<経理>棚卸資産表に入力する金額は帳簿の「仕入」科目の金額にぴたり一致、「振込料」は仕入時に2段に並ぶが「除外」が正しい【1013】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびはタイトルにすでに答えを記載しました。

ブログの中身の奥の方にそれを貯蔵するのではなく、先に結論を述べることが増えました。

このたびは、「おっとと。。」とうっかり間違いしそうだなと思った「棚卸資産表」に入力する在庫の「金額」の正しい引っ張り方をお伝えします。

「棚卸資産表」は在庫の金額の集まりですが、その1つ1つの金額というのは、帳簿でいうどこの金額から引っ張ってきたものなのか、何に一致するのかというのが、答えは「仕入」金額なのです。

この「仕入」金額にそもそも含んでよいもの、含めることが不可なものがありますので、それが正確にできていれば随分単純なことをしているに過ぎないと分かります。

仕入金額の中にはすでに「附随費用」は当初の仕訳で入っているのが前提、「支払手数料:振込料」は除外の注意

よく、ネット情報で、「附随費用」は仕入金額に入れても良い/入れるべきだという文言がありますがその通り。

実際に仕分け時には到着までの宅急便の運賃が入った合計で「仕入」の金額に含めた1本計上をしています。

仕入先からの納品書に「送料」が含まれて合計金額になっていますので、その納品書や請求書の合計金額をそのまま拾って仕入計上するのが常だと思います。

この「送料」は会計上のルールである「附随費用」に入るのです。

では、次に「附随費用」には入らない項目2例をご紹介したいと思います。

実際に自身が経験した項目になります↓。

購入時に「振込手数料」が発生していた場合と「ポイント値引き」が発生していた場合の2例の在庫金額はどれになるのか

①支払手数料は除外:支払手数料はこの時点で経費。在庫金額は「商品仕入」の¥10,000を引っ張ってきます。
②ポイント値引きは除外:全体の金額が小さくなるポイント値引が¥50。ポイントは事業主借を使いました。

仕訳を見ると視覚的に納得できると思います。

とにかく、黄色マーカーの「仕入」に含まれていない金額はすべて除外なのです。

安易に「支払ったすべての金額」をエビデンスなどだけを見てそのままの合計を拾ってしまうと、余計な除外するべき金額も含まれて「過大評価」であり不正確な間違った金額になってしまいます。

実際の「計上」の方の「仕入」の金額ぴったりなのかをくれぐれもご注意いただきますよう。

あとがき

棚卸資産の仕訳は、多くの項目が密集した細かな表の合計の値1つだけをピックアップするので、その仕訳だけでは深く分かることはありませんが、蓋を開けた時の正確さというのは必ず追求するべきです。

もしかして他のケースにも引用できる考え方なのかもしれませんが、勘定科目にある金額そのものを引っ張ってくるだけという単純さなので、非常に機械的な事をやっているだけです。

根拠のない突然現れる数字というものはあり得ないということです。

すべてが理屈であり、単純な当たり前の組み合わせで成り立っていると考えれば、「棚卸資産表」がそれほど複雑な表でもないと思えてくるものです(^-^)。

<経理>決算書における「在庫を持つ」「在庫を持たない」の区別は、「仕入」という科目を使ったかどうかである【690】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

よく、「在庫を持たない事業がリスクが小さい」ということを提唱されているようです。

この「在庫を持つ」「在庫を持たない」というのが実際の「決算書」の中ではどんな形でそれが表現されるのか、それは「仕入」という科目です。

当然ながら、実際には迷うことがあって行き着いたレンタル業についてのエピソードをご紹介。

そして、更に「在庫を持たない事業」とはどんなものなのなのか、「在庫持たずして事業が成り立っていくのか」ということも考えてみたいと思います。

在庫を持った証は「仕入」という科目を使って計上したことにイコールと見ることができる

年末の最終日、12月31日が個人事業主では、確定申告の1つの区切りの締めの日となり、バタバタ大掃除などで多忙の中、ひっそりと締め切られる重要な日となります。

その翌日からは、年明けのおめでたい日のお正月ではあるのですが、これも、早めに棚卸をして、分からなくなってしまわないうちに、残った在庫をカウントする作業が始まります。

この売れ残った商品をカウントする棚卸作業というものには、自身のハンドメイドバッグの例ですと、まずは「バッグ」そのものをカウント、そし材料である「生地と附属類」もカウントするのです。

レンタルジュエリー業では、「ジュエリー」をカウントしています。

随分幾種類かの在庫があるわけですが、特に「自社製造品」の場合は、①製品②材料の2つが主にあり、棚卸資産表も便利に使いやすいのが①②を分けた使い方です。

そして、レンタル業では③としてさらに別の棚卸資産表としています。

その①-③の合算が決算書の数字に掲載されますが、細かいこれらの合計となっていることは自社がしっかり管理する部分になります。

具体的には、「原価」で数値をアップしていきますので、材料である生地や附属は購入時の計上してある仕入-買掛金もしくは、仕入-現金などというような仕訳の、「仕入」金額から減った分の残りの分相当の金額を算出。

アップというのは、表にしていって最終的に合計金額を出す表、「棚卸資産表」の自作を指しています。

製品になったバッグは、「原価」でアップ。この材料が残る前の使った部分の積み残が原価の金額に一致です。

「原価表」という1点の製品ごとの小さな表の合計金額が引っ張られて「棚卸資産表」の1項目にアップされていきます。

ここには、実際に製造して自身がミシンでせっせと縫った「加工賃」なるものは入りません。

実際に費用がかかっていないものは入らないという考え方が会計としては正解。

あくまでも事実としてレシートや領収書、納品書が存在している外注などのエビデンスが存在する加工賃のみがここへ入ります。

よく謳われることがある、「自作は加工賃ゼロだから安く仕上がる」にはこうした実態の前向きな表現。

せっかくの労働が原価には入れ込まない残念な実態なのか、それともお得にご提供できる1つの姿なのか。。

ということで、「在庫なのだ」という証は、「仕入」という科目を使った計上をしているものかどうか、それに伴い、年末締めで棚卸作業をしたものなのか、ということが「在庫を持っている状態ということの証」となります。

レンタル業の棚卸はある、宝石のレンタル事業も「在庫を持つ事業」だと結論付けた

レンタル業というのが、1つの事業、「貴金属のレンタルジュエリー」が該当。

特に自身の場合消耗がほぼ無いとみなされるレンタル業に該当。

レンタル品の考え方はこうです↓。

「商品そのものの販売であろうがレンタルであろうが、商品を仕入れたときは「仕入」の科目を使うものであるということ。

これは、実際に「税務署」様にお電話でお問合せしてお聞きした貴重なご回答ですが、「棚卸在庫になる」というのが答えです。

仕入を一度どっさりと計上して、後に、売上が多数出るという日付の結びつきが一定でないアンバランスではありますが、仕入と売上は関連付いたものになるのです。

ネットの記事でこんな記事を拝見しことで最初間違った計上をしばらく続けていました↓。

「レンタル品は消耗品費でよい」と。

それを信じて、「消耗品費」を使って首をかしげながらも購入品を計上していた当初。

少々腑に落ちず、確定申告の最中に「税務署」様にお聞きして、「仕入」を使うとご回答いただいたことが本当に助かりました。

間違えて1年分まるっと「消耗品費」で計上していて、申告の際にお聞きして全部計上を訂正することで間に合いました。

自身ももしかして、勘違いにより間違ったことを記載していたらご指摘いただきたいですが、ネットで記事や発信を投稿する責任としてこれは本当に良くないことだと思います。

それを信じて間違えてしまうのですから。。

とはいえ、何か腑に落ちなくて「税務署」様へ聞いた自身もその行動としてはグッドだったのです。

もし、自身のような消耗のほとんどない高級地金のレンタルジュエリーのケースではない消耗するタイプのメッキやコスチュームジュエリーの場合はどうなのか。

そして、ジュエリー以外のレンタル品の場合のお洋服などのレンタルはどうなるのか。

これらの疑問は、もしかして価値が落ちる計上が加わるのかもしれません。

きちんと「税務署」様へ早めにお聞きすることをお勧めします。

ネットにはほとんどレンタル業者が仕訳する例や情報がありません。

会計ソフト会社様も明確な説明までは控えるということで、「税務署」様への自主的な問合せを促しておられると見ています。

ただ、これは思うこと、「レンタルを主とする事業である以上、購入時に「仕入」科目を使わずしてそもそも事業にならないではないか」という考え方。

そうすると、今思うのは、どんな価格の仕入であっても、CD1枚でも本1冊でもレンタル事業の商品として購入したのであれば、「仕入」であるということ。

過去に拝見したネットの記事がいかに、自分がレンタルする側との混同であるような「消耗品費」はかなり「ずれた」回答であったと思えてきます。

あとがき

以前に、いつかのブログでアップした時に書いたことがあります。

在庫を持たなくてよいから「予約販売」という形態が必要な数作れば良いというメリット。

これは、あくまで、外注依頼をする側の立場から見た場合です。

その外注先様は、きっと、材料の在庫を持っていて、注文を聞いた時にはすぐに用意できる体制でないとスピーディーに事業が成り立たないと思います。

そうすると、業界問わず一連の川上から川下の流れを一度に見たときにどこかで在庫を持った状態の業者様がおられるというのが、物販の実態だと思うのです。

予約販売が近年「無駄がない」という意味で推奨されているのも、最初から製品に作り上げてしまって売れ残るよりも無駄は無いからです。

余計な物を作らないという点では、在庫を持たないということに一定の貢献があります。

ただ、在庫というのは、材料と商品と2つあり、その商品の部分を減らすというところにスポットを当てているに過ぎません。

しかし、必要な物しか作らないことに伴って、材料の前持った調達が減るのかどうかです。

そんなことはないのではないでしょうか。

必要な物だけを作るというスタンスに伴って、材料に関しても一緒に工夫をしなければ全体としては無駄の完全排除には至らない、販売の立場の者だけがリスクを逃れたに過ぎないことになりませんか。

ということで、「在庫を持たない事業」というのはミクロの見方であり、「在庫をおさえられる事業」などという言い方が一番業界全体を俯瞰した見方のような気がします。