ランダム細ボーダーバッグの柄合わせの仕方【56】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、A4横型サブバッグを製作しました。

この当たり前のそこらじゅうでよく見かけるようなシンプルなデザインが、個性的な素材のチョイスとボーダーの柄合わせで劇的に素敵になるということをご紹介したいと思います。

当たり前ということの美しさにはほとほと魅せられてきました。

複雑に装飾する美しさよりもむしろ、その対極にある装飾の無いシンプルさが美しいという考え方をしています。

その美しさは美学とも呼ばれることがあるのかもしれません。余計な物をそぎ落とした、必要最低限の美しさです。

ミニマリズムにも通じるところがありますが、お部屋やインテリアが壁だけのすっきりしていることの美しさと似ています。

製作過程は前半と後半に分かれまして、今回の投稿は前半だけになります。

完成は後半の記事【57】でご覧いただけます。

今回使用の生地

表地が、ランダムな細ボーダーで、グリーンとゴールドのコンビが非常に美しくクールな生地です。

一方裏地は驚きのゴールドラメ。

ゴールドの生地が存在するのです。衣装用の分野の生地です。

左:表地(グリーン系):シルク混マルチボーダー、綿/46%、ポリエステル/24%、絹/20%、麻/10%、日本製。
右:裏地(ゴールド):クリスティーヌ、ポリエステル/60%、メタル/40%、日本製。

表地の先染めマルチボーダーは、グリーンとゴールドのコントラストがクールで美しいです。

一方、裏地のクリスティーヌは、衣装用の分野の生地から見つけました。ゴージャスですね(^-^)。

メタルという糸の素材が個性的でバッグに使用する意外性といったころが面白味があるかもしれません。

ランダム細ボーダーの柄合わせの仕方

では、今回のポイント部分です。

まず、何よりも、裁断を正確に行うということが大切になります。

A4横サブバッグの本体のパーツ2枚:1枚に4-5ピッチ分の柄のまとまりが入っています。
「ピッチ」というのは、柄の一続きのかたまりのこと。2ピッチ目からは、同じ柄が繰り返されるのです。
同じ位置に同じ柄が来るように2枚を真隣りの位置に裁断する方法を採りました。
そうすると右の写真のように同じ高さで並べた時に柄がそろいます。
取っ手パーツ:縫い代を含んで、幅5cmx長さ40cm。
・・・本体だけではなく、取っ手も柄が同じ位置になるように裁断して、後程この効果を観察したいと思います。

そして、サイドを縫う場面の待ち針で留める時が大切です。何も考えずに柄を意識せずに待ち針をきちんと留めて普段の通りに縫うと残念なことに柄がずれます((+_+))。

この場合は少し+αな作業をします。

端っこよりも柄を優先・・・バッグ本体の脇の部分をこのように見ます。
そして、柄の一番目立つグリーンの濃い太い部分からぴったりに柄を合わせて待ち針していきます。
待ち針の打ち方のコツ・・・できるだけ、細かく待ち針を打つのが望ましいです。
これによってわずかに縫い代が上下にずれても、柄を優先するということになります。

そして、両脇をミシンで縫ってきました。

片方の柄合わせ結果・・・うーん、1mm程度ではありますが、わずかにずれていますね(^_^;)。
100点ではないですが、これで一応良しとしました。
もう片方の柄合わせ結果・・・はい、こちらのサイドは100点だと思います。
これぐらいのぴったり感で柄がそろうのが理想です。
ぴったり感が眺めていて気持ちが良いです。

ランダムボーダーだから難しいのかと思われるかもしれませんが、どんなボーダーだってぴったりにそろえば100点、ずれてしまえば、残念な見え方になるのですべては柄合わせの結果です。

あとがき

柄合わせはすべての目立つ柄に有効です。

花柄でも大花などはハギ目の境目でぴったりと合わせることもあるのです。

今回はボーダーなのでまだまだ易しいのかもしれません。

同じ程度の難易度ではストライプがあります。向きが変わるだけで同じことです。

難易度が高いのは、チェックですね。縦も横も両方合わせるのが完璧な合わせ方です。

きちんとした配列の柄であるからこそ、ずれていることが気になる柄です。

しかし、生地の無駄遣いをしない対策としては、横の段違いだけを解消という片方だけの合わせ方も有りです。

チェックの柄合わせや、どこまで合わせていくのかの記事もおいおいアップしてまいりたいと思います。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク