フラップの型紙の先端周辺のみを最低限カットし、リュックの取っ手の間にフラップが通る時の引っ掛かりを解消した【834】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少し前の投稿【832】では、ハンドメイドリュックの入り口のフラップの横幅を広げ、取り付け位置を背から覆うようにして隙間を解消する6点の完成品のリフォームの開始1点目をご紹介しました。

そこでも、まだ型紙の改良の必要性が見つかり、今度は広すぎて引っ掛かりがありましたので、このたびのリフォーム2点目は、広すぎた一部分だけを最低限削り取り、改良の効果を検証する内容になります。

そういう意味では、今回もかなり重要な作業です。

型紙の修正箇所というのがこちら↓。

取っ手に引っかかりがある一部のみを最低限そぎ落とし、スリムにするという型紙に変更をしました。

このように、先端を少しだけ削っています。

特にこの部分にご注目いただきまして、その行く末をご一緒に見守っていただければと思います。

検証結果報告:フラップに関しては成功、ただ、セキュリティー性の完全な改善ではなく隙間はまだある

取っ手の間に入る部分が引っ掛かりがありません。検証結果は成功ということになります。

一応、取っ手の間にすっきり入っているので合格です。

ただ、ナスカンが真ん中に来ていませんね、後程取り付け直しをします(^_^;)。

これはショルダーを背負っている状態。

実際に背負う場面で、机などに置いた状態でこのフラップの位置を見てみます↓。

机の上などにリュックを置いた状態:背負った時よりはフラップが場所を有しますが引っ掛かりがぎりぎり無し。

ということで、今回の検証結果は、型紙を削った効果が出たということになりました、大変嬉しい結果でした。

多少フラップの位置がずれることで様子は変わりますが、背負った時に引っかかりが無くなっているのかを一番に重視。

すべての位置に対応しようとするとフラップがどんどん細身になっていってしまいまい、隙間も空きイタチごっこのような難しい点があります。

相変わらず完全には解消されない隙間問題をどう解決していくのかの答えが「内蔵巾着袋」というところに行き着いた

そして、さらに、引っ掛かりとは別で、隙間の件です。

背負った時の重力でできた隙間:サイドから見るとよく分かります。両サイドの巾着ひもは重要です。
ハンドバッグに持った時の隙間:前後がきゅっと口が折れて、隙間が少し少なめになって口がふさがる様子。

この辺りまでが、可能な範囲の隙間カバーの限界です。

あとは、内部をただの裏地にするのではなくて、内蔵巾着袋の仕様にすべて統一した方が安全性としては高いものになると思います。

ただ、内蔵巾着袋は開閉が手間ですので、「使い分け」も1つのアイデア。

内蔵巾着袋無しのものは「近場用」で、内蔵巾着袋有りのものは「遠出用」へという2種の使い分けも1つの方法です。

あとがき

このたびの検証で、バッグを作る時に、物理的な動きを予想することこそ大切なことだとつくづく思いました。

巾着型、一度は、セキュリティー性の低さに廃版にしようと思ったものだったので、その諦めからの工夫というのがとても大きな巻き返しになりました。

巾着型は、かわいくて優しいデザイン、やはりモデルとしては残していきたい気持ちがあります。

セキュリティー性の弱さが分かっていても、そこを最大限に何とかしていくという役割を担おうと決意。

次回3点目をまたご紹介してまいりますが、今回で内部に巾着袋が設置無しのタイプのリフォームが終わりました。

次からは、最新型の内蔵巾着袋付きの同じヶ所の入り口フラップをリフォームしていきます。

生地が替わりますので、同じ仕様でも違うのかどうかというところもリフォームを兼ねた検証ポイントになると思います。

是非また、お立ち寄りくださいませ(^-^)。

作ってはみたけれど改めて考えた、そもそもこの繊細な素材でボストンデバッグを作るべきではなかったのではないかという回顧【296】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回1点のミニボストンバッグが完成。

リュック仕様の付いたハンドバッグで名前は「かまぼこ」。

かまぼこと呼ぶ以上、カーブの美しさと対比した底のまっすぐさを綺麗に出したいです。

初期の「かまぼこ」縦13cmx横24cmxマチ7cm:2019年製作。

初期型は、ミニサイズでしたが、あまりに容量が足りずに改良。

そして、このたび、マルチカラーで作ったサイズへと大きくアップしたものになります。

それでも大きなボストンバッグに比べたらハンドバッグの領域を超えることはありませんので、ミニということに致しました。

さらに、リュック仕様にもなるという頼もしい機能を入れてみたのです。

作って完成品を見た上で思うこと、「巾着型の方が断然美しかったであろう」という思い

「かまぼこ」2020年版:<サイズ>縦19cmx横29cmxマチ9cm。

サイズのみ見てみると、2019年版が、縦13cmx横24cmxマチ7cm、2020年版が、縦19cmx横29cmxマチ9cmです。

縦も横もおよそ、5cmは広げているので、5cmという数字は、目に見えてサイズの変化が分かるくらいのものです。

サイズ感の点では大いに良き効果が感じられました。

しかしながら、2019年版の時にはあった良い雰囲気の整ったかまぼこ感が今回のものにはあまり感じられなかったのが残念。

選定の生地がはるかにこのたびがやわらかかったからです。

2019年のものは、強固な縦の織り方がとくにしっかりしたジャガードなのでびしっと仕上がっていました。

マルチカラーのこのたびの生地は、凹凸感があって美しいものの、緩い雰囲気になってしまったのです。

よって、そもそもこのデザインにはまる素材の選定を間違えたと思っております。

確かに、この素材は最初柔らかいからクシュッとなるような巾着タイプのデザインに当てはめようとしていたのですが、実は急にボストンバッグに変更していたのです。

率直な最初の考え方で行くべきでした。

リュックのショルダーの部分。
ファスナーの口布の部分。
スズランモチーフのファスナー飾り。
少しわかりにくいですが、底板は、どうしても内蔵できない作りなので、リムーバブル式で取り付け。

高級な生地でしたので、巾着型で成功していればそれはそれはエレガントに出来上がっていたと思います。

ボストンバッグ型だとややカジュアルテイストがありますね。

とにかく、繊細で柔らかい生地というのは、その柔軟性を活かして、しぼる動きがある「巾着型」に当てはめた方が特性が活きるようです。

あとがき

このたびも、ストレッチフクレジャガードはオレンジで色違いがあったと思います。

ただどちらかに良し悪しの比重が寄らないよう、色違いはよほどでなければ作らないです。

この記事も背景がカーキグリーンだからこそマルチカラーが美しく映えたという良いバランスが感じられる方のカラーでしたので、こちらが一番やはり今思い返しても一番です。

ただ、もう一度この生地があるならば巾着型でトライしてみたいと思う気持ちが残ります。

そもそも生地選定の時に、デザインをしっかりイメージして変な変更をしない、正直なイメージに従ったものが正解のようです。