガード、綿/100%、日本製。

裏地がカットジャガードの部分以外のベース地が薄手で黒の接着芯の糊の点々が透けてしまいました。

致し方がないのですが、薄手の方を裏地にしたことは確かに正解でした。

表地は、薄手ながら目の詰まった織りがされた全体に柄が散りばめられたジャガードですので丈夫です。

そこへさらにダイヤキルトステッチで丈夫に固定しています。

このたびのようなジャガード同士の組み合わせは、のっぺりとした黒無地と比べて立体感があります。

表地のみならず裏地も同等の、柄同士の組み合わせは、大小の柄の大きさに強弱が付き、類似の幾何柄であることで相性良いコンビになりました。

黒同士のコンビも良いものです。

ジャガードの良さを面白く使わせていただき、真っ黒なのにまるでコーデしているような気持ちになったことも、製造しながら作り手としての楽しさを味わえました。

【お詫びと訂正】動画内で、「カットジャガード」を「カットして貼り付ける」とお伝えしましたが間違いです。

正しくは、映画などの「カット」のように途中で「ストップ」の意味。

「カット(休止)を入れて糸を替えながら変化を出して柄にしていく手間をかけたジャガード」というのが正解。

大変申し訳なかったです、勉強不足でした<m(__)m>。

あとがき

以前にYouTubeにご質問いただきましたが、この表地の「プリズム」という名前の生地は、別の生地屋様では同じ生地を「プリズマン」とネーミングされていました。

いずれにしてもうまく付けられた名前だと思います。

イメージが湧きやすく購入威力をそそるエレガントな生地です。

この生地ともう1つ類似の生地は少しのデザインの違いがありますがほぼ同類。

どちらも定番生地で「大塚屋」様では、「衣装コーナー」でお世話になりました。

ハンドメイドバッグを製作する際にエレガントな雰囲気のバッグにしたい場合、裏地にもご利用いただけそうですので、是非ご注目下さいませ。

左:ジャガード(黒)/右:ジャガード:プリズム(黒):類似ですが少し違いましてどちらも素敵です。

これまで裏地にしか使用してこなかった生地をこのたび初めて表地に使用してまいりました。

キルトのおかげで裏地っぽい薄手でも表地になれるという可能性を感じていただければと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

¥1,000/m以下の生地でも製造者独自のアウトプットの製作品こそ、ミシンハンドメイドが生地価格に依存するものではないことの説得力になる【1172】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを作る最初の段階の材料集めの1つ、生地の選択の時の生地の価格についてスポットを当ててみました。

どのくらいの価格帯の生地で十分であるのか、高額生地を選ぶ必要はあるのかなどの判断の際のヒントになればと思います。

ハンドメイドバッグの製作・商業利用ではメイン生地が原価に占める割合がほぼ原価を左右すると言っても過言ではないので、生地選びは最も重要なポイントになると思うからです。

高級な生地であれば良いバッグが作れるのかどうかを実体験で振り返ると、¥1,000/m以下の生地で十分にそれが可能だった

4種の凹凸感ある黒ベースの生地:右上がイタリア製で@¥1,000/m越え。残りはそれを上回りません。

今まで、ハンドメイドバッグを製作してまいりました生地の1m当たりの単価は様々です。

安くても素敵な生地も実はあるのです。

反対にどうしても輸入コスト等もあり、かなり高価格のヨーロッパ原産の生地もあります。

キーワードは、「バラ柄」「フクレ/風通」「ジャガード」「黒ベース」などできるだけ特化した分野に片寄せてまいりました。

この中の「フクレ/風通」が特に高価で、芸術品のような様相をしていることも多々あります。

過去に¥3,000-¥7,000/mの高価なイタリア製のジャガード生地を購入してハンドメイドバッグを製作した期間がありました。

ほとんどが、生地の素敵さに技術が追い付かず、惨敗(*_*)、2019年のことでした。

今思えば、技術が追い付かないまま早々と高級生地に着手してしまったことは、ある意味間違いで、ある意味正解だったと思います。

正解な理由は、思い切って高額な生地に触れることができたことでそこからの学びは多数であったからです。

これを、もっと先の夢のままにしていたとしたら、随分時代遅れだったことでしょう。

やはり、早い段階にこうと思ったことや願望を叶えていくことは、たとえ惨敗に終わったとしても、早く情報を得ることができたアドバンテージのようなものがあるのです。

大きくまとめますと、どれだけ高級な素材であっても技術が追い付かねば価値も半減した物しか出来上がらないことです。

実際に、2019年の高級生地を使った製作は、当時はほぼ全滅といった結果でひどいものでした。

では、反対に激安生地が悪い製作品にしかならないのかということを考えてみます。

大きな生地屋様で季節の変わり目の大幅値下げや訳あり品で、¥100/m(税込)という生地を購入したことがあります。

その生地はキズが入っていたので、その反ごとセール品になっていました。

1m購入してみましたが、その生地は綾が入っていて格好良く、良質な日本製の生地でした。

生粋の日本製の生地というのは、きめ細やかでしっかりと安定しているように思えます。

ただ、生地屋様の商業の事情に過ぎない値下げなどに踊らされることはありません。

確かに、¥100/m(税込)の生地は傷が一部入ったものでバッグには使えるものでしたが、カラーが自らの製作品にはマッチしにくいキャメルベージュでした。

生地のキャメルベージュはレザーのそのカラーとはかけ離れます。

そうしますと、「安いから購入」というジャッジの仕方こそ間違いなのです。

「どれだけ安くても、求める生地ではないならば選ばない」という選択肢を忘れがち、価格だけで購入してしまうのはいかにも浅い考え方なのです。

実は、当ブログ記事は、最初の投稿の2022.12.04からおよそ2年後の2024.10.20に、ブログ記事の手直しの順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2024年現在では、「技術が高まった」と堂々と言えるほどになりまして、過去の高級生地を現在再チャレンジしたら今度こそどれもが完成品になると思います。

ただ、2019年当時の無茶な高級品の生地の選択は、実際のバッグとしては現実的ではなかったカラーだったと思うのです。

よって、2019年当時はすべてがその時のみの見方でしかなかったのです。

今一度高級生地には挑戦していくつもりの現在ですが、製作するデザインも絞られていますし、市場全体の中の自らが作るバッグの位置付けも意識したものになると思います。

あとがき

バッグの製作は、生地の価格1指標のみでは成り立つものではないと言えます。

制作品は、必ず自らのアウトプットの表現であるべきなのです。

「ナップサック」というデザインを高級生地で続行していくという新しい決意が2024年では生まれています。

高級生地だから込み入ったメインバッグ的なデザインを作るのではないところが長年かけて出した結論の答えの特徴です。

「サブバッグ的存在」ということは市場の中の自らの立ち位置のようなもの、バッグ市場では「ハイブランドバッグ」こそが真ん中を取っていると思うのですが、いかがでしょうか。

柄の続きを「巻き薔薇」で描くように、草木柄のジャガード生地をボタニカルに寄せる追加的附属品の存在の利用の仕方【1098】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイド製作で、「インテリア収納袋」という裏地付きの巾着袋を製作しています。

生地をめいっぱい使うということがコンセプトなのですが、面積の多い大きいサイズから順番に作って行きました。

サイズ展開は「大・中・小・ミニ」の4種。

大と中もその差は目で見て分かるほど歴然、小とミニに関しても似たコンパクトサイズながら、マチが15cmと10cmでその差は目で見て分かる違いです。

こうしてできるだけ1点1点の存在価値を高めています。

大きいサイズから順番に製作し、月日が流れ、現在では小やミニの段階になってきました。

このたびならではの特徴の部分は、「巻き薔薇」を思い切って存分に利用したことです。

ワンポイントでなく、全体に柄のように散りばめるという配置の仕方なのでです。

このたびお伝えしたいのは、草木柄にお花を飾ることを次の段階として製作しながら加えていく元の続きのような不思議な繋がりです。

是非お楽しみどうぞ、そして別の例でもご引用下されば大変光栄でございます。

ジャガードの表面と裏面をそれぞれ表地と裏地に使った濃淡の違いが一本調子を解消、巻き薔薇でさらに凹凸感が出た

<表地:オフ>インテリアジャカード:ファイユ、ポリエステル/100%、日本製。

クッションカバーやカーテン地になるようなインテリア生地です。

幅もたっぷりあり、つるりとした高級感がある生地が多いのがインテリア生地。

ただ、このオフ色は裏地選びが難しく、どの裏地も浮き過ぎてしまうということで、結局同じ生地の裏面を使うことにしたという経緯。

生地屋様で表示がされていた表面は、背景がベージュで柄が白。

一方、内側の裏地は、この反対の面を使いましたのでカラーの出方が反転しまして、背景が白で柄がベージュです↓。

<裏地:オフ>インテリアジャカード:ファイユ、ポリエステル/100%、日本製。

上の表地と色の出方が真反対で違った感じが新鮮、ジャガードではこういったことが起こるので、裏面も楽しめます。

裏地側の面の方が白く映りますが、両面使いをそれぞれ比べることで、示された通りの片一方だけで裏面が内部に隠れてしまうよりもはるかに新しい発見が広がります。

互いに違うということこそがお品全体の価値を高めてくれる可能性を秘めます。

巻き薔薇を飾った理由がただの「飾り」ではなくなる時、草木柄にお花を咲かせたのは生地ユーザーであったという業界全体のストーリー

「インテリア収納袋:小」:<サイズ>縦22cmx横19/43cmxマチ15cm。

過去に、巻き薔薇を使ってある小物などのお店で拝見したところ、ほとんどが、巻き薔薇は正面にしか付いていませんでした。

持ち歩く時に擦れて薔薇が傷んだりほつれたりするから正面だけということなのだと思いますが、インテリ袋としての差別化をしたいと思ったのです。

後ろにも同じようにたっぷりと薔薇を飾りました。

サイドにも下の方に現れる配置になりましたので、存分に巻き薔薇を配したことになります。

草木柄に「柄の続き」とでも呼ぶようなアートな作りをしたことになります。

部分的にワンポイントとしてしか使ってこなかった過去からは新しいタイプの巻き薔薇の使い方ができたこのたびでした。

あとがき

巻き薔薇はキュンとするかわいらしさがあります。

ただ飾るだけではなく、意味を持った機能的な一面も巻き薔薇にはあったのだという新発見。

この度で言うと、柄になったという役割です。

こうしたことをいろいろな別の事柄に落とし込んでみてくださいませ、考え方1つで今までは見えなかったことが広がってくる、新しいことが見つかるかもしれません(^-^)。

バニティバッグの横長パーツがどうしても足りない場合の方法、ハギ目をスタイリッシュに演出する両サイドステッチの重要性を説く【424】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在「卵焼き:バニティバッグ」を連続製作しています。

同じバニティデザインを連続して作っていく中で、細部の研究をして美しく作り上げるための方法が見つかったらデザインを確定していくという「良質さの磨き」を行っているつもりです。

このたびのモノトーン素材をもって、この「卵焼き」の連続製作をいったん終了します。

その後はまた違うデザインへ移りますので、再び卵焼きを作るのはまた先になります。

研究の集大成のようなラストの製作を大切に致しました。

残り布使いの時に起こりがちな「わずかな不足」の事態、ハギ目を入れてスタイリッシュにデザインのように仕立てる方法

今回使用の生地は、次に続いていく4月からの2021年用の黒生地の存在をつなぐ架け橋のような物になればと思います。

表地:シルクコットンジャカード、綿/67%、絹/33%、イタリア製。裏地:生地名不明、混率不明、日本製。

黒ベースの無彩色な柄、これは2021年度4月から目指していくテイストです。

この組み合わせで「卵焼き:バニティバッグ」連続製作のラストとなります。

実は、この度の生地は、以前に一度バニティバッグを作っています。

2019年製の表面使いの方のバニティバッグ:この時はショルダーにもしていました。

表面は「綿」のような感じに映りカジュアル寄りだったのでした。

常々、意識的に生地を残す時に「横に長く残す」ということをしてきました。

しかし、それでもこのたびは不足の事態になっていました。

イタリア製生地が高価なので元々余分には購入しないからです。

そこで、はぎをいくつかのパーツに入れていきます。

まずは、表地の蓋のマチパーツ。これが2枚に分かれています。
こうして縫い代1.5cmでステッチを入れ、アイロンで割り、両サイドに2mm程度ステッチ。
ステッチはこちらの表側からかけています。
もっと俯瞰して見てみます。こんな風に1枚のパーツに出来上がりました。

真ん中にハギが行かない場合の調整カット、重なり部分の融通の範囲内で解決し、ハギ目をど真ん中へ

こんな感じで、裏地の側面パーツが2枚でも面積の違いがあります。この場合真ん中にハギ目を作りません。
とりあえず、まずは同じように真ん中でハギを作りました。左右は対象ではない状態です。
裏地のハギの中心とフルに裁断ができている表地の中心を合わせて待ち針します。
そうすると当然長さが同じではない裏地側が少ない側が生まれます。ここで表地のはみ出し1.5cm巾分をカット。
逆サイドは反対に、裏地が余ります。青い芯地の方が裏地、黒の芯地の方が表地。裏地の1.5cm余分をカット。

真ん中のハギ目は表地と裏地で同じ位置(ど真ん中)に配置となります。

生地を削ってしまったが、型紙に逆らっても良いのか。。

これは、このパーツが大丈夫な部分だからという考え方です。

重なる部分があるので、その重なりが狭くなるのが1.5cm分。

1.5cmなら影響ないという判断からです。

ハギ目が3つできる4パーツを1パーツに長く完成する方法

さて、これが最後ですが、一番複雑!?、はぎの作業です。

4パーツ。ここで、すでに、左右が均等になるように2枚ずつ長さをそろえた4枚が、出来上がりのデザインへ。
ハギ目を作って完成の4パーツ:一番下が4枚を1枚にしたハギが3箇所のパーツ。

実際、切り落とした部分が結構あって、縁の方ははぎがサイドに近く寄っています。

「わ」の重なりの場所にこのハギ同士が近寄ってくるのです。

そして、忘れてはならないのは、側面パーツを1.5cm削ったことをこの細いパーツである蓋のマチパーツでもやらねばなりません。

そうして、すべての別パーツの横の長さを均一にそろえました。

あとがき

一繋ぎになっていることが価値だとしますと、ハギがあることはレベルが落ちることになります。

ただ、ハギ目をデザインしてある切替のトートバッグなどをご覧になったことがあるかと思いますが、あのデザインは、製造側から見るとおそらく生地のコスパが良いです。

1点物を作るにあたっては、量産品とは違う、わざわざハギを最初から作るデザインは本来の一繋ぎの価値と比較するとやはり劣るかなと。

どうしても必要な場合のみに利用するならば、このたびに複数のハギ目が出た中途半端な長さばかりをつなげた面積の広げ方であっても、手段としてはありだと。

その場合はむやみにハギを作らないつもりの結果どうしてもできてしまったという背景、そしてそのハギ目をいかに馴染むようにスタイリッシュに仕上げることをしてあるかというところが誠実な製作の姿勢だと思うのでした。

「ごめんね一繋ぎではなくて。その代わりとてもかっこよく仕上げましたよ♪」と。

これが「対等な関係」「GIVE&TAKE」の関係を作ります(^-^)。

作ってしまいましたが。。ゴブラン織りはバニティバッグに作ることが困難、それでも作ると言うなら重なりの十分な解消がマスト【378】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ゴブラン織という生地はとても広く浸透した人気の生地であると思います。

ハンドメイドバッグにも多く利用されているようで、おそらく1つに丈夫さのイメージがあるからだと思います。

ただ、製造側は対極の立場、「難易度の高い生地」ということになります。

丈夫に感じられるゴブラン、デニム、帆布はミシンの針の限界があり、あまりにも重ねすぎると完成にすら至らないことがあるのです。

このたびは、なんとか完成はしたものの、重なりの部分で糸目が飛んでしまい、限界を感じました。

このゴブラン織りで作ったバニティバッグをご覧いただきながら、それでもバニティバッグをゴブラン織で作る場合の厚みの解消方法を考えます。

縫い切れず不完全に出来上がってしまった原因は、重なり部分の解消ができていなかったことにある

バニティ型の「卵焼き」と名付けたデザインをゴブラン織と呼ばれるようなインテリアジャカードという名称の生地で製作しました。

硬くてハリコシがあることが大変良いのですが、重なり過ぎると針が折れるほどの硬さで、バニティバッグに作るということがそもそもチャレンジだったのでした。

1度すでに巾着型のバッグを製作した過去があり、重なりの多いバニティ型を作ることは過去にあきらめて巾着型にしたはずなのに、ここでまたバニティを作ろうということなのです。

同じ生地で作った巾着バッグ:巾着自体は作りやすかったですが、硬くて絞り切れずに結局ボツに。。

巾着もダメならと、もう一度バニティへ挑戦したのでした。

ただ、何も以前からの改善をせずにただ作るので結局は同じ「縫えない」難関が立ちはだかりました。

完成した正面:生地が真ん中でハギになったことが柄がとぎれて良くなかったです。
完成した背面:底の縫い合わせに苦労した様子があふれ出してしまっています。

最後の最後で針が通らなかったことで、ボツとなりました。

その部分のみハード薄芯を入れないなどをしたらぎりぎり縫えたかもしれませんが、フルに入れていました。

当然だったかもしれませんが、ここで限界を迎えてしまったのです。

難関を突破できなかった針目が飛んでしまった重なり部分。これでは穴が開いているのと同じです。

ではどうすればよかったということになるのでしょうか。

この「重なり」を減らす必要があると思います。

重ならずして縫い合わせることができませんが、「半分の厚み」にすることは可能なのではないかと。

この時点では、少なくともゴブラン生地が4枚重なっています。

これを2枚のみにすることは、隠れている見えない部分をカット。

そうすることで、針は通っていくと予想します。

それに加えて、こうも重なり部分で突然膨らむのも元々よくない仕様であったのでした。

できるだけスタイリッシュに厚みを解消しておかなければならなかったことを、針が通ればそれでよいと思ってしまっていたところがありましたのは反省です。

あとがき

引き続き、バニティバッグ「卵焼き」を別生地で作ってまいります。

当分ゴブラン生地は使うことはありませんが、失敗したことで今後への工夫が生まれました。

そもそも2次元のミシンで立体的なこんなものを作っているのですから当然難しいことをしているということになります。

「これは仕方がないことなのだ」ということと、「これは改善を工夫するべきことなのだ」ということをしっかり見ていきたいと思います。

まだまだバニティバッグが綺麗に出来ていないです。

どんな生地でも同じように安定的に作れるという「作り方」の部分を徹底しなければその場限りの品物となってしまいます。

作り方を私以外の方にもしっかりお伝えできるよう、「作りやすさ」の追求をしっかりやっていきたいという考え方を持っています。

夜景柄のミニボストンリュック、ゴブランの一歩手前のジャガード生地の適度なハリコシがはっきりしたラインを作ってくれた【300】

アイキャッチ画像300

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「ゴッホ」様の「夜のカフェテラス」という絵画。。その人気と美しさは、夜の暗闇を黒のみで表現しない青と黄色の補色効果が特徴です。

そんな絵画みたいな美しさの生地を入手、このたびは「ミニボストンリュック」に完成した記録です。

製作過程は、【297】【298】からの続きでございまして、このたびは最終段階の「組み立て縫い」の場面です。

しばらくこの完成モデルと同じものを複数の生地でこの後製作していきますので、今後しばらくは生地の違いによる比較や面白味をご覧いただけると思います。

比較的緊張感あるカーブラインがクリアな「外表構造」のボストンリュック、元の生地の厚み加減と程好いごわつきのおかげ

本体面プレートの完成:この後は「外表」の組み立て縫いが待つのみです。ショルダータブも設置済み。
ファスナーが裏地とは違う色:表地の中にも登場のマルチカラーの一部の紺を選択。ファスナーの固定は2列。

この2列のステッチの糸の色は、ファスナーに馴染む同色の紺が綺麗です。

外側の2本目ステッチの存在も大切、ファスナーの不安定さに安定感をもたらす役割があります。

ファスナーとショルダーの設置:飾りは本革レザーとすずらんループエンド、ショルダーはハード薄芯を内蔵。

ショルダーのグリーンは裏地の生地を使用、既製品よりも共布製作の方が味わい深いです。

ポケット2種:前後面に各1個ずつをデザイン違いの「フラップ型」「片玉縁風」で設置。
ミニボストンリュック完成(夜景柄):<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm。
少し斜めの角度:縁のラインがクリアに仕上がりました。何といっても生地の良きバランスのおかげです。

あとがき

このデザインを、「かまぼこ」と名付けました。

その後は、生地違いで3点同時完成をもって、この「かまぼこ」モデルは廃止へ。

廃止理由は、底のカーブの困難さが成功率を下げるためです。

このたび良きラインが出たのも生地のおかげ以外にはない、他の生地だと失敗する可能性があるのです。

そして、カーブのコンパスの半径を大きくした緩やかなカーブの四角型と台形型を作っていく過程が後に続いていきます。

こうして作ってみなければ分からなかったこと、当製作も必要な過程だったと後で振り返ります。

実は、このたびの記事は最初の投稿の2020.12.11からおよそ5年後の2025.10.30にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

2025年現在ではその後に半径を緩やかにしたタイプのも作っていません。

生地の良さを最大限に活かせない面積の狭さの課題は、ミニバッグだからということのみならずぶつ切り裁断のデメリットなのです。

そしてもう1点、こうした柄生地を表地に使うことを2025年では滅多にしないという方針、2025年ではこのたびの表地は裏地になる生地です。

ここまで5年の間に考え方が変わりました。

確かに美しい柄生地は表に見せたいものの、お洋服との組み合わせに余計な悩みが生まれてしまうのです。

しかし、2025年ではその辺りの多様な価値観に対応するべき、最初は表地を無地で製作しておきますが、その後に自由に解体しリメイクがしやすいデザインにしています。

2025年の定番モデル「餅巾着」というナップサックは、このたびの製作と同じリュック型、しかもたっぷりとした横幅95cmに及ぶ1枚生地から作られる構造です。

この構造ならば、仕立て直して表地に柄を出した逆転配置の2回目のバッグの使い方ができる、つまり「リメイク可能なバッグ」へと発展していくのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ハンドメイドバッグの生地集め、薔薇柄やデイジー柄の凹凸感、原産国別の特徴を主に日本製とイタリア製で比較【146】

アイキャッチ画像146

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、バッグの表地に選んだ美しい生地をご紹介する回です。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.05.11からおよそ5年後の2025.05.28にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

ハンドメイドバッグ活動を2007年から始め、2018年で事業活動として本格化、2020年も引き続き最初から続けてきた表地に柄を選択するスタンスでした。

長い間違和感も感じなかったこのスタンスが2025年現在では全く真逆の、無地を表地に徹底するというスタイルに変わったのです。

その大きな理由の1つは、お洋服とのコーデのしやすさ。

この長いハンドメイドバッグ活動の中で、ようやく我欲が解かれ、「他人の為の最善」を考えるようになったのでした。

極端には、どれだけの高級生地であってもそれを誇示して表地にすることはなく、裏地が表地のレベルを上回る高級さであることも。。

バッグ用の生地の高級さに関しても、本当に一番に大切な事なのかという疑問の投げかけでもあるのです。

高級さ以前に、きちんと作られた良質さの方が大切なのではないかと。

どんな生地もフラットに見る見方、これが本当に実行できるようになったのがこの2025年。

何たる偶然なのか、このブログ記事の順番のタイミングがまさに2025年のたくさんの生地集めが完了した時点に合致したのです。

当ブログ記事は、2020年当時よりももっと俯瞰した見方を盛り込んだ内容にできる、この嬉しいミラクルにまずは感謝したいと思います。

原産国別の生地のテイストの違いや特性を知った柄物生地集めは、すべての生地を公平に見る視点を確立したきっかけ

では、まだバッグになっていない生地の状態である1つずつのグループに分けた括り方をした生地の選択の時期に遡ご紹介してまいりたいと思います。

凹凸感がある生地のパッチワーク:カラー展開こそ美しい生地屋様の展示風景そのままをバッグ1点に落とし込み。

実は、このスタンスはご紹介の柄物の中では特別な存在、2025年でも受け継いでいる選び方です。

残布をパッチワークに利用する「サスティナビリティ―」と少し違い、美しい色違いをあくまでも1点物のバッグに表現するためのパッチワークという違いです。

ちりめん:波のような「シボ」が美しい地素材。プリントやジャガードと組み合わされ美しさが高められています。
紬(つむぎ):共に絹100%。同素材の柄違い。それぞれに色展開がさらにあったものからの選び抜きです。
ゴブラン織り:ゴブラン風もここに混ぜましたが、原産国が分かれ、トルコ製-上・スペイン製-右・日本製-左。
薔薇柄:クラシックで王道な薔薇柄は好んできた柄。ドイツ製-上、イタリア製-左、日本製-右に分かれます。
イタリア製のジャガード:すべて原産国が同じ。絵画のような美しさがあり黒ベースでも華やかなのが特徴。
日本製の「フクレ加工」:なんといっても緻密さと上品さが特徴だと考えます。日本人が異国情緒を感じる不思議。
ツイード:特に「ファンシーツイード」は人気の素材。オールシーズン違和感が無いのがマルチカラーの良さ。
デイジー柄のジャガード:薔薇以外のお花で魅力的に感じた1つがデイジー。マルチカラーとの相性が非常に良い。

あとがき

こうして柄物を同じグループに括りながらバッグを製作・販売して分かったことは、圧倒的に「無地ライク」が受け入れられるということでした。

ツイードくらいまでは表地になっていても受け入れられやすい範囲です。

そんな実体験からの究極の形が2025年の生地の配置です。

とはいえ、どうしてもインテリア生地の厚みある生地は柄物を表地にすることになります。

そうした時に、一癖ある「フローラル」ではなく、「幾何柄」を選ぶようになったことも2025年のテイストの特徴です。

こうして2025年現在の考え方がはっきりとした方向性を持てているのも、この2020年の存分な柄物生地集めがあったからこそ。

「Everything Must Change」、すべての活動は変化しながら良き方向に向かう歩みをしていく、それこそが自然な姿なのだと考えます(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

柄が生き生きと表れるシンプルリュック、製作者の凝ったデザインを示したい我欲を捨てたことが功を奏した【120】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグ製作をある1つの括りにまとめて<○○シリーズ>として続行中、このたびは、<ネイティブ柄シリーズ>です。

幾何柄調のネイティブ柄は、お洋服とのコーデの際にフローラルなどよりもむしろ解釈の幅が広く親しみやすい柄なのではないかと考えます。

一口にネイティブ柄と言っても様々、このたび3点の簡易リュックを同時完成し、それぞれのネイティブ柄の美しさをお伝えできればと思います。

そして、元の素材の生地の美しさを存分に見せるには、極めてシンプルなデザインへの落とし込みが良いのではないかということの検証も兼ねたいと思います。

<ネイティブ柄シリーズ>エコバッグの延長のようなリュックこそかえって美しいネイティブ柄生地を存分に引き立てる

表地:左から順に。ジャカード、綿/100%、日本製、紺。ネパールプリント、綿/100%、ネパール製、赤。ジャカード、綿/55%、ポリエステル/45%、日本製、紺xグリーンxオレンジマルチカラー。
裏地(上は組み合わせる表地):左から。生地名不明(おそらくバーズアイ)、ポリエステル/100%、日本製、紺。生地名不明(ニット)、ポリエステル/100%、日本製、黒。
表地の裁断:この柄は所謂ダマスク柄/小紋柄というような部類になるかと。ネイティブ柄というのは私の解釈。

この裁断の時に、ゆとりの分量があったこの生地はハギ目の柄が左右対称になるよう意識しました。

それだけ意識するだけでも出来上がりのサイド面や底面の段差が解消され、非常に美しく仕上がります。

この生地に対する評価:特に高額な生地ではなかったのですが非常に美しい優れたセンスを感じる生地。

こういった、所謂「掘り出し物」のような生地に出会うと、「高級生地」「ブランド生地」などという括りはかえって本当に優れた生地を逃すことであり、どの生地もフラットに見るべきであると思えてきます。

生地の特徴:正確な事はまだ不明ですが、この写真の上下が「耳」。しかし柄の向きはこちらが正しく、縦伸び。
生地ズーム:写真の下は確かに「耳」の始末がされているのですが、柄はこの横向きが正位置のようなのです。

草花(「唐花:からはな」という空想上の花柄らしいです)の映える天地の向きがこの向きなのです。

ということは、一般的な日本製の生地とは違う点であり、柄に合わせてあえて横向き裁断をする決断を検討する生地です。

さて、このたびお伝えしたいポイント箇所は、縫い込み式の「ショルダーのV字固定」の仕方3種の比較です。

3点共違うやり方をしましたので、比較結果が分かりやすく出ました。

ショルダーの固定方法①(正ダイヤ):ショルダーの先端をV字直角に重ね、正ダイヤ型にステッチ。
ショルダーの固定方法②(横長ボックス):横長の長方形の形で固定。この方法がかなり安定感を感じました。
ショルダーの固定方法③(縦線のみ):確かに返し縫いはしていますが、安定感は不足していると感じました。

表に響くようなステッチを見せたくない場合にこうしたひかえめなステッチを採用されてしまうことも多いかと思います。

しかし、この3種の①-③のステッチ方法の比較では、②の横長長方形ボックス型が一番しっかり固定されたと感じたのが実際のところ。

<ネイティブ柄シリーズ>のリュック3点:<サイズ>縦27cmx横22cmxマチ10cm。右のみ縦が少し短い。

生地不足により、一番右は縦がわずかに短くなりました。

リュック使用の姿:すっきりとした見た目ですが、やはり入り口の隙間は課題が残ります。

あとがき

「ネイティブ柄」とどれも呼びながら、随分柄の違った雰囲気の3点を集めた点も、当シリーズの工夫です。

同じデザインで同類の分野の柄なのに、バラエティー豊かにそれぞれが1点物になるという点は常に目指すべきところであり、個人のハンドメイド製作が量産品に最も差別化できる点だと考えます(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

どんな薔薇柄なのかまで特化、華やかさを抑え気味に静寂の世界観を示した3タイプの青薔薇バッグ【110】

アイキャッチ画像110

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグをある1つの括りで、<○○シリーズ>と題して連続製作中。

このたびは、<青薔薇シリーズ>です、<薔薇シリーズ>や<青花シリーズ>よりももっと踏み込んだ拘りを入れたシリーズであることを「青薔薇」というワードで表現。

薔薇柄自体は比較的豊富ですが、青というカラーになるとかなりニッチな存在となると思います。

それぞれ特有の「青の薔薇」であるという3点のバッグをどうぞご覧くださいませ。

<青薔薇シリーズ>ニッチな青薔薇のバッグ3点が集まる世界観、トート・ドーム・巾着の違いで一層高まる個性

使用生地(左から右へ①②③):上下は表地と裏地のコンビで並び、全6種の生地を使用。生地詳細は下にて↓。
生地のズーム:少し風合いがクリアになるかと思います。毛羽や畝(うね)など凹凸感にあふれます。

では、ポイント箇所をピックアップしながら途中の過程をご紹介してまいります。

まずは、①の楕円底トートバッグから↓。

楕円底バッグの最も重要な部分:楕円底設置は本体側から縫い寄りがちなタックをを内(左側)へ追いやります。

この当時、私もまだ未熟でしたが、楕円底の周囲と側面の直線の長さがぴったりである型紙をまずは作るべきです。

完成した楕円底:楕円底のカーブは緩やかなコンパスの半径10cm程度が作業しやすく見栄えも良いです。
取っ手ホールの片面ハトメ:3点共に共通のパーツです。裏地と共布の取っ手は後日本革レザーの紺色へ変更。

続いて、③のドーム型バッグを先に↓。

最後まで課題が残る底のライン:真っすぐのラインの型紙では出来上がりが反ってしまうので、カーブラインへ。
ドーム型のファスナー取り付け完了:難易度が高い作業。ファスナー2本を使いましたが、両開き1本がお勧め。
複数の金属パーツ:片面ハトメ・Dカン・ナスカン・両面カシメ。すべての箇所を同じゴールドで統一。

続いて、②の巾着です↓。

片面ハトメの設置(左上からジグザグに):こちらは銀色で統一。穴開け後の生地の残りを補助的にカットから。

元は、穴はポンチ+金づちでくり抜いてありますが、不発も多く、より繊維質な生地に対して行うことの限界です(本来レザー用のパーツなのです)。

片面ハトメのシルバーの方のみアルミ製で、プライヤーが附随品としてありましたので金づちによる打ち込みがありません。

穴に表面から「凸」パーツを裏面へ向かって差しまして、裏面には、ワッシャーをわずかに膨らんだ方が見えるようセットしてプライヤーでカシメます。

巾着ホール8個の設置完了:ホールの位置は上から3cm程の位置、とはいえ、内部のポケットに接触しないよう。
<青薔薇シリーズ>の3点のバッグ完成:丸底バッグから順にサイズは大・中・小となります。
①丸底バッグ:<サイズ>縦32cmx横38/48cmxマチ18cm。両サイドの巾着ひもを結ぶと四角フォルムに。
②巾着バッグ:<サイズ>縦22cmx横22/29cmxマチ10cm。縫製の難易度はこの3つの中では一番易しい。
③ドーム型バッグ:<サイズ>縦17cmx横21/25cmxマチ12.5cm。底の始末がこれで限界、少し汚いです。
お洋服とのコーデ例:すべてのバッグにお洋服を考えてみました。「赤味」を入れないことが粋になると考えます。

あとがき

こうして究極なまでにカラーや柄を特化したことでじっくりとその良さを探すきっかけになりました。

たくさんのネットに溢れた写真の中では、赤やピンク系が華やかで目立つ存在。

カラー展開では片隅に配置されがちな紺色を主役に据えたことは大変有意義でした。

紺の持つ淑やかさ、1つの静寂の表現として、新しい引き出しができました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク