まるでストーリー、リュックを作っていく過程の第一章から第四章までを要約してご紹介します【874】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「YouTube」では、なかなかすべての製作過程を一度に投稿することが難しいです。

よって、毎回1ポイントずつのピックアップでざっくりとお伝えする10分以内の動画がかえって見やすいと判断のもと、部分的な投稿スタイルです。

このたびは、そのような投稿スタイルの分かりにくさの面をフォローするべく、1点のリュックの全製作過程をまとめた1記事にしてみます。

こうした記事も時々入れ込んで、分かりやすくお伝えできればと思い考えたアイデアです。

その代わりに1つのじっくりとした深堀りはできないので、このケースは全体をまとめてざっくりと知るという機会の1つとなります。

リュック製作がだいたい5日程の期間を要する、内蔵巾着袋設置のデザインでご紹介したいと思います。

全4-5日の中で約1日分ずつの章ごとの製作内容のご紹介

全4過程:表地にキルトをかけることが多かった後半の製作では①と②の間に「キルトがけ」が入ります。

「キルトがけ」が入る場合は、5日間となりますので、4-5日間としています。

生地の選定は、①以前のことになるので、生地をチョイスした後の製作部分に関してが4つのまとまりになります。

③は裏地製作+合体とも言うことができ、巾着袋と裏地を合体します。

④は裏地と表地の合体になります。

①裁断・芯貼り:基本的にすべてのパーツに接着芯を貼ります。その他の追加芯地は場所に応じて。
②巾着袋製作:これだけでも1つの商品みたい。これを内部に「マチ」の縫い代同士を合体し、縫い込み。
③裏地製作:ポケットを内側に充実させ、②の巾着袋も内蔵した裏地です。
④表地製作+合体:裏地の入り口を表地と縫い付けることで合体します。合体直前に内部に底板も設置。
完成:外から見たら分かりにくいですが、これまでの過程がこの内部に詰まっているリュックなのです。

あとがき

随分たくさんやることがあるかのようですが、実は、細かい1つ1つの作業は、超基本的で単純です。

それがいくつか集まってボリュームのある内容になっているだけと考えればそれほど難しい製作ではありません。

このモデルは、その後廃止になるわけですが、この過程は非常に重要でした。

内部の2つのポケットは、フラップポケットと隠しポケットの合体型で1つに、複数使っていた金属パーツは、Dカンのみにとミニマムな「ナップサック型」の製作へと移行していきました。

ただ、その後の「ナップサック型」はリュック1wayですので、この時のトートバッグにもなる2wayリュックはナップサックとは違うモデルならではの良さもあったかもしれません。

ロゴやブランドネームを廃止しようと思う、ただ表面的に「ブランディング」をとらえていた過去との決別【873】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2018年2月頭からの個人事業主スタート時に製作したハンドメイドバッグは、まだ「商標登録」申請中であり、「TM」というマークをネームに記載。

そこまでしてでもバッグには「織ネーム」を付けるという固定観念がありました過去。

「TM:trademark」でまだ商標登録申請前の状態で使うもの。「商標」というだけの意味です。

その後、6月頃審査がおりて「Rマーク:registeredという意味」入りのネームへ変えていきました。

「商標登録」許可後は、「R:registered」マークが可能で、「特許庁」様に許可が出ている証です。反転も良し。

今振り返って思うことは、「何でロゴにこだわっていたのだろう」という不思議な気持ち。

何のイロハも分からない最初、とにかく商品に「ブランドネーム」を付けて証として知ってもらうのだという、何だかロゴが先走った形でのスタートでした。

ロゴというものが、知れ渡ってきて初めて良くも悪くも効果が出るものであるなどとはあまりその頃は考えていませんでした(^_^;)。

あれから、およそ4年が経過。

本当の「ブランディング」というものが「観念」であり、視覚的に目に見えるロゴやマークなどではないのだという考えに至りました。

このたびは、ブランドネームを廃止することを決め始めたこのタイミングで、どんな風にRマーク入りのブランドネームを作ったのかという、やり方をご紹介し過去の行動記録として残しておきたいと思います。

現在考え方は随分変わりましたが、ブランドネームは、どんな商品にも付いているものであり、分かりやすくて素敵なものではあるのです。

また、この変遷なくして、現在の考え方を持つことが無かったかもしれないと考えると、この過程は重要だったと思うからです。

もしかしてご参考になることがあるならばと綴っておきたいと思います。

自らロゴを描かずともロゴを購入することで商標登録が可能だったケースの行く末

たどった道というのは、自分でロゴを描かずに、出来上がりデザインを購入する方法で、イギリスの大きなロゴ会社の「logastar:ロガスター」様からの購入で進めました(現在は廃業)。

ロガスター様に類似のロゴサイトはとてもたくさんありましたが、比較検討した結果、ここが品数が一番であり、優れたデザインが豊富だと感じたからでした。

日本円にすると約¥3,000程度でロゴを購入。

文字とイラストの組み合わせで現在の「picturesque」のロゴを文字のデザインと共に購入。

ホームページなどにも使いやすい「ファビコン」というものをダウンロードで一緒にいただきました。

その¥3,000相当で、その他印刷用のカバーレターのロゴ入りや、名刺注文用のデザインまでも一緒に盛り込まれかなりコスパが良いと感じたものです。

このルールというのは、「このお代金で、商標登録が可能」であるというもの。

しかしながら、ご質問にもご回答いただいた通り、「他の人も私が購入後も同じロゴが利用できる」というもの。

そうすると同じロゴやデザインを全く同じ形式ではないにしろ共有することになります。

商標登録出願時に「弁理士」様にお調べいただいた時に、ロゴの動物の絵がヨーロッパの雑貨品の会社のアイテムにプリントされたものと一致してかぶっていることが判明。

しかし、この購入が権利を得ることの対価であり、フリー素材的な物であることの説明で通りました。

その代わり、「その後のトラブルなどは当社(ロガスター)は無関係にある」というルールでありました。

それもそれでよいかと思いますが、今、このことを考え直してみると、矛盾を感じます。

一応、ロガスター様の社員デザイナー様はこの「著作権」は放棄しているようなスタンスのご回答の文面でしたので、共有したデザインのマークでありながら進めることができたのでした。

実際に「商標登録」許可後「ネーム屋」様に作っていただいたブランドネーム。白地がかわいいとこちらだけに。

「ネーム屋」様は、「ヴンダーラベル」様。

中国の工場へオーダーして生産し自社輸入後、当方まで配送までの期間が非常にスピーディーで価格も非常に抑えられたものです。

ちなみに上の両折れのネームは「特注」のような「カスタム」という部類でしたが、1枚@¥62くらいでした。

日本国内で凝ったネームなどは、@¥300-@¥500などかかってきますので、非常にリーズナブルです。

ところで、「商標権」と「著作権」とは違うものであるということ、前者は自ら申請する形で得る特権、後者はデザイン製作者が持つ自明の権利、ここが大きく違う点です。

もし、何か同じロゴを共有している他社様からクレームを受けた時に、結局はそのロゴを書いた人が誰なのかというところを問うことにはなるということ。

それは、ロガスター社に雇われていたデザイナー個人の〇〇様という人というのが正解だと思うのです。

自由に使ってもいいよというのは、あくまで、その時の契約であり、その後のトラブルに関しては、誰というピンポイント的な著作権が一番有効になるかと考えます。

しかし、共有しているのだということが分かりながら、権利を主張し訴えるということもなかなかの矛盾であり、たやすいことではなく、そもそもゆるい気持ちでの使用だと思われます。

このことを振り返って今思うことは、ブランドネームなどの今後もよく使うものや自社のロゴなどは、「下手でも良いので自分で描いて、その動画や写真も撮って著作権を明確に本人にしておくこと。」これにつきると思います。

他の人が作ったロゴを自分のものに100%所有することの限界です。

事実がもう自分の完全オリジナルでないということを物語っているからですね。

ロゴの文字1つにしても、挿絵にしても、「マイクロソフト」社様のエクセルの図形を使うことすら著作権があるみたいです。

今後の予定なのですが、10年間有効の2018年の商標権は2028年には更新しないつもりです。

随分コスパも悪かったことになりますが、早々とやり過ぎたとも言えますし、反対に良い経験をしたとも言えます。

「著作権」についての深いところまで追求することができたのではないかと思います。

あとがき

ブログの「手直し」をしております、2024.07.16現在。

過去の全ブログ1,400記事程を毎日3記事ずつこの2024年1年間で「手直し」完了という目標に向かい毎日実行中の現在です。

更に、この記事を最初に投稿の2022.01.25からおよそ3年が経過した現在ですが、この時の「ブランドネーム廃止」の決意は全く変わりません。

その後の製作では、もう付けていない事実がありまして、ブランドネーム縫い付けも過去の仕様となったのでした。

ただ、この時のブランドネーム作りの体験は著作権についてかなり大切な部分が学べたと思っております。

今後は、自主製作+販売の方向から高まったバッグの仕様や技術のノウハウを、コンテンツ化してお伝えし広めていく活動に変えていくことに決めました。

その際にも、著作権がコンテンツに存在しますので、

①バッグのデザインや作り方ノウハウについての著作権はフリー

②デジタルコンテンツそのものの転売やコピーは不可

③①は共有であるため、一人の個人だけの特権にはならないというルール

という複数のヶ所の著作権が存在するルール1つずつを明確にし、誤解のないよう、そして基本的には「自由」が実現できるよう解放を主軸にしてやっていきたいです。

「ブランドネーム」などもう関係はありません。

ただ、こうしたところにたどり着くには、2018年の時の「ブランドネームを作る」という行動が無かったら、こうまではっきりと方向性が見つからなかったかと思うと、必要なことだった軌跡なのかもしれません。

お洋服のコーデみたいなモノトーンコーデ、表地・裏地・内蔵巾着袋の3パートを4種の生地で配置したリュック製作案【872】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

実は、当ブログ記事は2022.01.25に投稿しておりまして、およそ3年後の2024.07.15の現在「手直し」の順番であり、このように綴り直しております。

3年も前のブログ記事を手直しすることの意味はいろいろ考えた上での間違いのない選択です。

もともと1点物製作をずっとしてきましたので、生地も1点分しか基本的には調達しておりません。

よって、過去の記録ももう二度と同じことを繰り返せない貴重な体験。

このことを残しながら、もっと読んでいただいて伝わるよう足りなかった記述の技術などを高めるという「リライティング」活動なのです。

この2024年1年がかりで、1日3記事を過去に綴ったすべてのブログ記事1,400あまりを手直し完了する目標を立て、着々と実行しています。

このような背景の中、当ブログ記事で準備したこの度の素材4種は当時の2022年ではリュックを製作する予定でしたが、その後の意向や心境の変化で、巾着袋を製作することで生地を消化。

作ろうとしていたデザインの「餅巾着」というリュックは製作を打ち切ったのでした。

その後は、製作をナップサック系に変え、もっとミニマムでスタイリッシュで、そして、高めたデザインのノウハウをその後はいろんな方へご提供するような活動に舵を切るということへ向かいたいという新しい活動の方向を見つけました。

そんな事情もありまして、このたび、生地のみのご紹介となります。

とても素敵な生地であることが確かでございまして、バッグやリュックを作る際に、数種類を組み合わせてパートごとに分配するやり方の一例として興味深くご覧いただければと思います。

再生繊維(テンセル)の良さが表れるさっぱりとした美しさのある生地をメインに使ったコーデして作っていくバッグへ

かつてレーヨンの仲間の「リヨセル」とか「モダール」、そして、下着にここ近年使われたりもする「テンセル」は、「指定外繊維」という呼び方であったことを記憶しています。

そして、近年は、「指定外」という呼び名ではなく、「再生繊維」などという呼び方に変わったのではないでしょうか。

この新しい呼び名の方が、製造方法が分かりやすいネーミングでクリアだと感じます。

「テンセル」は「再生繊維」の中では王道の生地。

特徴が白みがかったぼやけた色目が特徴のさらりとした触り心地です。

今回そのテンセル糸が織り込まれたフクレジャガードの大花柄ニット地を表地に組み合わせを考えました。

表地が決まってからの裏地や巾着袋地のチョイスが大変難しかったです。

あれこれ悩みながら決定したのが下の4種↓。

左上から時計回りに、表地・裏地・巾着袋外・巾着袋中というパートに分けました。
<表地:黒xグレー>フクレジャカードニット、ポリエステル/62%、再生繊維(テンセル)/35%、ポリウレタン/3%、日本製。
<裏地:黒>ちりめんニット無地、アセテート/72%、ポリエステル/25%、ポリウレタン/3%、日本製。
<巾着袋地1:黒>生地名不明(ガサッとした素材)、混率不明(おそらくポリエステル/100%)、原産国不明(おそらく日本製)。
<巾着袋地2:白x黒>:レーヨンプリント、レーヨン/100%、日本製。

ちょっとした工夫なのですが、内蔵巾着袋の内側にこの白っぽい方の小花柄を持ってくる理由は、実際にリュックの中を開けるシーンで中身が見やすい明るい白が基調だからです。

一方、内蔵巾着袋の表地が真っ黒が良い理由は、内部の裏地の壁と同化して、黒同士で暗いことで巾着袋の存在をかすめまやかす役割です。

そうして、使い勝手が良いと同時にセキュリティー性を高めるという生地の配置の仕方を工夫したのでした。

あとがき

ということで、こうして、考案した4種はリュックに作り上げることは無かったのですが、後に巾着袋として姿を変えてこの生地が終わりました↓。

こういったランチバッグのような巾着袋はモノトーンの暗いカラーがかえってレアです。

明るいカラーで華やかに作られることが多いアイテムは差別化としてモノトーンで製作というレアな方向を探ることは1つのアイデアかもしれません。

ラメ生地・マルチネイティブ柄・シックな黒無地が集まったリュック、まるでお洋服のコーデのように3種の生地の組み合わせに落とし込む【871】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、5日間の期間を要した1点のリュックが完成しました。

多いと6-7日かかることもあり、5日間は早かったケースになります。

3種の生地を組み合わせたコーデをしながらのリュックの製作という見方で、ショルダーの生地不足というハプニングを裏地のネイティブ柄で代用しながら完成しました様子をご紹介してこの回の製作を締めくくりたいと思います。

取り外し式ショルダーは本来は表地、不足の場合には裏地でも別布でも対応可能な融通

表地のラメ入りシーチングプリントという生地は幅が110cm。

それほどは十分にない幅であったこともあり、ショルダーのパーツが不足していました。

そうして、ちょうど余っていた裏地のネイティブ柄をショルダーに使うことを決意。

左下のネイティブ柄の裏地はとろみ生地。よって、特別に、ハード薄芯を入れ込みました
そして、定番の4本ステッチをかけてこんな感じで表地に対してコントラストが効いた感じに完成。
裏地が薄手の場合に入り口付近に貼った伸び止めテープが皺やタックを防止してくれることを確認。
はっきりと、伸び止めテープ対策の効果が良い方向に表れてくれたことが分かりました。

表地に対して裏地が薄手であることはよくあるケース、その他裏地をニットで設置の場合もこの伸び止めテープの対策をすれば素材としては引用可能です。

完成したリュック「餅巾着」:<サイズ>縦27cmx横27cmxマチ11cm。

自己評価してみてもかなり良い出来でした。

蓋を開けるとこのような光景です。
外のリボンをほどきます。内側に黒の巾着袋が設置。巾着ひもは裏地と同じ素材。
巾着袋のひもをほどきます。内側に黒の内部が広がります。二重仕立ての裏地付き巾着袋です。
フラップポケットです。
入り口はタルカンにナスカンを引っ掛けて開閉。後にこのタルカンはネジが緩み外れると分かりDカンへ変更。
入り口の蓋が口を覆います。物を多く入れたときにぷっくりふくらむと、フラップが覆ってくれる安心感。
底の感じです。底板が内蔵されていますので、安定します。

あとがき

次回は、柄物を表地に持ってきた製作を同じモデルで考えています。

。。とここまでが、当初このブログ記事を綴った2022.01.25の投稿でした。

このおよそ3年後に当ブログ記事の「手直し」の順番で、今、正にこの部分を追記しています。

実は、この自分が納得したこのたびの完成をもってその後このモデル「餅巾着」を作っていないのです。

せっかく次の製作用に準備した柄物があったのですが、大花柄でフクレジャガードニットのその生地は、2023年の最初に巾着袋を製作して別で使ってしまったのでした。

もし、大花のフクレジャガードに同じようにダイヤキルトをかけてしまうと間違いなく柄がつぶれると思う引っ掛かりがあり、なかなか手を付けられずにいましたので、もうこのリュックでは製作しなかったのでした(なんたること)。

では、リュックはもう作っていかないのか。。については、実は2023年からは、「ナップサック」へ製作モデルを移行し、ショルダーを取り外し無し、調節機能無しのミニマムスタイルに変えた製作に移ったのでした。

そして、そのナップサックも、ここ2024年では、従来の2wayだったトートバッグとの兼用を廃止。

ナップサック特化の1wayのみで、しかも楕円底にすることで、ダイヤキルトの柄が合わない問題を回避。

ナップサックの途中で改良していった本体そのままを巾着ホールにするのでは全ての生地に対応できません。

よって、別で巾着ホールタブを付けることでどんな厚手の生地でも作って行けるような万能な仕様のリュックを目指す方向へ変えようとしています。

そして、更に、まだ実現できていないのですが、そのナップサックの丸底デザインも「コンテンツ制作」にまとめたいと思うようになり、2024年では試作品を複数作りながら完成したモデルにしていくことを目標にするようになりました。

もう、自分だけで製作することの限界を感じ、その手法などを広めたいと思い始めたのです。

3年も経過すると随分、「気持ち」「志」が変わるものであり、これこそが「発展」なのではないかとおぼろげながらに感じています。

もし、ずっとそのままフクレジャガードで相変わらず「餅巾着」を作っていたら。。という予想は、このナップサックの方向にすら行かなかったでしょう。

今やっている2024年1年で今までのブログすべてを「手直し」することを完了するという目標、後半の2024.07.15現在まで順調に実行できています。

そして、この作業の中で今とても不思議な体験をしています。

過去に考えていることと、3年経過の今では非常に変化していたことに改めて気づいたことです。

こんな振り返り方など今までしたことも無かったのでした。

この初めての感覚は、驚きと共に、「過去というものは、未来からやってくるのではないか」という信じてもいなかった流れに妙に納得しています。

取っ手付け根タブの八角形パーツも地の目を縦向きにそろえる、裏面に矢印を記しながら最後まで向きを見間違わない対策【870】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在製作中の「餅巾着」という名前のリュック、内蔵巾着袋→裏地→表地という順番で製作しておりまして、このたびは完成の一歩手前、表地のパーツ縫い付け場面です。

この場面では、取っ手の付け根を美しく隠す8角型のパーツを縫い付けていきます。

この目線が行く正面の中心部分のパーツは、地の目までそろえるということをしておりまして、向きに間違いが起き易い8角型に対して間違えないための工夫をしました。

では、この工夫の場面をご覧いただこうと思います。

パーツの裏側のハード薄芯上にペンで直接矢印を記載する方法

生地というのは、織物/ニット関係なく縦横の向きが存在しています。

原反でいうと、巻いてある棒を横向きに置いた時に横の長さは幅になりまして、両サイドが耳になり、その耳の位置に対しては垂直向きの人間の背丈に当たる向きが縦向き、つまり地の目の向きにイコールと覚えます。

細かく裁断してしまった時に縦横が分からなくなることが多角形や正方形などで起こりやすくなります。

そんな時に、手で引っ張ってみると伸び具合の違いに気づきます。

8角形のパーツを横に引っ張っている様子。よく伸びます。これが横向き。縦はここまで伸びない硬さがあります。

接着芯のみを貼っている段階では、こうして手で引っ張ってみて縦横の向きを確認できますのでその時点までは印は特に無し。

ハード薄芯を貼ってしまうと、ハード薄芯自体が不織布なので縦横の向きが基本的にありません。

この貼るという作業と同時に矢印を記載しておくのです↓。

「この矢印の方向が縦向き=地の目の向き」という意味。ボンドを貼る時もパーツを置いたままめくりながら。
そして、こんな風に貼り付いたら、周りを表地にぴったりにカット。

あとは、縫い付けるまでは、矢印の向きを確認しながら、縦向きを把握してゆけばよいのです。

ハード薄芯を貼った後は手で引っ張りにくいので、この印を記載するタイミング(ハード薄芯を貼る時)ということがとても重要です。

本体に八角形の取っ手の付け根パーツが正しい縦向きで縫い付けられました。

あとがき

このたびのラメ生地の縦横の向きは、生地の柄としては分かりにくいのですが、生地によっては、こんな落とし穴があるのです↓。

無地なのに、目の映りり具合に濃淡を感じるという見え方です。

こうした見え方は、生地に向きがあったことの裏付けです。

並毛・逆毛の上下の向きもあるのですが、その前にまずは、縦横の向きを縦向きに統一するところから先に徹底しています。

並毛・逆毛の違いの濃淡の映り方は、縦と横でも同じように起こることがありますので、それだけ「向き」の大切さがあるということです。

確かに美しい正ダイヤキルトなのだが、実は装飾目的じゃない、凹凸感のへこみの部分が接触を避け傷みから逃れる重要な役割【869】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在リュックを製作中でございまして、このたびは、全体の製作の中では最後の章のような「表地」の製作です。

表地は最初にキルトをかけ、キルトシートを製作するところから始めていくのです。

製作の順番が意外にも、内蔵巾着袋からスタート、裏地、表地というように表地が一番最後になるのです。

先に作っても保管になってしまうので、望ましい過程を工夫したところこんな順番になりました(^_^;)。

このたびは、表地にかける3cmの正ダイヤキルトについて深堀りしてお伝えしたいと思います。

キルトが「装飾」なのか「機能なのか」という以前のイメージがもしかして覆されるかもしれません。

装飾性に目が向きがちなキルトは丹念に仕立てた結果の美しさに過ぎない、外部とのまともな接触の回避の機能こそが真実の姿

まずは、キルトの中に挟み込む中綿とハード薄芯の様子をご紹介します。

中綿は、意外に薄め。5mmくらいはありますが、透けて向こう側が見えるほどの薄さ。これで良いのです。
前面から順番に、接着芯が貼ってある表地、中綿、ハード薄芯の順にサンドイッチします。3cmのダイヤキルト。
ダイヤキルトは、玉結び、玉止めを1ステッチずつ行います。ほつれ防止と丁寧なお仕立てを追求したものです。
キルトの構造:断面から見ると分かりやすいです。ステッチされたところはへこむこの構造こそが重要ポイント。
ダイヤキルト有り/無しの違い:かけた方が安定しますし、いかにも傷みにくい丈夫さも感じます。

まず、この左と右の見た感じの違いですが、全体に均一に散らばるような柄は、柄がつぶれるなどの悩みはないです。

ぱっと見は、華やかになった思われるかと思います。

ただ、その見栄えの装飾性の変化だけではないのです。

キルトをかけたことで、凹凸感が生まれ、この構造がリュックになって使用する中で、接触する面を少なくしているのです。

へこんだ部分は、触れにくくなっていますので、それが全体の構造であるとなおさら効果は大きいのです。

まとめますと、2つの影響で良質さが追求されまして、①ステッチの縫い付けによるしっかりさ、②出来上がった凹凸の構造は外傷から回避する働きです。

あとがき

このキルトは多くの方の記憶にあるハイブランド様のバッグが浮かんだと思います。

おそらくなのですが、某ハイブランド様もこの機能性を重視して、定番素材として長年バッグに引用されているのではないかと思うのです(想像に過ぎませんが)。

長く使う中での丈夫さをその時になってもいない今想像することの難しさ、そして同時に大切さが重要な学びです。

そういった製作は、ファスト的なその時だけ難なく通り過ぎ売れていけば良いという短期的な考え方と対極にあるものです。

この起こってもいないことを想像する製作は、この先もっと高めていきたい姿勢です(^-^)。

リュックの入り口の表地と裏地の縫い合わせ、裏地が薄手の場合に皺やタックが寄らないための伸び止め防止策の効果を得た感触【868】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「餅巾着」というリュックを製作中です。

このたびは、最終の段階で表地と裏地を入口で合体する入り口の縫い付けの場面。

この入り口1周にステッチを2度縫いで強固にかけていきますが、その時に裏地というのは一般的に表地よりも薄手にチョイスすることが多く、たるみがち。

同じパーツで裁断して同じサイズであっても、生地の横の伸び具合が織り方によって異なるからです。

ニットだけではなく、織物もある程度横に伸びるという性質をまずはここでお伝えしておきたいと思います。

待ち針で留める時にも力が加わり、伸びが生じることで生地が寄せられて他の部分が余るという現象にも気を付ける必要があります。

こういったことの解消に、初めての試みながら、伸び止めテープ(平)を入口1周に貼ることに決めました。

このたびは、伸び止めテープを貼ってステッチをするまでの過程をご紹介したいと思います。

完成品では決して見ることのない場面、貴重な記録としてお役立ていただければ光栄でございます。

裏地が薄手であったりとろみ素材の場合に有効な伸び止めテープ(平)を貼る場所は「ここ」です

では、入り口に伸び止めテープを貼るその位置などにポイントがありますので、ご紹介したいと思います。

伸び止めテープは9mmが使いやすくて定番。縫い代1.5cmの印の真上が下のラインに当たる位置に貼りました。

ここに貼った理由は、伸び止めテープを後の作業でミシンで縫い付け固定する必要があるから、ミシンのステッチがかかる場所に注視した貼り方であるべきなのです。

実際に赤色の点線がステッチの位置になる場所。

間違いがちなのは、ここで、生地の縫い代の先端に貼っててしまうこと。

そうしますと、ステッチの線が伸び止めテープにかからないので、「ステッチによる固定」が実現できないのです。

こうして縫い代1.5cmで折った時に、伸び止めテープの位置がトップの先端まで及んでいる必要があります。

そして、この後、トップから3mm程が表地と一緒に縫われることで伸び止めテープにもステッチが必ずかかります。

表地と縫い合わせた入口の裏地の様子:伸び止めテープを貼った効果は絶大でした。

あとがき

伸び止めテープにステッチがかかることに関しては、伸び止めテープど真ん中である必要は無いと思います。

可能な場合はその方が良いと思いますが、この度の場合ではど真ん中となると折り線をまたいだ真ん中ということ。

伸び止めテープが2重に重なりまた効果が変わってくると思いますし、余計な皺の出現を懸念してその方法はとっていません。

ただ、実験してみる価値はあると思いまして、伸び止めテープを2重にしたい場合には「わ」をまたいで使用するというのも有効な策かもしれないのです。

この裏地生地は、実際に作業してみて思ったことがあります。

とろみ生地と呼ぶようなものではあるけれど、もともとの織った作りが非常にしっかりとした素材だということです。

生地も、良し悪しがあると思います。

緻密に織られている生地は、薄手でもしっかりとしているということです。

伸び止めテープの今回の貼った感じのハリコシが上手く出たのも、もとの素材の良さもあってのことも大いに影響があると見ています(^-^)。

貼り付けポケットは柄合わせした方が良い、隠しポケットの比翼は柄合わせしなくても問題ない、目に映る美しさと整いを意識した必要手間【867】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在3種類の生地をそれぞれのパートで使い分け、「餅巾着」というリュックを製作中です。

このたびは、内蔵巾着袋が完成した様子、そして、裏地のポケット2種類の取り付けの際に柄合わせをどこまでしたのかということをお伝えしてまいります。

特に、ポケットの柄合わせに関しては、この度のネイティブ柄は大きく見ると「ボーダー状」という配置。

効率良く生地を使うためには、必要な部分のみ合わせていくという判断をポイントにしています。

無地の巾着袋には、コントラストの効いた柄を巾着ひもに選ぶと素敵になる

ポケットの柄合わせの前に、その柄と同じ生地を内蔵巾着袋の巾着ひもにも設置した素敵さをご紹介させていただきます↓。

二重仕立ての裏地付き巾着袋:内側に縫い付けはマチの部分で行いますので、縫い代のままのマチ。ひもが素敵。

巾着ひもは、裏地と同じ素材ですので、コントラストが効いた巾着袋が内部に設置されますが、それでもすっきりとおしゃれに仕上げることができます。

ひもの向き:ひも通しもひもがよじれないように統一の向きで通します。「わ」を上向きに「はぎ」を下向きに。

ひもの上下の向きが整う通し方などはまた別の記事で詳しくポイントとして解説したいと思います。

では、次に、このたびのポイントのポケットの柄合わせについて綴っていきます。

貼り付けタイプのポケット「フラップポケット」はボーダー状に柄を縦向きに合わせた

貼り付けポケットの柄合わせ:ポケットの縁をご覧いただくと柄がボーダー状の向きに合わせてあります。

ポケットの袋の部分も、フラップも柄の位置が良い具合にそろうように、裁断時にある程度柄の場所を指定して裁断します。

縫い代が1.5cm内側に消えることも見越し、出来上がりの位置がどうなるかと見積もります。

このポケットは、ポケットの入り口の縫い代が内側に始末された出来上がり線が上から13cmと決めています。

上から13cmの本体の柄をまず見てその位置より縫い代の1.5cm分まで含めた部分を切り取り裁断します。

フラップの縫い付け位置に関しては、ポケットの袋部分の入り口の線より2cm程空けた上の位置に出来上がり線を持ってくる仕様。

その位置から縫い代の1.5cmをプラスした分も含んだ部分を切り取り裁断というように見積もります。

それほど難しくはないことです。

ミリ単位で正確にと時間をかけて考えるよりも、少しのずれは、縫い付けの位置を調整すればよいので、こういったボーダータイプの柄は比較的やりやすいです。

難しい柄というのが、複雑な色がマルチカラーになったようなタータンチェックです。

そして、細かい柄であることが幸いして、ストライプ状の柄合わせはそれほど意識する必要は無く、ボーダー状だけしっかり合わせれば良いと思っております。

この条件は、柄の種類によって、また、柄の大きさによっても変わってくると思いますので、特に「大柄」は覚悟が必要ということになります。

切り込んで枠に比翼を当てはめる「隠しポケット」は柄合わせの必要は無い

隠しポケットの比翼の柄:むしろ一切何も考えずに違う柄が来るということで良いのではないでしょうか。

隠しポケットは、もともと1枚仕立てを切り込み、枠をくり抜くだけなので柄はつながったままです。

ただ、次の段階で別で裁断の比翼布を枠に当てはめる時の柄の繋がりだけ検討するわけですが、くり抜いた部分と同じ柄を比翼に該当させる必要は無いと判断。

確かに完全になじみますが、この度のように全く違う柄であったことがかえってマークになりデザイン性が生まれるかもしれないのです。

必要が無い箇所には労力は使う必要が無いという判断のもと、こうした考え方を採用したのでした。

あとがき

意外なのですが、とろみ生地の裏地のこのネイティブ柄、芯貼りの時などは形がずれやすくて緊張感のあるものでしたが、ポケット作りなどの時にはとても作りやすかったです。

このガサっとした風合いのせいでしょうか。すべりにくいのです。

こうしていろんな素材の性質もよく分かり、とても有意義です。

固定観念で難しそうな生地だと思って手を付けなかったものが意外と作りやすかったり、素敵に仕上がったりするのかもしれません。

かっこよくなる可能性がある雰囲気の生地を見つけたら、たとえそれがやや扱いにくい生地に思えても、予想外の良い結果になる可能性がある「挑戦」をお勧めをしたいと思います(^-^)。

ゆるゆるなとろみ生地に接着芯をまっすぐ貼る時のコツ、ストライプ柄を地の目の目印に使える織芯とアイロンを動かさない静止の意識【866】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在製作中のリュック「餅巾着」を新しい生地3種を表地・裏地・内蔵巾着袋の3配置に分配しながら製作し始めております。

この3種の生地の中では薄くてとろりとしたネイティブ柄の透け感ある生地を裏地に使います。

こうした崩れやすい生地は、接着芯貼りでは慎重にするべきポイントが含まれます。

せっかく意外性のある服地を選んだので、その選択の先にある活かし方も成功させたいと思います。

とろみ生地では、いかに地の目を崩さずに馴染むように接着芯を貼って行けるかということになるかと。

織物であるとろみ生地にこそ、ニット芯ではない織芯が有効だと考えます。

このたびは、その接着シーンをご紹介しながらポイントをまとめていきたいと思います。

とろみ生地のクセ、いかようにも形を変えられる変な融通、接着芯で正規のラインに固定したい

ネイティブ柄の生地です。黒の接着芯の上に置いてみまして、手でいったん整えました。

この時点では接着芯は粗裁ちで、周りを余分に残しておおざっぱに裁断。

マルチカラーが美しく、先染め。混率は、トリアセテート/55%、ポリエステル/55%。

とろみの生地ながら柄は左右対称な正配列な柄であると言えます。

ポイント①:接着芯はあえて伸びない織芯のストライプの織柄を活かす

こんな感じの織芯ですが、ストライプ状に柄が細かく入っています。地の目を合わせるには抜群のアイテムです。
縦向きの正しさをこの接着芯のストライプ柄で計り、案内していただきます。

ということで、これから芯地を調達していくというような場合に、こういった筋の入ったタイプの織芯は同じ織物生地と組み合わせ、地の目をそろえるのに有効だとお進めしたい種類です。

購入先は、「ヤフオク」出品の工場様のストック品のようなものでした。

お得に反ごといただけるのも「ヤフオク」様らしいです。

ポイント②:接着芯を貼る前に生地を手で整える

小さいパーツの場合は、クッキングシートを一番下に、生地の表面を下に、接着芯の糊部分を下にという3配置。

この時に指でよく整えます。柄の線が歪んでいないかなどを確認しながらです。

この表地は白ベースの面が本来の表ですが、あまりに白っぽいので、裏面の落ち着いた黒ベースを表面として使用することにここで決意。

接着芯を静かに置いていきます。

ポイント③:アイロンは決して動かさない、置くだけ

今一度、接着芯を置いた上からも、歪みをチェックして指でまっすぐに整えます。

そして、アイロン(中)程度で、決してこすらないように、5秒くらいずつ置くだけの当て方をします。

ポイント④:クッキングシートからはがす時に力を抜いて縁の芯地のみを触る

粗裁ちしてある接着芯のみの部分をまずはがして、できるだけ生地の部分に触れぬように。力を入れぬよう。
はがし終わりました。形がくずれずに確保できています。

パーツのサイズが大きい場合にも対応できるアイロン台めいっぱいのクッキングシート

これは本体のパーツ。本体は面積が大きいのでクッキングシートからはみ出します。
そこで、重ねる順番を変え、一番下には粗裁ちの接着芯を接着部分を上に、次に生地を表面を上にして置きます。
そして、一番上にクッキングシートを置きます。
クッキングシートの上から間接的にアイロンをかけます。ただ、このやり方は、熱が伝わりにくいのです。

そこで、その後は、こんな風に一律にクッキングシートをアイロン台以上のサイズに固定↓。

端っこに「表」の印を記入、常に「糊」の面をこの面に使うことを決めるとアイロン台カバーが汚れないです。

結局最初のやり方のシートの面積を広げたバージョンがその後もやり方を継続しています。

アイロン台カバーができるだけ汚れない方が良いですので、接着芯の糊がアイロン台カバーに付かない対策です。

さらに、アイロン自体も汚しにくいのは、写真の右上のように、端っこに「表」の記載をマジックでしておくこと。

この「表」というのは、もちろんクッキングシート自体の使う面という意味の「表」ですので。

接着し終わった状態がこちら。Lの字の角などががまっすぐで綺麗に貼れました。

つまり、この成果はマチの出来上がりのラインの整いに影響する可能性があるということになります。

特に本体パーツは重要なので、まっすぐに接着したいものです。

あとがき

以上、接着芯を貼る時のポイントをご紹介しました。

綿ブロードなどは、生地の織りが整って安定しているので比較的こういった歪みなどの悩みは少ないです。

それでも、いろんな生地を取り扱っていくことで製作のテイストの幅も広がります。

ポリエステル、レーヨン、キュプラなどのとろみがかった生地も、接着芯貼りはパーツが歪まないようなこうした接着時の工夫が必要です。

では、この製作を引き続き一緒に見守っていただければ光栄でございます(^-^)。

透け感ある服地のネイティブ柄ジャガード生地のリンク先は、マルチカラーのラメ生地【865】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在、大きな流れで「餅巾着:もちきんちゃく」という名前のリュックデザインに特化した連続製作中です。

製作の中で改良点を見つけてはどんどん改良するということをしながら、目指すところは、「おしゃれ感」「十分な機能」を高めるということです。

このたびは、季節感を少しだけ取り入れた「透け感」ある素材を裏地に使い、黒ベースのマルチカラーを取り入れた製作をします。

ファッションに対しては、古着ライフを続けておよそ15年。

バッグや靴もすべてリユース品です。

いっそのこと流行なんてなければ良いのだと思うことがあり、そのような思いが、「流行を無視」したような製作に表れているのかもしれません。

このたびは、事前の生地の組み合わせの場面になります。

「なぜこれらを組み合わせて製作するのか」の答えがここで分かります。

こんなネイティブ柄もある、マルチカラーのラメとの組み合わせに考えた黒ベースの3生地

ハンドメイドリュック「餅巾着」をこの3種の生地で製作予定:左が表地、真ん中が裏地、右が巾着袋地。
<表地>ラメ入りシーチングプリント、綿/100%、日本製。

特にベースは凝った素材ではないと思いますが、このマルチラメが特徴たっぷりです。

地のカラーも真っ黒ではなくて濃チャコールであるというところも、少し優しい雰囲気です。

<裏地>トリアセテート(こういう名前の生地)、トリアセテート/55%、ポリエステル/45%、日本製。

一目惚れというような惹かれ方をした生地です。

おそらくブラウスやワンピースやスカートに仕立てられる素敵な姿を想像しますが、あえてバッグの裏地というのはどうでしょうか。

この引用が大きなご提案になればとも思います。

固定観念抜きの引用元を問わない自由さから生まれた選択です。

素直な原色カラーが黒や白に映え大変美しく正統派な雰囲気のネイティブ柄を作っているかと。

このガサガサ感が暑い季節を感じさせる要素です。

こういった本来のカジュアルイメージなネイティブ柄より少しずれた、エレガントに寄った感じが新しいと注目した生地です。

<巾着袋地>生地名不明、混率不明、原産国不明(生地屋さんからいただいたもの)

黒無地です、おそらく喪服向けの日本製の生地ではないかと。

全体に素材感を「ざらざら感」で統一していくのです。

今回もダイヤキルトを表地にかけていくので、一番左の表地のラメ素材は、今この写真のイメージから、また少し変わるかもしれません。

あとがき

こうして、意外性のある生地の組み合わせとか、個性的な感じを「服地」からも引用することで工夫しました。

表地のラメなどは、調達時期が結構前になりまして、画像のデータで見ると、2020年10月の調達。

もう、1年以上は経過したものですが、今この生地を生地屋様で探してもどこにも見当たりません。

だいたい1年くらいで、入れ替わってしまうのが生地の流れ。

その時にしかない出会いというものがあるものです(^-^)。