服地をバッグに利用することの無限の可能性【53】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、生地についてのお話です。

私が作ってきたバッグは、洋服用の生地がほとんどです。

バッグ素材が、ナイロン、帆布、デニムであるべきという固定観念はありません。

洋服の生地は織物、ニット、厚手、薄手と幅が広いです。ということは、ほぼ1点物という方向で製作していけるのです。

たくさんの中から自分流を選び取れることができる素材達

バッグに洋服の生地を使うと、独特なエレガントさが生まれます。

バッグによく使われる丈夫な布はカジュアルなものが多いです。

しかしバッグがエレガント寄りであっても良いでしょう。

洋服の生地はドレスライクなものも多いがゆえに繊細な生地もありますが、豊富な柄の宝庫とも言えましょう。

いろいろな織り方や柄が選べることは、探す私としましてもまるで美術館のようでワクワクが止まりません。

同じ物を安定的にリピートして作るということよりも、同じデザインであっても素材を変えた製作の仕方を楽しんでいます。

みんなが持っているお品と同じ物が自分もほしいと思う人よりも、どちらかというと自分のおしゃれ感が色濃い人にご共感いただけそうだと予想しています。

多種多様な素材や柄から、何か自分らしいものを選び取ることが好きな人。

そういった趣味嗜好も、古着好きな1点物主義に通ずるところがあります。

事典の中の洋服の生地(服地)とバッグ用にチョイスした実際の生地の照合

では、今回、私が持っている生地の事典を見ながら、持ち生地と比べて該当の生地が掲載されているのであろうかという見方をしてみました。

事典は、服地用なので、洋服用の生地がほとんど。私が洋服の生地をいかに追ってっているかが見えてくるかもしれません。

あとがき

いずれも服地:とてもバッグに作られるような目的ではもともと作られていない生地だと思います。

この動画の中で、引用させていただきました、2冊の事典です。

「洋服地の事典-サンプル生地つき-:田中道一著:関西衣生活研究会」

「服地の基本がわかるテキスタイル事典:閏間正雄監修-文化ファッション大学院大学教授:ナツメ社」

服地の良さは、いかにもバッグになるような生地にはない軽さです。

この軽さは是非活かすべきメリットだと思います。

そして、プリントやジャガードなどの柄が美しいものが豊富であるということです。

半面、デニムなどのように打たれ強い生地というわけではないように見えがちな服地ですが、じゃあどう工夫していけるのかという可能性の追求も今後のテーマです(^-^)。

バニティーバッグの取っ手の縫い付け位置の決め方【52】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、完成のバニティーショルダーバッグをご披露したいと思います。

今回は後半の作業の場面になりますが、1つ前の記事の【51】では側面パーツにお花のアップリケを共布で縫い付けました。

後半はその続きからですが、今回特にお伝えしたい場面は、てっぺんの取っ手の付け位置についてです。

どの位置が望ましいのかなどを工夫してみました。

きちんと中にソフト厚芯を内蔵した取っ手の作り方

まずは、取っ手そのものを作る場面をご覧いただきましょう。

中にソフト厚芯を入れ込むことは、入れない場合と雲泥の差です。

取っ手が丈夫になる、持ち心地が良い、つんと取っ手が立ち、見栄えが美しくなる、このような効果が目で見てすぐに分かるような目立つ位置にあるのです。

そのような場所には手間をかけたいものです。

このように、ソフト厚芯の先端は折り込まずに、まっすぐなままで、縫い代の中へ差し込みます。

まず、ソフト厚芯の横幅を合計1c強控える目的で、1cm強分カットします。

ソフト厚芯に限っては表地に対して縫い代分を控えたカットをしないことには、ソフト厚芯が折られて狭いところに無理やり閉じ込められますので、膨らみすぎたり、ラインがゆがんだり、綺麗に仕上がらないのです。

よって、余計な部分は入れない最低限の入れ方に行き着きました。

そして、縫い代1.5cmをくるみ込んで真ん中で折り、洗濯ばさみで留めます。
このように、間にも細かく洗濯ばさみを留めます。
そして、端2mmあたりのところをぐるり1周縫い、真ん中にも更にあと2本のステッチを等間隔で入れます。

これで、取っ手自体は完成しました。次に蓋面のてっぺんに取り付ける作業となります。

取っ手の縫い付けの位置の決め方

写真のように、きっちりと折ってど真ん中を待ち針で指定します。
縦部分だけは上下、そして、真ん中にも縦1直線に待ち針を打ちます。これで目安となる位置が指定できました。
次に、横の待ち針に沿って、外枠から4cmの部分に取っ手の端っこが来るように配置します。
もちろん、取っ手の幅2cmの真中心に待ち針が位置するように縦の位置も同時に確かめます。
そして、待ち針で止め、右側も同じことをします。
この後、ミシンで縫う段階に入れば、真ん中の縦の3つの待ち針は必要なくなります。

今回がギンガムチェックだからマス目があって分かりやすかったので有難いですが、水玉とか花柄だったとしても縦の真ん中に打った待ち針は縦線の目安です。

縫う時に当て芯のハード厚芯を2枚用意します。
効き手のこともあろうかと思いますが、私の場合、右端から縦にスタートしまして、ボックス型に縫います。
返し縫をしながら多重にステッチして固定します。3-4度くらいが程よいですね。
幅が2cmなので、向きを変える時に、2cmを測ります。
細かいことですが、完全な正方形だとステッチは2mm程度内陸部ですので、1.7mm-1.8mmですが、
完全な正方形である必要もないので、ここは2cmジャストが計りやすくスムーズかと思います。
反対のサイドも同じようにボックス型に縫い完成です。

コーデもしてみたバニティーショルダー

アルマーニのサマーセーター、リーバイス501のブラック(色が落ちてチャコール)と合わせて見ました。

このツヤのある素材感がシルク/100%の物を言うところです。

ざらとしたカジュアル感のお洋服に新しい空気を入れてくれますが、色は馴染んでいるといった感じです。

あとがき

今後も、バニティ型はご紹介してまいりますが、結構難易度が高いデザインです。

その理由が立体的なフォルムであるからで、平面のミシンでとても縫いにくいのです。

特にネックパーツ周辺が難関で緊張感ある場面になります。

このネックパーツに関しましても後の記事でスポットを当てながら綺麗に出来上がる工夫などをご紹介致しますね(^-^)。

多角形を利用したミシン縫いの大花アップリケ【51】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バニティー型のデザインのバッグを作ることにしました。

更にショルダーも付いてお出かけに利用の幅が広がるものにしようと考案。

ギンガムチェックはカジュアルなイメージですが、意外におしとやかなギンガムチェックでお作りします。

サッカーと塩縮の凹凸感ある組み合わせで作る無彩色カラーのバッグ

表地(グレー):シルクサッカー、絹/100%、日本製、グレー。

グレーのギンガムチェックは結構珍しく、黒白チェックでないところがマイルドで優し気な黒系となってくれるでしょう。

そして絹/100%で、つるりとしたツヤがお出かけテイストとなります。

裏地(黒):塩縮プリント、綿/100%日本製、黒。

表地のサッカーのぷくぷくとふくらんだ様相に歩調を合わせた膨らみ加工の1つの塩縮という加工です。

更にストライプのプリントになっています。

黒の同色でプリントというところもなかなか個性的で、一見ジャガードみたいですね。

この2生地のコンビで今回は、バニティーショルダーバッグの製作となります。

このコンビが素敵に出来上がれば夢膨らむ場面です(^-^)。

内側に折り込むだけで、幾何的な形の花びらお花のアップリケが可能

シックなギンガムチェックではあるのですがギンガムチェックはどうしても柄が単調です。

そこで、今回、お花のアップリケを入れていくことになりました。

単調な中にお花をポンと配置することで躍動感が出そうです。

おおまかな手順は、花びら用と花の中心用の共布生地パーツを縫い代1cm-1.5cmで中側に折り込み、縫い代をすべて隠して、花びら型にアイロンで形作ります。

そして、バニティーバッグの側面の正面の真ん中にミシンで縫い付けるといったもの。

今回は、縫い代1.5cmでやりますが、1cmの方がすっきりと仕上がると思われます。

まず、台形型の花びらパーツ4枚と、花の中心パーツを1枚、裏に接着芯を貼って用意。
最初は、花びら5枚で進めていましたのでここでも5枚映っていますが、
5枚、6枚と試みた結果、今回は4枚に決定しました
全てに1.5cmの縫い代をチャコペンで印します。
花の中心パーツは1.5cmの縫い代で四方を中側に折って包み込みます。
そして、花びらパーツも1.5cmの縫い代で、斜め、横、斜め、横という順番に折り込みます。
まず最初はこの両サイドを折り込みます。
次に、上側の横を折り込みます。そして、次に、下側の斜め両サイドを折り込みます。
この時の折る方向の目安は、水平な横線が上で折り込んだ横線と平行になるのが目安です。
写真をアップにしてみました。折り曲げた部分の横線が1つ前に折り込んだ横線と平行になっていますね。
その平行にになる位置が折る位置だという考え方です。※花びらを横向きに撮影しています。
そして、最後に一番下の横線(実際は花びらの外側に当たります)を折ります。
もちろん1.5cm印を付けた分折り込みます。
このようにシュミレーション的に配置してみます。
5個とか6個は位置の目安が難しく、出来上がりが汚いです。
花びらの間隔も狭く、窮屈な印象でガタついて綺麗ではないので、
結果すっきりと4枚の花びらとなったのです。
まず、花の中心パーツをダイヤ型向きにして、縫い付けます。

アップリケのミシンステッチは、返し縫をしない方が美しいようだと分かりました。

ですから、1か所も返し縫をしません。

最後は、1つ針目を先に進めた時点で終了します。

そうすると、1つ前の本当の終了時点に自然に糸がほつれて、戻ります。

その性質を利用して、1つ針目を先で終わるということをして、その後、糸を裏側に送り、裏側でスタートの上糸、スタートの下糸、終了の上糸、終了の下糸の合計4本を2本2本に左右分けて2度結び固定します。

中心のパーツの線と平行に花びらの底辺を合わせながら、4枚ともミシンで縫い付けていきます。

四つ花アップリケの出来上がり具合

四つ花アップリケの完成。

四つ花はどこか幾何的です。この、カクカクした感じがギンガムチェックの柄には相性が良いようですね。

この後の作業として、側面も縫い代1.5cmで折り込みますので、それだけのスペースがゆとりスペースも含めて必要です。

あとがき

高級生地は扱いやすい生地も多いです。

薄手でもしっかりとした織具合というところに高級とつながる要素があるのでしょう。

バニティ型自体は、なかなかショルダーとしては豊富ではありませんので、こうして布で作って行く価値が出てくると思います。

バニティーはショルダーがないとファスナーを開けたときに不安定になるのでショルダーが補助的な機能にもなるのです。

ミニバッグの取っ手の間隔決めと上からの位置【50】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

現在小さめのカーブの入ったショルダーバッグを製作。

表地の生地の柄や色から、みかんのような世界観をバッグで表してみようと決めた生地で作って行きました。

そのバッグがこのたび完成しましたので、ご紹介したいと思います。

その製作の中で特にお伝えしたいことは正面から見たときに視線が行く、取っ手の付け位置です。

バッグの取っ手は出来上がったときの顔のようなものだと思います。

ですから地味な場面ではありますが、非常に大切な点だと考えております。

取っ手間の間隔と上からの位置の決定のし方

まず、本体を真半分に折り、ど真ん中に待ち針で印をします。

本体の前面も後ろ面も両方それぞれに真中心に待ち針で印をします。

そして、次に中心から左右4cmずつの位置に取っ手の内側の端っこを揃えます。

真中心中心から4cmの位置に取っ手の内側の端っこが来るように配置します。
上記の位置のまま、縦をてっぺんから水平に6cm降りた位置に取っ手の下部のラインが来るように配置します。

これで位置が決定しました。

なぜ横は4cmなのか、そして、なぜ縦は6cmなのかということですが、これには理由があります。

4cmだという理由は、このバッグがミニサイズだから狭めに取り付けるということです。

取っ手自体の出来上がりの長さは30cm。

ちょこんとかわいらしい飾りのよう取っ手なのです。

ミニバッグなので狭めがバランスが良いという範囲内の中、4cmくらいが望ましい見栄えとバランスだということで決めました。

縦の位置が6cmである理由は、縫い代1.5cmが後に中側に折り込まれ、1.5cm位置が上がりますので、実際に4.5cmの位置となって出来上がるわけです。

そうすると、それ以上上の方だとバランス的に不格好。

余裕があって堂々とそびえ立つように見えるような取っ手の位置として考えたものになります。

上の方すぎると、何かつまった感じでどっしりとしないのです。

また、上の方のスペースが狭いと、ファスナー取り付けなどの時に取っ手の固い縫い目が邪魔になって障害になり、まっすぐに横線が縫えなくなる事態が起きることが過去にあったからです。

そうすると、影響のない離れた位置で、最低限がこの時点での上から6cmという位置になります。

あとがき

完成しました。完成品の取っ手の位置を改めて注目してみるとバランスがよく分かりますね。

中に挟み込む取っ手の付け方は、こういったファスナーを取り付ける場合は望ましくありません。

挟み込みよりも貼り付け式が良いのです。

今後更に改善していくような点は、取っ手の付け根のラインです。

真っすぐではないですね。

どうしてもこのようになりがちなのですが、努力でもどうにもならない場合は仕様変更です。

この取っ手の付け根部分を隠すという手があると思います。

後のブログで付け根パーツも追加していきますので、またちょくちょくお立ち寄りどうぞ(^-^)。

ハンドメイドバッグの表地と裏地を洋服コーデのようにどちらも対等な価値で考える選択【49】

まえがき

こんちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたび、みかんのような世界観をバッグで表してみようと考案。

大花柄に使われている暖色系カラーをみかんの雰囲気と関連付けました。

この記事は前半部分になりますが、主に生地の表地と裏地の組み合わせの仕方の例としてご紹介しながら、バッグも洋服のコーデのように考えられるということをお伝えしたいと思います。

今後の生地選びにお役に立てればと思います(^-^)。

大花柄の表地と合わせたグリーン色のジャガード裏地

一度みかんウエストポーチというものを作った表地でしたが、みかんウエストポーチでは、生地の良さがあまり活かされず、ボツにしていました。

今回は、まだその生地の在庫があったのが幸いしてもう一度この生地で作る機会ができました。

素敵に作ってリベンジしたいと意気込んでいる次第です。

<左-表地>イタリア製、<右-裏地>日本製・・・表地の葉っぱ部分の色と裏地がのカラーはドンピシャです。

表地はこうして見てみますと、暖色系のマルチカラーです。

マルチカラーの定義は3色以上の色が使われていること。

ちょうど3色の、クリーム、イエロー、グリーンで成り立った柄になります。

こういうマルチカラーの場合は、その中の1色を選んで合わせると、垢ぬけてすっきりした印象になると言われていまして、やはりそのようにするのがもっともであるとの判断。

お洋服でいうトップスにボトムを合わせるかのような感覚。

表地が決まっている中、裏地は、その中の1色のグリーンを選んだということです。

この色の選び方にも実はコツがあって、面積の多い色に合わせるよりも比較的控え目な占有率である色に合わせることもコントラストが美しい効果として出るというものです。

そういった考え方をしたので、クリームベージュなどの色の裏地を選ばず、もっとはっきりとコントラスト効果のあるグリーンを選択したのです。

ピーマンとかキュウリの鮮やかなビビッドグリーンではなく、クリーミーなメロン色のようなエメラルドグリーンというような色です。

綿が55%入る表地は少しカジュアルにも映りますが、表地をエレガントにとらえた裏地の決め方なので、ツヤのあるきらりとした柄を選んだことも今回ならではです。

あとがき

バッグを製作するにあたってまずは、力の入れどころが生地のチョイス。

その時に、裏地もしっかり拘ることをお勧めしたいです。

裏地とは言え、かなりの存在感です。

時には、表地以上の高級な裏地であることも結果としては有ります。

それくらい見えにくい内側にも重点を置きたいということになります。

過去の製作品には何が足りなかったのか【48】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ハンドメイドを始めて随分年数が経過しました。

スタートは2007年。

一番最初は、一重仕立てで芯地すら何も貼らない小さなポーチなどからです。

不安定な動きの家庭用ミシンで、勤め先からの帰宅後の1-2時間ほどで完成する超シンプルなポーチやエコバッグ。

何かワンポイントを証(あかし)にと、巻薔薇とか木製のボタンなどを正面の真ん中に取り付けていたものです。

バッグはペタンコのマチ無しA4サイズのエコバッグ。

ポーチは、マチ無しの通帳サイズと、マチ付きのコスメポーチのようなもの。

そして、エコバッグにもポーチにも、やっと覚えた吊り下げ式ポケットを共通に取り付けていたものでした。

この吊り下げ式ポケットの付いたものは本当に初期の頃のもの。

最初に覚えた一重仕立ての布1枚で作れるポケットです。

もう少し、後のものが今でも持っているものが少しありましたので、今回はそれらをご紹介します。

過去に私が作ったハンドメイドバッグやポーチ

水着のパレオで作ったエクササイズ着入れの巾着袋。巾着紐はプレゼント用のリボンテープです。
メッシュのふんわりクッション素材に薔薇柄がプリントされた珍しい素材が気に入り、布団入れなどに使用。
こういった細長ポーチは、現在でもネットで検索してしても簡単には出てきません。
無難な一般的なサイズや形が多いですが、時にこういったペンだけを入れるなどのように
ピンポイントな形のポーチは今でも使います。
こちらは横が30cmほどある大きなもので、本を入れていたこともありました。
この辺りの制作から裏地も取り付けるようになりましたので、丈夫さが出始めます。
こちらは、ミニミニポーチ。薬とかキーなど細かいものを入れる専用です。
角の出し方がてんで成っていませんが、これらも裏地を付けています。

と、こんな感じで、私が今まで作ったバッグやポーチの変遷です。

今でも持っている形やサイズから見通す、今後求められる形

なぜ、今でも持っているのかを考えてみました。

どれも、極端なサイズと形です。

ペンケースは極細。このような細い幅のポーチはなかなかありません。縦が2.5cmほどしかありません。

ペンケースというと、幅が7-10cmほどあり、横は、22-23cmの無難なサイズです。

もしかして、無難であると、かえって、目的を果たさないこともあるのかもしれません。

そして、超ビックなバッグ。

これもなかなか見かけません。大きめと謳ってあれど、実際にそれほどでもないことがほとんどです。

結局のところ、ピンポイントで目的を果たすような、〇〇入れ、〇〇ケースといった専用の入れ物が、ネット検索にもヒットしやすいのかもしれません。

昔作ったポーチなどを捨ててしまった理由

一方、捨ててしまっているアイテムもあります。

それは、使い勝手が悪かったりすることと、下手で美しくないからです。

柄などに頼って何とか作っていましたが、美しく作るということができていなかった過去がうかがえました。

あとがき

過去の製作品は、ファスナーとか生地の柄の力を借りていたことがほとんどで、自分のデザインとか考え方を入れ込んだものではなかったと思います。

しかし、実際に現在も使い続けているところに使い道の相応しい目的地をなんとか得た状態であるわけです。

バッグというのは、飾っておく置物ではなく、使っていくものであることだと改めて思います。

そうしますと使いやすい工夫とか機能は必須です。

この先1つの物を大切に末永く使ってもらおうと思ったら、まずは入れ物としての役割があるかどうか、機能が複数入っているかなども重要です。

リュックショルダー、取っ手、Dカンタブを取り付ける望ましいタイミング【47】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の記事は、ミニリュックデザインをモスグリーンのミックスのパイル地で作るという内容の後半作業の中でお伝えしたいことになります。

リュックのショルダー、Dカンタブ、取っ手を取り付けるにあたり、分かりやすいタイミングとはいつなのだろうということを意識して製作しましたので、取り付ける順番をポイントとしてお伝えしたいと思います。

リュックの取っ手は必要なのかどうかを使用シーンで考える

リュックに取っ手は必要?。それは、必要だと考えます。

具体的な現実のシーンを想像してみます。

外出してトイレに入った時のシーン。

この時、リュックは外してフックにかけるのことが多いです。

その時に、どこをかけるのか、また、安定したままリュックをかけたいです。

そうしますと、てっぺんに取っ手が1本は付いているのがとても安定します。

トイレの床に置いたりなどはしたくないと考える人が大半だと思いますので、そのためには、空中でフックを使用させてもらい、そこへ引っ掛ける機能が必要です。

その時に取っ手が活躍するのです。

その他のシーンとしては、レジでの清算時。

背負ったままでは財布を取り出すことができません。

そんな時に、どこかを持ちながら入り口を開けて財布を取り出します。

そのどこかというのが、やはり取っ手であることが便利なのです。

その開け閉めの佇まいの様子を遠くから眺めた場合、取っ手意外の場所を鷲掴みしているのか、スムーズに取っ手を持っての作業なのかが大きく違って映ります。

こういった現実のシーンから、バッグの取っ手と同じく、リュックも取っ手を是非付けたいと思うに至りました。

ショルダー、取っ手、タブの順に挟み込んでいく

できるだけ、単純で無駄のない方法が分かりやすいかと思います。

今回のミニリュックでは、取っ手とショルダーは同じタイミングで取り付けました。

同じ直線上に配置するからですね。

本体のパーツを半分に折って、中心を待ち針で印。
内側に狭い間隔でショルダーを、外側に広い間隔で取っ手を対称に取り付けます。

ここでのポイントは、ショルダーが狭い幅で取り付け、取っ手はそれより外側の広い幅で取り付けるという位置関係であること。

ショルダーはハの字がマストです。すごく昔にリュックを初製作しました時に、ただただ、ショルダーを水平に上下まっすぐに取り付けたら、やたら、肩からずり落ちました。

結局、ずり落ち防止用に留める留め具を必要とすることになってしまったのです。

結局そのリュックは余計なパーツを必要としたので、手放す結果となったのです。

要するにハの字に取り付けるということは、体の線によりフィットするような形であるということです。

これら2パーツの取っ手とショルダーは、表地と裏地を板状のパーツに縫い合わせる手前の段階で、表地のみに仮縫いして固定しておきます。

その先の表地と裏地を縫い合わせる段階では、取っ手とショルダーが挟み込まれて入っています。

一時的ではありますが、わりと狭い中に収納されますので、長さのあるショルダー2本は、まとめて結んでコンパクトにしておいて作業しやすくしておきます。

ひっくり返すと、中から取っ手とショルダーが顔を出します。

そして、この後、アイロンで整えて、縁をぐるり1周を縫うと同時に、水平部分の返し口も閉じるのを兼ねて縫うのですが、その時に、底部分である水平部分の返し口に、カン付きのショルダータブを挟み込んで一緒に縫い付けます。

タブの位置は、端の方です。それによって、ショルダーがハの字に取り付けられることになるのです。

底部分の水平の返し口を閉じる時に同時にタブも縫い付けます。

この、板状のパーツにする時に挟み込むのがグッドタイミング。

というのも、ショルダーや取っ手と同じように仮縫いをしてしまうと、縫い代を折った時にタブの厚みで縫い代の折りが分厚くなり過ぎるみたいなのです。

よって、ここではもっと後のタイミングで、仮縫いをせずに、縫う前に挟み込んで待ち針で固定して多重で縫い付ける方法をとりました。

ということで、取っ手、ショルダー、ショルダー用のタブの取り付け時期とタイミングでした。

実は、今回のミニリュックは、誤って裏地をカットしてしまう事件を起こしてしまいました(*_*)。

伸び止めテープでくっつけ、補修はしましたが、完成の雰囲気だけ味わっていただこうと思います。

あとがき

このたびの素材が、表地がびよーんと伸びるタイプのパイル地で、裏地が織物でした。

片方が伸びるのに片方が伸びないと、伸びてしまいがちになる方が優先して、伸びない裏地が引きつりがちです。

このことを解消するには、伸びる方の表地のパイル地に、接着芯に加えた今回のようなハード薄芯を貼り付けて、縁を固定してステッチしておくなどの策が有効です。

その他、ニットの方に最初からキルトをかけるなどしておいて固めておくことも案として浮かんでいます。

こうして生地の性質にあまりとらわれないように工夫しながら組み合わせてしまえば、かなり組み合わせる時の生地の選択肢が広がりますね。

実際にバッグの機能として申し分のないポケットの種類の大別3種【46】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

バッグのポケットは、洋服からの引用や参考もあり有難い次第ですが、洋服の分野では細かい種類の展開が豊富だと思います。

箱ポケット、シームポケットなどと名前が違うと随分作り方も違うところまでは学んだ経験があります。

私の場合はバッグ一筋で製作してきましたので、洋服からの引用があっても、その後に自分なりの解釈をして自分デザインを決めていくということをしています。

そうして今まで複数のポケットをハンドメイドバッグに設置してきた経験から、その構造の違いを大きく3種に分けてみました。

貼り付けポケット

貼り付けの名の通り、生地の上にペタッと貼り付けた構造です。

これだけでは機能とかセキュリティー性が十分でないということで、フラップも組み合わせます。

そして、ポケット口からの物の飛び出しを防止し、入り口が分かりにくくしてセキュリティ性アップをはかりました。それがフラップポケットになります。

貼り付け型:袋が外に飛び出ていて、貼り付けて作る構造のポケット

そして、今度は、袋布が目に見えない奥に隠される、隠しポケット型です。

隠し型(ファスナーバージョン):玉縁の手法を取り入れて、袋が中に隠れているポケット

ファスナーとの組み合わせである場合このようにファスナーがのぞきますが、比翼布がひさしみたいに除く仕様も取り入れています。

隠し型(比翼バージョン):まるで、周りとなじむ昆虫の偽装みたいですが、
くり抜かれたポケットの入り口に比翼が雨蓋のように取り付けられています。
洋服ではこの向きは逆なので、バッグ用にアレンジしたものになります。
この目立たないなじんだ様相がセキュリティー性の高さの1つです。
吊り下げ型:こんな感じでよくポーチの内側に使われます。入口に面しているのですが、
取り出しやすさとお部屋の仕切りの役割で、ポケット無しの場合よりもかなり使い勝手が違ってきます。
ここにこのポケットを付けることによって、単なるポーチにも新たな価値が生まれます。

以上、「貼り付け型」、「隠し型」、「吊り下げ型」の3種がどれもその構造がそれぞれ違うので、主な3主として挙げてみました。

その他のいろいろなポケットは、このどれかに近い構造であると言えます。

特に洋服のポケットは、袋が奥に隠れているタイプが多くありますが、もとは袋が内部に設置される「隠し型」であると大別できるのです。

あとがき

今回は、リュックを製作している途中の過程でご紹介したいポケットがあったので、寄り道的な投稿をさせていただきました。

動画内のパイル素材のミニリュックには、「貼り付け型」と「隠し型」を取り入れています。

どのポケットも、やはり丈夫に縫い付けることが大切です。

ポケットの製作過程は途中のど真ん中の段階にあり、ほつれたお直しを最初に製作したと同じようにミシンで行うにはかなりほどいていかねばならず、簡単な事ではありません。

そうしますと、最初からきちんとした作りをしていくことこそ、後に余計な費用のかからないコスパの良い物ができることで長持ちな良質さを追求できます。

そして、セキュリティー性も自分自身の尺度と判断でどのくらいの程度にするのかを考えて、使いやすさ、手軽にポケット内を探れる容易さもありながら、セキュリティー性も考えるというバランスも大切です。

このバランスのお話はまたの機会に投稿したいと思っています。セキュリティー性ガンガンなポケットであることでストレスが生まれてしまわないための考察をしていくわけです(^-^)。

賛否あるか、本来の布製バッグの作り方を打ち破るプレート組み立て型のハンドメイドバッグ【45】

あとがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回の記事は、前回の【44】後半の作業となります。

後半のこの記事では、恰好の良いフォルムを出していくには、本来の縫い代を中表に作ることが軸のやり方をとことん打ち破ります。

特にボストン型のような形では、ひっくり返しではなかなかラインがはっきり出ません。

そこを追求していった私の型破りな製作方法になります。

プレート状のパーツを一気に組み立てていく方法

布製ではなかなか見かけないやり方なのですが、最初に前もって縫い代を隠したプレート状のパーツにしておいて、そのままの面の向きで組み立てるというやり方です。

従来の表地と裏地をそれぞれ袋状にしておいて、縫い合わせながら縫い代を隠すという方法がやや複雑すぎるということで、もっとはっきりと分かりやすい作り方は無いかと考えたものです。

当初は、表地と裏地を縫い代そのまま切りっ放しの状態で重ねて置いて、縫い代を最後に外側でラッピングしていました。

ただ、このやり方が完全なものではなく、最初の時点で縫い代を内側に折り込んで隠してから組み立てていくようなやり方に至りました。

このやり方で、かなり可能性が広がりました。

以前は作っていなかった、立体的なバニティー型やボストン型ををどんどん作るようになりましたのもこの手法のおかげです。

マチ兼口布パーツと本体を縫い合わせています。
ぐるり1周x2回しますので丈夫です。

このボストン型は、単純な作り。

プレート上になった表面と裏面の間に長い口布を取り付けるだけとも言えるのです。

こういう単純な考え方のが、一見難しいデザインの敷居が低くなるかと思いまして、このプレート組み立て型をご紹介するに至りました。

出来上がりで気になる箇所

 

<サイズ>:縦14cmx横25cmxマチ7cm。・・・長財布が横にとっしりと入ります。

気になる箇所があります。

それは、取っ手の付け根。これがいかにも始末が悪いです。

ここへ何か今後工夫を凝らしていきたいと思います。

また、底のとんがり箇所と、口布のカーブラインが良いコンビとは言えません。

やはりこの底のラインもカーブであることが良いのかな。

あとがき

今回で、サッカーという素材がとても気に入り、なんて縫いやすいのだろうと感動しました。

薄手なのに張りがあり、折り曲げたりしやすい柔軟性もあります。

サッカーは夏の素材と言われています。

浴衣やパジャマなど暑い夏に、ぷっくりふくらんだ凹凸感が肌に触れる部分を半分ほどに減らし、涼しい着心地を感じさせるという非常にメリットのある素材です。

しかし、こういった黒い色であれば、季節は関係なくなります。凹凸感が美しい自分の考え方に当てはまる素材としてALLシーズン使っても良いかなと(^-^)。

ファスナーと裏地の色がピッタリの入り口裏の美しさとスッキリさ【44】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

この記事アップの季節はそろそろ秋の入口。

秋のイメージの入ったバッグもいいですね。

夏の素材と言われているサッカーという凹凸感のある生地ではありますが、これを黒色ベースで、秋口の雰囲気を出すようなバッグを作ってみたいと思います。

旅行用の小物入れにとミニショルダーバッグ型なのですが、かまぼこみたいなフォルムが安定感があって素敵です。

新しく型紙を作った形なので、課題も残るかもしれませんがそのようなところも検討してまいります。

ミニボストン型のイメージ

今回予定しています、ミニボストン型ショルダーバッグ。

立体感がうまく形作れたらとワクワクしています。

ボストンバッグは、旅のメインバッグの大きいサイズのものを想像しがちですが、これがミニサイズになって、また違った感じの素敵さなのです。

ショルダーで体にさげると、両手が自由になります。

旅を活動的なストレスの残らない良き思い出にしていただければと(^-^)。

選定素材の特徴は凹凸感

今回の表地は、サッカーの薔薇柄。

サッカーというのは、凹凸感のある織った仕上げにしぼを出す加工がされたもの。

かなり伝統のある素材のようです。

浴衣とかパジャマにも夏には向いている素材と言われていますが、その理由とは?。


表地(黒xモカ薔薇柄):サッカープリント。綿/100%。日本製。

この凹凸感が、洋服となって着用する時に、肌に触れる部分と触れない部分が約半分ずつの面積に分かれる織り方なのです。

でこぼこしたへこみの部分は肌には触れなくて浮くので、面積の半分しか肌に触れる部分がないわけです。

そうすると通気性が感じられて、涼しい素材となるといった理論です。

このサッカーに似た生地にリップルという素材があります。

このような洋服向きとしてとらえられている生地をバッグにしていくこと自体意外性があり、個性を出そうと私なりのフィルターにかけた生地分野です。

そして、裏地です。裏地は表地にマッチしていく形で、素材、色、織り方すべてが似ています。

裏地(黒):フクレジャガード、綿/97%、ポリウレタン/3%。日本製。

フクレジャガードもしぼが出ているのが特徴で、表地のサッカーにマッチするところがあります。

同じ黒色で、ジャガードも小さなスクエア状のギンガムチェックみたいに入っています。

ふくれというタックみたいな加工+ジャガードチェック柄の2つの組み合わせでできているのです。

裏地には、伸びる品質のポリウレタンが入っているので、縫う時には少々注意が必要です。

ファスナーの黒と裏地の黒が一致の良き効果

前半は、裁断、芯貼り、取っ手作り、ネーム付け、隠しポケット作り(2か所)、本体の表地と裏地を中表に縫ってひっくり返し板状のパーツにする、マチ兼口布に、くり抜きファスナーを埋め込む、ここまでです。

くり抜きファスナーはおそらく珍しいやり方かもしれません。

写真でご紹介しましょう。

まず、隠しポケットを作ると同じで、真ん中に1cm幅のボックス型を作図して、
その上を裏にラッピング布(今回は裏地がそのままラッピング布の役割となります)をぴたっと当てて、
中表状態にして、このようにボックスの作図の上をこちら側からミシン2.5mm巾でステッチします。
今回の横の長さは、40cmにしましたので、手持ちの60cmのファスナーをカットしての作業です。
ハサミで直線+Y字のカットをして、玉縁(ラッピング)仕様にします。
裏地パーツそのものが向こう布ですので、裏地を丸ごとひっくり返し反対側に出すことで、カットした切り口をラッピングして、いわゆる玉縁(たまぶち)を完成させます。
アイロンで綺麗に整えて、表地側の中側に、隠して伸び止めテープを貼りました。そして、待ち針で裏地が顔を出さないようにきちんと固定します。
ファスナーの端にタブを取り付け縫い代や端っこを隠します。
ファスナーをマチ兼口布に当てはめて、縫い付けます。ぐるり2週しました。
場合によっては、1周をさらに外枠で二重の線でステッチすることもよいでしょう。
そうすると裏側でよりファスナーの端っこにミシンが縫われて固定され、ひらひらせずにしまりがよいです。
今回は、同じ個所を2重縫いとうことの方にしました。
ファスナーを取り付けた状態の中側から見た様子。縫い代が綺麗に隠れました。

ここで、あることを思います。

裏地とファスナーの色の一致が美しいなあと。

もともとファスナーの両端がこうして見えてしまうのは邪道とも言えます。

枠にファスナーを当てただけですので。

特に複雑な技術を使っていませんが、複雑な技術は綺麗にも丈夫にもできにくいと思っています。

単純明快ですが、誰が見ても分かりやすい構造です。そして何より丈夫であることです。

本体とマチ兼口布パーツがおおわく完成しました。

ここで、前半が終わります。

後半は、マチ兼口布パーツの縫い代を1.5cm中へ表地も裏地も織り込み、ぴたっと合わせ、縁3mmほどにぐるり1周ステッチをかける作業からのスタートとなります。

あとがき

前半で進捗度は結構なものになりました。後半は次の記事の【45】で完成まで行きます。

後半では、内部の底板をどのように取り付けるかが未知で、作業しながら決定していきたいと思います。

ところで、今回の生地の表地のサッカーとっても扱いやすいです。

綿/100%は基本的に縫いやすかったり、折りやすかったりするので作業しやすいですが、特にこのサッカーは作業していてもアイロンで折り曲げやすくて、とても気持ちがよい素材でした。

裏地のフクレジャガードも伸びの件は気にしましたが、こちらも縫いやすいし、扱いやすいようです。

だんだん形作られて、かわいくなっていきます(^-^)。