<経理>「残高試算表」から値が引っ張られ「決算表」へ、変動が多い「売掛金・買掛金・未払金」の残高を正しいものに整えておく「消しこみ作業」はマスト【1254】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

以前14年程会社の経理部門で働かせていただいたことがあります。

この長い間、決して、税理士級の存在と呼べるほどではありませんでしたが、簿記2級を持ち、日々丁寧に仕事に携わってきたと自己評価しています。

その中で、簿記の世界観である答えがちゃんと出ることの数字の確かさを学びました。

簿記は矛盾などがあったりごまかしがあるとちゃんと最終的には暴けるものであるという結論に至っています。

ということで、実直にひたすら記録してゆけばよいというのが、個人事業主では実践していることです。

ということで、個人事業主様向けになりますが、この先会計ソフトさえ契約してお世話になれば経理は自分でやって行けると思っています。

ただ一方でデジタルの保存が義務付けられ始めた2022年以降はデジタルであるがゆえにいろんな作業も増えそこそこ時間がかかることも実状。

とにかく経理をゆくゆくは経理担当者様にお任せし、自らは事業活動に専念するという分担もかなり効果的である程の深みもあるお仕事なのです。

それにしても、最も大切なことは、経理を知っていなければならないということになります。

ということで、実際に会社の経理部としてもこの場面に多く遭遇する、元帳の残高を確認するやり方を未払金の元帳を例にご紹介したいと思います。

買掛金も同じことですし、とにかく、「〇〇金」と呼ばれる科目は、仮のツール科目であるためにいずれ取消の仕訳が起こり消えてゆく結末を迎えるべきものです。

それが「消込:けしこみ」です。

残高は一時解決して¥0になることがあるかもしれないですが、現実的な事業活動としては、繰り越されるのが常。

間違いがそのまま次々に継続されないように、「発生」→「取消」や「発生」→「回収」など2つの出来事を物語の結末のように締めくくられたことの確認のようなものが「消込」であるとも言えるのではないかと。

そのペアを互いに抹消し、それでも残った計上ストーリーの結末をまだ迎えていない途中のいくつかの計上の合計が「残高」と一致するのです。

月末の計上完了後の「消込:けしこみ」作業、残高の値と残りの計上の合計の素早いやり方「最後尾マイナス頭の1つ前の値」の一致の計算

当たり障りがない範囲で、未払金の実際の元帳を写真に写してご紹介します。

その方が具体的だと思ったからです。

会社だと自社の元帳をこんな風に投稿するなんて「タブー」との教えでしたが、私はやっちゃいます↓。

先月(2月分:2/1-2/28)の「未払金」の元帳一部抜粋:当月(3月分:3/1-3/31)の消込では、前月の残も関係。

未払金は買掛金と同じで「購入」という行動が伴いますので、クレジットの支払いの明細の中の科目は、発生時に「仕入-買掛金」という仕訳で計上したものか、もしくは、「消耗品費-未払金」で計上したものかのいずれかが多いです。

消耗品費の部分はそれぞれ科目が独自のものになることもありますが、相手科目は、「買掛金」か「未払金」です。

それをクレジットの引落日に、「買掛金-普通預金」や「未払金-普通預金」という仕訳で同じ件にかかわる2度目の計上をするのです。

そうすることで、元帳では、前者の発生の方が右側(貸方)の位置に、後者の引落の方が左側(借方)の位置に掲載されるのが「元帳」です。

そうしますと、ピンクのマーカーですでに消し込み済の¥185の左側の2明細はクレジットの引落の時の計上なのです。

一方、¥395の2明細の右側は、翌月のクレジットの引落、3/27の引落の時に、左側の明細とコンビになった(ここではそのコンビが映っていませんが)のでマーカーで消し込みをした状態です。

そうしますと、シャープペンで〇を打った¥490は、今月の3/末時点では、「残高」になった分です。

残高という言葉はややイメージしにくいかもしれませんが、クレジットカードの引き落としは、その次の4/27の予定のもので、発生の計上がしてあるのみの状態なので、コンビがまだ現れず残っているのです。

このページは、すべての明細が残高のみです。来月のクレジットカードの引き落とし日にはピンクマーカーに。

スピーディーな残高一致の確認方法、「末尾の残高マイナス頭の残高の1つ上の残高」の値が帳簿の末尾の残高の値に一致する

さて、この写真のように、残高を確認していく場合に、これらを合算した金額と末尾の最終の3/31の残高の金額の一致で確認ができたことになります。

その場合に、この〇を1つ1つ足すということもできますが、項目が結構多いです。

そうした場合にスピーディーなやり方があります。

一番右の残高である大きな金額のしっぽから頭を引けばよいです。

数字にスポットを当ててみますね。

最後の明細の¥714の隣の残高は、¥82,066です。この¥82,066をまず計算機に置きます。
一番上の明細。¥500の隣ではなく1つ前の斜め右上の残高¥46,934を先ほどの¥82,066からマイナスするのです。

そうしますと、¥82,066-¥46,934=¥35,132です。

¥35,132という数字は、このたくさんの〇を計算機で一生懸命足した金額に一致します。

この法則が分かっていれば、「末尾マイナス頭の明細の斜め右上(1つ前の残高)」という式でジャンプしてスピーディーな計算ができます。

計算機もたたけばたたくほど間違いのリスクも増えますので、最小限で良いのです。

途中に消し込みされたピンクマーカーが混在する場合の計算はどのように行えばよいのか→除外する

途中に消し込み項目がある場合の計算:ピンクのマーカー分は消込されているので、残高からは「除外」。

そうしますと、上の3つだけは、さっさとそのまま3つをまともに足して、残りの8明細は、「末尾マイナス一番上の明細の1つ前の残高」に従いピンクのマーカーで消された値の横の残高を引くと一致します。

もしくは、ピンクマーカーも含めて1ページ分まとめて「末尾マイナス一番上の明細の1つ前の残高」をやっておいて、最後に消込されたピンクマーカーの1件を差し引く(除外する)というやり方でも一致します。

その代わり気を付けていただきたいのは、ピンクマーカーの位置がその科目における残高と同じ右(貸方)にあるのか、左(借方)にあるのかで、足すのか引くのかが変わってくるので、間違えないようにどうぞ。

月末の残高の金額の値と残高の合計金額が一致しない場合の原因は計上時の科目間違いであることが多い

とにかく、細かい明細の合算金額と、元帳の一番最後の残高がぴったり一致することが「消込が正しい」という「確かめ」になります。

これが一致しない場合の原因は、「買掛金」と「未払金」の科目をどこかで間違えていることがほとんど。

発生時に買掛金で計上したなら、クレジットの引落日の取消計上も「買掛金」であるべきです。

これが「未払金」と間違えることで、「買掛金」、「未払金」両方の元帳の残高が同じ金額分テレコに狂います。

その場合、大至急計上科目間違いを修正する必要がありますので、この発見は非常に大切です。

計上を直した後は、直しすら間違えてやってしまったかもしれないことの確認のために、消込を正式にやり直すことが重要です。

間違いが更なる間違いを生まないためには、とにかく、「残高確認」がクセというほど当たり前なのです。

あとがき

会社様の場合、消込さえもマッチング機能で打ち消すということがソフトの機能として導入されていることもあるみたい、お取引が莫大な数の大手様の会社専用の経理ソフトの様子の場合になります。

ただ、その消し込みも金額と摘要欄の文言の定形のルールがないと間違って消し込まれてしまうことも気を付けたいです。

とりあえず、規模の小さな事業者などはこうして消し込みに関しては紙ベースが分かりやすいというのが2021年末までの分。

その後は、完全デジタル化の2022年、CSVダウンロードをして、エクセル計算でデジタルマーカーなどをしながら消し込めば、消込もペーパレスが実現できます。

すごく時代が大きく動いたことを感じます(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

「やらない」「手を付けない」という判断と勇気、本当に望ましい活動なのか、誇りを持てる活動なのかを一番に考える【1253】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ファッション分野の事業のイメージは「アパレル」が色濃くあります。

これまでは、あるデザインを大量に製造・販売することで、多くの在庫を抱えながらも割合として多くの売上を立てていくというスタイル。

それが、ここ近年コロナ到来のきっかけが大きく背中を押し、その構造の不可能さ・行き詰まりが際立ってきたと見ています。

アパレルはすでに業界全体の全盛期と呼ばれるような華やかな時代をとっくに終えています。

しかしながら、その時の成功体験にしがみつくやり方に執着してきたことが大半、これまでの老舗や大手が続々と廃業していきました。

もちろん、企業内では変化しようと試みた様々な苦労や対策もあったかもしれません。

しかし、スピードに追いつけず、信じられないほど極端な変化をしなければ到底間に合わない時に来てしまったのかもしれません。

そもそも大量に製造したファッションアイテムは、在庫ありきの商いであるため、その道に携わった以上そのしがらみを脱することが難しかっとこともあったでしょう。

ほんの小さな事業者もそれを見て他人事にしないことです。

規模ははるかに小さくとも、複数の製造をすることで分かった「材料の無駄」も見逃せない姿。

このたびの投稿は、小規模事業者だから率先しやすい、根本からの製造企画の見直しのお話になります。

「企画」は行うのか行わないのかの意志決定の選択肢も1つ入れておく、「手放す」「捨てる」「やめる」は決して後ろ向きの決断ではなくより良き未来を考えた前向きな判断

好きな分野でやってきたことのしがらみやこだわりが強すぎて、「捨てる」「やめる」ということに対して目を背けがちです。

しかし、やめることで新しいこの先への一歩を踏み出すこともできるのだということがあります。

世界中でここ近年知れ渡ったのが、海外の「ファストファッション業の安い賃金で格安商品を仕上げる、その労働者への配慮の無さ」です。

金銭面や環境面への軽視が例の有名な「バングラディッシュの縫製工場等のビル倒壊事件」でその象徴を世界中の人々が知りました。

生地をはじめとする材料を自分で調達してきていれば、複数製作の場合の材料調達に関してもイメージは分かると思います。

ほんの小規模でも置き場所に困り、山積みな在庫の姿に悩むのです。

労働者である「ヒト」が一番に取り上げられますが、実は、材料のロスというのも大量生産ではかなり無駄を生み出す実態があると思います。

確かに、足りなくなっては生産が止まってしまうので、多めに調達しているわけで、附属品のやたら多い製造では、それが何倍にも積み重なり全体のロスも多くなります。

じゃあそのロスで使用されなかった材料の行方は。。と言うと、なかなかそのことは表に出ることがありません。

そもそも、「大量に作って利益を得る」という考え方の見直しをするくらいの思い切った行動をしなければ解決されないであろうと思います。

これができないのは、相変わらず「儲け」だけを追求しているからであり、「お金を得る」ということをゴールにしてしまっているからです。

アパレル従事者達の多くが目を背けがちな、「製造企画そのものをやめる」という見直しは選択肢としては必要です。

製造しなければ環境に対してはある一定の効果が見込めますので、「本当に意味のある企画をしているのかどうか」というところこそ真剣に考えることだと思います。

あとがき

こうしてアパレルとは決して無関係ではないピクチャレスクの活動も見直しています。

売れない品物をひたすら作ることの無駄は、売上が立たないということだけではなく、余計なものをまた1つ新たに生み出してしまった責任が生まれること。

「良質な物を作る」ということを目指さずして、良き未来は訪れないとまで確信しています。

ということで、コンテンツ制作活動と自らも製造をするハンドメイドバッグの製作で目指すところは、必ず何かの良い足跡を残すための「優れた物を生み出す姿勢」をお伝えしていくことであると見直しています(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

片玉縁風ポケットの入り口の比翼は硬めの方が使い易く安定して美しい、伸び止めテープ(平)を貼ることで高める細部パーツのハリコシ【1252】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

温泉や海に持っていくようなお水対策のされた撥水加工の生地3種寄せ集めのバッグを現在製作中です。

前半のダイヤキルトがけや支柱の取り付けが終了し、現在は後半部分へ突入、裏地のポケットを作っています。

フラップポケットは片玉縁風ポケットとフラップのコンビネーションで行き着いた現在のデザインです。

こちらの細部を徹底する決め事がこのたび生まれました。

それは、比翼部分の立派な作りを徹底する伸び止めテープの利用です。

片玉縁風ポケットの比翼が貧弱に出来上がってしまった理由を探した、そこには伸び止めテープが必要でハリコシがあるべきだとひも解いた

ナイロンオックスはややごわついた素材です。

よって、比翼部分も接着芯のみで大丈夫だと思ってしまいました。

しかし、その判断が間違っていたようなのです。

比翼部分に伸び止めテープを貼っていない状態:ぱっと見はその形を成していますが、口が開きがちでした。
近寄って見てみる:これでも三つ折りしてあるのですから明らかに華奢でハリコシが不足していると言えます。
更に近寄る:比翼の厚みを見ると全体とのバランスが悪いです。ここは重要、シャッターのような役割です。
そこで、一度解体してやり直しをしました。その時に伸び止めテープ(平)9mmを少し重ねて並べて貼りました。

伸び止めテープ間の隙間があると表に響くので、気持ち重ねて貼っています。

そうして、同じ作業をやり直してポケットを完成させました。

光の加減申し訳ないです<m(__)m>。確かな重厚感が生まれ、この姿こそ本来のバランスの良い姿だと思います。
持ち上げているにもかかわらず口もちゃんと閉まりました。わずかなミリ単位の重なりも意識して隙間を解消。

この直しからの学びは、「生地頼み」の固定観念を失くすこと。

ごわついたナイロンオックスなのだから必要ないと思っていた伸び止めテープの省略は、結局は周りの丈夫な同じ素材とのバランスが悪くなっていたのです。

薄手の生地でも厚手でも関係なく、この比翼部分には伸び止めテープを貼ることが「仕様」の1つとしてあるべき作業なのだと教えてもらいました。

こうして伸び止めテープ使用前と後では比翼のボリュームと隙間の解消が実現しました。

あとがき

隠しポケットは、2018年から取り入れてきまして、最初はファスナータイプでした。

そして、2019年頃から比翼タイプに、2023年でフラップとの混合に行き着きました。

ファスナーは確かにセキュリティー性もあるのですが、開け閉めのストレスもあり、バランスの良いセキュリティー性を追求した結果が現在の「比翼+フラップ」という片手で出し入れ可能なタイプです。

こうして、比翼式を取り入れてから随分経過していますが、今頃になってまだ新しく気づくこともあったわけです。

そうすると、常に研究や改善は欠かせないものであるということになります。

書き手:ピクチャレスク

ゴールドジュエリーに相性が良い黄緑の何十年か前のレザーバッグ、色褪せの補色をカラークリームを混ぜて作った色で仕上げた【1251】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびの投稿は、1つ前の【1250】の続きになります。

古物市場で購入の綺麗なグリーン色の本革レザー型押しのミニバッグが経年により裏地の汚れ・表面の色褪せが起きていました。

そうは言っても今後も使えそうな素敵なバッグです。

流行を感じないいつの時代でも思い切って持てそうな点がブランド様のデザインの素晴らしさだと思います。

こういった流行のあるアパレル品のお洋服と共に、ブランド様が製造されるバッグというのも流行が色濃く入ることが多いです。

それでもおそらく30年程度は経過しているであろうと思われる古いお品物が今もこうして使いたいと思えるそのデザインに脱帽です。

【1250】では、裏地のお洗濯をする場面をご紹介しました。

運が良く裏地が飛び出す作りであったことも何かのご縁、そうして、前半の作業が無事終了しました。

後半のこのたびの【1251】では、色褪せのレザー部分にカラークリームを塗るという作業です。

おそらく、こちらの方が難易度は上がります。

そして、既存の色のクリームのカラーがなかったというところからのスタートだったのでした。

「色が無いなら2色を混ぜて色を作れば良い」との売り場の店員様からのアドバイス、青と黄色を混ぜて元の色に近い黄緑色を作って補色した

色を混ぜて塗るという行為は何も絵画だけではなかったのです。

こうした補修の作業の特殊な色でも混合ということが成り立つようなのです。

ややメロン色に寄った微妙な黄緑に出来るだけ近づくようにと、紺と黄色をこんな割合で混ぜます。
こうした色は、パワーの強い暗い色は控え目に加えるところがポイントですので、黄色を多くしました。

発展的な考え方としては、「紺+赤=紫」「黄+赤=オレンジ」などに同じやり方が落とし込めます。

ただ、白が存在していないというのも製造メーカー様の意向、濃淡は難易度が高い作業だと想像します。

こちらは、「サフィール レノベイティングカラー補修 チューブ」という名前のクリーム。

「東急ハンズ」様で購入しました。

実際に塗布すると分かることですが、せっかく補色できても、ツヤが足りません。

こういった柔らかい半液体のようなクリームでもツヤというのは別になります。

素人ながらの解釈ですが、ツヤ出しそのもの自体がコーティングのような役割であるから、色の補修の段階では混ざらないのかなと。

よって、この作業が終わり乾いた後にツヤ出しを塗りました。

かなり邪道ですがそこはused品、靴用のツヤ出しの透明タイプを利用してしまいました(^_^;)。

写真撮影の時間帯が違い色が違うこと申し訳ないです。施工後がなんとなくツヤが出て落ち着いて見えます。

そうして仕上がったツヤも出た補色の完成がこちら↓。

これまた色が上の写真と違って申し訳ないのですが、現物には近いです。色褪せとしては解消され多方向です。
サイドから見た様子です。隙間のふき取りが甘かったですが。。

あとがき

細かいカラーの再現としては、元のメロングリーンよりは、黄緑寄りになってしまいました。

元がどうだったかというのは 色が褪せてはいたもののこのブランド様がチョイスされたカラーというのは、メロン寄りの方であっただろうと思われます。

これを外注でお願すると忠実なカラーで、しかももっと正当な方法でやってくれるでしょう。

ただ、中古品で購入のせっかくのコスパの良さを活かすために、このたびは自主リフォームをしてみたのです。

こうして自主的にDIYをする方も増えていると思います。

そういった材料が豊富であることも、ニーズの高さに比例しているからです。

それに伴い、経験談や、店員様の良きアドバイスも有効であり、品物を販売する時の情報提示ということの大切さを親切な店員様から学んだのでした(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

中古品レザーバッグだから許してもらいたい行為、内側の汚れた布の裏地をお湯と洗濯洗剤に浸してバシャバシャと洗った【1250】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

季節の変わり目というのは、物を購入したり、模様替えなどをしたくなる気分になるものです。

このたび、これからの春夏の季節に合いそうな何十年か前のバッグを購入。

ハンドバッグなどは時代の流れで姿や形を変えた現在、逆に新鮮なのが古いモデルのハンドバッグです。

本革レザー型押しブランドバッグ:<サイズ>縦18cmx横22cmxマチ10cm。黄緑色のカラートーンが特徴。
底の汚れ:ねっとりとした黒い塊は爪で落とせるようでしたが、後程お湯を使いながら丁寧にふき取ります。
全体的にパッと見た感じの色味に関しては、色褪せてトーンダウン。補修クリームで補色に挑戦していきます。

補色に関しては、後日の記事で投稿したいと思いますので、ここでは「汚れを落とす」という場面のみでお送りします。

以上のような状態が本革レザーの部分の作業前の状態です。

気持ちよく使っていくためには、内側も大切ですので、裏地のチェックもしてみました。

内張りが布製で袋が飛び出す構造に感謝、レザーミニハンドバッグのレザー部分を傷めない洗濯方法を考えてみた

40度程度のお湯でとにかく全体をタオルハンカチで拭きました。冒頭での底のネタつきも除去できました。

レザーの素材を傷ませてしまわぬよう、決してレザー部分の本体はお湯には浸すことをしません。

全体を可能な限りお湯でしぼったタオルハンカチで拭くことを最初にやった理由はここにあります。

この次に、有難い構造である、裏地が袋のようになって外に飛び出すことができることを利用し、ジャバジャバと洗剤でお洗濯のようなことを裏地のみにします。

桶に「洗剤革命」という強力洗剤を濃度やや高め(お湯を入れ過ぎないことで調整)でお湯を薄くはります。

「洗剤革命」という強力洗剤は、漂白機能付きでも塩素系のブリーチとは違います。ブリーチ系は使用しません。

バッグが小さく、裏地もちょっとだけの面積なので、強力洗剤+40度程度のお湯のみで行いました。

更に、通常お洗濯する洗濯用洗剤も混ぜることでお洋服のシミのお手入れが成功した過去があります。

面積が大きい場合は洗濯用洗剤も混ぜるとパワーが増すようだと感じています。

クレーンのように、ビニールひもで取っ手を湯につかないように固定、裏地のみをバシャバシャと洗いました。
すべてが洗えなくても先端が一番汚れのある部分に当たるので、浸っていない部分があっても良しとしました。
そして、すすぎに入りますので、お湯を入れ直し、再びバシャバシャとすすいでいきました。

泡が無くなったら、バスタオルへ移動。

ここでパンパンとバスタオルではさんで水気を切り、水分を除去。この後エアコン付近で1-2日程乾かします。

以前靴屋様にお聞きしたのは、ドライヤーも有効、短い時間で乾かしたい時にやってみてくださいませ。

ここまでしても落ちなかったマジックの跡のようなシミもありましたが、それよりも、バシャバシャと洗ったことの気持ち良さが勝りました。

あとがき

あくまでも古物なので、完璧に新品同様までの復活を求めるわけではありません。

ある程度の満足度というのは、人によって多少価値観の違いとしてあるかもしれません。

このたびのバッグは、もとは、きちんとしたタイプのスーツに持つような1990年代辺りのお品であろうという予想をしています。

ブランドは、「エンポリオアルマーニ」様。

スーツはめったに着ないので、年代物のハンドバッグは、おそらくデニムパンツあたりにパンプスと共に抜け感を出しながら装うであろうとイメージしています。

後半の補色は、次の番号の【1251】の投稿でお伝えしたいと思います、引き続きお立ち寄りいただければと思います(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

年代物の私物ジュエリーボックスのキズ補修の見事な効果、木彫り装飾の琵琶の木が実物みたいに生き生きと蘇った【1249】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「本物志向のレンタルジュエリー」の事業者です。

ジュエリーに携わる事業者本人が持つジュエリーボックスは、意外にも古物の木製ミニチェストを利用させていただいたもの。

ジュエリーボックスもある意味インテリアの一部。

古い木製家具に関する好事家とでも。。込み入った作りが無いシンプルさとまるで家具が小さくなったようなその姿が大変好みなのです。

元はお薬入れのように使われてきた匂いがしていましたので、脱臭も必要、そしてよく使われていたのでしょう、キズも多数ありこれらを補色で塗りつぶしていきます。

生き生きとした引き出しをまたいだ琵琶の木の実と葉が素敵、落ち着いたカーキ色が魅力のミニチェストのキズの補修の華麗なる成果

塗装前のミニチェスト:<サイズ>縦20cmx横19cmxマチ18cm。カーキ色が素敵。彫りは全面です。

当初はこの写真の通り、かなりキズが見られました。

このキズを細かい部分にも及びながら綺麗に補修し、使用感を失くしていきたいと思います。

そこで、塗装の液を選んだのですが、これが結構イメージが難しく、リスク少なめにと、「東急ハンズ」様の店員様との話し合いの結果、100均の「セリア」様で塗装液(ニスも兼ねているツヤ無しの色付き)・ハケの2アイテムのみを購入しました。

ちゃんとしたお品物である所にコスパを感じます。カップはプリンの容器を利用。
塗装前後のカラーにご注目。残念なのですが、色がぴったりではなく、せっかくのカーキは焦げ茶に寄りました。

ただ、元のお品の趣は活かしたいので、琵琶の実のオレンジや葉っぱのオレンジが部分的に色づいた瞬間を表現したような部分はその色のまま残したのです。

細かなキズが多いせいで、今までは柄がぼやけていたと思います。

キズを隠す補色塗装1本のみでここまで柄がクリアに蘇り、高級感も加わるという効果があることには非常に驚きました↓。

補色兼ニス仕上げの完成:まるで新品みたいに新鮮な気持ちになりました。素晴らしい柄が最大限に現れました。
背と底以外はすべて琵琶の柄が彫られ躍動感に溢れます。ここへジュエリーを入れられる喜びを感じます。

あとがき

たった1本のみの補色液がここまでの仕上げをしてくれるなんて、素晴らしいことです。

底の面だけは、キズも付いておらず見えない部分なので、デフォルトのカーキグリーンの塗装の姿をそのまま記録として残しておきました。

この「残し」は、他でもない最初の製作者様への「敬意」です(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

美しい裏地をコントラストに活かし、オープンの状態で入れ物として引き出し内で使う巾着袋、随分インテリアに映えた【1248】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、巾着袋の意外な使い方がテーマです。

巾着袋はそのきゅっとしまった口に注目が集まりがちですが、インテリアの中では、入れ物として優し気な様相で使えるということが分かりました。

実際に使用している場面をご覧いただきながらご紹介したいと思います。

巾着の機能をあえて使わないロールダウンで現れた裏地のかわいさ、巾着袋の使い方の可能性を閃く良いきっかけにしてくだされば。。

マチが15cmというたっぷりな容量の巾着袋。裏地付きであるところがこの後活かされます↓。
ロールダウンで立派な容器になった巾着袋。もはや巾着の機能は無関係。素敵な裏地がコントラスト効果。

巾着袋の違った使い方をすることで、本来主役でもなかった裏地が登場し、素敵なコントラスト効果を生み出します。

たまたま裏地がコントラストが効いていた巾着袋だったから余計ですが、むしろ素敵な入れ物になったかのようです。

その他、違った生地や色の巾着袋も、チェスト内で仕切りながら容器として使えます。

タオルハンカチもそのままチェストに入れる場合、どうしても倒れてしまいます。巾着袋を利用する意味有り。
複数の巾着袋を並べてお部屋を分けて使用。こちらは靴下入れ、小さなアイテムは小部屋にまとめると良いです。

ここで重要なのは、布ならではの融通です。

例えば、容器にいっぱい中身があったとしても布の融通さで収納が可能になることがあります。

プラスチックなどのハードな容器だと、硬いのでその容器に合わせた分量しか入りません。

多少いびつに膨らんでも融通の利く布製、しかもこんな可愛らしいインテリアになるという巾着袋の利用はなかなか可能性の高いものだと感動。

じゃあ、最初から、ひもなどを付けない、容器だけを布で作ったらよいではないか。。と思われるでしょう。

実は、これは過去に経験済み↓。

もとは壁に画びょうをして入れ物として使用していた布製の容器。最初から巾着袋に仕立てていないものです。

今、行き着いた使い方は、梱包材のガムテープやビニールひもを入れる容器として床に置いたもの。

随分以前の壁のポケットのような使い方から変わっています。

使い方も「飽き」や「事情」により永久に同じ使い方をするとは限らないのです。

そうしますと、最初から巾着袋のデザインで紐を通して作っておけば、現在のチェスト内の容器の使い方をしなくなった時に、巾着袋として使う日が来るかもしれないのです。

そのように融通が利くような状態にしておくことが、一生物になる可能性を高めます。

プラスチック容器は、何年か経過することで劣化して割れることも体験済み。

一方布製はほこりがかぶったとなればお洗濯で解決、ここに布製のすばらしさを見ます。

あとがき

巾着袋というと、お弁当袋などをイメージしがちですが、こうして見てみると工夫しだいで別の使い方もいくつか見つかるものです。

よく蚤の市では、その容器の使い方を販売主様に問いかける方も多いようですが、何に使ったらよいか分からないようなアイテムこそ自分で決められる自由があるという考え方もあるのです。

そうして独自の個性や意志が反映したお品は、せっかくお金を払って得た価値がもっと高まると思うのです。

舵を握るのは購入者である自分、もしくは現在の持ち主である自分であるべきなのです(^-^)。

古着だから許される、クリーニングによる表地の縮みが原因ではみ出した裏地のシンプル裾上げ方法、折り曲げ線の分量更に折り曲げた【1247】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少し前の投稿【1249】でクリーニングも手洗いも不可の本革レザーの簡単お手入れ方法をご紹介しました。

その時に、現在ハンガーラックに隙間があるのはその他のお洋服がクリーニング屋様に出ていっているためで、この期間のみの隙間を利用して乾かすというタイミングがありました。

その後数日が経過。

いよいよクリーニングが仕上がってきました。

そうして、ラックに配置していったところ、あることを発見↓。

クリーニングによって表地が縮み裏地がはみ出した状態。クリーニング後によくある事件です。

こちらのお品物は手づくり品であり品質表示がありません。

見たところ生地はちりめんで、ちりめんは収縮性があるので、洗濯などで縮むことがあり得ます。

そして、もう1つ、古着ワンピースやスカートの裏地というのは、表地からわずかに控えた9割くらいの丈で作られてきたようなのです。

現在は、ひざ下くらいのペチコート風であることも多く、特に量産品はコストの削減に材料である裏地をミニマムに使用する意向が裏地の短さからうかがえます。

古着の裏地で良く感じることは、材料をきちんと使った製作であることも多く、大変好感が持てます。

裾がまとわりつかないようにスムーズな動きができるたっぷりの裏地の配置は、作りの丁寧さを感じるからです。

ただ、そういう作りだからこそこういった縮みのデメリットも付きもの。

裏地はあまり縮むことはないために、表地との縮み率のギャップでお洗濯後突出してしまうことがあるのだと解釈しています。

品質表示が付いていないものは、クリーング屋様の保証もないようで、こうして仕上がってくることがあるのです。

そこで、このたび、この飛び出した裏地を自分で裾上げしていこうということに決めます。

古着だからこそ気さくに行えるカットせずそのまま曲げるだけの裾上げ方法、フレアーラインであることの難しさのはなかなか解決できなかった

もとは、3.5cmほど手まつりで仕上げてある裾上げ。この分量をそのままもう一度折り、ステッチをします。
ループはカット。後で貼ります動画内でカットせずにやってみたところ失敗してしまいましたのでマストです。
チャコペンなどは不要。アイロンをちゃんと元の折り曲げと同じ分量でかけます。

この後、端から2mm程度をステッチしていき完了という見込み。

いとも簡単にできそうなものですが、実はフレアースカートの裾上げは難しいのです。

曲げた先端にゆとりが残り、それをうまく配分しなければなりません。

よって、融通の利く手まつりが多くされているのかもしれませんが、ここは古着、ミシンで強硬にやってしまいました。

待ち針はある程度こまめに打ち、許容範囲内の皺にとどめる意識をしたつもりです。

良い部分とタックが寄りがちな部分とに分かれました。下手ですが悪しからず。。
完璧にはできません。フレアーの裾上げの難しさを痛感しました。やはり手祭りがマストなのかもしれません。
両脇周辺がタックが寄りがち。やはり、ミシンではやるべきではなかったと反省。
目打ちなどを使いながらなんとか許容範囲に仕上げたつもりですが、かなり粗い仕上げとなってしまいました。

仕付け糸をしても上手くいくかどうかは分からないですが、せめてそうするべきでした。

三つ折りステッチの全体像:こちらは、表地と接する方(隠れる方)。
こちらは、スカート内でいうところの表側です(見える方)。とりあえず気持ちよくはける範囲内だと納得。
裏地が中に引っ込みましたので、長さは成功です。
中の裏地の様子:よく見るとラインが素敵。このラインだから真ん中が最初飛び出していたのです。

美しい裏地の設置の仕方で作られていたのだとこの時に知りました。

最初の状態と比べてみます↓。

あとがき

やはり、ワンピース1つとっても、手作りやオーダーメイド古着は作りが魅力的。

この度の大花柄のちりめんワンピースなども、このオートクチュール品の道を歩みながらどなたかが作ったのだということを感じ、味わいが全体的に見られました。

リフォームをして、その作りの良さを実感することもあるのです。

古着ワンピースの作り手のこだわりや気持ちが分かる一面が感じられて、非常に有意義でした(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ハンガーラックカバーは有りか無しか、おでかけシーン少な目のオタク向きにはインテリア性が足りないと、無地から花柄シフォンへの発展【1246】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今時レアケースだとは思いますが、現在の住まい(賃貸)、実はクローゼットが付いていません。

その代わり、ものすごく奥行きのある「スペシャルな押し入れ」なるものが存在。

もちろんそこにお洋服は収納できませんが、想像を大きく超える奥行きにより、たくさんの容量があることに驚かされます。

お洋服は、住まわせていただき始めた当初からハンガーラック150cm幅(アパレル業務用)を購入。

この150cm巾のラックのお洋服がすべてお出かけ用であることで、オタクの私はほんのたまにしかこのラックからお洋服を手に取ることがないのです。

ほぼ、収納の状態のみにとどまります。

よって、ほこりがかぶらぬよう、カバーがあったらよいのではと思い付きました。

こう思い始めたのも、春分の日を迎えたタイミングでワードローブの思い切った整理整頓をしている最中だったからでした。

1つ前の投稿の【1245】では本革レザー物のお洋服のお手入れと収納をご紹介しました。

その後、最後の総仕上げとしてラック用の大きなカバー作り、ほこりがかぶらぬようにしたいと思ったのです。

余っている生地から、インテリアの雰囲気に合わせてチョイス。

ミシンでひたすら三つ折りをして仕上げるという方法で、ラック用の横長と、もう1つミニチェスト用の正方形を作りました。

洋服の肩のほこりをあらかじめ防ぎたい、余ったたくさんの生地を利用した三つ折りによるラックカバーの完成とその後の生地の見直し

ブラウンカラーベースのお部屋なので、こんな土色をチョイス。

心配だったのは、あまりにエコロジー過ぎて飾りが必要なのではないかと思ってしまう感じです。

左が大きい方、右が正方形の小さい方(まだ三つ折りしていない生地だけの状態)。1m四方以上ある大きな面積。

これらをそれぞれアイロンで三つ折りして、一繋ぎで1周ステッチをしていきます。

まずは小さい方の完成。ミニチェストに冬物のセーター類をストックのカバーにと考えました。
150cm幅のラック用カバーの完成:随分長いカバーですが、飾りっ気が無いのがインテリア的に気になりました。

なかなか腑に落ちなかった土色のこのカバーは後にすべて廃止。

予感は見事に的中していました。

ほんの1か月足らずで見切りを付け、別の使い方へ↓。

キーボードケース内の内袋へアレンジ。随分大きな81鍵盤のキーボードですので役に立ってくれました。
キーボードの楽譜立てケースまでも製作。楽譜立てもなかなかのサイズ、ケースに収納して破損から守ります。

では、ラックカバーはその後どうしていったのかです。。こうなりました↓。

軽いシフォン生地で同じように三つ折りして作ったラックカバー。薔薇柄がインテリア性を高めてくれています。

シフォン生地は新しく購入、これでやっと腑に落ちました。

こうした生地も何を仕立てるのかという目的が結局は限られまして、袋状にするよりも1枚仕立てのままの利用を考えた方が使い道が豊富だと考えます。

ただカバーとして置くだけでも生地の素敵さでインテリア映えする、本当に魅力的な素材です。

あとがき

実は当ブログ記事は、最初の投稿の2023.03.03からおよそ1年半後の2024.11.14にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

YouTube動画の中身は変更できないので消さない限り当時2023年のままです。

当ブログは「手直し」ができるメリットを活かし、その後の様子も加えての現在の状態をお伝えすることができると前向きに考えまして、その後の変遷も載せています。

最後に行き着いた薔薇のシフォンは、現在2024年も続行中、おそらく永久的だと思います。

人の気持ちや考え方は、数か月単位でも変化するものであるという良い例。

当ブログ記事の手直ししたその後を綴ることの重要性は、人の変化をもお伝えできる可能性があるのだと知りました(^-^)。

書き手:ピクチャレスク

ただの古着好きが本革レザー服を収納する時に最低限やっていること、①お湯とタオルを使ったふき取り②擦れのクリーム補修③完全な乾かし【1245】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今のこの大きな季節の変わり目のタイミングで、コロナが本格的に開けたと感じています。

こうしてポカポカした日和の中で、お洋服の収納とお手入れをする気持ちに。。

まず、ほとんどをクリーニングに出しました。

古着はコスパの面からせっかく安く入手したからとクリーニングをためらうものですが、「気」の事を考えると、一からの自分のターンの着用スタートとしては望ましいことであると考えます。

しかもちゃんとバシャバシャと洗うタイプのクリーニングをしてもらいます。

ということで、ハンガーラックが隙間だらけの今、この隙間が確保されていることこそが活きる環境において、クリーニングとは無縁の残った本革類のお洋服をお手入れしていきました。

本革レザーは手洗いでもクリーニングでもない、「拭くだけ」ということこそが基本の古着好きがお届けするシンプルな収納方法

本革レザーのお洋服の品質表示は、洗濯に関しては手洗いもドライクリーニングも不可。

クリーニング屋様もレザー専用枠を設置されたりして、それでもレザーを洗いたいというニーズにはある程度対応されているようです。

このたびご紹介しますお手入れは、エコノミーで、最低限で簡単。

特に、古着で購入のコスパ維持には向いた管理の仕方ではないかと。

4アイテムの本革レザー服:左から、ロングスカート・パンツ・タイトスカート・ベストとすべて本革。
何か白い点が付着、おそらく歯磨き粉です。気持ちの良い収納をするためには、これらもすべて拭いていきます。
シェニール織のタオルハンカチ:40度程度の湯でしぼり、拭いていきます。爪を立てず端っこで汚れを除去。

黒色に馴染んでしまっている透明の付着物もこの時にお湯の力も借りながら拭いていくのです。

油じみなどは一見分かりにくい汚れですが、実は外食時などに飛び散っているものです。

こういった透明感ある汚れなどこそ、放っておくとカビの原因になるのです。

時々タオルハンカチをお湯で絞り直しながら丁寧に隅々まで拭いていきます。タックの隙間なども確認。
ウエストの裏側や裾の内側の折り返しも本革レザーの部分はすべてこまめにふき取りしました。お湯ですので。
拭き終わった後はバスタオルなどの上に乾かします。
ウエスト部分が乾かす時の優先順位の前半の方が良いです。拭いたウエスト部分の裏側を見せる形でロール。

と、これだけで本革レザーのお洗濯とイコールの作業は終了です。

次に、最後の1アイテムのベストだけが、更なるお手入れが必要だったのでご紹介します。

これはお洗濯とは少し離れますが、この機会に一緒に行います↓。

このようなポケット縁の擦れを始めとして、全体的に縁が擦れています。これを味わいととらえるのかどうか。
過去の動画でもご紹介した、「サフィール レノベイティングカラー補修クリーム」。定番の黒色を使います。

「東急ハンズ」様の靴のお手入れコーナー(クラフトコーナー)で購入。

主にバッグの縁の擦れにとても有効であるとお聞きしましたが、お洋服の本革レザーでももちろん有効。

靴に関しては、1つで何役も兼ねるつや出し成分まで入った完璧な「KNIGHT:コロンブス社製」を利用させていただいているので、靴には使用しておりません。

また、お洋服やバッグに「KNIGHT」を使用してしまうと、硬くなってしまうことが分かっています。

靴は靴用、お洋服やバッグはそれにふさわしいタイプの補色クリームを分けて利用が相応しいと書かれていました。

このクリームの原産国、いかにも日本製ではない感じ。正解は「フランス製」でした。¥1,485(税込)。

このお手入れにあたって、古いのを開けたら、残りが少なくて空気が入って、中身のクリームが固まって土みたいになってしまっていました。

そうすると最後まで使い切れないということがあると分かりましたので、都度あまり惜しまずに、必要である場合は、思い切って使用してもかまわないと言えます。

こちらは、2箱目の新品を慌てて購入しにいったところです(^_^;)。

手袋は「ダイソー」様の薔薇柄のもの。やわらかくてこの作業の時に利用させていただいております。

布は、毛羽立ったブランド様の使わない保存袋をカットしたもの。

その他、綿のTシャツの古着なども利用できますので、捨てる前に、この使い方に利用できないかどうかを思い出してみて下さいませ。

クリームを付けて、すべての擦れの部分に塗り込みます。

バックルなども外して内側部分にも塗り込み。擦れが黒で補色されると、一気にドレスライクに寄るのが不思議。

これで、再びハンガーに吊るして乾かします。

この乾かしは最終段階の作業です。クローゼットを持たない私はこのままラックに吊るすことが終了です。

こうして、ちょうどクリーニングに出払っているお洋服が無い状態で隙間だらけの通気性の良いタイミングで完全に乾かすという期間が得られたのです。

「しっかり乾かす」ということはくれぐれも重視いただきたいことです。

あとがき

レザーのお手入れというと複雑な工程をよく拝見しますが、あれは、プロの方が技術を最大限に駆使した見せ所であったりします。

実は、補色の作業が無い前半に関してなどは、お湯で拭いて、乾かすだけです。

いろいろ塗り重ねすぎるとかえってこれもカビの原因です。

いろいろ塗るというのは、前提が「常にお手入れをする」ということがベースにあると思うのです。

このたびのご紹介は、ずぼらでめったにお手入れしないタイプの方こそ向いた、1年に1度で良いたった1日だけの確実なお手入れ方法。

お肌と同じような性質の本革レザーのお取り扱いは、コスメ分野に似るところがあります。

まずは、「汚れを丁寧にとりベースの状態を大切にする」ということに比重を置いています(^-^)。

 書き手:ピクチャレスク