まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
今回の生地は、以前【231-1】で書いた記事の続編です。
その中で、シャネルが時代の波にうまく乗り、ブランドの知名度の確固たるポジションを築き上げたという過程。
自らが働く女性としてのバッグの機能の要望などを同じようなワーキングウーマンに共有してもらうような形で今までにないショルダー型などを作っていったこと。
それは、男性のみの素材であったアイテムや、時には軍人特有の持ち物からヒントを得て、作りだしていったことが鋭いアンテナと、現実味あるアイテムを作ることで、マス(大衆への広がりの決定的な要素であることに着眼したという点などを1冊の本から感銘を受けた内容でした。
シャネル-最強ブランドの秘密
山田登世子著
今回は、シャネルが今でもなお大衆に支持をされ続けるブランドの力という点において、なぜこんなに永久的にシャネルのブランドの力が今でも、今後も続いていきそうなのかを考えてみました。
本物の宝石と偽物のプラスチックの違い
シャネルに関して、こんなエピソードが語り継がれているようです。
自身の住まいであるホテルの一室のアトリエに、常に、本物の天然石と、偽物の天然石を並べて、いつも眺めて、本物と偽物の意味とそこからブランドの力というものの可能性を見ていたといわれています。
言うまでもなく、本物の宝石は、ダイヤにしても、真珠にしても、高価で美しくきらびやかです。
でも、その高価な美しいキラキラした宝石を身にまとい、見せびらかす風潮の貴族たちのふるまいをシャネルは嫌っていたようです。
それに対抗して、究極の魔法で人々を驚かせます。フェイクパールに金のメッキでできたおもちゃのようなネックレスにシャネルのマークを入れることで、付加価値が大変高いものに変化できる魔法をかけたのです。
こんなことに気づいたのです、ブランドの価値というのは、ダイヤモンドにも勝るというような。
実際どうでしょう。シャネルのマークが入っているだけで、皆が群がります。
人々は、シャネルのそのブランドの価値を受け入れている証拠です。
そんなことが、現在でもずっと健在であるということが、シャネルが長年常に考えてきたことの実りであると言えるでしょう。
ブランドの価値を高めることこそが一番の勝利であるということ。シャネルは自分のブランドという武器で、本物の高価な宝石達に挑戦状をたたきつけたのです。
メゾンでの洋服作りをしながら、ずっと持ち続けてきたテーマというか生涯をかけて追求してきたことなのでしょう。
私もシャネルの魔法に引っかかっていた
そのシャネルのアトリエに本物の天然石と偽物の石を並べて常に商品の本当の価値ということを研究していたということを知り、はっとした私でした。
私自身、全くシャネルと同じように考えていた部分があったことに気づいたのです。

こちらは、私がアクセサリーが好きで集めてきた、ペンダント、ブレス、リングの3点セットです。
ペンダントの地金は18金ホワイトゴールドでそこそこ高級です。
それにレベルを合わせることを試みて自作したフローライトという天然石のブレスレットも、わざわざ留め具を滅多に売っていないK18WG製のパーツを調達し手作りました。
3点が同じ比重のレベルであることが私がコーデで考えるバランスの1つで、色や形がそろっているだけでなく、材質も均一なレベルにしたかったという拘りです。
そこへ、なんと、普通ならここへは合わせない、プラスチックリングを合わせて満足しているのです。
しかし、シャネルのマークがしっかりと真ん中に入ったおしゃれなリングであることが、ここへの仲間入りを果たした所以。
つまり、私は、18金ホワイトゴールどに匹敵する価値をプラスチックという素材よりもシャネルのブランド価値に見たわけです。
もし、このプラリングが、シャネルのものでないならば、ここへは合わせないリングです。
おそらく、台がK18WGで、天然石のアメジストあたりがのっているリングを合わせていたことでしょう。
これは、シャネルの考えてきた本当の価値とは何かということを、究極に表現した、プラスチックのようなその辺りに転がっているような素材でも、ブランド名が入ることで、付く付加価値が強固で永遠のものであることを照明しています。
もう1つピックアップしてみました。

今度は、今や、入手が容易ではないと言われている、天然鼈甲(べっこう)製のバングルとリング。
これに、シャネルのモチーフのペンダントトップがついた、ゴールドのメッキ塗りのペンダントを合わせていました。
もし、このペンダントトップがシャネルの物でなければ、私は、このようなメッキをそこそこ高級な鼈甲に合わせたりしません。
レベルがペンダントだけ下がって質がアンバランスだと気になってしまうことでしょう。
おそらく、同じ鼈甲製のチェーンか何かのネっクレスとか、何かしら本物らしい天然素材のアイテムを合わせることと思います。
ということは、このシャネルのマーク1つで、このペンダントの価値が、大きく付加されて鼈甲と同等と思えるアイテムに私は感じているということです。
すさまじき、ブランド力だと、このことが証明していると私は驚いてしまいました。
シャネルのかけた魔法の渦に私もまんまと巻き込まれたのでした。
YOUTUBE動画もよろしければご視聴どうぞ(^-^)。【231-1】に貼ってあるのと同じ動画です。
あとがき
シャネルがこんなに今現在でも人を魅了しているということが、シャネルが長い年月をかけてこだわってきたことの実りであると私は思います。
シャネルが1971年になって間もなくの時期に亡くなり、しばらくシャネルの事業は、低迷が続いたと言われています。
その後、1983年就任のカール・ラガーフェルド氏がうまくシャネルブランドを継承し、再起を遂げました。
このカール・ラガーフェルド氏も2019年になって間もなく亡くなられました。
さて、シャネルは今後どうなるのか。
といったところですが、私が思うに、流行やスタイルをまた新たに生み出すデザインで、新しいデザイナーが就任して、引き継がては行くと思うんです。
しかしながら、創業者である、ココ・シャネルが築いたブランドの確固たる地位というものは、簡単には揺らがないと思うのです。
そういう永久的なものになりうるというのが、ブランド力のすごさであるかと思います。
そこに気づいた、ココ・シャネルの先見の明はとてつもないと思います。
終わり。
私自らが、デザインしてお作りしていますバッグがあります。どうぞご覧くださいませ(^-^)。
