ハンドメイドリュックに掛けるダイヤキルト、実は装飾目的だけじゃない本当の意味【869】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近のモデルチェンジで表地に毎回3cmのダイヤキルトをかけていくデザインにしました。

とても大きな変化で、このダイヤキルトの部分に今回スポットを当ててみます。

製作方法などは、以前にスポットを当てていますので、【855】の記事もよろしければお立ち寄りどうぞ。

記事内に対応YOUTUBE動画もそれぞれ埋め込まれていますので、動画も一緒にご覧になることができますので(^-^)。

今回の【869】では、この中綿キルトの機能についてお話致しますね。

装飾性に目が向きがちなキルト、実は傷みにくい丈夫さがその凹凸な構造にあるということ

まずは、キルトの中に挟み込む中綿とハード薄芯の様子をご紹介します。

中綿は、意外に薄めです。5mmくらいはありますが、透けて向こう側が見えるほどの薄さ。これで良いのです。あまりにぎっしりと綿が詰まったものは、硬すぎで融通が利きませんのでデザインに影響してしまいますし、硬くて縫えない、重すぎるなどの別の悩みが生まれます。こんな最低限の程度で良いです。
前面から順番に、接着芯が貼ってある表地、中綿、ハード薄芯の順にサンドイッチします。そして、右のように3cmのダイヤキルトをかけました。キルトを実際にかけていく時は、待ち針は、左の写真よりも真ん中周辺にも追加して増やします。縫いながらこまめに待ち針を外していきます。ぶつかるとダイヤのラインが歪みますので、注意ですね。
ダイヤキルトは、玉結び、玉止めを1ステッチずつ行っています。ほつれ防止と丁寧なお仕立てを追求したものです。
中綿の厚みの様子、こんな感じです。ステッチされたところはへこんでいますね。この構造こそが今回のポイントとなる点です。
ダイヤキルトをかける、かけ内の違い・・・左:キルト無し。右:キルトあり。

まず、この左と右の見た感じの違いですが、こういった無地ライクの柄、柄も柄とも呼べないようなプレーン寄りな物に関しては、キルトによる柄がつぶれるなどの悩みはなさそうです。

ぱっと見は、華やかになったなあと思われるかと思います。

ただ、その見栄えの装飾性の変化だけではないのです。

キルトをかけたことで、凹凸感が生まれているお話を上述で致しましたね。

このキルトの凹凸感ある構造が、実際にリュックになって使用する中で、接触する面を少なくしているのです。

へこんだ部分は、触れにくくなっていますので、それが全体の構造であるとなおさら効果は大きい。

つまり、丈夫である構造であることはステッチの縫い付けから言えることですが、そうして出来上がった凹凸の構造こそが外傷から守る働きがあるというものです。

あとがき

前より大変な作業にはなりましたが、慣れると結構作業がはかどるものです。

そして、縫い糸をスパン糸よりもテトロン糸にすることで、玉結び、玉止めの時間が短くなります。

スパン糸はどうしてもからまるので、それをいちいち毎回ほぐす時間がありそれも積み重なって結構な時間になってしまいます。

テトロン糸は絡まりにくいので、綺麗に二股に分かれ、結びやすくなってくれています。

今回テトロン糸でやったので、以前のスパン糸との作業時間の違いがとても大きいと感じました。

このダイヤキルト、柄物にはどうでしょうか。

それは、柄物にもほどこすつもりでいます。

ただ迷っているのが、タックなどの入った最初から凹凸感ある構造の生地の場合です。

せっかく綺麗なのにダイヤキルトで柄をつぶしてしまうようでちょっと考え中。

ダイヤキルトの幅を大きいものにするのか、などが考え中の対策です。

いろいろな生地が登場してきますので、ジャカードも結構多いです。

けれども、全体としては生地というのは無地系がすごく多いので、キルトのおかげですごく素敵になる劇的変化は無地ライクの方が大きく感じられるかもしれませんね(^-^)。