作ってしまいましたが。。ゴブラン織りはバニティバッグに作ることが困難、それでも作ると言うなら重なりの十分な解消がマスト【378】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ゴブラン織という生地はとても広く浸透した人気の生地であると思います。

ハンドメイドバッグにも多く利用されているようで、おそらく1つに丈夫さのイメージがあるからだと思います。

ただ、製造側は対極の立場、「難易度の高い生地」ということになります。

丈夫に感じられるゴブラン、デニム、帆布はミシンの針の限界があり、あまりにも重ねすぎると完成にすら至らないことがあるのです。

このたびは、なんとか完成はしたものの、重なりの部分で糸目が飛んでしまい、限界を感じました。

このゴブラン織りで作ったバニティバッグをご覧いただきながら、それでもバニティバッグをゴブラン織で作る場合の厚みの解消方法を考えます。

縫い切れず不完全に出来上がってしまった原因は、重なり部分の解消ができていなかったことにある

バニティ型の「卵焼き」と名付けたデザインをゴブラン織と呼ばれるようなインテリアジャカードという名称の生地で製作しました。

硬くてハリコシがあることが大変良いのですが、重なり過ぎると針が折れるほどの硬さで、バニティバッグに作るということがそもそもチャレンジだったのでした。

1度すでに巾着型のバッグを製作した過去があり、重なりの多いバニティ型を作ることは過去にあきらめて巾着型にしたはずなのに、ここでまたバニティを作ろうということなのです。

同じ生地で作った巾着バッグ:巾着自体は作りやすかったですが、硬くて絞り切れずに結局ボツに。。

巾着もダメならと、もう一度バニティへ挑戦したのでした。

ただ、何も以前からの改善をせずにただ作るので結局は同じ「縫えない」難関が立ちはだかりました。

完成した正面:生地が真ん中でハギになったことが柄がとぎれて良くなかったです。
完成した背面:底の縫い合わせに苦労した様子があふれ出してしまっています。

最後の最後で針が通らなかったことで、ボツとなりました。

その部分のみハード薄芯を入れないなどをしたらぎりぎり縫えたかもしれませんが、フルに入れていました。

当然だったかもしれませんが、ここで限界を迎えてしまったのです。

難関を突破できなかった針目が飛んでしまった重なり部分。これでは穴が開いているのと同じです。

ではどうすればよかったということになるのでしょうか。

この「重なり」を減らす必要があると思います。

重ならずして縫い合わせることができませんが、「半分の厚み」にすることは可能なのではないかと。

この時点では、少なくともゴブラン生地が4枚重なっています。

これを2枚のみにすることは、隠れている見えない部分をカット。

そうすることで、針は通っていくと予想します。

それに加えて、こうも重なり部分で突然膨らむのも元々よくない仕様であったのでした。

できるだけスタイリッシュに厚みを解消しておかなければならなかったことを、針が通ればそれでよいと思ってしまっていたところがありましたのは反省です。

あとがき

引き続き、バニティバッグ「卵焼き」を別生地で作ってまいります。

当分ゴブラン生地は使うことはありませんが、失敗したことで今後への工夫が生まれました。

そもそも2次元のミシンで立体的なこんなものを作っているのですから当然難しいことをしているということになります。

「これは仕方がないことなのだ」ということと、「これは改善を工夫するべきことなのだ」ということをしっかり見ていきたいと思います。

まだまだバニティバッグが綺麗に出来ていないです。

どんな生地でも同じように安定的に作れるという「作り方」の部分を徹底しなければその場限りの品物となってしまいます。

作り方を私以外の方にもしっかりお伝えできるよう、「作りやすさ」の追求をしっかりやっていきたいという考え方を持っています。

厚手のゴブラン織のバッグ製作は可能である、縫えないイメージによる敬遠からの一歩の踏みだしと挑戦【195】

アイキャッチ画像195

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグの素材として人気の高いデニムや帆布。

丈夫ないメージは、どの人の目にも共通するところ、布バッグ購入の際には、まずは素材に注目されて検討されるのではないかと考えます。

時々行っている在庫生地の確認を兼ねたストック生地の整理整頓の中であることに気付きました。

手を付けていないまま残っている生地の多くが厚手、バッグの製作には困難なイメージから後回しにしているということが分かり易いまでに表れた姿だったのでした。

残布の中には、一度も手を付けていない厚手も多く含まれ、そのままチェストの中に眠っていたのでした。

当ブログ記事は、最初の投稿の2020.08.27からおよそ5年後の2025.07.16にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

ストック生地の中でも難関のゴブラン生地でバッグを製作していったいくつかの記録を2020年当時よりも複数お伝えすることができます。

ゴブラン織もバッグ作りとしては注目される生地、ただ厚みがあり過ぎ作る困難のイメージから敬遠され「あこがれ」にとどまることも多いと見ています。

後で貼りますYouTube動画とは随分切り口が変わりますが、当ブログ記事ではゴブラン織生地にも対応できるデザインに行き着いた結末で本当の解決をしました。

Q:ゴブラン織や椅子材をバッグに仕立て上げることは可能?、A:重なりを極力減らす条件付きであるなら十分可能です

2020年当時のストック生地(厚手):すべてが同じ厚みではありませんが、特にゴブラン級の右上と下2種が極厚。

では、左上から右下へ製作したバッグを順番にご紹介してまいりたいと思います↓。

イタリア製ジャガード:ジャガードのシボによる凹凸感で厚みが程好く保たれているとも言える素材でした。
スペイン製のデフォルメ風なフラワージャガード:ゴブラン織とはっきり称されていた生地です。

右のバニティーは最後の最後で底との重なり部分がしっかり縫えませんでした。

イタリア製のカツラギ風のジャガード:オフ白部分がしっかり綾が入った厚みでした。右は裏面を使用。
厚地のデザインとのバランス:左のリュックは厚手でも可能。真ん中は本格的なゴブラン織、ショルダーが不可。

生地の原産国は、左のうろこがトルコ製、真ん中のピンク大花が日本製、右のロイヤルブルーミックスがイタリア製です。

入り口の開いたリュック:厚みがあるミックスツイードの左と金華山織風の右のピンクはここまでが限界。

ミックスはイタリア製、ピンクの金華山織風の大花はベルギー製。

リュックは、何といっても入り口のセキュリティー性を追求せねばなりません。

写真の留め具はほんの一部分のみのタブ、後に大きなフラップを取っ手間の最大の幅で覆う改良をこのモデルのまま行っていったのです。

タブが挟み込めたので、厚手に対してもフラップの背面への縫い付けは可能です。

あとがき

バニティーやボストンが成功した時の素材は、ゴブランまでに至らないジャガードの領域のもののみ。

まとめますと、最後の縫いが甘く、糸が飛んでしまい完全な完成とは言えなかったのが、2019年のモノトーンのバニティーショルダー・2020年のピンクのゴブラン織りのボストン・2021年の赤い花柄のバニティーの3点。

一方、巾着で絞るデザインも絞り切れないという八方塞がりな状況。

これでは何1つゴブラン織では作れないとしばらくの休止期間がありました。

その後、2023-2024年に新しいアイデアが生まれます。

素材の条件など無い、デニム・帆布・ゴブランでさえも可能な、「巾着型のナップサック」を考案しています↓。

生地に条件が無く製作できるナップサック:厚手から薄手まで、ゴブラン織も含めて希望通りの素材で製作可能。

厚みの重なりの悩みをすべて解決、生地の素敵さを広い面積で見てもらうというコンセプト。

重なり部分の解決策として、部分的な全10個の巾着紐ホールタブの発案は大きかったです。

2020年当時は、複数のデザインのバッグ製作がバラエティーに富んだ豊かなスタイルであると考えていました。

しかし、その結果はゴブラン織でつまずいていた現実があったのです。

2025年現在は、たった1点のデザインでも良い、すべての生地に対応できるものという考え方も1つの「バラエティーの豊かさ」だと気付くことになりました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク