フクレジャガードはニットよりも伸びる、ファスナー設置後の波打ち・うねり解消の伸び止めテープ3重の成果【28】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグのファスナーは、玄関のようなもの、整ってスッキリしている状態であるべきです。

このたびは、フクレ加工という横に伸びる織物の生地を使用したバッグのファスナー周りに注目。

ものすごく波打って出来上がってしまったファスナー部分について、お直しをし、その波打ちを解消して一定の成果を得た記録です。

ニットだけではない、織物でも横に伸びる生地には起こるファスナー周りの波打ち・うねりを伸び止めテープ三重で解消

どんな場合でも大きく波打つというわけではなく、このたび使用させていただいたフクレジャガード生地の性質に原因が大きくありました。

主に、「生地の方が伸びている」ということが原因、ファスナーの布の部分に重なるこのたびの生地がぴったり馴染まないという見方です。

ファスナーの布の部分は金具のおかげで固定されていますので、大きくはそれほど伸び縮みするものでは本来ないと思います。

ニットやこのたびの横に融通性がたっぷりのフクレ加工の生地の方が伸びている動きにファスナー側がついてゆけず、うねって「合ってないよ」と表現してくれているのです。

ニットだから伸び、織物はそれほど伸びないというのが一般的な考え方ではありますが、フクレ加工であれば織物であっても起こるということなのです。

波打ち・うねりが顕著のバッグ:ファスナー周辺がものすごい波打ちです。ちなみにポリエステル/100%。
一部解体:まずは、完成品を遡ってファスナーの縫い付けの段階までリッパーでほどいていきます。
伸び止めテープ(平)9mm幅:はみ出して見えないように9mmを半分にカットした細幅でトライ。
ファスナーの口布に一重で効果が出ると思っていたのですが、甘かったようです。
伸び止めテープ一重貼りの結果:わずかにうねりが控え目になったような感じですが、まだまだ未解消だと判断。
伸び止めテープ三重貼りの結果:かなり解消されまして、目に見えて効果を感じることに。ここまでが限界です。
これ以上重ねて貼ることは無意味。別の支障が出ると思います。フクレ生地とファスナーは相性が無いのです。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.18からおよそ5年半後の2025.01.28にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

確かに三重で一定の効果が出た記録は残りましたが、もっとバッグ製作を俯瞰して見てみますと、「そもそもフクレジャガード生地にファスナーを使うデザインを引用するべきではない」とまとめました。

解消し切れないという結果が、このお直しを兼ねた実験で証明されていたのです。

2019年というのは、技術もおぼつかないこともさることながら、考え方も狭く根本的にこれを製作するのかどうかさえ表面的な判断だったと振り返ることができます。

もともと、大変美しいフクレジャガード生地、ファスナーを使うのではなく、そのふっくらとした丸みを活かした巾着型などではこうした問題さえ起こらないのです。

製作者としての心得としては、そもそもその素敵な生地が最大限に活かされるバッグなのかどうかという見方を作る前の「企画」の時点で判断するべきなのです(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ニット生地でも角張ったフォルムは可能、青い海の波のような幾何学マルチカラーが美しい四角バッグ【27】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、ニット素材でバッグを作ることに挑戦、素敵な生地を探す範囲を広めた結果見つかった生地があります。

ニットであっても得に何も変わらず進行、いつもの布帛(織物)と同じように糸もいつものテトロンやスパンで製作していきました。

このたびは、ニット生地でバッグが製作可能であることで、今後の素材の選択のポテンシャルの高まりを感じていただければと、実体験を綴ってまいりたいと思います。

美しいマルチ変形ボーダー柄のニットでピンタック入りバッグを製作、寸法を狂わせないハード薄芯の効果

イメージとは裏腹に、ニットであっても案外作りやすいのがこの度の生地。

織物だけに留まらないことで、また1つ製作品の材料の可能性が広がります。

表地(ブルー系マルチカラー):ニットジャガード、ポリエステル/60%、綿/30%、アクリル/10%、日本製。

裏地も同じようなテイストを保ったニット生地を選びました↓。

裏地(薄グレー):スポーツメッシュ、ナイロン/96%、ポリウレタン/4%、日本製。
四つ角のピンタックの入れ方:サイドの柄を重ねる→マチ幅に忠実にアイロン→折り線から2mm程度をステッチ。

表地の方は、表へ「凸」が出るよう表からピンタックを作ります。

内部をしっかり写しておらず申し訳ないのですが、表地にはハード薄芯を内蔵しています。

このおかげで、ニットがどこまでも伸びでしまわず、基準の正しい寸法の型紙のような存在になってくれています。

ピンタックがハリコシ良く出ているのもハード薄芯のおかげが大きいです。

裏地の方は、その表地のへこみに上手く裏地の凸部分が入る構造になるように、裏地は中表の状態でピンタックを作るのです↓。

裏地のピンタック作り:見えている方が内部で、内部に向かって突き出すイメージです。
四角バッグ完成:<本体>:縦19cmx横30cmxマチ6cm。<ショルダー>:幅1.2cmx長さ63/123cm。
ファスナーとポケット:左上から反時計回りに、ファスナーを閉める→ファスナーを開ける→内部のポケット。
複数の角度:上から時計回りに、後ろ面(ファスナーポケット付き)、底面、サイド面。
サイズ感のイメージ:コンパクトなバッグにしてはゆったりとした容量。横向き長方形は特にそう感じるのです。
正面:ニットの優しい感じを受けます。幾何柄はクセがあるようで意外と感じが良いという見方をしました。
コーデ例:アウターはおおまかなボーダー柄、バッグにそれとなくリンク。カジュアルテイストに合わせた例。

その他、バッグの中のマルチカラーの中のわずかな「ライトグレー」の部分に着目し、こうした色のお洋服とも相性が良いと見ています。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.18からおよそ5年半後の2025.01.27にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直しここまで綴り直しをしてまいりました。

この2019年の製作は大きく見ると、生地頼みの製作の一連だったと思うのです。

技術が未熟なので無理もないのですが、課題の多い完成が相次ぎました。

内容は、入り口のファスナー周辺の隙間のセキュリティーの甘さ・取っ手のカジュアルな縫い付け方・貼り付けポケットのラインの歪みなどです。

その後どんどん改良していきまして、思い切って「廃止」という選択もしました。

唯一この製作の「ピンタック」は2025年においても別のデザインで活用していますので、この道のりは決して無駄ではない必要なルートだったかと。

この美しいマルチ変形ボーダー柄はもう二度と出会うことはありませんでした。

よって、なおのことこの時の生地との出会いはまたとない機会だったのでした。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ジャガード生地特有の表裏両面使いで注意したいこと、厚みを抑えたい裏地には調整できないバランス【26】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

これまで個人的な好みでは、薔薇柄一辺倒でした。

2019年で複数の高級生地で美しいフクレジャガードなどをバッグ製作に使わせていただく中で、デイジーの花柄にたくさん出会い、その可愛らしさを知ることに。。

このたびは、デイジー柄がかわいい赤味ベースのジャガード生地でバニティーバッグを製作。

ジャガードの特徴としては、裏面の反転の出方も美しければこちらも使えること。

1種のみの生地で表地と裏地の配分を、表面使いと裏面使いという分け方で製作したのがこのたびです。

同じ生地を表地にも裏地にも使ったその製作の注意点を、その出来上がりの「感触」と共にお伝えしたいと思います。

バニティの二重ポケットの「アタリ」がくれた1つの答え、違った顔を持つジャガードの表面と裏面の同時使いは不可

ジャガードと呼ばれる生地は、基本表面と裏面が同じ柄となります。

面白いのが、全くの反転でもないこと、もう少し糸の折り込み具合が複雑なようなのです。

じっくり見ても不思議なもので、「表側の色のそのままの反対側が本当にこの色?」という意外性があります。

<表地/裏地共通>:ジャガード、ポリエステル/70%、レーヨン/30%、イタリア製。

ぎっしりと咲き誇ったデイジーの花。

表面の赤xブロンズx薄グレーが本来の表面、下のサーモンピンク中心にモカなどの色が混じった色の方が本来の裏面になります。

裏面は何となくセピア色の風景と言った感じ。

極端な話、どちらが表として使っても様(さま)になるというのがジャガードのメリットです。

生地の厚みは中肉で柔らかめですが、表地と裏地の厚みに差が無かったことで起こった致命的な問題がありました↓。

裏地にも同じ厚みの生地を使用したことで二重ポケットの生地の重なりによる「アタリ」が表の正面に出ました。

こうして作ってみて初めて、この生地の本当の性質に気付きます。

このことは、今後の裏面の選択への貴重な失敗であり、同じ製作に両面を同時に使うのは避けた方が良いとも言える例でした。

何のために裏地を別生地で選ぶのかの1つの答えをいただいたのだと思います。

<本体のサイズ>:縦17cmx横27cmxマチ12cm。<ショルダーのサイズ>:幅1.2cmx長さ67/120cm。
後ろ面:ネックパーツ(正方形)の位置が悪いです。重なりの真ん中よりも右に寄っています。難関の場所です。
ファスナーの色が思うように選べませんでした。長さも選べず真ん中で2本がぶつかり止まるという構造。
ネックパーツの縫い付け場面:この場所は後にたくさんの練習と研究を重ねていくことになりました。
複数の角度から:左上から時計回りに、「てっぺん」「内部の二重ポケット」「側面」「底面」。
使用イメージ:てっぺんが膨らんでしまっている課題は後に中に「ハード厚芯」を入れることで解決。
お洋服とのコーデ:わずかに表れるモカ茶に注目してみました。茶色コーデに新たなオレンジ系が加わる効果。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.17からおよそ5年半後の2025.01.26にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしてまいりました。

このモデルは、カーブが半径2.5cmの円の一部を利用というスクエアライクであることで縫いにくさを伴っていました。

その後、半径7.5cmの円の一部を利用したデザインへ大きくシフト。

縫いやすい型紙へのチェンジも良質なバッグを作るにあたり非常に大切なことなのです。

そして、正方形のネックパーツの正位置の徹底と縫い付けステッチの内部での完全カバー(覆い隠してしまう)ことを研究していきました。

最終的には、歪みがどうしても解消できない二次元ミシンでの製作の限界を感じ、このデザインを終わらせたのでした。

とはいえ、非常に貴重な体験ですし、なんやかんや20点以上はこのモデルを製作したのでした。

もし、2025年現在にこの形を作るとしたら、縦に長いリュックに引用できないかを考えると思います。

しかし、歪みの問題はどうしても付いてくると思いますので、成功率の低いデザインだという情報はしっかりと持っておきます。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

1色なのにカラーバリエーションが豊富なトレンチコートのベージュ、木製チェストのブラウンにネーミングした間違いが起きないその色独自の言葉の表現【162】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ファッション分野やインテリア分野のお買い物などで誤解が生じやすかったりすることが実際に頻発の苦々しい経験から、色/カラーの呼び名の大切さについて書きたいと思います。

この「呼び名」が意外と重要でして、適当過ぎる場合にとんだ誤解を生じることになりかねないのです。

【256】ではグレーにも色の展開があるというご紹介をさせていただいております。

後ほどそちらの記事にも是非お立ち寄りどうぞ(^-^)。

今回は、トレンチコートのベージュと木製ミニチェストのブラウンに多い色の微妙な色の展開をお伝えしながら、その違いがはっきりと耳で聞いた言葉でもイメージしやすい独自の呼び名を付けてみました。

この呼び名が色のイメージが相手に伝わりにくく間違った売買や誤解、そして混乱を招くことが無いよなスムーズで正確な色の伝え方ということに役立てば良いなあと思っております。

紺とパープルの呼び名の違いが引き起こした誤購入の苦いエピソード

まずは、私の色に関する苦い経験のお話から始めたいと思います。

かなり昔の話になります。

ヤフオクでプラダのナイロンのハンドバッグ(パーティーバッグのような小さめハンドバッグ)のUSED品を購入したことがありました。

出品者は古物業者様でした。

商品説明欄には、色は「パープル」であるということが記載されていて、写真も私がイメージするパープルに映っていました。

画像をよくご参照の事というようなニュアンスのご説明でした。

ところが、届いた時の色目が、この色だったのです。

購入したプラダのナイロンバッグの色が紺だったというエピソード。

見た瞬間、「紺だ!パープルじゃない!」そう思いました。

画像ではもっと赤みに映っていましたので、実物とは随分隔たりがあったのです。

出品者様に、紺と記載する必要があったことを伝達しましたが、確かに紫だとのこと。

ということで、私の思う色の感覚でいうところの紫として購入してしまったのです。

なぜこのようなことが起こったのでしょうか。。

私の解釈での画像でのパープルのイメージ、そして実際に目で見た紺だと感じたバッグの色と、一般的な紺と呼ばれる色を比べて並べてみます。

左:一般的な紺色 
真ん中:今回パープルとして購入したバッグの色
右:ブドウのような紫色

どうでしょう。

このようにして比べると、私が購入したバッグは、左隣に紺が配置されることで、パープルとも言えそうだとやっと納得できます。

が、単独でこの真ん中の色を見た場合には、紺だと答える人の方が多いと思うのです。

これは、色の呼び名と実物の色の不一致とか、紛らわしさが存在しているということです。

パープルであると謳うだけでは少々不足があるのかもしれません。

パープル寄りな紺、もしくは、紺寄りな紫などの補足的な言葉が必要だと思われます。

よく、幼少の頃にお絵かきのクレヨンとか水彩画の絵の具で、「あおむらさき」「あかむらさき」が存在していましたよね。

まさに、今回の購入のバッグは、紫で言うなら青紫でしょう。そして、一番右の色は、赤紫。

私が求めていた紫は「赤紫」でした。

紫の前に1文字付けるだけでも随分具体的になりましたね。

紫というのは、元の3原色:赤、青、黄の中で赤+青によって2次的に生み出される色です。

青紫という色は、その比率が、青の方が赤よりも多いと出来上がります。

反対に赤紫は、赤の量が多い場合に出来上がります。

誰もがご存知かと思われるこんな色の仕組みがありますし、一言パープルといえどもいろいろなパープルが存在すると思っておくというのも良き構えだと思います。

ということで、こういう行き違いやミスが起こらないためには、言葉の親切な補足が重要であるという教訓を得たのです。

トレンチコート好きな経験からベージュという色の5種類をまとめました(5種のベージュのそれぞれの独自の呼び名)

ところで、お洋服に使われる色の中で多種の展開をしている色は?。

ベージュがまず挙げられるかと思います。ベージュは本当に多様だと思います。

ベージュといえば。。というお洋服の中では代表格のアイテム、「トレンチコート」でイメージしてみます。

【決めた呼び名】
1:オフベージュ 2:ピンクベージュ 3:イエローベージュ 4:グリーンベージュ 5:モカベージュ

あくまでも私がチョイスしたしぼった色なのでそこはよろしくお願いします<m(__)m>。

「グレージュ」というここ数年急上昇の色は、あまりにも紛らわしいと感じていまして、呼び名には付けていませんが該当する色目はあります。

では、1色ずつクリップの一番左から右に向かって順にご説明を致します。

1:オフベージュ

よく言われているグレージュという呼び名に重なる部分があると見ます。

コーデの相手をそれほど選ばず、どんな色ともマッチできます。

無地でも柄でもうまく相手を立てるといった感じの融通の利く色。

控えめな色だからこそ使いやすい色です。

2:ピンクベージュ 

この色はかわいらしさがありますね。冬のあったかいアンゴラやカシミヤのコートとか、ファンデーションの色の展開にこのピンクベージュも入っています。

お洋服の中では難しめの茶系などは、このベージュと相性が優しくマッチすると思います。

3:イエローベージュ

「バーバリー」様のトレンチコートのこの色目はトレディショナル♪。

色合わせコーデの相手に黄色みがかった色やグリーンなど暖色系に大変マッチするような色だと思います。

無地より柄との組み合わせの方がお洋服が互いに活きるように思えます。

4:グリーンベージュ

遡ること90年代後半に、女性のパンツとかスラックスでこのような色が流行した記憶があります。

トレンチコートなどでは、この色はハイレベル。

しかし、おしゃれの達人は、大変クールでお洒落にこの色を着こなされることもあるよう。

5:モカベージュ

以前、この色の「バーバリー」様のシングル仕立てのコートを持っていました。

この色もコーデは簡単ではないと思いますが、うまくいけばクールに決まると思います。

古着での購入であったため、色も選べずこの色を受け入れるしか選択肢が無かったのですが、新しい体験となりました。

コーデ例としまして、この色のコートの中に黒x白の柄のものを着たのがちらりとコートの隙間から見えるシーンはドラマチックなものです。

強い色とのコンビでコントラストを付けた着方の例ですね。

ということで、ベージュの色の展開ごとにネーミングを考えまして、それぞれのイメージやテイストをお話してみました<m(__)m>。

古き木製家具を集めてきた経験から4種の茶色をまとめました(4種のブラウンのそれぞれの独自の呼び名)

茶色と言えば木が浮かびます。

この木も実はいろんな茶色の展開であることがインテリア小物や家具からうかがえます。

同じ木製で統一のミニチェストという同一条件で、その色の違いを分かりやすく比較してみました。

<色の呼び名の考案>1:カーキ茶 2:オレンジ茶 3:キャラメル茶 4:チョコ茶

茶色といってもいろいろな茶色があることを改めて知ります。

よく耳にする、レンガ茶、ダークブラウン、などという言い回しがありますね。

頻繁に使われている呼び名であるのですが、範囲が広すぎて、結局は区別が曖昧であることも多いです。

その呼び名に頼ると、かえって紛らわしいこともあり、もっとはっきりとした違いが区別できる呼び名が必要だと危機感を感じた上でのこのたびの考案。

その色を聞いて、正確に実際の色がイメージできるものであるべきです。

また、販売と購入のシーンにおいては、商品記載に紛らわしい色の言い回しであると、誤購入などの不幸な事件が起きそうですので、その解消に一役買えればこの区別の呼び名が大変意味のあるものになります。

1:カーキ茶

とてもクールでお洒落な色だと思います。

グリーンが少し入ったような茶色というところが特徴で、頭にカーキという言葉をのっけたカーキ茶としました。

2:オレンジ茶

このオレンジ茶も茶としては明るいのでライトブラウンなどとも呼ばれる色です。

ただ、その「ライト」も実は幅が広すぎて、この色をピンポイントで差す言葉ではなくなってしまっている現状であると思っています。

よって、どんな色が強く出ているのかを考えたときにオレンジを頭に付けるということにしました。

実際にも、靴などでは「オレンジ」と呼ばれることもあるこの色です。

3:キャラメル茶

2:オレンジ茶に類似ですが、やはり微妙に枝分かれしていると思います。

キャラメルはチョコレートの方向性が少し強いのでみかん(オレンジ)よりも暗めです。

おおざっぱにライトブラウンと呼ばれる時にこの色もその中に混ざって呼ばれることも多いですね。

しかし、それがピンポイントでこの色が浮かばない以上、完全な区別にはなっていないのです。

キャラメルとまで言い切れば、この色しかないでしょう。

4:チョコ茶

ダークブラウンと呼ばれることもありますが、ダークブラウンも、このチョコ茶なのか、1のカーキ茶の濃い色なのかで全くトーンが違うのです。

そうしますと、濃淡はさておき、このチョコ茶という分野があると分かりやすいと考えました。

チョコレートの中では、マイルドとかミルクチョコレートに当たるような少し明るいトーンのチョコレートのイメージです。

せっかく名付けた独自のネーミングの活かし方

お手持ちのワードローブのお洋服の色が、〇〇なベージュといった感じで、その〇〇の部分をちゃんと言葉として記録し把握しておくなどをお勧めします。

そうしますと、後のお洋服のアイテムの組み合わせの時にベストマッチな組み合わせができると思います。

結果おしゃれな着こなしというところに向かうのではと。

想像だけでは、グレーと黒が合いそうだと思っても、実際には、色の微妙なミスマッチがあり、あまり良い組み合わせでなかったりするかもしれません。

今後は、お洋服もたくさんの量が製造されていくよりも、多種にわたって少しだけ見つかるということになるかもしれません。

そうしますと、多種の広い中から渾身の1点だけを選ぶという、「の技術や見極め」を持っていた方が短い時間でストレスのない確実なお買い物ができると思うのです。

そうして選んだお洋服はコスパ良く末永く着用していけるものへとつながるのではないでしょうか。

あとがき

1つ最後に茶色について、たくさんの古着を見た私が是非お伝えしたいことを書いて終わりたいと思います。

古着や中古物の中には、まっさらな状態のあまり使用された形跡がないお品が見つかることも時々あります。

「未使用品」というようなものに該当するケース。

やはり消耗はしていない方がありがたいものです。

そのようなお品を見つけることができるととてもラッキー♪。

そのお品の色というのが茶色であることがとても多いということを実体験で見てきています。

靴やベルトやバッグの革ものなどによく茶色が良い状態で残っていることがあります。

このことは、茶色がいかに王道である「黒」から外れた難しいコーデであるということを物語っています。

そのアイテム自体は素敵でも、他のアイテムと合わせるとなるとなかなか出番がなかった結果を伝えてくれています。

ということは、そんな傾向を逆手に、茶色い差し色を探している時には古着市場の中で新しめの綺麗なお品が見つかりやすいということが導けます。

中古市場の中で黒を見つけることはその真逆でとても困難です。

やはり使いやすい色として黒は何度も着用され、使いこまれてしまうので、状態も古着らしい使用感の入ったお品になっていることが多いです。

お得なコスパの良いもの、古き良きお品を探す時に是非お役立て下さいませ(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

マルチカラーのビッグデイジー柄の風通ジャガード生地、広々とした面積の丸いラインのバッグとの相性【25】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1980年代から流行を問わず、ずっと好きなデザインのバッグがあります。

思わずじっくり見てしまう緩やかなカーブが非常にエレガント。

口が大きく開くために、とても中が見やすい点もこのデザインならでは。

この2019年は、より立体的なデザインのバッグに挑戦しておりまして、「ボストン」「バニティ」「巾着」「リュック」そしてこのたび製作の「ドーム型」の主に5種を順番に製作しています。

この中では最も難易度の高い「ドーム型」は、かつての1980年からのあこがれのデザインだったそれに当たります。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.13からおよそ5年半後の2025.01.25にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

一応完成致しましたが、販売するところまでのお品物には至らず研究作品として、「製作品アーカイブ」に記録していくにとどまりました。

ポケットのファスナーに貼る伸び止めテープの引用例を含めながら完成したドーム型ショルダーバッグをご紹介してまいりたいと思います。

素敵な生地には敬意を払って優れたバッグを作りたい理想、角丸バッグとビッグデイジージャガードの抜群の相性

表地(マルチカラー):風通ジャガード、ポリエステル/76%、ナイロン/24%、イタリア製。控え目な無彩色がかえって魅力です。

@¥3,980/mという比較的高級な生地(後に@¥4,980/m→@¥5,980/mで追加購入しています)。

裏地(グレー):ジャカード、ポリエステル/100%、日本製。これまで多種のカラー展開を利用しました。

こちらは、集めやすいお値段であり、@¥714/mという価格。

何度もリピートして多色を使用させていただいたのも、この生地の良質さと高級感。

このまだら柄のような織柄は、フローラルなタイプにも幾何柄タイプにも万能なのです。

伸び止めテープ(平)の利用:ファスナーへの縫い付けラインのうねり解消に使用しました。この度は1重貼り。

三つ折り内に内蔵するよりもファスナーに直接触れる位置が効果があると過去の製作からは感じました。

ただ、これも伸び止めテープが表に見えるリスクがあります。

ファスナーのうねりの解消には、3重に重ねてやっと効果が出るという実験記録もあります。

ファスナー使いの機会には、三つ折り内部に3重で貼って伸び止めテープを隠し込むのが一番。

フラップポケット:フラップ自体が本体のカーブラインにリンク。すっきりとしたデザインです。
背の部分のファスナーポケット:外ポケットは便利ですが、柄物に対しては柄を遮ってしまいます。
正面:<サイズ>縦20cmx横30cmxマチ6cm。後からの反省は、マチを思い切って15cm以上にするべき点。
持ったイメージ:様々な角度からの視線があることを実感します。底周辺の変な「反り」は型紙が未熟な証拠。

あとがき

2019年の初めてのこの生地の利用から数年後、奇跡的にこの生地がリピート仕入されているのが見つかりまして、こんな製作もしています↓。

2022年に製作のトートバッグ:生地のストック整理の為短時間製作したシンプルなサブバッグ。Sould Out。

このたびの苦労したドーム型ショルダーバッグと比較し、後に製作したビッグトートバッグの方が断然製作が簡単で、シンプルなデザインなのに柄が生き生きと躍動しています。

こうして、気付いていったのが、「苦労しても不完全な出来上がりのバッグには価値が無い」ということ。

一方で、単純でも素材が最大限に活かされたバッグは受け入れられる可能性に立てるということ。

こうして2019年では難しいデザインの製作に挑戦はしたものの、どれも成功率が低く、2025年では成功率が100%のデザインのみに絞っています。

一人の力では到底優れた品物は作れない、生地の素敵さの力もお借りするのです。

ただ、決して生地の素晴らしさのみに依存するだけでは、これも飽きられます。

敬意を払いながら優れた生地を利用させていただき、今度は製造者の生み出した「価値」を入れていくような製作を意識するようになりました(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ボタンがぽろぽろと外れてしまうニットのストレスを解消、伸びたボタンホールを狭く塞ぐミシンステッチのやり方【306】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

好きなブランド1つにこだわった古着ライフを送っております。

そのブランドは、「アルマーニ」様。

ラインが美しく、素材のこだわりと無彩色なカラーが古着同士でも組み合わせ易いです。

このたび、金茶色の素敵なカットソーを購入。

その後左右に少し引っ張っただけなのに、くるみボタンがぽろぽろと外れていきました。

一般的な古着レベルのじ「状態」というものでした。

カットソーやカーディガンで起こりがちな、ボタンホールの伸びによる穴の開きを塞ぐリフォーム

カーディガン(巾着):「エンポリオアルマーニ」製。ボトムの黒に合わせたお部屋着として活用します。

基本的にルームウェアのようにお部屋の中での着用となるので、伸びる融通も利いてほしいのでニットということで選択したものです。

実際のこちらの素材は、トリアセテート/64%、ポリエステル/28%、ポリウレタン/8%です。

トリアセテートという素材が思ったより暖かいというかそこそこ保温性があるようなところが意外です。

十分真冬もお部屋着で着用できます。

と、素材感の方は良かったのですが、デザインがちょっと気にかかっていました。

前開きであるという点です。

基本古着は1点物であるがゆえ仕方がないことです。

よほどの量産品でなければ、全く同じものは簡単には見つけられないのです。

その上このカットソーは、「アルマーニ」ブランドの中では初めて見るアイテムでした。

金茶の色もお洒落であるし、このうねりのような高級感ある折り目の表面もかなり惹かれましたので購入したのです。

ところが、届いた矢先のこと、少し触っただけで前ボタンがポロポロっと外れたわけです。

ボタン自体はきちんと付けてありますが、ボタンホールから外れるという意味です。

ものすごくボタンホールが開いてしまい、ボタンが留め具の役割をもはや果たしていないのです。

このことがきっかけで、考えた末ボタンホールを小さく狭めることを考案。

そして、自分だけでなく、もしかして同じような状況の方にもお伝えできるかとこのように記事に投稿したわけです。

古着購入時のボタンホールはとても緩いものでした。

上からも下からもボタンホールが緩く、軽く前立てを引っ張るだけでボタンが外れる様子。

そこで、原因のボタンホールの横幅をを狭くすれば効果が出るのではないかという仮説のもと、思い切ったホールの両端の詰めをミシンで行いました。

ボタンホールの両端を数ミリずつミシン3mm巾で行ったり来たりの返し縫いをして、ボタンホールを塞ぎます。
ボタンホールを狭める作業の図解:写真1枚ではイメージがわきにくいので図に書いてみました。

こんな風に縦に開いてしまったのはニットの伸びのせいなのでどうしようもないので、サイドの隙間を埋める形でミシンで縦に行ったり来たりしながら横にずれていく動きをとるステッチを入れます。

そうして、ホールの横幅を「適切な幅に」狭くしていきます。

結構思い切って幅を狭めても、このニットの伸びは相当なものでボタンは余裕で閉められました。

むしろ、控え目にやり過ぎると、せっかくミシンをかけた意味がないくらい当初の状態と変化が出ないものです。

実は、この時も全8か所の内2か所ほどもう追加ステッチをしたということがありました。

そして、ミシンをかけた後の糸始末は、きちんと結んで玉止め始末するのが良いかと思います。

左:穴が大き目の針に糸を2本まとめて通し裏側へ針を通します。右:裏で片手で2本ずつで糸を持ち2回結びます。

2回目は糸が切れない程度の力を込めてギュギュっと結び、ほつれてしまわぬようにしっかり固定します。

このような地味な作業を1つ1つのホールについて行い、すべて完了したら出来上がりです。

リフォーム完成:圧力がかかってもボタンが外れず、「また外れてしまうかも」というストレスが解消。

あとがき

リフォーム自体は、いたって単純なものです。

しかし明らかにリフォーム前と後ではこういった洋服にも価値がプラスされると実感。

機能などの面というのは、使っていく中でじわじわと良し悪しを感じるものです。

もし、このままリフォームしなければ、ボタンがすぐ外れてしまうというたった1つの原因でもはや着用しない価値のない洋服になっていたことでしょう。

その後、季節がめぐる頃、この金茶色のカットソーとベロアのゴムパンツを実際に着用する季節に着用し始めました(^-^)。

picturesque

薄手でもフォルムがくっきりと出る形状記憶生地、ぼかし大花柄のブルーのメッセンジャーバッグができるまで【24】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

「メッセンジャーバッグ」「リュック」など、元々カジュアルなイメージが定着したバッグを真逆のエレガントな生地で製作することに挑戦。

元のイメージとのギャップの新鮮さと共に、フラットな見方をした広い範囲からの材料の選び方のご提案になればとこの体験を記録しています。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.03からおよそ5年半後の2025.01.24にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

2025年から見ると、2019年の高級生地であり極めてエレガントな生地を使わせていただきました製作は非常に貴重なものでした。

まだ技術も未熟な2019年ですので課題は残る出来上がりではあったのですが、2025年の今でもこうした高級生地の利用は変わらず続行の意向です。

このたびは特に製作途中の四角いパーツの作り方に特徴がありますので、そんなところを中心に綴ってまいりたいと思います。

エレガントなメッセンジャーバッグが斬新、伝統的なカジュアルアイテムに違ったエッセンスを注入できればと思う

生地調達の中ではあまり登場しないレアなフランス製の形状記憶生地です。

元は、ステージ衣装のドレスやジャケットを作るための服地向けの生地だと思います。

表地(ブルー):タフタプリント、ポリエステル/100%、フランス製。 裏地(濃紺):トリアセシルキーニットプリント、トリアセテート/75%、ポリエステ/25%、日本製。

表地はのブルーは、@¥2,980/m、裏地の濃紺ベースの花柄生地は、@¥1,780/mという生地価格でした。

折り込み式の四角パーツ:ハード薄芯を貼っていますので中表は厳しいということで、外表のこの方法を採用。

縫い代は1.5cm。これをビシッと内側に折り込んで「わ」に重ねて縫い付けるというやり方です。

計上記憶の良さがここで現れ、ビシッとしっかり重なってくれるので作りやすいのです。

ファスナーの先端タブ:①-④の順に折ってかぶせます。かぶせた後はぐるり1周ステッチで固定。

途中のファスナーの「務歯:むし」部分は返し縫いをして頑丈に縫い付けます。

メッセンジャーバッグ完成(正面):<サイズ>:縦17cmx横19cmxマチ6cm。
後ろ面:ここでの反省は、フラップの縫い付けを外側にするべきであったと。「蓋」の役割は覆うことですので。
しっかり作ったファスナーは蓋をオープンしたすぐに登場しています。
その他の角度(4方向):左上から時計回りに、「正面45度」「てっぺん」「底」「サイド」です。
内部のポケット:表地と裏地が柄同士ですが、表地のぼかしのパンチの無さにバランスをくれる強めカラー。
持ったイメージ:コンパクトなサイズです。長財布が横向きにゆったりと入ります。
コーデ例:デニムの濃淡3種の比較。濃い方がバランスが◎。柄中の少ないカラーが相性が良いという考え方。

あとがき

ブログの「手直し」の際に追記する内容としては、現時点から見た過去という視点での感想です。

もし、2025年の現在にこの同じ生地を使用するとしたら、表地には使わず、裏地にキルトをかけて厚みを追加して使用すると思います。

とはいえ、元の生地のネーミング「タフタ」、2019年のこのメッセンジャーバッグの製作のつるりとしたデザインにこそ「らしさ」が現れていたかと。

同じ生地は、もうその後は見つけることはできませんでした。

その時のみの生地との出会いがあったからこそ未熟な技術ながらも体験できたことが生まれました。

またとない体験は大変貴重であり「手直し」してでも記録に残したかったほど素晴らしい生地だったのです。

「生地頼み」と自らが呼ぶ製作のこの2019年の頃は非常になつかしく、思いっきり生地の素敵さに依存していました。

そこから技術が高まった今、別の素晴らしさをバッグ製造者が生み出すという追加に意味があると考えます。

優れた生地を利用させていただく本当の意味は、バッグに出来上がることで高まる価値にあるのだと2025年では振り返っています。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

ジャガードと同じく裏面使いをファンシーツイードで試行、落ち着いた裏面を使ったバッグは生地の横顔の演出【23】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ツイード素材は不動の人気なのではないでしょうか、糸が織り交じる立体感と美しさに多くの人が魅せられます。

秋冬のイメージがあるかもしれませんが、よく混率を見ると毛やアクリルで構成されているばかりではなく、季節感のないオールシーズンOKなツイードもあります。

ツイードの良い所は、柄のようで無地のような程好い存在である点。

このたびは、1泊程度の旅行のトート型ショルダーバッグをパステルマルチカラーのファンシーツイード生地の「裏面」を使って製作してまいります。

「1泊旅行用の、大き過ぎもせず小さ過ぎもしないバッグ」というご依頼を製作した記録です。

特にご注目いただきたいのは、ジャガードで以前ご紹介しましたことと同じ、ツイードも裏面の出方がひかえめである特徴を表使いとして利用できたという事実です。

生地の表面は自分で決める、抜群の美しさを誇るファンシーツイードのひかえめな裏面を使った1泊旅行バッグ

表地:ファンシー、ポリエステル/35%、ビスコース/31%、アクリル/16%、綿/9%、ナイロン/9%、イタリア製。

やや混み合った複数で成り立つ混率が、よりミックスされた構造なのだと頷けます。

わずかな割合のナイロンですが、地のチャコールグレーの部分にちゃんとハリコシとして感じられるのです。

チャコールグレーと目には映りますが、実際の糸は黒なのかもしれないです。

一目見た時に、本来の表面があまりに華やかで、ややぼやけて感じ、黒っぽい部分も感じる裏面にかえってアクセントを感じたのでした。

裏地(チャコールグレー):アムンゼン、ポリエステル/100%、日本製。肉厚生地ながら柔らかいという特徴。
段差ポケットの構造:「袋」が内部に隠れる場合、お部屋がちゃんと分かれるので重なっていても表は大丈夫。

この作りは、狭い面積にポケットを充実させたい際にお勧めの構造です。

複数のポケット:左上から「外前ポケット」「内側ポケット」「外後ろポケット」「内部のボトルホルダー」。
その他の角度:左上から時計回りに、「てっぺん」「てっぺんのファスナーオープン」「サイド」「底」。
正面:<サイズ>縦25cmx横34/40cmxマチ13cm。縦30cmx横40/45xマチ20cmであるべきでした。
後ろ面:生地は余ったのでサイズの確認ミス。旅行にしては小さいということになってしまいました。
持ったイメージ:通常のお出かけよりは確かに大きめ。オーダーを受ける時は必ず寸法でいただくことです。
コーデ例:ツイードではレアなパステルカラーを活かし、グレーでまとめたお洋服とイメージしてみました。
その後の残布:2022年に製作のインテリア巾着袋。表面を使ったイメージを見ていただければと。随分華やか。

あとがき

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.07.03からおよそ5年半後の2025.01.23にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしてまいりました。

生地は、その時に出会ったタイミングも大切、数年後には姿はありません。

まだまだ技術の未熟さや考え方の狭さもあった2019年はこんな感じの製作にしかなりませんでした。

なかなかの高級生地でしたが、技術がおぼつかないままで一歩踏み出していたことは、半分良かったですし半分は生地の価値がもったいなかったです。

2025年現在でも生地屋様のファンシーツイードのコーナーを時々のぞかせていただきます。

しかし、この2019年の時のような極上に美しいパステルカラーのツイードはもう見ることはありません。

だからこそ、その時の生地との出会いの貴重さがあります。

もっと美しく作ることができたであろう悔やむ気持ちは、こうして未来の2025年へ持ってきたのです。

2025年現在では自分でも自信を持つほど技術も高まりまして、元の生地に敬意を払いながら、広々と生地を使うようなシンプルなデザインを確実に作り上げるスタイルに行き着いています。

2019年というのは、美しい高級生地によって技術の未熟さや考え方の至らなさをカバーしてもらっていた期間だと振り返ります。

製造者が未熟でも、そこには変わらずに質の良い素敵な生地が不動の存在としてあったのだという見方で今は振り返っています(^-^)。

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書き手:ピクチャレスク

ラメジャガード薔薇柄リュックでご提案したい、エレガントな材料のカジュアルアイテムへの落とし込み方【22】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

2019年は、より立体的なメインバッグ、「バニティ」「巾着」「ボストン」「ドーム型」「リュック」の5種類のデザインに挑戦しています。

技術が未熟ながら、一歩踏み出さずにはいられなかった高級生地も取り入れ始めてしまいました。

当ブログ記事は最初の投稿の2019.06.24からおよそ5年半後の、2025.01.22にブログ記事の「手直し」の順番でタイトルから見直し綴り直しをしています。

少し前の投稿番号の【17】と当投稿の【22】で製作しました同じデザインであるリュックの構造はこのたび【22】をもって廃止。

ヘッドとボディを合体する切替デザインの難易度の高さ、柄が途切れることのデメリットを感じ、大きくデザインを見直すことを決意。

せっかくの美しい柄は壮大に一繋ぎのデザインであるべきであり、もっと大きいサイズの物を作るべきだったのです。

生地自体のm単価が高額(@¥4,000/m-@¥5,000/mのもの)であるからこそ、コストを抑えるために小さいバッグを作りがち。

その考え方を改め、めいっぱいコストを一度はかけて、その分を大きなゆとりあるサイズで作るのです。

そうして、たっぷりと出来上がった価値で何倍にも巻き返し、高級なお品物に作るのが良いという考えを持つようになったのが現在2025年です。

この度の製作は成功とは決して言えないものですたが、生地の素敵さは大変誇れるものでした。

よって、この製作で気づいたメリットの方もお伝えできればと思います。

ラメ薔薇柄ジャガード、エレガントな生地をカジュアルアイテムのリュックに落とし込む新しいバランスのご提案

ミニリュック:<サイズ>:縦23cmx横27cmxマチ6cm。取っ手の幅は2cm。ショルダーの幅は1.3cm。
<表地:黒x茶>:ジャカードプリント、ビスコース/70%、ナイロン/20%、ポリエステル/10%、イタリア製。

元は、ジャケットやふんわりドレスに服地として考えられた生地ですが、このハリコシはリュックにも十分でした。

製作者としては失敗の出来上がりだと判断しましたが、パッと見た感じそんな風には思えないと思っていただけたなら、それは生地自体の素晴らしさ。

まだまだ生地頼みの製作という、技術の未熟さだらけの時代であったのが2019年です。

その後製作を続けて、やっと自己評価でも技術が高まったと言えるのは2023年以降のことなのです。

<裏地:黒>スポーツメッシュ、。ナイロン94%、ポリウレタン/6%、日本製。

表地のエレガントさにはカジュアル過ぎた裏地だったかと思います。

確かにカジュアルアイテムなリュックへエレガントテイストを落とし込んでいくのですが、全体ではテイストの違うもの同士の融合でも、隣り合う部分同士はそろえているというバランスに対しては「音痴」でした。

2025年では、決してこの裏地を選びませんので、当時の手持ちの中から見つけようとした狭い見方なのか、納得のできない選択でした。

様々な角度から:左上から時計回りに、「ヘッド」「底面」「サイド」「入口オープン」の場面。

丈夫な生地を探す時に、生地そのものだけではなく、「ジャガード」であることもハリコシが出ることに繋がります。

特にこの度の場合は、膨らんだ加工を伴ったジャガードでありまして、「フクレ加工」「風通加工」などとコンビになったジャガードは「縫い」を伴うことで結果、ハリコシが生まれた出来上がりになるのです。

今後の生地の選択のご参考になればと思います。

着用イメージ:コンパクトなサイズの範囲では十分なサイズ感、カーブの部分は視線を集める部分だと再認識。
コーデ例:同じ薔薇柄でダークカラーのたっぷりとしたロングワンピースと。柄同士もかえって「粋」です。

あとがき

このたびも「共有型のハンドメイドバッグ」という事業活動の一環です。

この活動全体でお伝えしたいことの1つに、これまでの固定観念からのイメージを打ち破る新しいご提案ということがあります。

リュックはカジュアルなアイテムだというイメージ、あえてここに極めてエレガントなラメジャガード薔薇柄で挑んだことは、今後のバッグ製作の良きヒントに。

エレガントな素材こそリュックという対極のイメージであったこれまでに、新しい息吹を吹き込むことができるかもしれません(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク

口が全開する構造のバニティーバッグのセキュリティー、内部のポケットを二重構造に作ることでフォロー【21】

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まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

新しい立体的な構造のバッグ作りに挑戦しています。

巾着・ボストン・リュック・ドーム型、そしてこのたび製作のバニティー。

まだまだ技術が未熟な段階でありながら高級生地に踏み出してしまっております。

大変もったいないことではあるのですが、その時にしか出会えない生地がほとんどなのです。

当ブログ記事は、最初の投稿の2019.06.21からおよそ5年半後の2025.01.21にブログ記事の「手直し」の順番で、タイトルから見直し綴り直しをしています。

この【21】の投稿でバニティー型の製作は初製作からは10点目くらい、その後もたくさん製作し全部で20点以上は製作したと思います。

そこまで研究した理由は、小間物入れとしてドレスに合わせられた伝統的なヨーロッパスタイルへのあこがれ、そして入れ物のような非常に魅力的なデザインだからです。

まだまだ技術が不足し、突っ込みどころが複数のこのたびの製作ではありましたが、以前よりもどこかが一歩前進した部分も含んでいることも確か。

このたび自らも評価できると思ったところは内部のポケットの構造。

バニティーバッグは狭い面積のバッグですので、ポケットがたくさん付けられないのです。

そこで考えた1つのアイデアは、二重構造のポケットだったのです。

面積が限られたバニティーバッグの内部の最大限の工夫、ポケットを二重構造にすることで高めた安全性

生地に色の展開はなく、この黒白1点だけがこの生地のカラー展開です。

たった2色しか使われていない点こそ持ち味、第3の色を決して入れることはありません。

表地(柄):シルクコットンジャカード、綿/67%、絹/33%、イタリア製。多分白が綿/100%、黒が絹/100%。

混率の表示は、天然素材が占める割合になっていて、元の織り糸はそれぞれが100%ずつ、それらが占める割合を表した混率表示のタイプなのだと見ています。

天然素材2種でこれほどに素敵な柄を演出された生地製造メーカー様・購入した生地屋様へ感謝です。

裏地(オフ):パワーネット、キュプラ/60%、ポリエステル/40%、日本製。表地のクリーム色にぴったりです。
バニティーショルダーバッグの完成(黒白花柄ジャガード)<サイズ>:縦17cmx横27cmxマチ12cm。
もともと頑丈な生地。いかに重ならないかも工夫が必須。取っ手の縫い付けは要見直し、カジュアル過ぎます。
バニティーショルダーバッグ-黒白花柄の3箇所-上から後ろ面、底面、サイド
その他の角度から見た完成品:上から時計回りに「後ろ面」「底面」「サイド」。

後ろ面に付けた正方形の「ネックパーツ」は、右に寄って付いてしまいました。

この位置や付け方は、後に何度も深堀り研究をし、最終的に1つの答えを出していまして、後のブログで投稿していきます。

表だけではなく裏地とも重なるようにとなると非常に難関の場所になるのです。

ポケットのくり抜き:番号順に作業が進んでいきます。4の後はファスナーを袋パーツと共に当てはめ縫い付け。
内部の二重ポケットの作り:マジックテープタブのスマホサイズのポケットの奥に、ファスナーポケットを設置。

奥のポケットには、キーなどの大切なものを安心して収納できます。

バニティーは手を放すと蓋が開き過ぎますので、そのはずみで中身の細かいものが飛び出しがち。

心配やリスクをこの二重ポケットが解消してくれるかもしれないと思ったのです。

着用イメージ:横幅が27cmというのは結構大きいのです。大きめ長財布がゆとりをもって横向きに入ります。
コーデ例:間違いなく黒無地が一番の相性。バッグ自体が白の部分が多いのでかえって真っ黒はバランスが◎。

あとがき

実はこの生地、ジャガードでありますので裏面に反転でもう1つの柄を持っていると見ることができるのです↓。

2年後の2022年に製作の裏面を利用したモデルチェンジ後のバニティハンドバッグ(ショルダーは無し)。

こうして、ジャガード生地を両面使って比較することも面白いもの。

よく見ていただきたいのは、冒頭でその後に研究したネックパーツ(黒無地)がど真ん中にちゃんと付いています(^-^)。

ピクチャレスク-山田絵美-ブログラスト
書き手:ピクチャレスク