ジャガード生地特有の表裏両面使いは効果的なのか何かデメリットはあったのか【26】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

薔薇の花柄がもともと私自身が好みであることの延長で薔薇柄ジャガード生地を多く採用してまいりました。

最近は、デイジーの花柄にも目を向け始めました。

薔薇の花柄のエレガントさ比べ、デイジーはかわいらしさや親しみやすさがあるみたい。

今回は、この新しく目を向けたデイジー柄でバニティーショルダーバッグを製作しました。

ジャガード生地の表面と裏面を1つのバッグで使い分ける材料のフル使い

ジャガードと呼ばれる生地は、基本表面と裏面が同じ柄となります。

ただ、面白いのが、全く同じではない点です。色違いで表面と裏面の2種が使えるという2倍の喜びを得ることがあります。

今回が、まさにこれ。表面と裏面が結構違う色で出ている点がユニークです。

じっくり見ても不思議なもので、表側の色のそのまま反対側がこの色?という意外性があります。

例えば、表面では一番濃いモカみたいな色の裏は、薄グレー色です。

この場合薄い、と濃いが表裏で真逆になっているようです。面白いですね。

<表地/裏地共通>:ジャガード、ポリエステル/70%、レーヨン/30%、イタリア製。

ぎっしりと咲き誇ったデイジーの花。

表面の赤xブロンズx薄グレーが本来の表面、下のサーモンピンク中心にモカなどの色が混じった色目の方が本来の裏面になります。

裏面は何となくセピア色の風景と言った感じですね。

極端な話、どちらが表として使っても様(さま)になるというのがジャガードのメリットです。

生地の厚みは中肉でやわらかめです。

生地の選定においての注意点

私自身が気を付けていることとして、バニティー型は、素材を中肉以下にしなければならないという必須事項です。

なぜなら、重なる部分が分厚くなる部分がミシンが通らなければならないからです。

バニティー型で生地が一番重なる箇所:この指の右側の縦のラインが一上から下まで、かなり分厚くなります

ここは、さらにファスナーの縫い代隠しを兼ねて正方形のネックというパーツをここに縫い付けることになります。

ネックパーツを縫い付けている場面:このネックもいろいろなパーツが重なり厚みがさらに増します。
ずっと右に移動した裾の先端は、さらに各々のパーツの縫い代分も重なりますので、余計に分厚いです。

そうしますと、最初からの生地の選定をこのような場面になった時に、ミシンの針が通ることが可能かどうかということを想定できていなければならないのです。

ましてや、同じ生地を表地にも裏地にも使用していく今回はさらに特別で、中肉ながらぎりぎりの厚みです。

バニティ型は薄すぎると、へにゃっとして弱々しくなるとあまり高級な感じになりませんから、生地のある程度の厚みはポイントですので、薄すぎてもいけないのです。

ジャガード生地の裏面を裏地で使用という案のメリットとデメリット

さて、裏地に表生地を使ってしまうというジャガードの場合に有効な案だと思った今回の製作ですが、実はデメリットがあったことを知りました。

ポケットの付け場所は、バニティーは少ないです。

とにかく後側は重なる部分なので、ポケットを最初に付けておくことは物理的に不可能です。

そうするとおのずと、正面の外か中に取り付けることになるのですが、正面の外というのは、柄が一番素敵に見える場所なので、そのままさら地にしておきたいものです。

そうすると外にポケットは付けられない、ということになって、必然的に、中側の前だけになります。

サイドの部分はバッグの形が楕円型となるから、面積が狭い部分にあたります。ですから、物がたっぷり入るような機能的なポケットにはなりません。

ということで、二重ポケットを前面に取り付け、とりあえずポケットの充実ということに至った案だったのですが、この結果このように少し表にひびいています。

ファスナーの下の辺りに裏に付いているポケットの姿がぽっこりと浮いているのが分かります。

この原因は、重なった部分が厚みがありすぎるということです。

表生地と同生地の厚みで裏地も使用する場合、こういうことになる部分があるかもしれないので注意せねばなりません。

ポケットを複数付けたいということに注視し過ぎた結果でもありますね。

ポケットの袋も表生地で行いましたので、せめて袋だけでもを薄めの違う素材を使用するべきだったかもしれません。

一般的には、裏地は表地よりもかなり薄手になっている理由の1つがこういったことになって実感した次第です。

ということで、ジャガードの両面を使用することのデメリットとして、裏地ならではの薄さが効果的である部分が分厚くなってしまうというものでした。

完成品の閲覧会

では、10枚の写真をどうぞ。

<サイズ>:縦17cmx横27cmxマチ12cm。
<ショルダーのサイズ>:幅1.2cmx長さ67/120cm。・・・一番短くて67cmなので、
ハンドバッグのようにご利用いただくこともできるかと思います。

あとがき

もう一度この写真をご覧いただきたいと思います。

このお品、そこそこ綺麗にはできたのですが、最終的にはボツになりました。

上述のポケットのアタリもそうですが、取っ手の部分を見ていただきたいのです。

取っ手の取り付けがしっかりしたものではないと感じますね。

ふんわりとてっぺんが浮いてしまいました。

ここを後に工夫していきます。いまのままでは、てっぺんが使っていくうちに変形しやすいものになってしまいます。

1色なのにカラーバリエーションが豊富なトレンチコートのベージュ、木製チェストのブラウンにネーミングした間違いが起きないその色独自の言葉の表現【162】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、ファッション分野やインテリア分野のお買い物などで誤解が生じやすかったりすることが実際に頻発の苦々しい経験から、色/カラーの呼び名の大切さについて書きたいと思います。

この「呼び名」が意外と重要でして、適当過ぎる場合にとんだ誤解を生じることになりかねないのです。

【256】ではグレーにも色の展開があるというご紹介をさせていただいております。

後ほどそちらの記事にも是非お立ち寄りどうぞ(^-^)。

今回は、トレンチコートのベージュと木製ミニチェストのブラウンに多い色の微妙な色の展開をお伝えしながら、その違いがはっきりと耳で聞いた言葉でもイメージしやすい独自の呼び名を付けてみました。

この呼び名が色のイメージが相手に伝わりにくく間違った売買や誤解、そして混乱を招くことが無いよなスムーズで正確な色の伝え方ということに役立てば良いなあと思っております。

紺とパープルの呼び名の違いが引き起こした誤購入の苦いエピソード

まずは、私の色に関する苦い経験のお話から始めたいと思います。

かなり昔の話になります。

ヤフオクでプラダのナイロンのハンドバッグ(パーティーバッグのような小さめハンドバッグ)のUSED品を購入したことがありました。

出品者は古物業者様でした。

商品説明欄には、色は「パープル」であるということが記載されていて、写真も私がイメージするパープルに映っていました。

画像をよくご参照の事というようなニュアンスのご説明でした。

ところが、届いた時の色目が、この色だったのです。

購入したプラダのナイロンバッグの色が紺だったというエピソード。

見た瞬間、「紺だ!パープルじゃない!」そう思いました。

画像ではもっと赤みに映っていましたので、実物とは随分隔たりがあったのです。

出品者様に、紺と記載する必要があったことを伝達しましたが、確かに紫だとのこと。

ということで、私の思う色の感覚でいうところの紫として購入してしまったのです。

なぜこのようなことが起こったのでしょうか。。

私の解釈での画像でのパープルのイメージ、そして実際に目で見た紺だと感じたバッグの色と、一般的な紺と呼ばれる色を比べて並べてみます。

左:一般的な紺色 
真ん中:今回パープルとして購入したバッグの色
右:ブドウのような紫色

どうでしょう。

このようにして比べると、私が購入したバッグは、左隣に紺が配置されることで、パープルとも言えそうだとやっと納得できます。

が、単独でこの真ん中の色を見た場合には、紺だと答える人の方が多いと思うのです。

これは、色の呼び名と実物の色の不一致とか、紛らわしさが存在しているということです。

パープルであると謳うだけでは少々不足があるのかもしれません。

パープル寄りな紺、もしくは、紺寄りな紫などの補足的な言葉が必要だと思われます。

よく、幼少の頃にお絵かきのクレヨンとか水彩画の絵の具で、「あおむらさき」「あかむらさき」が存在していましたよね。

まさに、今回の購入のバッグは、紫で言うなら青紫でしょう。そして、一番右の色は、赤紫。

私が求めていた紫は「赤紫」でした。

紫の前に1文字付けるだけでも随分具体的になりましたね。

紫というのは、元の3原色:赤、青、黄の中で赤+青によって2次的に生み出される色です。

青紫という色は、その比率が、青の方が赤よりも多いと出来上がります。

反対に赤紫は、赤の量が多い場合に出来上がります。

誰もがご存知かと思われるこんな色の仕組みがありますし、一言パープルといえどもいろいろなパープルが存在すると思っておくというのも良き構えだと思います。

ということで、こういう行き違いやミスが起こらないためには、言葉の親切な補足が重要であるという教訓を得たのです。

トレンチコート好きな経験からベージュという色の5種類をまとめました(5種のベージュのそれぞれの独自の呼び名)

ところで、お洋服に使われる色の中で多種の展開をしている色は?。

ベージュがまず挙げられるかと思います。ベージュは本当に多様だと思います。

ベージュといえば。。というお洋服の中では代表格のアイテム、「トレンチコート」でイメージしてみます。

【決めた呼び名】
1:オフベージュ 2:ピンクベージュ 3:イエローベージュ 4:グリーンベージュ 5:モカベージュ

あくまでも私がチョイスしたしぼった色なのでそこはよろしくお願いします<m(__)m>。

「グレージュ」というここ数年急上昇の色は、あまりにも紛らわしいと感じていまして、呼び名には付けていませんが該当する色目はあります。

では、1色ずつクリップの一番左から右に向かって順にご説明を致します。

1:オフベージュ

よく言われているグレージュという呼び名に重なる部分があると見ます。

コーデの相手をそれほど選ばず、どんな色ともマッチできます。

無地でも柄でもうまく相手を立てるといった感じの融通の利く色。

控えめな色だからこそ使いやすい色です。

2:ピンクベージュ 

この色はかわいらしさがありますね。冬のあったかいアンゴラやカシミヤのコートとか、ファンデーションの色の展開にこのピンクベージュも入っています。

お洋服の中では難しめの茶系などは、このベージュと相性が優しくマッチすると思います。

3:イエローベージュ

「バーバリー」様のトレンチコートのこの色目はトレディショナル♪。

色合わせコーデの相手に黄色みがかった色やグリーンなど暖色系に大変マッチするような色だと思います。

無地より柄との組み合わせの方がお洋服が互いに活きるように思えます。

4:グリーンベージュ

遡ること90年代後半に、女性のパンツとかスラックスでこのような色が流行した記憶があります。

トレンチコートなどでは、この色はハイレベル。

しかし、おしゃれの達人は、大変クールでお洒落にこの色を着こなされることもあるよう。

5:モカベージュ

以前、この色の「バーバリー」様のシングル仕立てのコートを持っていました。

この色もコーデは簡単ではないと思いますが、うまくいけばクールに決まると思います。

古着での購入であったため、色も選べずこの色を受け入れるしか選択肢が無かったのですが、新しい体験となりました。

コーデ例としまして、この色のコートの中に黒x白の柄のものを着たのがちらりとコートの隙間から見えるシーンはドラマチックなものです。

強い色とのコンビでコントラストを付けた着方の例ですね。

ということで、ベージュの色の展開ごとにネーミングを考えまして、それぞれのイメージやテイストをお話してみました<m(__)m>。

ヴィンテージ木製家具を集めてきた経験から4種の茶色をまとめました(4種のブラウンのそれぞれの独自の呼び名)

茶色と言えば木が浮かびます。

この木も実はいろんな茶色の展開であることがインテリア小物や家具からうかがえます。

同じ木製で統一のミニチェストという同一条件で、その色の違いを分かりやすく比較してみました。

<色の呼び名の考案>1:カーキ茶 2:オレンジ茶 3:キャラメル茶 4:チョコ茶

茶色といってもいろいろな茶色があることを改めて知ります。

よく耳にする、レンガ茶、ダークブラウン、などという言い回しがありますね。

頻繁に使われている呼び名であるのですが、範囲が広すぎて、結局は区別が曖昧であることも多いです。

その呼び名に頼ると、かえって紛らわしいこともあり、もっとはっきりとした違いが区別できる呼び名が必要だと危機感を感じた上でのこのたびの考案。

その色を聞いて、正確に実際の色がイメージできるものであるべきです。

また、販売と購入のシーンにおいては、商品記載に紛らわしい色の言い回しであると、誤購入などの不幸な事件が起きそうですので、その解消に一役買えればこの区別の呼び名が大変意味のあるものになります。

1:カーキ茶

とてもクールでお洒落な色だと思います。

グリーンが少し入ったような茶色というところが特徴で、頭にカーキという言葉をのっけたカーキ茶としました。

2:オレンジ茶

このオレンジ茶も茶としては明るいのでライトブラウンなどとも呼ばれる色です。

ただ、その「ライト」も実は幅が広すぎて、この色をピンポイントで差す言葉ではなくなってしまっている現状であると思っています。

よって、どんな色が強く出ているのかを考えたときにオレンジを頭に付けるということにしました。

実際にも、靴などでは「オレンジ」と呼ばれることもあるこの色です。

3:キャラメル茶

2:オレンジ茶に類似ですが、やはり微妙に枝分かれしていると思います。

キャラメルはチョコレートの方向性が少し強いのでみかん(オレンジ)よりも暗めです。

おおざっぱにライトブラウンと呼ばれる時にこの色もその中に混ざって呼ばれることも多いですね。

しかし、それがピンポイントでこの色が浮かばない以上、完全な区別にはなっていないのです。

キャラメルとまで言い切れば、この色しかないでしょう。

4:チョコ茶

ダークブラウンと呼ばれることもありますが、ダークブラウンも、このチョコ茶なのか、1のカーキ茶の濃い色なのかで全くトーンが違うのです。

そうしますと、濃淡はさておき、このチョコ茶という分野があると分かりやすいと考えました。

チョコレートの中では、マイルドとかミルクチョコレートに当たるような少し明るいトーンのチョコレートのイメージです。

せっかく名付けた独自のネーミングの活かし方

お手持ちのワードローブのお洋服の色が、〇〇なベージュといった感じで、その〇〇の部分をちゃんと言葉として記録し把握しておくなどをお勧めします。

そうしますと、後のお洋服のアイテムの組み合わせの時にベストマッチな組み合わせができると思います。

結果おしゃれな着こなしというところに向かうのではと。

想像だけでは、グレーと黒が合いそうだと思っても、実際には、色の微妙なミスマッチがあり、あまり良い組み合わせでなかったりするかもしれません。

今後は、お洋服もたくさんの量が製造されていくよりも、多種にわたって少しだけ見つかるということになるかもしれません。

そうしますと、多種の広い中から渾身の1点だけを選ぶという、「の技術や見極め」を持っていた方が短い時間でストレスのない確実なお買い物ができると思うのです。

そうして選んだお洋服はコスパ良く末永く着用していけるものへとつながるのではないでしょうか。

あとがき

1つ最後に茶色について、たくさんの古着を見た私が是非お伝えしたいことを書いて終わりたいと思います。

古着や中古物の中には、まっさらな状態のあまり使用された形跡がないお品が見つかることも時々あります。

「未使用品」というようなものに該当するケース。

やはり消耗はしていない方がありがたいものです。

そのようなお品を見つけることができるととてもラッキー♪。

そのお品の色というのが茶色であることがとても多いということを実体験で見てきています。

靴やベルトやバッグの革ものなどによく茶色が良い状態で残っていることがあります。

このことは、茶色がいかに王道である「黒」から外れた難しいコーデであるということを物語っています。

そのアイテム自体は素敵でも、他のアイテムと合わせるとなるとなかなか出番がなかった結果を伝えてくれています。

ということは、そんな傾向を逆手に、茶色い差し色を探している時には古着市場の中で新しめの綺麗なお品が見つかりやすいということが導けます。

中古市場の中で黒を見つけることはその真逆でとても困難です。

やはり使いやすい色として黒は何度も着用され、使いこまれてしまうので、状態も古着らしい使用感の入ったお品になっていることが多いです。

お得なコスパの良いもの、古き良きお品を探す時に是非お役立て下さいませ(^-^)。

カーブは円の一部を使うのが一番美しいと気づき始めたバッグ製作【25】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1980年代から流行を問わず、ずっと好きなデザインのバッグがあります。

ず思わずじっくり見てしまう緩やかなカーブがとてもエレガント↓。

ウンガロ様のミニ型押し本革バッグ・・・オレンジ茶が素敵です。

口が大きく開くために、とても中が見やすい点もこのデザインならでは。

こうして長い間このデザインのファンであった自分が今度は実際に布を材料として、こんなタイプのバッグ作ってみようと挑んだこのたびです。

結構難易度は高いようです。ファスナーがカーブを描きながら縫い付けるという点が難関でしょう。

伸び止めテープ(平)を隠しポケットのファスナーに貼る

ここ最近、ファスナーのうねりの解消目的で伸び止めテープを貼っています。

この時のファスナーというのは、隠しポケットのファスナーのことです。

メインファスナーのことではありません。

伸び止めテープ:ストレートタイプ(隠しポケットのファスナー用)・・・うねりのないようにまっすぐなラインに固定する目的で使います。
隠しポケットの袋の部分をファスナーにミシンで縫い付ける直前:ややこしいのですが、生地の裏面を表として特別に使いました。理由は、ポケットの袋布パーツを裏地ではなく表地でふんわりと作ろうということで、手を入れた時に指に引っ掛かりやすそうな表面をあえて避け、つるりとした裏面が手に触れるようにしたというのが理由。
上側:伸び止めテープをアイロンで貼った状態 下側:この後同じようにここにはみ出ないように気を付けて貼ります
伸び止めテープを使った場合の隠しポケットの見栄え:貼らないよりもはるかにスッキリとまっすぐな線です。
左:伸び止めテープを貼っていない状態 右:伸び止めテープを貼った状態
カーブの形が綺麗ではありませんし、カーブしたのラインがうねっています。
ここは一番の難関。
伸び止めテープは見えてしまうので貼れていませんが、ハイブランドバッグを以前に見る機会があり、
ここに当て芯のような厚紙が縫い付けてありました。
美しい大花柄ですね。
ファスナーのつまみは本革。
ファスナーを2本使用しましたが、ダブルファスナー1本のみが断然綺麗だと気づきました。
<裏地:グレー>:ジャカード、ポリエステル/100%、日本製。
そこが狭いです。もっとマチを広くとるべきでした。

あとがき

今一度最初のウンガロ様のバッグのカーブのラインを見てみます。

入り口のカーブが円に近いです。この緩やかさが、作りやすさ、美しさにつながるようです。
私の今回のデザインだとカーブが細かくて、きつすぎて綺麗に縫えないのです。
縫いやすいデザインということも、一見製造者の都合のように感じますが、
立派な美しく仕上げる対策であるということで良いと思いました。

もうこのデザインはとりあえず、一度ここでこれっきりということになりました。

せっかくの可愛い生地にデザインが追い付かないレベル。

ここで勉強をして、いつかこのタイプのデザインをうまく作りたいと思っています。

とにかく2次元的なミシンでは難しいですが、不可能ではないです。

picturesque

ボタンがぽろぽろと外れてしまうニットのストレスを解消、伸びたボタンホールを狭く塞ぐミシンステッチのやり方【306】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

好きなブランド1つにこだわった古着ライフを送っております。

そのブランドは、「アルマーニ」様。

ラインが美しく、素材のこだわりと無彩色なカラーが古着同士でも組み合わせ易いです。

このたび、金茶色の素敵なカットソーを購入。

その後左右に少し引っ張っただけなのに、くるみボタンがぽろぽろと外れていきました。

一般的な古着レベルのじ「状態」というものでした。

カットソーやカーディガンで起こりがちな、ボタンホールの伸びによる穴の開きを塞ぐリフォーム

カーディガン(巾着):「エンポリオアルマーニ」製。ボトムの黒に合わせたお部屋着として活用します。

基本的にルームウェアのようにお部屋の中での着用となるので、伸びる融通も利いてほしいのでニットということで選択したものです。

実際のこちらの素材は、トリアセテート/64%、ポリエステル/28%、ポリウレタン/8%です。

トリアセテートという素材が思ったより暖かいというかそこそこ保温性があるようなところが意外です。

十分真冬もお部屋着で着用できます。

と、素材感の方は良かったのですが、デザインがちょっと気にかかっていました。

前開きであるという点です。

基本古着は1点物であるがゆえ仕方がないことです。

よほどの量産品でなければ、全く同じものは簡単には見つけられないのです。

その上このカットソーは、「アルマーニ」ブランドの中では初めて見るアイテムでした。

金茶の色もお洒落であるし、このうねりのような高級感ある折り目の表面もかなり惹かれましたので購入したのです。

ところが、届いた矢先のこと、少し触っただけで前ボタンがポロポロっと外れたわけです。

ボタン自体はきちんと付けてありますが、ボタンホールから外れるという意味です。

ものすごくボタンホールが開いてしまい、ボタンが留め具の役割をもはや果たしていないのです。

このことがきっかけで、考えた末ボタンホールを小さく狭めることを考案。

そして、自分だけでなく、もしかして同じような状況の方にもお伝えできるかとこのように記事に投稿したわけです。

古着購入時のボタンホールはとても緩いものでした。

上からも下からもボタンホールが緩く、軽く前立てを引っ張るだけでボタンが外れる様子。

そこで、原因のボタンホールの横幅をを狭くすれば効果が出るのではないかという仮説のもと、思い切ったホールの両端の詰めをミシンで行いました。

ボタンホールの両端を数ミリずつミシン3mm巾で行ったり来たりの返し縫いをして、ボタンホールを塞ぎます。
ボタンホールを狭める作業の図解:写真1枚ではイメージがわきにくいので図に書いてみました。

こんな風に縦に開いてしまったのはニットの伸びのせいなのでどうしようもないので、サイドの隙間を埋める形でミシンで縦に行ったり来たりしながら横にずれていく動きをとるステッチを入れます。

そうして、ホールの横幅を「適切な幅に」狭くしていきます。

結構思い切って幅を狭めても、このニットの伸びは相当なものでボタンは余裕で閉められました。

むしろ、控え目にやり過ぎると、せっかくミシンをかけた意味がないくらい当初の状態と変化が出ないものです。

実は、この時も全8か所の内2か所ほどもう追加ステッチをしたということがありました。

そして、ミシンをかけた後の糸始末は、きちんと結んで玉止め始末するのが良いかと思います。

左:穴が大き目の針に糸を2本まとめて通し裏側へ針を通します。右:裏で片手で2本ずつで糸を持ち2回結びます。

2回目は糸が切れない程度の力を込めてギュギュっと結び、ほつれてしまわぬようにしっかり固定します。

このような地味な作業を1つ1つのホールについて行い、すべて完了したら出来上がりです。

リフォーム完成:圧力がかかってもボタンが外れず、「また外れてしまうかも」というストレスが解消。

あとがき

リフォーム自体は、いたって単純なものです。

しかし明らかにリフォーム前と後ではこういった洋服にも価値がプラスされると実感。

機能などの面というのは、使っていく中でじわじわと良し悪しを感じるものです。

もし、このままリフォームしなければ、ボタンがすぐ外れてしまうというたった1つの原因でもはや着用しない価値のない洋服になっていたことでしょう。

その後、季節がめぐる頃、この金茶色のカットソーとベロアのゴムパンツを実際に着用する季節に着用し始めました(^-^)。

picturesque

こんなに美しい形状記憶生地をフランス製で発見、メッセンジャーバッグが出来上がるまで【24】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

メッセンジャーバッグと聞きますとカジュアルな帆布などで作られたバッグをイメージされますね。

そのイメージとのギャップを楽しんでもらうようなエレガントな柄に出会いました。

果たして、エレガントな柄がカジュアルなイメージのメッセンジャータイプのデザインにどのくらい影響するのか。。。

そんな見方をしてみて下さいませ。

以前に製作した同型で、その同型というのがブログでは【13】が該当です。

【13】の投稿の時にご紹介のメッセンジャー型のショルダーの幅:2.5cmというカジュアルな巾でしたが、
今回は、その半分以下の1.2cm程に細高し、華奢にすることでエレガントさを出してみます。
強度はしっかりと作ります。

【13】の投稿では、ぷっくり膨らんだ凹凸感があるイタリア製のフクレジャガード生地でしたが、今回は凹凸感は特にありません。

仕様に1点変更した箇所がございまして、ショルダーの幅を華奢な1.2cmほどに狭めました。

前のフクレジャガードの時は、2.5cmもありましたので、ややごつめでカジュアル。この違いも今回の見どころになります。

使用生地の形状記憶生地の効果など

今回は、表生地が淡い色目、裏地が濃いめのはっきりとした色目というギャップが面白い組み合わせにしています。

左:表地(ブルー):タフタプリント、ポリエステル/100%、フランス製。 
右:裏地(濃紺):トリアセシルキーニットプリント、トリアセテート/75%、ポリエステ/25%、日本製。

表は、タフタプリントという名前の生地です。つるりとした素材で、大花が美しくぼんやりと咲いている柄が美しいです。

形状記憶素材なので、形キープに優れ、ブラウスなどに利用されるところをあえてバッグに使います。

形状記憶素材は、以前にモノクロのツイードバッグ製作経験がありましたが、アイロンの線が付きやすく、とても作りやすいです。

一方裏地なのですが、はっきりとした濃いめのべース色。黒に見えますが、なんと濃紺です。

トリコットのような感じの編み方でトリアセシルキーニットプリントという名前。

表地との組み合わせは意外かと思われるかもしれませんが、花の形の相性が良さそうでした。

コントラストの効いた濃ピンクのフラワーの色も映えて美しいですね。

裏地は、開けたときのその広がりの美しさが楽しみになりますので、1つ付加価値になります。

裏地だからと質の悪い生地を選ぶという考え方はしていません。裏地は、むしろ内側の世界観を作る重要な素材ではないでしょうか。

スポット・ザ・製作:口布部分

今回のスポットは、製作過程の部分の中で、口布(くちぬの)というバッグの入り口の部分のパーツです。

(1)まずは、2枚の同じ口布パーツを縫い代1.5cmを付け、中側にキャラメルのように包みこみます。

こういった直線パーツに関しては、そのままの向きで縫い代を中に折り込む作り方をよく採用しています。

左:薄芯+ハード薄芯を貼った左右用の2枚のパーツを1.5cm縫い代で4包み込み、
真ん中で折って2重仕立てにして、コの字型にミシンをかけます。
コの字型にミシンをかけた口布パーツ:上の何もミシンをかけていない箇所はこの後でファスナー上にミシンで縫い付ける際にステッチがかかります。

(2)ファスナータブをファスナーに取り付けます。

ファスナータブの作り方:縦10cmx横7.5cmの縦長長方形の型紙の裏に接着芯を貼り、①-④の手順でくるみ、ミシンで縫い留めます。ファスナーの務歯部分の真ん中は数回返し縫いで頑丈にします。

今までは、タブ布はもっと華奢でしたが、華奢だとぎりぎり過ぎて、ずれやすく、縫い目が落ちやすいので安定して縫い付けられるよう大きくしました。

そして、ファスナーをカットしたりして、長さが決まったら、ファスナーの最後尾にもタブを付けます。

(3)ファスナーに口布を縫い付けます。

二重線にするので、片サイドで2回ずつです。

口布完成:左が表、右が裏です。

(4)裏地へファスナー付き口布の両端を縫い付けます。

今回は、裏地と表地を合わせる時に同時に縫うやり方で行いましたが、一番最後の表地と裏地が一緒になった後で一番最後に縫い付けることもあります。

では、ここで口布の製作過程を終わります。

ミニメッセンジャーバッグの仕上がり

写真を10枚ご覧くださいませ。

<サイズ>:縦17cmx横19cmxマチ6cm。

長財布がゆったりと入り、ポケットには、スマホが横向きにゆったりと入ります。

形状記憶素材ならではのしっかり感が見られます。

改善点:フラップの根本部分は、外側に出ていた方が美しい

前回の時には、フラップは外側に縫い付けていたのに、今回は挟み込みの縫い付け方をしてみました。

結果は、フラップは外側に縫い付けた前回の方が、大きく包み込むような様相になり、ゆったりと出来上がったようでした。

変えなくてよかったですね(^_^;)。

あとがき

今回のフランス製の形状記憶生地もこれがまた高級です。

せっかく高級生地なので、柄ができるだけめいっぱい出るように製作できるとコスパが良いですね。

それを考えると、このフラップ付きのデザイン、柄がフラップで隠れることがデメリットだと分かります。

結局、布で作るものは、巾着タイプのドレープがかる感じが美しかったりするのかも。。

まだまだ製作は続いていきます。。。

picturesque

生地の表裏は自分で決める、ファンシーツイード生地の控えめな裏面を使った製作例【23】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ツイード素材は不動の人気の様子です。

秋冬なイメージがあるかもしれませんが、よく混率を見ると毛やアクリルが入っているものばかりでもなく、季節感のないオールシーズンOKな生地もあるようです。

ツイードの良い所は、柄のようで、無地のような程好い華やかさがある点。

さて、今回は、このツイードがマルチカラーになっているファンシーツイードで、「1泊旅行用の、大きすぎもせず小さすぎもしないバッグ」というご依頼を製作した記録です。

今回使用の表地と裏地

本来の表地はこちらですが。。。今回は、裏面を使用しましたのでその様相が少し違った味わいです↓
裏面使いの表地(チャコールグレー地にパステル系のマルチカラー):ファンシー、ポリエステル/35%、ビスコース/31%、アクリル/16%、綿/9%、ナイロン/9%、イタリア製。

混率がポリエステル/35%、ビスコース/31%、アクリル/16%、綿/9%、ナイロン/9%とやや込み入っていますが、わずかな割合のナイロンなんかも、地のチャコールグレーの部分にちゃんと感じられ、いい感じの張りが出ているようです。

チャコールグレーと目には映りますが、実際の糸は黒なのかもしれないです。

地の素材のツヤなどから、薄めに映るので、ぱっと見たときに真っ黒でなく濃い目のグレー。

ワントーン黒より落ちているので、雰囲気がやわらかいです。この混率の中には毛は入っていないので、ツイードといっても季節感は感じません。

次は裏地です。

裏地(チャコールグレー):アムンゼン、ポリエステル/100%、日本製・・・肉厚です。石のようにブツブツの柄が出ていて高級感のある素材がアムンゼンの特徴です。黒ではなく、チャコールグレー色であるところが今回の組み合わせに相応しいと判断。

今まで私がよく使ってきた生地アムンゼンです。このチャコールグレー色は、まっ黒より優し気であることで組み合わせがしやすく、よく裏地に使ってきました。

もともと多く調達してあった反物です。

隠しポケットに盛り込んだ独自の工夫とは

まず、私ならではの作りの、隠しポケットの製作手順をご紹介します。

①ポケットの入り口になる、ボックス型の穴を作ります。

薄芯を貼ったラッピング布を中表に置いて、
本体の裏側にハード薄芯に線を引いたボックス型にステッチを1周かけ、
真ん中をY字にハサミでカットします。
・・・よくある玉縁の手法です。このやり方はこれしかないと思います。

ラッピング布を中表に当てる点がポイントです。

そうして、ラッピング布を表側から先ほどのハサミカットの切り口をくるみこむように表側からくるっと裏側へひっくり返します。

その場面はこんな感じです↓。

ラッピング布を中側へひっくり返している場面です。

そうして、アイロンできっちりと折り込んで余分すぎる端をカットして整え、ミシンステッチでボックス1周を固定した状態がこちら↓。

郵便ポストみたいになりました。ここで第一段階は終わります。

ここで記載してはいないのですが、この後に、切り込んだYの字によってできた三角の部分を裏から、ハード薄芯ごと固定するステッチをかけると固定の機能ができます。

この見えない部分の固定は、力がかかるファスナー部分にとって後々、長持ちの丈夫さの秘訣になるかと思います。

②ファスナーにポケットの袋を取り付けます。この段階でpicturesque流の工夫をしている箇所が出てきます。

巾の狭い方の延長布(左)と、幅の広い方の袋(右)をファスナーの裏側が表のような向きで三つ折りステッチした後残り2本のステッチで取り付けます。(結果3本ステッチが美しくなる)

この写真の左側の数センチの短めのパーツを私は、延長布と呼んでいます。

なぜ、この延長布をわざわざ1パーツとして作っているかです。

それは、ラッピング布=袋が1つで2つ兼ねられると思うわけですが、この上の写真のようにファスナーの隅っこが隠れることはありません。

ポケットをのぞき見た時に、入り口付近が視界にはいります。そして、手を入れたときの感触がファスナーの端のピラピラしたところに当たります。

場合によっては不快感を得てしまうかもしれませんし、見た目もすっきりとはしていませんでした。

ということで、持っていた某ハイブランドのナイロントートバッグの作りを見てみました。

すると、ポケットの入り口から中をのぞいても、ファスナーの裏側や端っこなどは見えませんでした。

これぞ、一流の始末だと思いました。

どうしたら、このブランドのように作れるのかを研究しまして(あくまでも参考で自分の中に落とし込んでいます)、結果このように延長布を使うということにしました。

ハギ目ができることが否めませんが、このハギ目を底に合わせていくこともできます。

私の場合は、底にハギ目を持って行かず、ポケット入り口の手前の目立たない深さに当てたことには理由があります。

③ファスナーと袋が一体化したこの状態を本体に取り付けます。

左:初めてここでファスナーの表が本当に表を向きます、右:このようにファスナーをのぞかせて、ボックス状にステッチをかけて本体と合体です。

次は裏側でポケットの袋を縦横とも閉じる作業をして完成します。

左:1.5cmの部分に印をつけ、地縫いを2度します 右:地縫い後アイロンで割ります
左右とも端から1.5cmに印を付け、二度縫いします。これでポケットの袋が丈夫ク完全に閉じられ、完成です。

これで完成となります。

左:完成した隠しポケットの裏側・・・もう、これを最後にここを見ることはないです。閉じられてバッグの内側に入ってしまう部分ですので、貴重な写真です。写真には写しきれなかった裏面にはハギ目があります。
右:完成した隠しポケットの表側・・・ファスナーを開けると中に袋が広がり、ポケットの機能になっています。

では完成した隠しポケットを外から覗きます。

隠しポケットを覗いた様子:通常は奥の壁がまずは目に入りますので、手前の視覚に入りにくい所の位置に、
延長布を袋とつないだハギ目を持ってくるように作りました。

現在の私のやり方では、延長布は出来上がるとこのような位置にハギ目が来るのです。

上述のように、このハギ目をポケットの底部分にすることも理論的です。

型紙の調整によって延長布が「手前袋布」というような名前に変わるかもしれません(^_^;)。

ただ、気を付けねばならないのは、袋の2枚は全くの半分ずつの面積ではないということから、微妙に違う面積のそっくりな2つのパーツができてしまい、紛らわしく、どっちがどっちだか分かりにくいです。

間違えやすいとも言えまして、目につくような位置につなぎ目がかえってできてしまう失敗作になるかもしれません。

完成したバッグ閲覧会

では、完成した1泊トートバッグです。

<サイズ>:縦25cmx横34/40cmxマチ13cm。

裏面生地を使用したバッグが完成です。柄の出方が控え目でシックです。

無地のようで柄のようなツイード生地はとても魅力的ですね(^-^)。

あとがき

今回のバッグは、オーダーメイド品でした。

まだ残りの生地がございますので、次回は、本来の表地を表面として使用していこうと思っています。

文章のこの部分を後から更新しておりまして、その後の3年後くらいのずっと先の番号の、【1052】で、「インテリア収納袋:中」という巾着袋を製作したということで、この生地の使用を終えました。

よろしければ、【1052】の記事にもお立ち寄りどうぞ(^-^)。

このファンシーという生地は、もう二度と同じ生地を生地屋さんで目にすることがありませんでした。

生地は本当に幻とでもいうようなその場限りの反が多く、ピンと来た時に保管しておくことも決して意味のないことではないです。

1年ごとの上書きのような製造の仕方みたいで、その年には姿があったけれど翌年にはみられないという何とも儚い材料です。

picturesque

ファスナー付きの頭の部分と本体を合体させる時のステッチがうまくいかないハンドメイドリュック【22】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近は、リュックも作り始めています。

【17】の製作では、華やかなマルチカラーの薔薇柄を素材に使用しました。

このたびは、その逆で渋めのブロンズ茶と黒のコンビの素材でお作りしました。

高級なイタリア製生地です。

渋めの色でもラメ入りの華やかさがイタリア製らしい

黒と茶というと、フェンディ様を思い浮かべます。

こんな風に思い浮かべることこそが、ブランディングカラーになっていることだと言えますね。

FENDI様のズッカ柄やぺカン柄は決まって、黒x茶のツートンカラーでとても渋いものです。

黒と茶という重く暗い色同士をコンビで使うということはある意味「強さ」を表しているという見方もできます。

このラメと豪華なバラ柄のジャガードの影響で、ダークカラーが華やかになっているこというこのセンス♪。

<表地:黒xブロンズ茶>:ジャカードプリント、ビスコース/70%、ナイロン/20%、ポリエステル/10%、イタリア製。

商品の詳細

<サイズ>:縦23cmx横27cmxマチ6cm。・・・取っ手の幅は2cm。ショルダーの幅は1.3cmくらい。
<裏地:黒>スポーツメッシュ、。ナイロン94%、ポリウレタン/6%、日本製。・・・とってもユニークな生地です。穴が開いている構造で、さらりとしています。

このデザインを今後も継続していくのかどうかについて

コンパクトなサイズで背負い心地はグッドです。

このサイズ感とか、縦横の比率などもグッドで今後に活かしていければと思います。

ただ、問題はデザイン。

このデザインは、頭の部分であるファスナーが付いた半月型と本体であるマチ付きの容器を合体させる作りで、その合体部分が難関です。

ファスナーにも当たってしまいますし、ブラインドされた見にくい部分を重ねることで、なかなかぴったり正しい位置に合うかというとそうはいきません。

しばらくこのデザインでもう少し製作していくかもしれませんが、このデザインの継続がすでに永久ではないことをここで感じています。

この微妙な気持ちがとても大切。

やはり作りにくいものは良いお品にはならないと思います。

あとがき

今回のようなこの茶x黒のミニリュックのコーデを考えてみました。

この場合、地味な色合いですが、柄がゴージャスで、十分にアクセントになっているリュックだと思います。

黒1色コーデにもこのリュックが映えますし、茶色の無地のワンピースなどにも合ってくるかと思います。

ワンピースにリュックを合わせてしまえるのもこのエレガント柄ならではです(^-^)。

picturesque

手で取っ手を持つスタイルの不自由さを解放したショルダー仕様のバニティーバッグをハンドメイドで実現【21】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近、いろいろな美しい生地を使用しながらハンドメイドバッグを作っています。

どれもそれぞれ違うデザイン。

今は、とりあえず作ってみるような段階でありますが、生地は立派な素敵な生地を使ってしまっています(^_^;)。

今回、イタリア製のジャガードの生地を使いバニティー型のショルダーバッグを完成しました。

イタリア製の生地は華やかさが特徴。

柄をはっきりと表現してあり、無彩色であってもなかなかの存在感です。

この度の色は白x黒のモノトーンでの製作になります。

今回使用の表地と裏地の素材について

生地に色の展開は有りませんでした。

この黒白1点だけがこの生地のカラー展開です。

たった2色しか使われていない点がシックで、真っ黒コーデに合いそうです。

表地(クリーム):シルクコットンジャカード、綿/67%、絹/33%、イタリア製。

黒の柄の部分に絹が使われ、背景のオフは綿。

混率の表記の仕方が、綿/67%、絹/33%という表現ですが、実際の構造は、綿/100%のクリームベージュ部分と、絹/100%の黒い柄の部分の占める割合を表示していると思います。

綿/100%と絹/100%(綿が生地に占める割合/67%、絹が生地に占める割合/33%)といった表記が本当の構造を表している言い方なのかな。。。なんて考えました。

今回の生地は、厚みがありまして、結果的には、このデザインを縫うにはかなり困難を極めました。

裏地(オフベージュ):パワーネット、キュプラ/60%、ポリエステル/40%、日本製

表地のクリームほぼ一致のカラーですので、全体に余計な色が登場せずにさっぱりとした印象になります。

この裏地の素材、よくカットソーやインナーに作られるようなパワーネットと呼ばれる素材です。

表面がつるりとしているのは、混率の多くを占めるキュプラ/60%の影響があるかと思います。

そして、ボーダー上に溝が掘れているところも、凹凸があり立体的なので、高級感があり、楽しい素材です。

製作過程の中の隠しポケットのpicturesque流をご紹介

今回、よく使っているポケットの作りの、隠しポケットの過程を少しご紹介しますね。

こんな風に中表にした2枚(裏地の本体とラッピング布)を反対側からハード薄芯を当ててボックス型にステッチした後、中心をハサミでカット、端っこは、Yの字でカットします。

ここでは、写せませんでしたが、裏側にハード薄芯を当てて、そこに、ボックス型の線をシャープペンで引くことをまずは最初に行います。

そして、ここで見えている、裏側に薄芯を貼った同じ裏地でできた玉縁(ラッピング)を作るためのラッピング布パーツを中表に当てて、待ち針で固定してからボックスに引いた線の上をミシンでステッチしていくのです。

この作りは、スーツのポケットなどの作りと同じ部分です。

そして、内側にこのラッピング布をくるむようにひっくり返し、切った切り口を隠します。

アイロンできっちりと重なるように固定して、待ち針してから、私の場合は、ここで、ステッチをしておきます。

このステッチは固定の意味が大きいです。

裏側の状態はこのようになっています。はさみで切った切り口がうまくラッピングして中に隠しこまれましたね。

そして、余計な生地をカットして整えます。

この後、ここへ、ファスナーを当てて縫い付けるます。

ここまででポストみたいな口が出来上がりました。あとは、ここへポケットの袋布と合体したファスナーを取り付けるということです。

またこの続きのファスナー取り付けから、隠しポケット完成までは、別の記事の時にご紹介しますね。

慣れましたが、手間がかかる作業です。

それにしても、Yの字にカットして向こう布をとりつけて、反対側からくるむラッピング方法のこの手法、最初に考えた人すごいです。

よく、こんな物理的なことを考えられたと思いますし、現在でもずっと受け継がれている手法ですので、発明のようなレベルだと思います。

完成写真

<サイズ>:縦17cmx横27cmxマチ12cm。・・・長財布がメインスペースにどっしりと余裕で入れることができることをサイズの目安と致しました。

ポケットをいかに狭い面積に充実させていくかの工夫といたしまして、1か所に二重ポケットにするということをやってみました。

中側の二重ポケットの作り:マジックテープタブのスマホが入るサイズのポケットの奥に、さらに、ファスナーでセキュリティーを高めたミニ隠しポケットを設置

ポケットの中にポケットがあるという構造です。

奥のポケットには、キーなどの大切なものを安心して収納できます。

このポケットがあると、旅行や遠出のお出かけもこのバッグが活躍してくれそうです。

バニティーは手を放すと蓋がぱっかりと開き過ぎることが多いので、そのはずみで中身の細かいものが飛び出しがちです。

そんな心配やリスクをこの二重ポケットが解消してくれるかなという思いを込めました。

あとがき

少し大きいサイズであることが実際に持った写真からうかがえました。

ラインがやや四角寄りのカーブで、このデザインは、後にもっと丸いカーブで、円の一部を使ったものに変えていくことになります。

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ハンドメイド巾着バッグの紐ストッパーと内側の覆い蓋を改良したその違いを見る回【20】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、まだ改良の途中ではございますが、ハンドメイド巾着ショルダーバッグの2つの機能の改良をしながら製作致しました。

前回の製作というのは、【15】の記事で投稿致しました。後ほどその時の製作品との比較の写真を下の方でご覧になることができます。

今回も完璧ではなく課題は残りましたが、今後のお品のアップグレードになるよう貴重な学びをまた得られました。

さて、今回の材料についてなのですが、メイン生地はすごく美しいものになります。

生地屋さんで購入の際に、反の最後の巻き棒が見えてきましたので、こういった美しい生地は、嫁ぎ先が多いようです(^_^;)。

私がよく調達している生地は、いかにもバッグにするような生地というよりも、洋服の中でも、エレガントなブラウスやジャケット、ワンピースなどになるような生地が多いです。

洋服に使われることが多いことで、用尺がかかるため、1反がなくなっていくスピードが速いようです(^_^;)。

この服地こそが特徴あるバッグになると思っていますので、作りにくいとろみや柔らかすぎる生地も時には出てきてしまいます。

バッグに使った表地と裏地のそれぞれの特徴

表地はマルチカラーの柄です。

涼し気で夏のイメージのエキゾチックな柄です。マルチカラーが非常に綺麗で、色が混ざりあった部分の多い、全体でピンクやグリーンのイメージが主です。

見方によってはハワイアン柄のようでもありますが、そこまでも寄っておらず、あくまで「ハワイアン柄風」の領域のような柄です。

表地:ガーゼプリント、ポリエステル/100%、日本製。

そして、裏地は、こちら。

裏地:ジャガードクロス、ポリエステル/100%、日本製。

ベリー色が華やかで綺麗なややシャープな柄のジャガードです。

この柄の形が、表地のボタニカルな柄の葉っぱのシャープさなどと合うのでは?とういう私の見立てです。

表地と裏地が極端に対照的な色の強さであるものも時には良いものです。

対称的な色でありながらも、柄のマルチカラーの中の1色にベリー色も入っています。

前回製作と比較してみた

では、今回のバッグを10枚の写真でご覧くださいませ。

<サイズ>:縦23cmx横15/30cmxマチ7cm

まず。改良点の1点目は、紐に、ダブルレンズ型のストッパーを表地で共布で作って取り付けたことです。

これによって、前は、リボン結びをしないといけなかったのが、すーっと、手間なくバッグの口が閉じられます。

いかにも伝統的な巾着バッグの様相になったかもしれません。

①ひもの収納の仕方-左:リボン結びをする 右:ダブルストッパーで留める

ゆったりとしたシーンではリボン結びも可愛くて良いかと思うのですが、旅行などの慌ただしさが入るシーンでは、やはり、ダブルストッパーが機能としてありがたいものであると感じるケースが多いことでしょう。

そして、ダブルストッパー作りが、私の初挑戦の製作でした。サイズがうまく合いホッ(;'∀')。

過去には、ホールが小さすぎて紐が入らなかった失敗を経ていますので、このたびがダブルストッパーは二度目です。

このダブルストッパーを共布で作るという試みは、一流ブランドバッグからの研究で参考にしています。PRADAビンテージ巾着バッグです。

共布ダブルストッパー付きのプラダのビンテージ巾着バッグ・・・PRADA様ごめんなさい<m(__)m>。もともと巾着ポーチだったのですが、自分でショルダー紐(茶とゴールドコンビ)を追加したリフォームをしています。

これをヒントに、私のデザインでダブルストッパーを作りました。

中にしっかりハードめの芯地を入れているところもしっかりした金具のパーツに匹敵するような大切なパーツとなるようにしっかり作られているところにも一流ブランド様から非常に感銘を受けました。

私自身もともとブランドバッグが好きで、そういった一流ブランドバッグのものから作りを学ぶことは多いです。

今現在のブランドのネームバリューを支えに生み出されるデザインにはあまり感銘を受ける部分は正直見当たりません。

そもそも、見ていないというのもありますが、昔のビンテージのお品にはそういった手の込んだ作りなどの非常に優れた部分が見られます。

ダブルストッパーの他の点の違いは、巾着紐に前回は接着芯を貼っていなかったけれど、今回は貼ったことです。

貼った方が断然共布ひもが元気ですね。

では、もう1点の改良点を。

もう1点は、セキュリティー対策用の中蓋ルーフです。

②中蓋ルーフのデザインの改良-左:両開き 右:片開き

こちらは、改良というか、別の形も作ってみるというような試みでしたので、今回が前回より良いとは必ずしも言えません。

前回もかなりしっかり覆われていて良い物にはなっているので、今後またこの2点を参考に考えていきたいと思います。

そして、3点目は、ショルダー太さを華奢にしたという点です。

フェミニンな雰囲気を出すには、太いショルダーよりも、細い方が良いですね。

③ショルダーの紐の太さ-左:25mm程度 右:13mm程度

フェミニンなのは、右側の今回なのですが、安定感は左の25mmも決して悪いわけではないです。

あとがき

前回より形がやや三角がかっていますが、前回の中蓋が硬くて厚みのある素材なために入り口が閉まりにくくて、スクエア調な形として映ったのでした。

一方、今回の形は、中蓋がやわらかいことと、ダブルストッパーの力も加わり口がよく閉まるのです。

そうするとおのずと、バッグの形も三角のような形に近く口がギュッと絞られるので全体の形の変化というところも、間接的な影響での変化ということになるのかもしれません。

全くの別物といったくらいの変わり方ですよね。

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タックやダーツが豊富なタイトスカートのSサイズをLサイズ程度へ伸ばした時のベルトの不足分のユニーク追加方法【207】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

古着市場でボトムを探す際によくあること、1点物ながらの悩みです。

それは、素敵なスカートなのにウエストが小さいせいであきらめざるを得ないと状況というものです。

今回は、そんな時、はけるようになるという希望が持てる夢あるリフォームのお話となります。

実体験で自身がハイブランド既製品のタイトスカートを自主リフォームした記録となります。

小さいウエストがリフォームではけるようになる条件はダーツやタックの豊富さにある

とてもうれしい夢のあるお話ですが、その夢を現実にするためには条件があります。

何もウエストなど気にせずに、気に入ったスカートがすっぽりはければよいのですが、特に今回お直しすることになりますタイトスカートなどは、ウエストが小さすぎるのはもちろんのこと、大きすぎてもかっこよくないものです。

ちょうど体にフィットする感じの履き心地が一番カッコイイのです。

ということで、小さすぎるウエスト60cmほどの細いタイトスカートを今回はピックアップし、リフォームを施しました。

ヒッコリーストライプの裏付きタイトスカート(黒x白):「クリスチャンディオール(プレタポルテ)」。

なんとクリスチャンディオール♪。

古き良き味わいのデザイナーズブランドが好きで、ハイブランドの古着を探してはコレクションしております。

このタイトスカートもなかなか凝っていて、ダーツの部分とタックの部分に分かれているという立体感が存分に表現されたタイプ。

タックの部分の構造は、前にポケットがありそのポケットの延長のデザインを兼ねて、タック型になったラインが自然です。

そして、さらに前の左右共にタックが、後側にはダーツが左2つずつの計4箇所。

このように、豊富にダーツやタックを設置し全体に立体感を出しているデザインであると言えます。

さて、このダーツがまず1つ目のポイントです。

ウエストは60cmしかない細身の現状ですが、これだけたくさんのダーツやタックがあるということは、それをほどけば広がる可能性にまずは気づくところから始まります。

となると、この数の豊富さは、かなり夢が詰まっているスカートだということになります。

通常、どのタイトスカートもダーツは、1つまみ1.5cmほどが目安です。

1つまみで1.5cm分ということは、倍の3cm分が1か所において広げられると考えてよいです。

今回の場合は、すべてダーツを排除してしまうとウエストが広がりすぎますから、一部分残します。

ダーツは、残したい分量を選択できるというすばらしい環境があるわけです。

そして、2点目のポイントとなりますがヒップも調べる必要があります。

せっかく、ウエストは小さくできても、ヒップが小さければバランスが悪く結局窮屈なままです。

このタイトスカートは好条件でした。ヒップもウエスト60cmのヒップにしては、意外な88cmほどもあったのです。

サイズ表:S、ウエストは60cmほど。ヒップは通常L相当の88cmありました。

このヒップがゆとりがあったことも、大変好条件となりました。

そもそも、ウエストの細すぎるタイトスカートをお直しするために目を付ける点は、①タックやダーツが多めであること、②ヒップもかなりゆとりがあること。

この2点の条件がそろうと、ウエストを広げるお直しが成功してかっこよくはける可能性が高いということになります。

残すべきダーツの選択

ところで、先ほど、全部のタックやダーツを取ってしまったら、ウエストが広がりすぎるということを書きました。

ダーツは前述のように1か所で3cmも広げられるので、それを左右ですでに6cmも可能です。

ということは、今度は、広げすぎないようにバランスを考えねばなりません。

ちょっと、写真を見てみましょう。

スカートの前側のタックとダーツ:脇側から順に、ポケット、タック、ダーツの順に設置。

左右対称なので、反対側も同じことです。

そうすると、このポケットの一部になっているタックを触るとポケットまで形が変わってしまうことになるかと思い、前のポケットのすぐ隣のタックの左右ともそのまま残すことに決めました。

そうすると、消去法で前側のタックを左右とも一部減らすということをしました。

次は後側。

スカートの後ろ側のダーツ:左右2本ずつあるのがご確認いただけるかと思います。

後ろ側はタックはありません。

2本ずつのダーツが左右に対象に入っています。

今回考えた結果、お尻の一番高い位置に近いダーツを残し、脇に近い方左右を完全撤廃ということにしました。

ということで、全体で4個削減及び削除という作業をしました。

調整して縫い直した後のダーツを見てみる

申し訳ございませんことに、作業の場面は省略してしまい写真がございませんでした<m(__)m>。

前面のポケット部分でない左右のタックの2か所と、後面のダーツの外側左右2箇所の合計4箇所。

リッパーで丁寧に縫いをほついて、つまみ直して同じように縫い直しです。

上述のように、つまみ分量は1/2で全体の長さが2倍変わるという対称の構造ですので注意です。

ウエストの横ラインの裏地の縫い付けは、全部ほどいたわけではないので、残してあるところはその上から、再びダーツを取った部分は当然ほどけていますから、きちんともとの縫い線跡にできるだけ沿って縫い直します。

一部削減後の裏地との関係:裏地も同じように歩調を合わせ、元のように地縫いをし直します。

ウエストを広げることで不足するベルトパーツの追加方法

さて、地縫いが終わると、あとはベルトです。ここで1点難関がおとずれます。

ウエストのサイズを大きくしたことにより、ベルトパーツはもとのままでは足りません。

よって、同じような生地を丸ごと探す必要があるのです。

もしくは、類似の生地やストライプ柄と同じ無地です。

そっくりさんの生地を探したのですが、ぴったりはなかなか見つからないものであることを知ります。

この季節ヒッコリーストライプはたくさん生地も出回るようで、確かにたくさんあったのですが、この柄と全く同じとなると黒白ヒッコリー柄自体は複数見つかったにもかかわらず色のトーンがぴったりが1つもありませんでした。

微妙に色が違ったり、柄の大きさが違ったりで、結局のところぴったり一致のそっくりさんは見つからなかったのです。

それで、類似という妥協案にたどり着きます。

どの基準を大事にするかを考えました。柄基準なのか色基準なのか。。

意外に、合わせてみると柄は大きさが違うことよりも、色が違う方がはるかに違和感があると感じました。

ということで、見つけたそっくりさんは、ストライプの幅は違う極細ながら色目がぴたっと合った生地を選択するに至ります。

不思議と柄の大きさが違ってもあまり違和感は感じないのでこれでOKとしました。

その選んだ生地が、こちらです。

ベルト継ぎ足し用の別生地:極細のヒッコリーストライプで、色のトーンはほぼ一致。

同じ大きさの柄で色のトーンが違うものは、逆に違和感がありました。

そして、中のベルト芯も継ぎ足すのですが、よくバッグ作りに私が使っているハード薄芯を内蔵して芯自体も縫って継ぎ足しました。

中側に見えている白いベルト芯の延長は、ハード薄芯でつなげました。

本体は極細のヒッコリーストライプ生地でつなげて、アイロンで割り、開いた部分を内側に隠れるような位置でくるみ込み、ミシンで縫い付けて閉じます。

そして、出来上がったつなぎ目がこれです↓。

極細ストライプ別生地で完成したベルト追加部分の様子:11cmくらいの長さのつなぎ目部分です

随分大胆な分量を追加したベルトですが、こうもしてでもサイズアップが実現するという例になりました。

こうして、ウエストが最終的に70cmとなりまして完成です。

タック部分が前に残り、ダーツが後ろ部分に1つずつ残り、デザインを完全には崩さずに活かしたままのお直しができたのです。

あとがき

今回このような大胆な60cm→70cmというウエストのリフォームができたのも、もともとのデザインや作りに助けられての成功です。

ということは、そもそも品物をチョイスする時点で目の付け所をダーツとかヒップに置き、そのうえで購入するというところのその最初の時点こそ重要です。

ハイブランドのような高級な定価であった古着は、お直しもしやすい作りであるものも多いです。

生地を贅沢に使っていて、ゆとりも多い点も高級である仕立ての証であったりします。

逆に安いお品物は、コストを抑えるために最小限のことしかしていないことが多いです。

そうしますと、お直しもしにくくてどうにもならないことがあり、結局はコスパが悪いことになります。

お洋服は本来一時的なものではなかったはず。

ボロボロになるまで別の使い方をして消化していった歴史もあるのです。

それを考えたら、リフォームをすることなどわずかな調整と見ることができます。

そうして、とにかく我がままに納得したお洋服を選択していきたいものです。

高額な費用をかけなくても価値あるおしゃれなお洋服が入手できますように(^-^)。

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