スタイリッシュな四角のフォルムを作ってくれることでバッグの価値を高めるピンタック仕立てのやり方【236】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドバッグを製作して、時々「creema:クリーマ」様のサイトにお世話になって販売もしています。

出来上がった1製品の中に入れ込むものの1つに「価値」があります。

これが目に映るものではないから少し理解されにくいのですが、実はこれこそが、今後とても大切なことになっていくだろうと思っています。

価値を感じるということは、なかなか目に見えることではないですが、作る側の私の時点では、価値を込めるにあたって、目で見た物理的な作業があります。

ただ、その物理的な作業が実際に価値として感じてもらえるかは未知であり、結果的なことになります。

よって、「価値あるものを作る意識でのぞむ」という心構えをまずは持って活動するということが根底にあります。

ピンタック仕立てをするタイミングは一番最後である

一重仕立てのバッグの場合は一番最後です。

しかし、裏地付きの2重仕立てのばあいは、表袋と裏袋を重ね合わせる1手前でそれぞれ作業します。

そして、凹凸が上手く合体してかさねてすっきりしたフォルムを作るという仕様を考えています。

このたびは一重仕立てなので、最後に行うピンタック作業ということになります。

裏地付き/裏無しに共通する注意事項:ピンタックをする前に入り口の始末を完了しておく。

ピンタック後に入り口を折っていては、ごわついてしまいずれます。

よって順番をきちんと意識します。

アイロンをかける時のポイント:マチが10cmなので、5cmずつに均等折ります。

一番下はマチの部分のとがりがありますので、このとがりをフルにきちんと出した状態で、一番上の点と、真ん中の点あたりの2か所を実際にものさしで測りながらアイロンします。

こんな風に4箇所ともアイロンで折り線を入れ「とぎっとぎ」にしておきます。
ステッチは、こんな向きで入り口側からスタートがやりやすいかと思います。
縫い終わりはこのハギ目の線まできちんと行います。玉止めはハギ目の溝などに隠します。
こんな感じでステッチをかけ終わりました。
では、ここから玉止めを隠す作業のショットが続きます。

まず、縫い始めであるバッグの上部分です。こちらは上が開いているので、内側に針に糸の余りを通して、内側へ貫通させ、内側で結びます。

もう1本の糸も同じ位置の内側のへこんだところへ貫通。

なぜ2本同時にやらないのかは、2本の位置が離れているので、変なステッチが新たに入ってしまって汚くなるからなです。

入り口は互いに違う地点から同じ出口へという通し方になります。

2本共糸が通ったら、コマ結びを2回します。
そして、プチっと糸をまとめてカット。
こんな感じで溝に埋まるように隠れます。
では、次に縫い終わりの底の糸の方を隠していきます。こちらは、内側へ貫通させるのが至難の業。

無茶をせず、「近くにある」ハギ目の溝へ目立たないように隠します。

もちろん、前者の入り口のやり方と違って完全には隠れきれませんが、すっきりとはさせておきたいです。
溝の中に少し隠れています。少し目には入ってきますが、おおわくすっきりとします。

以上、ピンタック仕様の方法でした。

あとがき

ピンタックがあるとないとの差というのはかなりのものです。下の写真を見比べてみてください。

裏地付きのトートバッグの場合のピンタックの有無:左-ピンタック無し、右-ピンタックあり。

こんな風にピンタックの有り無しでうんと印象が変わります。

その効果の感じ方はいろいろあるのかもしれませんので良い悪いはジャッジはできかねます。

ピンタックの良さは、ラインが分かりやすいとか、きちんとした印象が得たい場合には効果のある仕立て。

柄のつながりはピンタックがない方が感じられますので、いずれの仕様もそれぞれ味わいとして定番デザインです。

ただ一重仕立ての平凡な四角いタイプであると、ピンタックの効果は絶大です。

ある無しではルーズに見えてしまう無しタイプに対して、くったりしていてもピンタックがあるとスタイリッシュなエコバッグであると理解してもらえる可能性があります。

裏地付きと裏地無しとでは、ピンタックの有り/無しも随分その印象が違ってきますので、公式に当てはめたような考え方は少し危ないです。

これも、とことん手間をかけて作って分かることかもしれません。

裏地付きのトートバッグが裏地付きであっても接着芯や別芯を全く使わない者であれば、一重仕立てとあまり変わらないこともあります。

「手抜き」や「楽ちん製作」では分からなかったであろう究極の比較です。

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