<映画>シャネルの創始者様は本当に幸せだったのか、ドキュメンタリー映画の中のその険しい表情から感じ取ったこと【737】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近、ファッション関係の映画を積極的に観るようにしています。

他の分野の映画ももちろんそこからのヒントが斬新だったりすることもあるかもしれませんが、とりあえず、ファッションに何かしら関係のあるお仕事をさせていただいている以上見ない手はありません。

今回「ココ・シャネル 時代と闘った女」を観ました。

1時間足らずの映画でショートの部類です。

見た後の何かずっしりとした重み、これこそがが私がこの映画の真の感想なのかもしれません。

自分の生い立ちなどを語りたがらなかった主人公の代りに映画が語ってくれたこと

ココ・シャネルは、その眩い成功により表部分にまずはスポットが当たります。

けれどもこの映画はむしろ、その対極にあるそうではない、知られていないような部分に注目していると言えます。

そういった意味では、さんざんこれまで映画になってきたシャネルでありますが、今回の映画化の意図が「みんなが知らないシャネル」というような部分を教えてくれるものなのかもしれません。

家庭環境に恵まれなかった辛く厳しい幼少時代のバネの跳ね返りが人生すべてというほどの強いものだった

よく、苦労した過去をバネに。。などと言われますが、まさにそういう一人が「ガブリエル・シャネル」様だと思います。

幼少期に親に見放され、修道院生活をしてきた孤児。

その辛い体験から始まり、疑問だらけの満たされない日々を自らの判断で脱出していき、成功への長い階段をすごい速さで駆け上ります。

決して、育ちの良い、気品あふれた。。。などという女性ではない、どちらかというとやさぐれたような方のタイプ。

嫉妬深くて言葉が汚い。。それでも先見の明ともいうべき、ここぞという分岐点を自分で感じ取り判断し、大きく舵を切っていく。。

この映画が1時間もない短いものであるのも、シャネルがいかに人生を精一杯全力で駆け抜けたのかという疾走感がより伝わるようです。

完全ドキュメンタリーではない部分が多いですが、シャネル様自身がマスコミにインタビューなどで語る姿は本人ですので、リアルです。

どちらかというと気ぜわしく、せかせかしたイメージのお話のし方。

途中に大きな戦争があったり、亡命などもあったりで、そんな事情からか、故郷フランスではなくスイスにお墓があるようです。

あの険しい納得していないような表情は何なのかを自分なりに解いてみた

本当のことは本人しか分からないものです。

ただ、その映画の中に出てくるご本人の表情が決して幸せに満ち溢れた笑顔ではないことがとても引っ掛かりました。

あれだけの成功をおさめていながらもなぜあのような表情をしているのか。。

功績とのあまりのギャップに私の疑問は、ますます高まりました。

考えてみれば、必ず背後に男性の力を借りた成功でもあると見て取れます。

そんな自分をどう考えていたのか。。

もし私だったら。。を考えてみたのです。

事業をスタートする時点で「自分の力で下から這い上がって行こう」と決心したある時点がありました。

とても勇気の必要な重要な決断と覚悟でした。

現在は誰でも事業を始めやすくなっています。

1900年代初頭がこんな時代ではなく、男性の力無くして成功は無かった時代ですので、何も不思議では無かったのです。

しかし、あの映画の中の本人の表情は何かに納得していない表情であると思えてなりませんでした。

インタビュー等では強気な自身たっぷりの力強い発言も多く、その功績に相応しいので何の違和感もありません。

しかし、その裏では、何か満たされていない思いがあったのだと見ています。

その辛過ぎた生い立ちへの悔恨なのか、自身の歩み方が本当に今振り返って納得できる歩み方であったのか。。

そんなことの何かに満たされない気持ちがあの表情に現れたと思っています。

私が思うには、「自分自身」なのではないかと。

創業者のシャネル様は、ファッション史の中では比較的まだ最近の方なので、ご本人の映像も少し残っているようなのです。

一度そういった映像も見て、現在も存続の一大ブランド様を作った人の本当の気持ちという視点で見てみて下さいませ。

名前だけの一人歩きもある現在では、その華々しい功績が語られることが多いですが、その生い立ちがばねになった結果であると考えると、「闇」の部分「心の奥底」の部分も間違いなくあったのです。

そういった意味で、この映画の制作者様は良きスポットにご注目されたと考えます。

あとがき

シャネルは、大きく見ると特にアメリカでは大きく支持された点もすごいものです。

他の皇室ご用達の伝統ブランド、貴族財であったアイテムを作ってきた数々のブランド様との違いがシャネルにはあります。

最初から良い位置付けに恵まれたブランド様とは違って、無名時代があり、底から登って行き、現在に至ってもそれらの伝統ある御用達ブランド様の数々と肩を並べている点が素晴らしいところだと。

それはなぜなのかというのが、シャネル自身が語りたがらなかった、生い立ちなどにも何かヒントがあるのかもしれません。

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