四角い貼り付けポケットの角が歪まないために貼った伸び止めテープ、ステッチが交わる必要がある【766】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

隠しポケットと貼り付けポケットとでは、前者の方が大部分が内部に隠されますので、見かけが何となく奥ゆかしいです。

一方貼り付けポケットは存在感があることがメリットで、ぺタンと貼った時のコの字がまっすぐでなければ粗く感じてしまう難しさもあるポケットだということに気づいたのも後から取り入れた隠しポケットあっての気づきでした。

もともと貼り付けポケットからのスタートだったのですが、こうして隠しポケットと両方を同時にバッグに設置することを並行してやってきた結果、貼り付けポケットの方が難易度が高いのだと思うようになりました。

目に映る美しいコの字ラインをまっすぐに縫えるためには、歪みを解消せねばなりません。

このたびは、真っすぐラインを作るための伸び止めテープの使用例をご紹介したいと思います。

同じケースのみにとどまらず、いろんな場所に効果的に使えるケースを是非考案してみてくださいませ。

ナイロン100%素材は弾力性が強いという理由で、伸び止めテープのバイヤスをストレートな部分に貼りました、正解でした

伸び止めテープというのは、その名の通り、伸びないように固定する働きが主にありまして、既存の説明などでは、洋服の襟ぐり、袖ぐりなどのカーブの部分にバイヤスを使うなどの例が多く見られます。

「伸びないように」→「変形しないように」という意味で使っていきます。

まっすぐなストレートなラインにバイヤスの方を貼る理由は、貼る生地がナイロン/100%だから。

ストレートとバイヤスの質の違いは、その柔軟性。

カーブなどの内輪と外輪があるかのような箇所では、伸び縮みに優れたバイヤスカットをしてあるテープが融通が利き、そのラインに沿ってくれるのです。

ストレートは、まっすぐの縦や横にびしっと硬く風合いを仕上げてくれる効果があります。

動きのある場所でもないストレートラインのポケットなのですが、接着をすることが伴うため、生地のナイロン/100%の弾力性に合うようにという意味でバイヤスを使ったところが特殊なケースなのかもしれません。

黒衣のが9mmの伸び止めテープバイヤスの黒色です。もっとステッチが真ん中に乗ると良いですが。。

そもそも、この接着芯をこのナイロン/100%の生地に貼る時にも、ニット芯を貼っています。

ここへ織芯を貼ってしまうと弾力性のあるナイロン/100%の生地がアイロンの熱によっていったんきゅーっと激しく縮み、その後熱の冷めによって再び戻ろうとするような動きからか、気泡と皺のオンパレードになってしまいます。

この接着芯の経験から、伸び止めテープも一部使いの接着芯と同じではないかと考えたのです。

市販では、ニットの伸び止めテープもあるようですが、伸び止めテープのバイヤスを選択で大丈夫のようでした。

巾9mmのバイヤステープ:表にひっくり返した時の端っこに位置するように使ってみました。

伸び止めテープはどこかに縫い目で固定されているのが鉄則。

その意味では一応乗ってはいますが、もっと貼るべき位置をずらすべきだと反省しております。

縫う位置を想定した位置にピンポイントでステッチが乗るように前もって貼る位置を決めるべきなのです。

この写真のポケットの底の部分には、この写真の現在では縫い線がまだないですが、後にひっくり返した後に、縫い付けのステッチがのります。

良い位置になるには、1本だけを折り目を対称にしてまたぐように貼るのが出来上がりが2重の伸び止めテープが重なったところへのステッチということでもっと効果が出るかもしれません。

とにかく、伸び止めテープの「接着+ステッチ」のコンビというのは、「はがれ防止」と「固定」の意味があると思いました。

特に、長方形の角の部分にご注目を。美しく直角が出ました。これが伸び止めテープの効果です。
裏側はこんな感じ。当て芯もしています。その縫い線のラインが裏から見てもすっきりと直角です。

当て芯だけではここまで綺麗なコの字にならなかった、伸び止めテープのおかげが大きいと思います。

とても素晴らしい附属品です。

こういった裏の場所というのは、バッグが出来上がってしまうと見ることがありませんので貴重です。

あとがき

この、貼り付けポケットはいずれ隠しポケットとのコンビで、混合型1種だけに変えていくことを考えました。

そうすれば、伸び止めテープの出番も必要なく、フラップ付きの隠しポケットという姿になります↓。

貼り付けポケット廃止後のポケット:フラップのみ活かし、隠しポケットとの混合型で1デザインのみで行きます。

ただ、このたびの、伸び止めテープを貼った効果は忘れません。

ちなみに、隠しポケットの比翼(写真では黒の横長のパーツ)に伸び止めテープのストレートを貼ります。

別の機会にも思い出して引用できる時が多々ある伸び止めテープの存在、どうぞ覚えていてくださいませ(^-^)。

普段着がジャージスタイル、お出かけ着はギャップあるロングワンピースをジャージと同じモノトーンでそろえた【765】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

個人事業主として、おうち事業を2018年からのスタートで継続しています。

そんな公の場にあまり顔を出さない個人事業主である者の服装というのも、会社に勤めていたころに比べて劇的変化を遂げました。

誰でもそうなると思うのですが、あえて締め付けの強い洋服ではなく、動きやすいニットへの変化が大きくあります。

スウェットかジャージかどちらかというとジャージが素材的に傷みが起こりにくいので、コスパが良いと好んでおります。

そんなジャージスタイルはそのままお出かけも不可能ではありません(実際にこのままお出かけしております)。

そうしますと、本格的なお出かけ着というのがミニマムでよいのです。

ただ、この思いも、元々洋服好きのファッション業界勤務の者ですので、今の思いということになりますので、都度気持ちの変化と共にそのお出かけ着の数は変化する可能性があります。

実は、現在2024.06.10にブログ記事の手直しをしておりまして、当時綴りましたこの記事2021.10.16の順番になりました。

およそ3年程の月日が流れた現在は、ジャージスタイルは変わらず継続中ですが、お出かけ着の数がとても多いです。

よって、現在は現在の数でご紹介します記事を別で綴りますので、今回に関しては、最もミニマムなケースとして、長いシーズンに渡って着用が可能な素材や工夫を入れた点をポイントとしてこのたびの記事をご一読くださればと思います。

ミニマムなワンピースたった2点、曖昧な季節に対応のジャケットも添えて、長い期間お出かけ着として着用可能を実現

ロングワンピース2点:一番後ろのウールのループジャケットのおかげでカバーできる季節の範囲が広くなります。

たったこれだけです、しかもワンピースなのでアイテム数が最低限。

ハンガーの数が少なく、クローゼット内もすっきりと隙間が確保できます。

嬉しいミラクルの一場面:たまたまワンピース裾のプリーツデザインが同じもの。同じような年代なのかも。。

全部ではなく、一部のみに入るプリーツがクラシックな雰囲気を出してくれています。

シフォンの薔薇柄とグレンチェックでいずれも柄物で、共通で黒のループジャケットに合います。

これらは、古着です。

ある程度時代やどんな製造元なのかを探るには、ブランドネームを見てみることがよくあります↓。

シフォンの薔薇柄のワンピースのブランドネームはこんな感じ。手掛かりは有りませんが、素敵です。
グレンチェックのブランドネームはこんな感じ。こういった間にカラーのラインの無いグレンチェックが好み。
ジャケットのブランドネーム。イタリア製です。汗染みがありますが、古着では当たり前、気にしません。

オールシーズンとは言いませんが、「春・秋・晩秋・梅春・冬の入り口」はカバーできるこれら。

長い間着用できそうです。

たった2点のワンピースでもちゃんとこだわることができます。

共通に「モノトーンカラー」でそろえたこと、「ロングワンピース」に特化したこと。

そして、上述のようにたまたまの偶然によって、「同じようなデザイン(裾がプリーツ)」が集まったことなどが「拘り」と感じられる要素です。

あとがき

お食事会・飲み会・コンサート・お買い物など、せっかくなので、素敵に装い輝いていただきたいと思います。

数が多ければ素敵ということでは決してないということが随分浸透してきていると思います。

「丁寧な選び方」ということをすれば少ない数でも「豊富」なイメージの不思議もあるのがファッション。

基本「オタク」的存在を好んでおりますので、そういった者ならではの役割として、今後もこういった「コーデ」のご提案をブログ記事に綴ってまいりたいと思います(^-^)。

ナイロン/100%、もしくは、ナイロン混の生地に貼る接着芯はニット芯がマストである理由をご説明致します【764】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、新たなメッシュ素材の「スポーツメッシュ」を材料にリュックの製作に取り掛かりました。

その中で早速ながら、これは是非お伝えしたいという件が出てまいりまして、ここで記事アップとなります。

それは、選ぶ接着芯についてです。

ナイロン/100%の裏地用の生地に接着芯を貼る場面、ニット芯がマストなのです。

なぜマストなのかということを過去の失敗エピソードを交えながら大切な事項として綴りたいと思います。

ナイロン素材に貼る接着芯を間違えた過去の失敗の経験からのナイロン=ニット芯を意識する注意喚起

過去に、ナイロン/100%のバッグの製作途中で織芯を貼ってしまったことがありました。

ナイロン/100%生地が織物生地だから接着芯も織芯を貼るといった判断でした。

実は、このことが大きな「タブー」なことであると後から気づくことになりました。

左はニット芯、右が織芯。確かに織芯はビシッとする良さがあります。

もっとアップの写真を見てみま↓。

右が織芯。左はニット芯です。右の織芯は、柔軟性の面では、伸び縮みがないのが特徴だったのです。

この融通のない織芯を弾力性のあるナイロン/100%に貼った結果かがこのような姿でした↓。

気泡がたくさんできました。ナイロン/100%自体の織り糸のナイロン糸が伸び縮みに富んだ弾力性が原因。

特にストレッチとかゴムとか伸びると分かっている素材と同様に、ナイロン/100%の織物の生地がイコールの性質を持っていたことを知ったのでした。

これがとても意外で、あまり知られていないことではないかと。

ということで、この後ニット芯に張り替えて、見違えるツルリとした滑らかな姿に変わり解決。

アイロンの熱とナイロンの弾力の伸び縮みの関係がとても大きいのです。

ナイロンの素材にアイロンを当てると、もちろんニット芯であってもきゅっと縮みます。そして、その後もまだ動きがありまして、熱が冷めると今度は戻るということで気泡が出来上がると見ています。

そうすると、伸びの方と縮みの方の両方において、ナイロンが忙しい動きをするということだと解釈しました。

茶色のニット芯にアイロン接着中:ナイロン生地が熱によって伸び縮みしていることにニット芯が追従します。

写真1枚のショットではなかなか分かりづらいですが、アイロンの先端周辺が縮んでいる様子です(後で貼りますYouTube動画がよく分かると思います)。

気を付けたい、ナイロン40%程度混入の生地でもニット芯がマスト

以前に、ナイロンが一部混率に入っている素材でも同じことが起きました。

ナイロン/100%よりはましですが、とても見栄えは美しいものではなく、気泡が起きる失敗の芯貼りの結果でした。

ということで、ナイロン/40%が入っているような割合でさえ同じことが起こるということも同時にお伝えしておきたいと思います。

こういったことが起こらぬように、わずかな混率であっても、ニット芯をお使いいただくと安全。

結局ニット芯というのは、そういったことも総合して、すべての素材に対応しやすいので、ニット芯だけを持っていればよいとも言えます。

ただ、織芯が好きで、あのびしっとしたパキパキ感は織芯ならではであり、ニット芯はしっとりと柔らかく仕上がってしまうのです。

よって2種類持ち備えて、使い分けをしているわけです。

あとがき

芯地1つでもなかなか奥が深いことがあり、実際に失敗が無いとなかなか分からないことでした。

この記事をご覧いただけた方は、同じような道をたどる必要は無く、この内容を注意喚起として活かしていただければよいのです。

この先、「ナイロン」と名の付く生地や混率に随分ナイロンが入っているような生地には是非お気を付け下さいませ。

そして、素敵なナイロンバッグなりポーチなりが出来がることを応援したいと思います(^-^)。

スポーツユニフォームのパンチング素材、対極のエレガントテイストなリュック製作に挑む入り口の生地の組み合わせ【763】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在いろんなメッシュ素材でリュックを製作をしております。

そんな<メッシュシリーズ>においてこのたび4点目の製作に入ります。

メッシュと一口に言ってもいろんな面白い素材があることを同じデザインのリュックに落とし込み分かりやすくお伝えし、新しい素材の性質などを学ばせていただいております。

このたびは、どこかで見たことがあるようなパンチングの素材を表地に利用して、全4種の生地を組み合わせた黒ベースの製作をしてまいります。

まだ、最初の段階ですのでリュックの形にはなっていませんが、なぜその4種を組み合わせたのかの理由や、表地であっても裏地であってもレベルの差を付けることなくフラットに考えて選ぶスタンスを見ていただければと思います。

ユニフォームやスニーカーで親しみがある素材のパンチング生地がリュックになる、その一方で裏地は花柄という意外

今回も4種の生地を使います。左上が表地。時計回りに、裏地・巾着袋の外側・巾着袋の内側です。

このシリーズでは、全体の面積が大きくなるため、生地が意外にたくさん必要です。

もともと調達が少しずつですので、足りない分を複数の種類の組み合わせでストックから選ぶので結果4種もの生地になっています。

分量では、だいたい生地ストックは過去に調達の0.5mずつが一番多く、コンパクトなリュックを作ることに対して、x4の2mを要するということになります。

この用尺の増加は、やはり内蔵巾着袋が二重仕立てであるというところも影響が大きいのです。

<表地:黒>ストレッチメッシュ、ポリエステル/100%、日本製。

パンチング素材、どこかで見かけた生地です。

ユニフォームとかスニーカーの一部に使われているメッシュに同じです。

スポーツのシーンでの使われ方がイメージとしては強いですが、意外な使い方で個性を演出、これをリュックにするということをしてまいります。

残る3種は裏地と巾着袋、内貼りの裏地は花柄ということに決めました。

<裏地:内貼り用>ナイロンタフタプリント撥水加工、ナイロン/100%、日本製。

実際にはメッシュではないのですが、メッシュ柄に描かれていてユニークなプリントは表地のメッシュにリンクします。

花柄のマルチカラーの色も中間的で綺麗、ベースが黒で、これまた表地を始め他の生地との良き橋渡しとなります。

リュックの中を開けたときに、この花柄が目に入るので、内張りも重要なポジションです。

左-<巾着袋:内側:黒>ラメツインクルサテン、ポリエステル/60%、ナイロン/40%、日本製。
右-<巾着袋:外側:黒>スポーツメッシュ、ポリエステル/100%、日本製。

今回二重仕立ての巾着袋は織物(左)とニット(右)を組み合わせます。

内側は滑りが良い方が使いやすいと、つるりとしたサテン地を内蔵巾着袋の内側に、表地の黒メッシュとまるで兄弟のようなパンチングのニットを内蔵巾着袋の外側に配置することに決めました。

同じポリエステル/100%のパンチングでも、ここまで違いがあるのです。

もう少しズームアップして大きい方の表地メッシュと小さい方の巾着袋の内側のメッシュ生地を見比べます↓。

表地のメイン生地に比べて穴が小さく細やかな作りの右。手触りも少しざらざらしています。
全4種のコーデのイメージ。

余計な色を入れず、黒ベースでそろえました。

きっと使う回数の多いリュックになれるのではと見ています。

あとがき

複数の生地があるとどれがメインか一見分からないところが、どの生地もフラットに見ているということになります。

柄物を表地にしてきた製作をメインにしてきた過去では、テイストが偏り過ぎたということがありました。

といういことで内側に柄物があることはある程度の許容になると、内張りに充当したのでした。

この4種の生地で作ったリュック「餅巾着」の完成の投稿記事は、【767】です(^-^)。

良き素材の出会いが活きた、黒メッシュ無地と黒メッシュ花柄刺繍のコンビのリュックのおしゃれ度【762】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、<メッシュシリーズ>として、様々な種類のメッシュに特化した生地でリュック「餅巾着」を連続製作中です。

このたび、1点完成致しましてご紹介しますので、メッシュ素材の面白味を味わっていただければと思います。

「餅巾着」というデザインは、実は3層構造。

表地・裏地・内蔵の巾着袋と3段階の製作が合体したものになります。

順番は、表地→裏地→巾着袋とやってみましたし、このたびの完成品の場合は、その逆の巾着袋→裏地→表地とやってみました。

作業のスムーズさなどの違いは特に感じませんでしたが、巾着袋を裏地に縫い付ける部分があるので、その2つは隣り合わせの段階にした方が流れがスムーズです。

では、完成の様子をご覧になって下さいませ↓。

コンパクトなリュックでもここまで機能と構造が高められる

正面:「餅巾着:もちきんちゃく」<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ11cm。

お出かけや旅行の時のリュックとしてのご提案です。

大きすぎない点でコンパクトの部類にはなりますが、ポケット2個の他にもお部屋が豊富。

貴重品+カメラx1台+日用品+といった感じのサイズ感です。

トートバッグの使い方:ショルダー取り外しが可能、シンプルにハンドバッグのみでもお使いいただけます。
背の部分:表地は2種。無地のメッシュ素材の黒色に、同じようなメッシュ素材の花柄刺繍の生地を配色的に使用。

もともと分量の少なかった刺繍生地をパーツの部分にアクセント的に使ったということです。

取っ手の付け根カバーの8角形はどうしても折り込む際に刺繍が邪魔して綺麗にできなかったので無地で、ショルダーは長いので分量が不足して無地でということに自然に配置が決まっていきました。

金具:シルバー色を使いました。もしかしたら弔事でも。。と思いシルバー色がオールマイティーだと判断。
生地の地の目の使い方の違い:取っ手の付け根カバーと本体の地の目の向きに変化を付けました。
内側(入口周辺):入口の蓋を開けるとこのような風景が。メインの巾着ひもは、裏地のストライプの黒色です。

裏地はこのカーテン地の黒色ストライプで作りました。

内蔵巾着袋(外側):最初のリボンをほどくと、どーんと内蔵巾着袋が現れます。内部が完全に守られます。
内蔵巾着袋(内側)内側はボーダー柄に裁断方向を変えました。この生地はニットです。

お気付きかもしれませんが、巾着袋が内蔵されることで、ポケット以外のお部屋が生まれました。

巾着袋の前後や左右、そして底部分に物を入れる隙間が生まれたのでした。

巾着袋の要/不要:巾着袋を使わないということもできますが、使う場合セキュリティー性は強めです。
ポケット(隠しポケット):ジャケットの「片玉縁:かたたまぶち」の作りを学び我流にアレンジしました。
ポケット(貼り付けポケット):フラップが付いてセキュリティー性があり隠しポケットと機能は同等かと。。

ところで、ニット生地の小花柄の巾着袋に対しても縫い糸は布帛(織物)と同じテトロン糸で対応しています。

糸調子などは何らかわりなく、綺麗な糸目で出来上がることができす。

お洋服ではないので、かがんだり、伸びたりなどの激しい動きが生地自体には起こらないのがバッグ。

持ち上げるので、重いものを入れた時に多少背伸びしたような圧力も想定しますが、その辺りはやはり固定の物体であるようで、お洋服とは随分事情が違うようです。

ただ、ニットであることは間違いなく織物とは違うわけで、伸び縮みによる生地自体の変形はあるようでした。

この変形に関しては、ポリウレタンが入った素材にも同じように付きまとうことです。

表地の無地の黒のメッシュは、ポリウレタンが15%も入っているので、弾力性がものすごく、ハイテンションという加工がかかっているものです。

ショルダーにステッチをかけている時に、横に少し伸びて生地つぶれ、幅が通常よりも広く出来上がったような感触でした。

あとがき

今後は、あと2点程メッシュ素材で製作を続けます。

次回からの素材もまた面白く、ユニホームや、トレーニングウェアー、スニーカーの一部に使われるような穴の開いたメッシュ素材です。

おそらく、一度はご覧になったことがある素材だと思います。

ところで、このたびの完成品は、後にユーザー様からのフィードバックと実際の使い勝手の追求で、思いのほかメッシュ素材が伸び、隙間が空くということが分かりました。

そうして、当記事の完成品の入り口のフラップのサイズを取っ手の間の幅にめいっぱい広げたものへ後に改良しました。

その記事は【807】でございまして、ここで完成のお写真のみ掲載しておきますね↓。

改良して隙間をカバーしたこのたびの完成品のその後。間違いなく改良後の方が良いです。

この度作ったものと比べて、随分入り口の安心感が高まることになります↓。

実用度は右側の改良版が断然あります。左側がいかに机上の空論であったかを反省しました。

とりあえず、当記事では、内蔵巾着袋のリュック全体での存在感をお伝えする回でして、改良後の本当の完成が随分後になり別記事になったことで記事が読みにくく申し訳なかったです<m(__)m>。

結ばずに折って重ねて縫い付け、6mm巾の共布巾着ひもの先を美しくループエンド内に収納【761】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近連続して製作段階の細かな作業をご紹介しています。

以前の記事【759】【760】そして、このたびの【761】で、リュックに内蔵する巾着袋の共布巾着ひもに関わる細かな製作過程をご紹介しています。

美しい仕上がりと長持ちという欲張りな2つの目的を同等に叶えるというもの。

このたびは、ループエンドを紐先に取り付ける作業をもって内蔵巾着袋が完成です。

このような些細な作業にも工夫がありますので、是非ご注目いただければと思います。

共布ひものループエンド内への収納、折って縫い付けた時点で向きが固定される

いくら中に収納といっても、縫い代は隠しておくのが望ましい姿。

ループエンドの中も半分は外側みたいなものなのです。

まず最初にループエンドにそのまま2本まとめて通します。

そのループエンドに通った状態で次のようにやっていきます↓。

巾着ひもの2本を互いにおがみ合わせるように内側へ折ります。ループエンド内に隠れる分量だけ折ります。
こんな風な見栄えになります。この後、斜めにステッチを入れます。一度縫いだけが限界みたいです。
とても分厚いものを縫うという無謀なミシンがけとなりますので、返し縫いは崩れる原因なのでやりません。
こんな風に収納できました。はみだしが無いと美しいです。すずらんループエンドがエレガントです♪。

結ぶやり方はボリュームが増大してループエンド内に収まりきらないことが多いですし、何よりも「粗い」印象になります。

このたびのような平らに折ってステッチをかけるまでするやり方は「しとやか」なふるまいのよう。

この違いは「カジュアル」と「エレガント」の分かれ道にさえなるものだと思います。

あとがき

細かな部分ですが、パッと見たときの「あっ!」という感動に繋がることを思うと力を入れたい部分です。

このループエンドが非常に素敵、「アイリス」社製のすずらんデザインです。

シェイプされたデザインがエレガントで、シルバーとゴールドの2色展開です(^-^)。

ここで内蔵巾着袋が完成しましたので、引き続き内貼りの裏地製作・表地と作っていきます。

リュックの全体の順番としまして、内蔵巾着袋を最初に作っているのです。

さて、この細かな作業が完成にどう影響するのか、完成品は【762】で。

特に内蔵巾着袋が全体のどんな存在なのかをご覧いただけると思います(^-^)。

製作のラストを飾る「ひも通し」、共布で作った巾着ひもを巾着袋に通す時の天地の向きの統一【760】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在「餅巾着」という名前の巾着リュックに内蔵の巾着袋(裏地付きの二重仕立て)を製作中。

今回は、その出来上がり直前の場面、ひも通しを美しく仕上げるために向きをそろえる意識をすることをポイントにご覧いただきたいと思います。

共布で作った紐には天地の向きがある、「わ」を天に「溝:みぞ」を地に向ける設置の仕方で仕上げるひものねじれのない巾着袋

既製品のコードの場合は筒形なのでで180度回転しても、紐自体は同じ向きなので気にすることはありません。

しかしながら、共布ひもである場合、紐の作りが片方が「わ」、片方が「溝:みぞ」ということでアシンメトリーなのです。

向きはどちらでも自由なのですが、たまる「溝」に変なほこりをためないという意味で天が「わ」地が「溝」と決めています。

天が「わ」になった向き:上側をこの向きで通します。
地が「溝」になった向き:下側はこのように溝が位置します。
上記のそれぞれの位置をキープしながらねじれないように出口へ出します。

出口に変な向きで出てしまっても、手探りで向きを整えることも可能です。

せっかくこのように設置しても、使っていく中では当然ねじれてきますが、この時点で位置を整えておく理由があります。

結んで使う場合は結び直しということができるのですが、この後、紐先にループエンドを付けます。

その際に、この向きのまま縫い付けて固定してしまうので、「向きが決まる」ということです。

その作業があるために、この時点で向きを正しくピシッとしておかねば、永久にねじれたひもの完成品になってしまうからです。

ところで、出来上がり巾にも理由があります。

型紙は2.5cm巾で出来上がりが6mm強です。

いかに細かなお仕立てをしかも綺麗にするかの限界として、このひもの幅を設定。

これ以下では綺麗に出来上がらない、それ以上だと野暮ったくなるなどのバランスです。

この後に取り付けるループエンドのホールのサイズとの相性もあります。

あとがき

古典的な口の閉じ方ですが、実際に使う中で一番さりげなくて確実なのが「絞る」という動きです。

メインの入り口の隙間がどうしてもできてしまう「大まかにしぼるだけ」の入り口の内部には、こうした完全密閉の機能があると良いです。

単純なトートバッグだけを作ろうとしますと、心配事が出来てしまいます。

何でもないプレーンなトートバッグでも、内部にこういった巾着袋を内蔵というアイデアで、旅行バッグにでもなることができる可能性が生まれるのです。

このコンビネーションの考え方は、製作時間は長くなりますが、機能としては優れ、奥行きの深い内容の品物になると思います(^-^)。

巷では滅多にやられていない、意識的にすっきりさせた巾着袋のひもホール内の縫い代の内部始末ステッチ【759】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少し前の記事【753】でもお伝えしましたように、バッグが完成してしまうと内部の機能は多くが隠れて見えなくなります。

それをあれこれ完成のバッグでご説明してもなかなかピンとこないかもしれないと、製作途中の場面の裏側のお写真と共に「当て芯」にスポットを当てながら強度を高めている縁の下の力持ちなる部分をご紹介しました。

このたびの【759】では、【753】の時の「当て芯」とは別のパーツ、①内蔵の巾着袋のひもホール内の縫い代始末と②巾着袋の底のマチの多重の重なりの仮固定ステッチの2箇所についてその途中段階の内部をお伝えします。

1つ目の箇所:巾着ひものホール内の縫い代を完全に隠す両割れの固定ステッチ

おそらく、カーテンやクッションカバーなどのインテリア分野で良く使われる「袋縫い」の手法に類似のやり方だと思います。

ホールというのは、半分内側ですが、覗くと見ることができるので、もう半分は外側に面しているという場所です。

「この場所は外側みたいなもの、目に映る部分としてきちんとお仕立てしたい」といういった思いから次のような工夫をしています。

巾着袋のひもホール内の縫い代始末の仕方:てっぺんが縫い代側です、さらに内側に折り込んでステッチ。

この構造、結構手が込んでおります。

1.5cmの縫い代がびらびらのままであると、紐が巾着の開閉によって縫い代がどんどん消耗してくる可能性がるので縫い代をさらに半分の7.5mm分内部へ折って真ん中にステッチします。

それでもまだ、ぐらぐら揺れる不安定さが残ります。

よって、この写真の後は、てっぺんから3mmほどをミシンで重なったまましっかり縫い付けて固定するステッチを1本入れていくということをします。

そうして完全にトンネルの入り口からのぞいた風景が安定したすっきりとしたものになります。

共布ひもを通した様子:一番上のステッチが曖昧だったラインをしっかりと固定しはっきりとしたラインに。
ひもホールの入り口から見る内部:縫い代がすっきりとおさまり、紐がその下を通過しますので摩擦がないです。

「摩擦が起きない」ということは、「傷みが無い」ということにつながり「長持ち」へとつながるということを見込んでいます。

2つ目の箇所:巾着袋の底のマチの多重の重なりの仮ステッチの固定

次は、場所が下の方へ移ります。

二重仕立ての巾着袋のマチの重なり:表地と裏地が同じ生地ですが、マチ同士ピタリと合わせ仮縫いステッチ。

この時に、重なった内側のマチが引っ込みがちです。

この引っ込みのまま行くと、縫い目がずれて内側を縫い外す懸念が起こります。

よって、この時点で仮止めステッチをし、少し内側のマチを1mm程のわずかな分量出し気味にして、1cmくらいの部分を縫っておくのです。

内蔵巾着袋は裏地付きの二重仕立てなので、マチの重なりというのは、合計4枚分です。

4枚重ねの仮固定完了:この後裏地のマチに更にこのまま挟み込んで、縫い代1.5cmのところを重ねて縫い付け。

一度にやろうとするよりも1ステップ踏んだ方が安全であり確実です。

強度もこの方が必ずありますので、必要なステップだと考えています。

出来上がりでは、このように安全を考えて二度にわたってステッチされているなど、決して目に映ることではありません。

この場面は大変貴重な場面だと思っていただければ。。と思います。

この仮固定の縫い線は1cmでしたので、裏地への縫い付けの時の1.5cmの縫い代内にちゃんと隠れてくれます。

ということで、以上の2箇所が、バッグの中の内蔵巾着袋が実際にバッグに出来上がっときには見ることのない、途中段階の今でこそじっくり見ることのできる構造の部分でした。

あとがき

手の込んだ仕立てはハンドメイドならではの強味です。

量産品には、対極なお仕立てで注目される方が断然良いと思います。

今は隠れて知られていない部分なのかもしれませんが、これらをいくつも地道にやっていくうちに、内部が見えなくてもパッと見て「何か違う!」という存在に、そして「信頼」を得られる製作になると思います(^-^)。

黒ベースの小花柄がマルチカラーの場合に思わず真っ黒の縫い糸を選んでしまうことへの冷静なる注意喚起【757】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、餅巾着というデザインのリュックを製作中。

その製作の中で、黒ベースのマルチカラーの小花が登場。

この時に使う縫い糸が思わず黒を選びがちです。

しかしながら、その出来栄えは。。

ということで、縫い糸が本当に黒を安易にチョイスしてしまってよいのかということの結果の縫った見た目の美しさの検証です。

片方は、真っ黒の糸で、もう片方はチャコールグレーの糸でやってみたいと思います。

黒VSグレーの糸で実験してみた結果の美しさはグレーに軍配が上がった事実

左:黒糸で縫う、右:グレー糸で縫う:本来長い生地で作るのですが、実験なので短めで試作です。

黒とグレーは結構近い色だと思いがちですが、この検証が別物であることを明らかにしてくれました。

こういったマルチカラーの場合「地」(柄の背景)が黒であってもその他の明るい色の割合も高く、真っ黒が浮いてしまうことがあるのです。

検証結果を見ていただくと、糸の美しい馴染み具合はどちらなのかが良く分かっていただけるかと思います。

検証結果:左側の黒糸は柄を遮断するような見た目、右側のグレー糸はマイルドで生地に馴染み美しいです。

過去の製作で、同じように黒ベースの鮮やかな原色カラーの花柄のプリント物の製作時に何度も黒ベースのマルチカラーの花柄柄に遭遇してきました。

その時も、グレーですべての部分を縫いました。

もし、左のように黒糸ですべての部分を縫うことを考えると出来上がりの感動が削がれるのです。

黒ベースなのだからと、黒糸をチョイスしがちですが実はグレーが正解です。

柄を活かしたいからかわいい柄を選択しているのであって、やはり柄を主役にしなければなりません。

ステッチはあくまで引き立て役、なじむような色を選ぶべきなのです。

黒だけに言えることではない、紺や焦げ茶も同様

黒は色の中で一番シャープで強い色だと言われるように、分かりやすいものでした。

ただ、同じように、焦げ茶や紺色くらいまでは黒と同じ性質も併せ持つということで、今回の事が同じように当てはまるようです。

このたびは、黒ではなくてグレーの糸を使用したのですが、もしグレーベースの明るい花柄の場合グレー同士でも糸が浮く場合はグレーのトーンを更に下げてあげることも場合によっては必要になってきます。

あとがき

さらに細かいことになると、糸の色の他には、「糸調子」も美しい見栄えに繋がるかと思います。

調子の悪い糸はどうしても良質に見えにくくなるので、糸調子の良し悪しも注視することがベースにあります。

出来上がりリュックを一目見た時の「わぁっ!」という感動は、こうした細かな部分の集結で出来がるのです(^-^)。

黒ベースの4種もの生地を1つのリュックにお仕立て、残布少しずつでもおしゃれ度の高いリュックが製作できる【756】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、「餅巾着:もちきんちゃく」というリュックを製作中です。

「メッシュシリーズ」として、メッシュの素材ばかりを集めた連続製作。

一番最初にグレーイッシュなメッシュ、次に黒xゴールドラメのメッシュ、そして、このたび製作し始めたのが、別素材で4種を少しずつ組み合わせた黒ベースのメッシュ素材とカーテン地やニットも登場。

素材の分量が少なめなので、4種の生地をパーツごとに大まかに使い分けます。

このたびは、まだ最初の時点の生地の組み合わせの場面のみですが、どんな風に最終的に出来上がるのかを想像していただければと思います。

このことから、残布同士を工夫してうまく組み合わせることが出来れば、むしろおしゃれ度の高いバッグになるということへの引用として見ていただければと思います。

4種の生地の共通部分は黒ベース、素材の違いや柄と無地などをミックスした配分

では、今回4種の生地をどう使い分けるのかをお伝えしたいと思います。

まず大きくは、2種ずつで表地と裏地部分に分かれます。

<表地:メイン>ハイテンションパワーメッシュ、ナイロン/85%、ポリウレタン/15%、日本製。

本体用の黒無地メッシュ、幅は85cmのみ。

この無地生地だけでは不足、次の生地で不足パーツを補っていくイメージ↓。

<表地:配色>レース刺繍入りパワーネット、混率不明(おそらくナイロン+ポリウレタン)、日本製。

こちらは、本体にアクセントとして少しずつ使うメッシュの刺繍柄入りという凝った生地。

刺繍とのことで、重厚であり高級感があります。

<裏地:内貼り用>ドレープカーテン地、ポリエステル/100%、日本製。

内貼りに主に使用の黒のストライプ柄、ツヤがあります。

本来耳の向きからは、ボーダー柄なのですが、カーテン地は、横向きの方が地の目の縦のような感じの織り方なので、トライプ柄で使用します。

<裏地:巾着袋>エスパンディニットプリント、ポリエステル/100%、日本製。

こちらは、内側設置の巾着袋に二重仕立てで使用します。

初めてここでカラーが登場、しかもマルチカラーであったことで一気に華やかに。。

遠目の写真:小花柄がストライプ状に配置のデザイン、上の内貼りの生地のストライプ柄とのリンクです。

こうして、「なぜこれらを組み合わせたのか」の理由が入った4種が決まりました。

あとがき

現在は、裁断までの進みました。

無地に柄のような花柄がアクセントになるようなイメージです。

素敵に出来上がることにワクワクしながら作っていきたいと思います。

生地が少ないからとあきらめず、象徴的なパーツにはアクセントになるような生地をあてはめながら、馴染むように組み合わせることで出来上がる製作の準備の様子でした。

完成はその後の紆余曲折を経て、【807】の投稿で最終的な出来上がりをご覧いただけます(^-^)。