まえがき
こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。
巾着袋ってお持ちですか。
私はほんの少しだけ持っています。
巾着袋ってあまり安定感がないので、マチ付きのポーチの方が活躍している昨今ですが、そもそも、バッグが最初に生み出された形は巾着のような形だったといわれています。
分かりやすーいかばんの誕生秘話
その昔、商品の売買は、今日のようにお金を介してのものではなく、物々交換といって、互いにほしい物を自分の持っているものと交換する形の取引でした。
当然こういった取引は、いずれ困難に直面します。
そもそもそれぞれの物の価値が違いすぎて、交換するには、理論としても心理としても、不公平になってしまうのです。
いずれ、物同士の交換は行き詰まり、終焉を迎えます。
そして、互いに公平な取引として、お金というものが生み出されたのです。
このことで、とても面倒でしかも不合理な物々交換ではなく、お金を払うことで品物をスムーズに受け取れるようになりました。
さらにお金を得た側はそのお金で他の欲しい品物を得るというようにお金の誕生により、商品の売買がより潤い、社会が発展していった、紀元前1000年頃のことです。
その頃、地中海東部のギリシャ諸都市やギリシャの植民地で、お金を入れて持ち運ぶための入れ物が使われていたとの記録があるようです。
それは、当時描かれたであろう、壁画のような絵から、巾着袋のうような袋であったと。
これが、どうもバッグの最初の形だったようです。

財布といってもよいでしょうね。
それを考えると、今の財布は随分変貌を遂げましたね。
現在の巾着バッグでいうとこのような感じのものを持っています。
いかに元祖というのは非常にシンプルで最低限だと分かります。

かばんの持ち運び機能と呼び名
ハンドバッグというのは、
「常に身近に携えられる服装を完成させる装飾性豊かな袋」・・・新かばん・バッグの商品知識:エフワークス(株)発行より引用
という定義をされていいるようです。
このことから、最初はただただお金の入れ物であった機能だけのものから、服装と調和することが要求されるものに高度に成長していったということなのですね。
だから、簡単には決められず、時間をかけて選ぶアイテムの1つとなるわけです。
同じく、上記の新かばん・バッグの商品知識で述べられている、基本の持ち運び機能4種というのがあります。
・手提げ
・クラッチ(かかえ)
・背負う
・肩かけ
手提げは、主にトートバッグ、クラッチはパーティーバッグなど、背負うはリュック、肩かけはショルダーやポシェットなどが思い浮かびますよね。
本ではこの4つでしたが、5つ目に、
・ぶらさげる・・・小さなウエストポーチのようなもの
・引く、転がす・・・キャリーバッグ
ってのが私は浮かびましたが、何らかの理由で含まれないのかな。
今やキャリーバッグこそ、町中で見かけるバッグの1つではないでしょうか。

かばんの意外なおもしろ豆知識
ここでは、バッグのへえー、というような面白いお話を寄せ集めのような形式でご紹介していきますね。
コスメボックスとバニティは属する部類が違う
コスメボックスもバニティも形が基本同じような作りで、しかも化粧品を入れて使うことが多く用途も似ています。
しかし、(社)日本鞄協会の定める、日本標準商品分類の中の「かばん類」というコードにおいては、コスメボックスはトレインケースに属し、バニティバッグはタウンバッグの中に入ります。

ややこしいのが、トレインケース=コスメボックスと定義されているところですね。
でも、写真でなんとなくニュアンスつかめますかね。
しかし、さらに意外なことで、大きいくくりの部類では、上記2つとも、「旅行用かばん」に属するんです。
鞄協会が定めた定義であるだけなので、実際それほど区分を気にする必要性はなかろうかと思います。
ボウリングバッグというのがある
ボウリング用の必需品入れ目的で作られたバッグで、マチが非常にたっぷりとってあるボストンバッグの形です。
近年は、やはりキャリータイプになってきていて、旅行のスーツケースと見分けがつかない形となっているようです。
こちらは、「旅行用かばん」という部類でなく、「スポーツ及びレジャー用かばん」の大別に属しています。
ボストンバッグの名前の由来
ボウリングバッグが、昔、ボストンバッグのような形をしていたということですが、では、通常のボストンバッグはというと、これは、上記に出てきた「旅行用かばん」です。
由来は、アメリカのボストン大学の学生がよく使用していたバッグだったということからのこの名前です。

アタッシュケースは、正しくはアタッシェケース
フランス語の大使館や公使館付き随行員のアタッシェと呼ばれる人達が持っていたバッグの形からの由来。
アタッシュケースと呼んでしまっていますが、正しくはアタッシェとのこと。
小学生のランドセルは陸軍が日本では最初のユーザー
ランドセルは、オランダ語のランセル(RANSEL)から、別名背嚢(はいのう)という日本語が当てられていました。
日本では小学生に普及するより先に、陸軍兵士のバッグであったようです。
キャディーバッグとゴルフバッグは別物である
もしかして、ゴルフをされている方は、知っいたよ、ということかもしれませんが、キャディーバッグは、あの縦長のクラブなどを入れるバッグです。
しかし、ゴルフバッグという呼び名は、前述のボーリングバッグのようなニュアンスになりますが、ゴルフシューズやグローブを入れる、ボストンバッグのような形のバッグを指します。ですから、一応別物なのですね。
キャリー型スーツケースの表面のデコボコには意味があった
一日、街の中を歩けば、必ず、一人は必ず会うキャリーバッグを引いて歩く人。
このキャリーバッグの素材は、主にポリカーボネートABSという樹脂素材が一般的で、必ず、リブなどの凹凸の表面に加工してありますよね。
これは、ただの模様ではなく、意味があったんです。
もちろん、素敵な表層に見せる役割も果たしていますが、機能の面で圧縮、ずれ、ねじれなどの外圧に対する強靭性(きょうじんせい)を保持することができる役割があるのです。
まさか、あの柄が、陰で活躍していたとは。。
ストライプのリブ型から、今後は、より好きな凹凸の種類を選べるように、更なる別の柄も生まれそうな予感です。
あとがき
今回は、バッグというものの原点を見たり、意外と知らなかったような事柄も見てみました。
バッグというのは、前述にもあります、体の身近に携えるものであるわけで、歴史からみる発展の段階として、機能性から、装飾性のあるものへと発展し成長したわけです。
では、その後の未来というのは、○○性という表現で、どんな発展があるかというとずばり、情緒性なのだそうです。
なるほど、これからの未来は、人間の成長として自分の人生そのものを自分らしくということが、テーマとなっていくんです。
となると、かばんにも感情が入る、という今までは、ただただ中に何か入れて持ち歩くものから、おしゃれに持ちたいという、装飾も兼ね備えたところからの繋がりです。
さらに、その人らしい、その人の性格をも、言ってみれば、その人の人生をも表す携帯品、それがバッグである、というような存在になっていくのでしょう。
そうすると、現在でも、多種多様化しているバッグをいかに、一人ひとりに満足してもらえるものを届けられるか、という作り手の新たなる使命が生まれます。
これは、作り手がただただ作って提供するだけでは、博打(ばくち)に等しくなり、なかなか求められるもの、その人らしいバッグを製造することには限界がありますね。
そうすると、バッグを買うという取引の過程とか、買った後の場面とか、何か思い入れ深いものがある価値の提供などが漠然と思い浮かんでいますが、これはじっくり研究する必要がありそうです。
今回読ませていただいた本は、新かばん・バッブの商品知識(エフ・ワークス(株)発行)・・・非常に面白かったです。
とても典型的です。今やあらゆるカバンと呼ばれるものが多く見られる中、その起源と、トラディショナルといったような典型なデザインが掲載。やはり、この典型的なデザインは魅力です。
では、YOUTUBE動画貼ります。よろしければ、ご視聴くださいませ。
ありがとうございました。
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