同生地のロット違いが生み出す柄は裏地のチェックとリンク、シンプルなナップサック型で高めた立体感とおしゃれ度【1430】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび2024年末から連続製作を始めましたナップサック型の「餅巾着」が完成、ご紹介したいと思います。

このネーミングは、フォルムそのままを分かりやすく表して呼びやすいように付けたもの。

もう1つの一重仕立て「切餅:きりもち」と分野を同じ食材にして楽しく・分かりやすくイメージしていただければと。

とはいえ、「餅巾着」にしても「切餅」にしても「共有型のハンドメイドバッグ」の活動の一環。

デザインやノウハウを共有するためのものとして広める活動をしていますので、ピクチャレスク独自のものにとどめるという考え方ではないのです。

是非、このたびの作りから感じたことを引用したり共感したりしていただければと思います。

いずれ、デジタルコンテンツにもこのノウハウをまとめていきます。

カーキのロット違いを組み合わせたパッチワーク、内部のチェック柄のキルトも含めたカーキ系コーデが完成したサック

途中ミスなどもあってやり直しをしています。

Dカンタブの設置位置後からは方向性が生まれますので、向きを間違えないようこの後ご説明してまいります。

ナップサック「餅巾着」:<サイズ>縦41cmx横35cmxマチ18cm。楕円底タイプの縦長気味のモデルです。
向き注意:左は正面右は後ろ面。背中と直に接する面がDカンが付く側であることとハギ目ステッチが無いこと。
表地(2ロット):コットンヘリンボンバック地、綿/100%、日本製。同じ生地の色違いを等分配置しました。
裏地(チェック):サッカー、混率不明(綿/100%もしくは綿混)、原産国不明(おそらく日本製)。
別布(カーキグリーン):麻混無地、麻/55%、ポリエステル/45%、日本製。無地とは言え筋柄が入ります。
楕円底バッグの側面と底面の縫い付け場面:左上は側面側から縫い代1cmで二周縫い(二重)。右下は完了場面。
3方向から:上から時計回りに、入り口、底面、サイド面。入り口のタブは8個でやりましたが10個へ今後徹底。

巾着ひもホールタブは、相手のベルトが滑り過ぎても絞った集まりが戻りやすくなってしまいます。

このたび、たまたま既製品のナイロンベルトを利用させていただきました。

強度はあるが厚みが無いという特徴のためにスムーズ過ぎて、巾着ホールに対しては少し緩め。

今後は10個に徹底し、条件など問わずすべての素材に対応できる仕様としていきたいと思いました。

たたんだ様子:左-底を最初にたたみます。右-次に真ん中で折り畳みます。当方の保管の仕方は左にとどめます。

あとがき

2025年に入っての最初の完成品です。

2024年末にこのモデルが固まってきた頃に、大きなバッグの分野の中のピクチャレスクの製作の位置のようなものをやっと感じ始めました。

メインバッグとして作るのではなく、サブバッグとして作る「切餅」とこのたびの「餅巾着」が現在のたった2モデルの展開。

サブバッグの分野での歩みを今後も目指していきたいと思います。

理由は、広々と柄が広がる美しさも是非引継ぎたいからなのです。

それでも、メインバッグとして使用していただけるならそれは本望、ピクチャレスクらしい位置が定まりそうだと感じています。

このたびのようなラインは「デニムライク」として人気生地で製作するライン。

「ハイエンドライン」という高級生地でもあえて、このモデルで作っていくと思います。

素敵な出来上りには、素材の良さは欠かせません。

良質さを有難く受取り、敬意を感じながら自らのエキスを入れていくという形で仕立てていきたいと思います。

ノウハウの方も、なかなかコンテンツが完成できずにいますが、進めておりまして、是非ご利用いただければと思います。

決してそのノウハウを秘蔵することは致しません。

コンテンツの中でじっくりと余すところなく自主製作したい、もしくは商業利用目的でバッグを作っていきたい方に共有することができると思います。

そこまで行けると、本当の「共有型のハンドメイドバッグ」の本格的な活動らしくなっていくと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

引き続くコロナ禍の暑い夏のマスク使用スタイル、時々外す時のトレイを兼ね共布ケースをセットに組込んだ【133】

アイキャッチ画像133

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2020年2月頃から突如やってきた流行病「コロナ」。

これまでにない経験から多くの人々が不安を抱えます。

マスクが入手しにくくなっていた2020年4月初頭、友人からの声掛けで「マスク製作・販売」の企画に早期参入。

その後、まだまだ「コロナ収束」が見込めない中、いよいよ季節は移ろい初夏へ。

2020年5月に入ると、大手製造業者がマスクの大量生産に本格着手。

我々小規模事業者の役割はそろそろ無くなってくる予感が見え始めます。

ただマスクを付けるスタイルは引き続きあり、マスク製作に差別化を入れていくということを考えました。

このたびは、仕事仲間の友人が提案してくれた暑い季節に対応した涼しい素材を利用、マスクを外しているシーンを考慮した「ケース」を伴ったマスクセットの製作です。

マスクを収納するためともう1つの機能、お食事中などの「トレイ」にもなる取り出しスムーズな共布マスクケース

使用生地:サッカーストレッチ広巾、ポリエステル100%、日本製。「COOLMAX:クールマックス」「LYCRA」社製。

カラーはベージュ、もともと涼しい織物生地「サッカー」とのハイブリッド品。

ブランドが謳われる生地を利用させていただくための申請も購入時にありました。

マスクケースの型紙:「わ」で作ると綺麗な長方形になります。縦30cmx横20cm(縫い代1.5cm込み)で製作。

このたびは、初めてで行き当たりばったり的な部分があり、入り口のマジックテープを縫い付けるタイミングが両サイドを縫った後でした。

たまたま入り口付近にマジックテープが付くので後付けが可能でしたが、本来は、一番最初の時点で付けておくことをお勧めします。

マジックテープの設置:縦1cmx2cm程度の小さな面積であることがポイント。口開きを留める役割のみ。
表地と裏地の合体:実は裏地付きでありちゃんとしたケースなのです。裏地も共布を利用。

マスクを付けないシーンも出てくると、いよいよ収束も見据えて、かえって生地在庫を残さないことも考え始めます。

裏地付きで存分に生地を使い、良質に仕立てていく方が良いと考えたのでした。

ゴムのコーデ:マスクにも慣れ、おしゃれ度も意識し始めたのでお好みに応じたカラーゴムを選択。
ケース付きマスクの完成:見るからに涼し気でエレガントなマスクのセットが出来上がりました。
マスクの裏地:麻テレコニット、麻/100%、日本製。マスク企画着手の初回から変わらず共通にこの素材。

ぼかし柄が入り、ファンデの跡などの付着が目立たない良さがあるカラー(オフベース)です。

マスクケースの自然に出来上がったマチ:「サッカー」のふんわり感の特性と裏地付きであることのボリューム。
4種のサイズ展開:お顔は実は様々なサイズがあることをお客様からのフィードバックで教えていただきました。

あとがき

このたび利用させていただきました「COOLMAX」という「LYCRA社製」の素材、寒い冬の季節には保温性もあるようなのです。

こうして「ケース付きマスク」の発案の回をもってマスク製作の活動を終えていきました。

難しいことなのですが、撤退の時期は遅かったと思います。

もう5月後半では格安マスクが行き渡り、個人がハンドメイドして販売の手応えは薄れてきていました。

その後、「コロナ」に対しては収束まで長く警戒態勢が続きました。

ケース付きをもっても売れ行きがなかった生地ストック、こんな風にたった1点の大きな巾着袋を「インテリア収納袋」として生地を使い終えたのでした↓。

マスク生地在庫の思い切った消化:単調なストライプ柄に同じストライプで足並みをそろえた薔薇アップリケ。

この投稿をもって、マスク作りに関する記事は終了です。

この活動で1つの「流行」の流れの感触を実感できたことが非常に有意義でした。

「参入・撤退の両方に対する素早さ」が大切になってくる流行物。

そう考えると、その短期間でのスピード感などの労力には限界がありました。

大規模業はエンジンがかかるのには時間がかかっても、一度歯車が動き出したら非常にパワーがあるということ。

結局は、ピクチャレスクとしては「末永く安定的な独自の定番品」を生み出す必要があると天を見上げたのでした。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク