小さい頃のアルバム写真で探す黒白コーデ好きが始まったきっかけと装いの歴史【211】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

1つ前の【210】の記事投稿で実家で見つかった、今だにとってあったヴィンテージ雑貨アイテムを複数ご紹介しました。

もう40年も前の品物なので、ヴィンテージと呼ぶにふさわしいアイテムになっていました。

今度は、その時に10代の写真を見ながら洋服に着目してみました。

10代以前は、親の好みの服装も多く、やっと10代が進むにつれて好みの洋服がはっきりしてきたように思います。

それを写真を抜き出しながら、現在黒コーデ好きが、当時いつぐらいにそのような方向性を示していたのかなどを見てみたいと思います。

アルバムの写真に答えあり、黒コーデがたくさん見つかった事実

小さい頃のアルバムを調べて、だいたい何歳くらいから洋服の色などに拘り始めたかを見てみたんです。

間違いなく20代以降は、もうファッション趣味に目覚めていたので、やはり小さいころがそのスタートのカギになると思いました。

幼少期は、親から洋服を与えてもらって着ることがほとんどです。

そんな中で、好みの洋服を選ぶ1つのきっかけが、習い事の発表会の洋服とか、修学旅行の洋服を決める時だったと思います。

発表会の洋服は親に作ってもらったので、ある程度どんな感じが良いかの意見を求められたこともあります。

その時に、答えるその答えの中に、自分の好みとか趣味嗜好が入り込んでいくということです。

そんな環境がもしかして、現在の洋服好きのきっかけになっていたとも言えるのかも。。

年齢でいうと12歳あたりです。

このころがどうもアルバムの中では黒白コーデスタートのように見えました。

12歳周辺の旅行時:上が黒のTシャツ下が白のホットパンツ。ペンギンのポシェットも気になります(笑)。
12歳:6年生の修学旅行をきっかけに買ってもらったセットアップ。黒x白の大きなギンガムチェックが特徴。
14歳:黒白ギンガムチェックのオールインワン。母作。中に半袖の白のブラウス。
14歳:なんでもない時に、自宅の外で写してもらった写真。黒白ボーダーのハイネックのカットソー着。

おそらく、ボトムには、デニムのタイトスカートを合わせているかと思います。

こんなベタな幅広の黒白ボーダーのカットソーが当時あったのですね。

その後の10代後半以降の黒白コーデ

10代後半は、黒白コーデがとても多くなります。

その1つにファッション雑誌「nonno:ノンノ」の影響が大きいと思います。

18歳辺りで、洋服の雑誌をじっくり見たり、あこがれたりしていたと思います。

では、ここからは、現在に通じる黒白コーデの豊富な写真をアップします。

ほとんどが18-20歳くらいまでのものになります。

分かりやすいまでに黒と白しか着ていないことが面白いと思います↓。

17歳:「ブループールロード」というデザイナーズブランドの型紙で母に作ってもらったブラウス。
18歳:黒のキャミと黒のカットソーを重ね着。ボトムは「リーバイス501」を自主リフォームのショートパンツ。
18歳:細かい黒白水玉の半袖ワンピース:この時代正面のボタンが縦に配置したワンピが豊富でした。
18歳:白の半そでブラウスの襟を黒のニットの襟からのぞかせる。そこへ18YGのネックレスが首元を華やかに。。
19歳:黒のリボンワンピ。こちらも前開きの一連ボタンです、随分多かったこのデザイン。。
19歳:おそらく「バックトゥーザフューチャー」の彼女の服装にあこがれたに違いない!

ブラウスはメンズの白にベージュチェック先染め、黒ベストは古着の喪服用。

ブルージーンズはリーバイス501。ハイカットの黒スニーカー。

19歳:「LEE」のオーバーオールに黒白ボーダーテレコのカットソー。
20歳:スカートが母のヴィンテージもの、1960-1970年代のスカートかな。黒ジャケは合皮。
20歳:フェイクパールの本革チョーカーが独自のアレンジ。
20歳:あくまで黒白。スウェット素材のカットソーは「アニエスb」、当時一世を風靡したアイテムです。
21歳:黒のコーデに差し色のワインを入れています。首にはゴールドのコインペンダント。
20歳:水玉のシフォンストールがアクセントに。髪型は「ソバージュ」
22歳:テカリ素材のブラウスとパンツを別々で見つけてセットアップ風に。。首にはレオパードのプチスカーフ。
22歳:当時既製品では見つからなかった水玉の黒白、ゆずってもらった生地で母が製作のタイトスカート。

もう10代後半ではメキメキと黒コーデ好きが始まっていましたね(^_^;)。

まとめると、12歳くらいの小学校卒業付近からが白黒コーデに拘り始めたスタートの頃のようだと分かりました。

そして、10代後半で雑誌の影響も大いに受けながらい一気に黒白コーデが加速しました。

こんな風にアルバムを見てみるのも面白かったです。

よく、どこどこへ旅行に行った思い出などを振り返りますが、それと同時にその時に着ていた洋服も見てみる視点が興味深くて楽しいものです。

あまりに幼少期の写真の数が黒白コーデに関してはそれほどたくさんはなかったので、20代の写真が豊富になってしまいました。

12歳周辺をきっかけに、その後の黒白コーデへ目覚めていったその変遷みたいな風に見てもらえたら面白いかと思います。

きっかけの時点と言えば、写真は少なかったですが、12歳頃だったと思います。

あとがき

黒白のギンガムも現在でもそれほど豊富ではない素材です。

やはり、小学校の修学旅行で出会ったビッグ黒白ギンガムセットアップがきっかけにその後も小さめの黒白ギンガムを今度はオーダーメイドで作ってもらったところにも黒白の良さを知って自分で探したことが読み取れます。

ボーダー柄は10代に多く登場しましたが、現在は運気の関係で「横ばい」の意味的なものを意識して着ていません。

そんなことは何も気にせず、ただ直感で、ボーダー内側に着て、無地の強い黒とシンプルに合わせていくという重ね着コーデが今時が経ち振り返って見ても印象的です。

もしかして、10代後半は大人っぽく装いたくて黒を選んでいたこともあったかもしれませんが、現在考える黒に対する気持ちというのは「強さ」と「潔さ」です。

同じ黒白コーデでも、その伝えたいメッセージがもっとはっきりとしています。

強さを表現したい理由は、もちろん「仕事での成功」を夢見ているからです。

とことん強く、事業を実らせていきたいという思いがあります。

それぞれの気持ちやスタイルの表現として選ぶ洋服や出来上がるコーデが決まっていくということを考えると洋服というものは非常に大切なのですね。

ただ、洋服など構わないのだという人も必ず洋服を着ますので、その「構わない」考え方が装いに現れると考えると、洋服の装いというのは「最も正直」なメッセージなのでは。。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

40年前のぬいぐるみやオルゴール、実家にあった昭和時代のヴィンテージ品を掘り出し欲しい人へお譲りする活動【210】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

先日実家に行ったとき、あるものを発見。

実家もいよいよ家を建て直しすることになりました。

そうした中で思い切って捨てるものも出てくるのですが、価値ある小さなアイテムはできるだけ活用したいと思いました。

遥か遡ること10歳頃のもらい物の雑貨類が複数見つかっています。

気づけば貫禄のビンテージ級になっていましたことが感慨深いです。

身近にあったビンテージ雑貨のご紹介

それらの昔の昭和時代のお品は、時々目にしていたものだったので記憶にはありますが、じっくりは見ておらずとても懐かしく味わい深いです。

数点ご紹介します。すべて1980年前半頃お土産やプレゼントとしていただいた昭和真っ只中のお品ばかりです。

オルゴール:1980年代前半あたりのオルゴール。曲は「白鳥の湖」。
オルゴールの中の様子:思いのほか中が綺麗なことに驚き。アクセサリーボックスの作りになっています。
カモのぬいぐるみ:カモがかわいくお洒落に再現。叔母が同じ物を持っていた当時ねだって買ってもらいました。¥5,000相当だったと記憶。
木製のボックス:天然木の木目が心地よし。クマの彫り部分の面は淡いマルチカラーの3色展開
木製ボックスの中側:ゆったりとして。背部分に蝶つがいがちゃんと取り付けられた家具調の作り。
木彫りのペンダント:北海道旅行時のおみやげ物売り場にて。「アイヌ」の女の子の顔。裏面に彫られた名前。
以上、4点のビンテージ級の雑貨をご紹介しました。

あまり手を付けていなかったり、大切に保管したりしてここまで無事に来れたみたいです。

よく触っていた、人形がステージで踊る仕組みのオルゴールは蓋が外れ、壊れていましたので、今回ここに登場していないですが良い状態で残っていたのがこれらです。

後に、ペンダントとオルゴールは売却。

オルゴールに関しては、「コレクター」の方がいらっしゃるようです。

あと、オルゴールのイラストはいかにも昭和レトロな雰囲気でこういったイラスト自体のファンもいらっしゃることでしょう。

あとがき

ヴィンテージ服が好きなのに、実家にあるヴィンテージ雑貨に今まで目を向けずに、気が付いた時には40年もの歳月が経過していました。

それでも良い状態で残っていたこれらが物語ることは何なのか。。

当時とは違った見方で、今古き良き味わいを感じることで、その年月の深さを「品物」が教えてくれるようです。

当たり前に過ごしてきたような1日1日がその気づかなかった時間の経過として伝えるヴィンテージ物。

とても素敵だと思います。

今後も引き続きお洋服はすべて古着で、時々昭和時代のオーダーメイドワンピースを取り入れながらワードローブ作りを続行しています。

バッグも40年とまではまだ行っていませんが、30年になろうとしているブランドバッグなども出てきています。

「古い物の価値」を身の回りに置くことの素敵さがこのたびの記事で伝われば良いです。

そして、簡単に捨てられてしまうような安価に作られ過ぎた有り余るような数の物品を見直し、今後は少しの数でも価値あるものを見抜いて大切に持っていくようなサスティナブルな姿勢をお伝えできたら。。と思います。

6mm仕上げの丸底ラッピング成功のための材料はナイロン100%のバイヤス25mm幅にあり【204】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

楕円の形をしたデニムバッグの底のロック始末を更にラッピングで覆うというアイデアをこのたびアウトプット致します。

随分と試行錯誤してきた結果お伝えできるメソッドとなっております。

カジュアルなバッグ1つでも実はその作りはエレガントであるという、「エレガンス」がミックスされたお品物作りを目指しています。

このたびは、デニムというカジュアルな素材をドレスライクに寄せていくというゴールを目指すために美しいラッピングの出来上がりを目指していきます。

いくつかの幅の違いでラッピングのあれこれを過去10年にもわたり試行錯誤してまいりました結果、行き着いた1つの完成型のゴールである最も美しい「6mm仕上げ」のバージョンをここでお伝えしたいと思います。

厚みのある生地へのラッピングが難しいと感じるその理由

一重仕立てのデニムバッグ:パーツ全部にロックをかけてあります。ロック糸の色も馴染む色でさっぱりと。。

ラッピングもストレート部分なら比較的やりやすいです。

しかし、このようにカーブのあるデザインに加え、生地に厚みがある部分にラッピングをするとなると少々レベルが上がると感じます。

しかし、心配ご無用。

作業自体がやりやすいような幅、前準備があれば成功できる作業だと思います。

今回は厚手の14オンス相当のデニム生地が2枚重なった場合のラッピングです。

14ozは、一般的にはかれているジーンズ程度、この度のラッピング布の幅の25mmはこの厚みを1mm見込んだものです。

完成のイメージは、4mm巾程度でかけられたロック部分を更に隠してワンポイント的な装飾を込めたデニムとは異素材のナイロンラッピングにするというものです。

ラッピングは基本的には、出来上がり幅の4倍程度の幅のテープを用意する必要があります。

しかし、それはぺたんこの生地の場合の最も単純な考え方です。

ラッピングをしたい場合というのは、そもそも厚みがある状態になっていることが現実多いものです。

よって、見込んだ25mmというのは、出来上がりの6mmx4=24mmに厚みの1mmを加えた25mmだということになります。

よって、水平に見たときの1-2mmの生地の厚みを考慮せねば、最後のとじの部分で生地の分量が不足することになります。

生地によって厚みは様々。

ラッピングというものは、1mm違っただけでも裏面にずれが生じ、下の写真のようにテープの上にステッチが載らず、脱線しまくりの的外れな状態になってきます。

私はクセとして、このようになりがち、このようになりがちな人は結構多いかもしれません↓。

出来上がりの裏面の縫い目がまるでテープにのっていません。

すべて、テープ外の的外れな位置にステッチが出ていて、ラッピングの意味があるのかというほどの出来具合です。

ここから改善を試みていきました。

では、作業しながらラッピングが美しく仕上がるコツを研究した成果として次のようにポイントをまとめたいと思います。

6mm強仕上げのカーブのあるラッピングを上手く仕上げる「7つ」のポイント

では、ポイント箇所を中心にして出来上がりまでの流れをお伝えしたいと思います。

ポイント1)生地は45度のバイヤスで裁断

ポイント1)とにかくバイアス裁ちで行うことが基本。ナイロン/100%は伸びと縮みの両方融通性あり。

そもそも、テープの幅は25mm巾のバイアス裁ちです。

これがストレートでは柔軟性がなく、しわが寄ってしまうので、カーブ箇所を含む部分であれば、バイアスが必須。

ポイント2)縫い線の印の線をフルに直線で描く

これは、確実に1針1針を的確な寸法の位置に落としていくために、フルの直線である必要があります。

ポイント2)縫い線の印の線をフルに直線で描く。

ポイント3)アイロンで折り線を付けておく

折り線は必須、正しい位置を折り線が案内役として教えてくれます。

この折り線をアイロンであらかじめしっかり付けておくと、とても後半がやさしいものになります。

ポイント3)アイロンで折り線をしっかり付けておく。

最後の縫いとじの折り込みも5mmです。そして、ど真ん中に折り線をアイロンで入れます。

縫い始めの先端の横ラインをを1cm程内側へ折り曲げて、縫い代を隠しておきます。

この作業を下準備としてあらかじめやっておくわけです。

ポイント4)本体生地の縫い代とテープの右端をピタリと合わせる

写真では、右端がうまく映しておりませんで申し訳ございませんが、あそこがぴたりと合っている必要があります。

テープがはみ出したりまたその逆で中側に控えたりしていると、これが原因でラッピングが崩れますのでご注意下さいませ。

ポイント4)本体生地の縫い代とテープの右端をピタリと合わせる。

ポイント5)アイロンをかける時に伸ばし過ぎない

ぐるり1周地縫い後、アイロンをかけてくるりとテープを反対側に向けます。

この時に最初の折り線が目安になることも多いです。

アイロンをかける際には、目安を地縫いの線がぎりぎり隠れている状態で折るのがのぞましいというのが実体験からの結論です。

ポイント5)アイロンをかける時に伸ばし過ぎない。
地縫いステッチが隠れているぎりぎりでアイロンをかけ、ターンします。

ポイント6)縫いとじのステッチは、先端ぎりぎりでなく少し内側を縫う

ポイント6)縫いとじのステッチは、先端ぎりぎりでなく少し内側を縫う。

ラッピング布の際ではなく、1mm程右部分を縫うと下糸側のステッチがラッピング布から脱線しない結果になるようです。

ものすごくこの場面は繊細で「加減」とか「感覚」の世界。

裏面のテープにステッチが載ることを意識しながら行うのが良いです。

これでもうまくステッチが生地に乗らないようであれば、最初の5mmの箇所へのステッチ時にあえて、その線の1mm縫い代側(右)を縫うということをすると生地の配分が調整されるということがあります。

このことは、よくご紹介されていることと同じ内容になりますので、1つのヒントとしては有りだと思います。

ポイント7)最後の綴じの位置にもきちんとステッチをのせる

一度やり直しをした後の場面ですので、そのやり直しの原因が実はカーブのところでした。

カーブ部分は、自然にバイアステープが内側に引っ張られる傾向があります。

そうすると、裏側(最初に地縫いをした側)が地縫いの糸が見えるぐらい引っ張られて圧力がかかり、テープ幅が偏ります。

つまり細くなってしまってうことがあるのです。

そうすると結果、最後の縫いとじのステッチ糸が、テープ上に乗らないのです。

なので、テープの幅を均等にするよう、地縫いステッチが見えないぎりぎりの位置に待ち針を裏側から打ち、表側にも打つというダブルで行いました。

そして、目打ちを使ってゆっくりとステッチしていきます。

ポイント7)最後の綴じの位置にもきちんとステッチをのせる。

以上、7点が私が研究した成果から出てきたポイント箇所でした。

結構ポイントの数が多いです。

これらをすべて満たした時に完成すると言えますので、ラッピングは高度な技術の1つだと思います。

ただ、すべてを満たすことを考えると難しいようですが、美しく仕上げるための必須の当たり前の事項だと考えることもできます。

成功したラッピングの完成の表と裏の見栄え

底面側のラッピングの仕上がり:巾着袋の中を覗いた時に、この面が一番多く視界に入る部分です。

この面からラッピングの縫いとじをしました。

この面は、最後に縫い閉じた時の表側にあたり、どちらかというとより綺麗に見える方側です。

ということは、ターンする前の最初に地縫いする面というのは、底面でない反対側の側面パーツの部分を上糸側にして縫うという向きが良いということを導けます。

側面側のラッピングの出来上がり:視界には入らない部分ですが、見る人は見る隠れた部分。

ここも、今回のコツでテープにステッチがちゃんと乗っかりました。

表からは一見綺麗でも裏を返せば残念なことになっているのはどうなのでしょう。

お恥ずかしながらそんなやり方が今までのやり方だったのです。

しかし、今回は生まれ変わりたいと思いました。

視界に入りにくい箇所も、丁寧に美しく仕上げていくことの意味を感じています。

おさらい:図解でこのたびのラッピングの数値的なものを見てみる

少し画像が不足していますので、図解をしてみました↓。

出来上がり6mmのラッピング用型紙の解説:バイヤス裁ち、ナイロン/100%地使用の14ozデニム用の場合。

最初の型紙では25mm巾で裁断。四つ折り観音開きをまともにせずに、左右を5mmずつだけ縫い代でとります。

例えば、薄手の生地をラッピングするのであれば、ただの均等の四つ折りでアイロンだけで良いですが、デニムは明らかに厚みがあることが目に見えています。

よって、その分の生地が奪われるとあらかじめ考えなければラッピングは成功しません。

最初の左右の5mmずつは、本来25÷4=6.25mmという仕上げの6mmに近い数字を均等配分するイメージから片寄せたものです。

多くが真ん中の内陸部分で生地が奪われるわけですね。

こうした微妙なミリ単位が効果を出すということならば、当然使う素材も融通の利く、伸び縮みの弾力性あるナイロン/100%を使うことが成功しやすいことに導けます。

書き手:ピクチャレスク

あとがき

「長年の勘や職人的感覚」を養うにあたっても、まずは理論として得たことは、ラッピングの仕上げの幅は6mm程度がすべてにおいて、すっきりと美しいと思えるということです。

幅がたくさんあれば丈夫そうに見えますが、野暮った過ぎてスタイリッシュではありません。

今回は、デニムのブルーに相性の良いサンドベージュの色のラッピング布であったことも実はバッグの中をのぞいた時のコントラスト効果を考えた工夫です。

苦労するラッピングのその作業だけに心を奪われるのではなく、さらにそこを乗り越え、その苦労などまるで無かったかのうように何食わぬ顔をしておしゃれ度も見せていくこと。

その作り手の強靭な姿勢こそ本物の「粋:いき」を作っていくのではないかと思うのです(^-^)。

ミシン針が通らなければ縫いとじが実現できない、厚手生地で入口完全密封のファスナーリュックをどのような工夫で作ったか【203】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

ここ最近ずっと手を付けれずにいた手持ち生地の厚地タイプが結構あることに目を向けてみました。

なぜ、手をなかなか付けれずにいるのか。。

それは厚地が重なる部分が多くて縫えない可能性があって尻込みしているのです。

そこを克服していこうというのが今回の企画です。

厚物に向いたバッグのデザインをセキュリティー性も伴ったものとして考えてみた

厚地というのは、壁にぶち当たる場面が決まって重なってミシンが縫えない時です。

これが起こらないような作りにすれば、ゴブラン、インテリア地などの厚い生地もバッグにしていけると思います。

結構残っている生地の中には素敵な厚地がたくさんあるので何とかここをクリアしていきたいと思っています。

そこで、1点考えたデザインが、半月型のリュックにもなるハンドバッグ。

小さい物ですが、マチを10cmとそこそこのボリュームにして、容積をできるだけ増やします。

そして、このように出来上がりました。ライムイエローの爽やかなバッグです↓。

ミニ半月型リュック:縦16cmx横27cmxマチ10cm。

ミニとは言え、横はそこそこありマチもボリューミーです。

長財布、スマホだけでなく、他の小物も入れていただけるかと思います。

スペイン製のインテリア地で厚手のごわっとした生地、綿/100%です。

イメージとしてはソファーに貼る生地としての使われ方を見込んだ素材。

背の部分:取り外し式のリュックのショルダー付き。長めでたらりと下がるリュックの背負い方も可能。
入口の口布の作り:どこにもすき間がありません。安心して、背負って出歩くことができます。

やはりリュック仕様となると入口が視界から遠ざかるので、不安も付きもの。

そこで、フルに密閉することを考えまして、口布を設置しました。。

内側の様子:ちりめん生地を使い、にぎやかなマルチボーダーが広がった内側になりました。

表地のライム色がこのボーダーの中の色に入っていることでマルチカラーのにぎやかさを落ち着かせてくれます。

入り口の口布の設置部分が重なりが多くなり、困難を極めました。

口布もハード薄芯を入れて立派な物に作り直したら、貫禄があってその方がよかったのです。

悩みどころですね。薄くは作りたいけれど、貫禄も出した方が良い物になるのです。

ここが非常にもどかしい。

もっと厚手になるともう入り口の口布縫い付けが対応できないのです。

ということで、今回はたまたま何とか縫えたけど、次回は違うデザインを考えていかねばなりません。

厚手生地にオールマイティーに対応できる万能デザインは本当にあるのか

なかなかいろいろ欲を出すと、難しいものです。

それにリュック仕様に必ずするということもデザインがなかなか見つからない1つの要因。

けれどここはゆずれません。リュック仕様は必ず入れたいのです。

例えば、入り口の密閉を裏地の柔らかい布で巾着のように絞るというデザインは1つの手かもしれません。

あとは、一重仕立て使いをして袋のようなバッグにするとか、けれどリュックにもなるよというもので。。などです。

あとがき

厚手の生地といっても、このたびのインテリア生地は比較的目が粗かったものになります。

それで何とか針が通って完成まで至りました。

生地の厚みだけを見ずにその織密度をじっくり見て、スカスカなのかぎゅうぎゅうなのかで縫っていけるものとそうでないものに分かれていく岐路もあるかと思います。

とにかくこのたびは良い研究になりましたし、オシャレに仕上げる一定の成果も出ました。

ファスナー使いの隙間の解消は製造業者としても悩みどころ。

ただ、完全密封には他の対策が及ぶことはありません。

思い出や思い入れの詰まったジュエリー購入時のユニークエピソードからお伝えしたいこと、物体ではない体験や出来事の大切さ【198】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

このたびは、目に映る「モノ」と目には映らない「コト」との関係の深堀りをしてみたいと思います。

ショッピングの購入時の中には、記憶に残らないくらいいつの間にか買っていたというようなアイテムがある一方で、いつまでも記憶に残る何か特別なシーンがあったショッピングであった場合があります。

後者の方は、エピソード付きということで、後のそのアイテムに対する思い入れもひときわです。

そのことが結果、愛着とか大切にしていくなどにつながることもあります。

物体ではないけれど、体験とか出来事というものは、それぐらい威力のあるものです。

そう考えますと、モノを購入する時についてくる1つの体験が心に残るような、語り継がれていくような素敵な体験であるということにもっと注目するべきではないかと思うのです。

ジュエリーにまつわる「ユニークエピソード」のご紹介

いくつかユニークエピソードや、誰しもあるような状況もYOUTUBEでご紹介していますので、後で動画も是非ご視聴どうぞ。

ところが今回動画に入れ忘れてしまったエピソードが1点ありまして、そちらを追加事項としてこの記事でご紹介したいと思います。

それは、10年程前の事だったかと思います。

今は無きデパートの専門店ジュエリーショップでの出来事。

立ち寄って見てみたいと店内をまわらせていただいていたと時の事、大きなモチーフのデイジーの花のシェルペンダントを発見。

ディスプレイに飾ってあり、目立つ色ではないのに、お花が大きめなので迫力があるということ、そしてシェルの美しさが存分に表れているような作りでした。

「これは素敵だ!」と思い、店員さんに見せてもらいました。

そうしているうちに裏面もボーダーがかってなかなか素敵であることも分かり、リバーシブル使いが可能なのではないかとお得感を感じてきました。

そうしてその場で購入に至ります。

店員さんが、なんというか、とても気さくな女性で仕事が大好きといった感じでした。

このシェルペンダントを通して、店員さんと楽しくお話しているうちに、とても話が盛り上がって、ついにふんわりとした気持ち(お酒に酔ったみたい)になってしまい購入。

ここで事件が起こります。うっかりレジカウンターに商品を置き去りにしてしまったのです。

店員さんも最後にお品を私が持ちかえるところを見届けないまま、次のお客様が来店し、接客対応が引き続き始まったようでした。

とても忙しい場所で、デパートの1Fの宝石売り場で人通りが非常に多い入り口付近です。

その後、デパート内の他のお店に日用品の買い物があり、それを終えた後気づきます。

「あれっ?商品忘れてきたかも」。

そして、そのお店に戻ります。

そうしたら、お店の店員さんが安堵の様子で、「あーっ、よかった!」とおっしゃいました。

「先ほど放送で呼び出しをしてもらったのですが、聞こえました?」。

私は、放送で呼び出しされていたのです。

とてもその声は聞こえなかったのですが、いずれは気づくことでしたが、店員さんの慌てっぷりは半端なかったです。

そして、無事受け取り帰宅。

翌日でなくて当日で良かったです。

店員さんも気が気でなく眠れなかったかもしれません。

私がクレジットカードで購入したので、本人確認ができて放送をしてもらうということに至ったようです。

店員さんの方が心配してしまい、大きく責任を感じてしまわれたような事件でした。

過去にもそういう類似の事があるので、よくあることみたいな感じでしたが、さんざんジュエリーについてのお話が盛り上がって肝心のお品を忘れていくという「オチ」が今思えばとってもユニーク。

今はもう、その百貨店自体が閉業してしまい同時にお店もありません。

その店員さんの元気に働く快活な様子はまだ今後もこのジュエリーの購入エピソードと共に残っていくわけです。

YOUTUBEでご紹介できたらよかったです。。ミスしましたね。

そのペンダントというのがこちら。

購入時のエピソード付きのシェルペンダント。真ん中の黄色い部分もシェルです。
裏面もモカグレー色のボーダー柄で天然の美しさが見られるビッグなサイズのデイジーペンダント。

シェルがつるつるした手触りでとても気持ちが良い質感。

シェルは特に高価な素材ではないですけれど、美しさが独特ですし、同じ海の仲間であるパールなどとの組み合わせもよくなじみます。

私はこのエピソード付きのビッグデイジーを自分で使ったことは結局一度もなく、当サイトの「レンタルジュエリー」に2020年7月スタート時のラインナップにささげました。

お客様に借りて喜んでこのビッグデイジーの良さを堪能していただくためにです。

このデイジーの黄色部分に組み合わせたシャネルの黄色バングルも魅力的。

セットでのレンタルなので、リングなども付いてきます。

あとがき

こうしてみてみるといろいろな事情付きでジュエリーを入手しているのだなあと思う部分が興味深いと思いました。

そんな価値あるお品の入手時の思い出深いエピソードあってこその出会いであったと思うと、非常にロマンあふれた装飾品だと考えるようになりました(^-^)。

製作者の創造をはるかに超える荒々しい使いっぷりの現実、実際にバッグが使われるシーンを事細かに想定した強化箇所【202】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回は、製作にゆがみによる失敗があった1点のミニリュックを頻繁に自分で実際に使っていく中で気づいた驚くべき実態をお知らせして、製作のヒントになればとお話させていただきます。

結論からは、ハンドメイドバッグの作り手が、自分で使ってみることというのは新しい発見があるということです。

製作はあくまで使う手前までの事でしかありません。

その後の事は使っていかないと浮かび上がってこない事象なのです。

必ずしも上品に取っ手を持ちながら入り口を開閉するわけではないバッグ使用場面の現実あれこれ

ずっと同じものを使っていくと慣れて、ついつい荒々しく乱暴になります。

新しい頃は気を使っていますのでそれほどでもないですが、だんだん馴染んで慣れてきた頃というのは、何かしらの重要なヒントがある時期であると思いました。

実際に使わせていただいているのは、このニット素材のミニリュックです。

横向きに長財布がぎりぎり入るような小さなもの。中側にポケット2個。トップには取っ手の調節機能付き。
このように角の位置が対角線上に並ばず、歪みが起きてボツとなりましたことで自分で使うことにしたもの。

しかも、白黒というのは、まさに普段着としてコーデしている黒コーデにマッチしまして、大変使いやすいです。

何も考えず、このリュックを持って外へ出れば、自然に黒白コーデが成り立つので気楽です。

黒のバッグに少し柄が入っているといった感じを求める女性の何人かに過去のバッグの販売でご縁がありました。

黒白系はネット写真ではなかなか映えにくいものの、実際には多くのお洋服に使える色味だと見ています。

さて、このリュックを使っていく中で、意外と乱暴で荒々しい使い方をしてしまっているというのが、具体的にどういった場面なのかをショット写真で数点ご紹介。

なかなか興味深いものですねぇ。

もしかしたら、同じようなことを皆が気づかず無意識にやっているのかもしれません。

では、無意識な荒々しい使い方「あるある」まいります。

①ファスナーで持ち上げてしまう・・・ファスナーを開閉すると同時に思わずファスナーを持ち上げてしまう。

無意識というのは怖いものです。

気が付いたらこのようなすごいことをしておりました。

ファスナー開閉時にリュックを宙に浮かせながらファスナーを持ち上げることも。。

この時に、ファスナーで全体の重さを支えていることになります。

そうすると、対策として浮かぶのは、ファスナー取り付け時の縫いを強固にすることです。

二重縫いはその対策としてはなかなか良かったかと思いますので、今後このまま実行していきます。

②フラップポケットのフラップを宙に浮かせた状態で持ち上げる・・・これは①のファスナーに似た使い方。

なんと乱暴な。。しかしながら、実際私も使う中でこれを普通にやっていました。

そう考えると、こういう場面も大変荒々しいですが、実際には考慮せねばなりません。

ということで、これまで行ってきたフラップポケットの蓋の縫い付けを、裏側に「当て芯」をして、更に二重縫いして取り付けていますことを今後も続行です。

③ショルダータブの強固な取り付けが求められる・・・ショルダータブは縫い付け時に3度縫い。

ここは、支えとなる部分なので、やはり、多重縫いにより強固な縫い付けが必須です。

④片方のショルダーだけで肩に背負うことがある・・・不安定な状態の時、物を取り出そうとする時です。

そうするとこの対策としては、タブを強固に取り付ける具合というのも、目標をこの片方の1つのタブだけで全体を支える場面があることの想定のもとでなければなりません。

あまり深くそこまでは考えが及んではいませんでしたが、あの小さいタブ自体、そしてその縫い付けの両方にパワーがないといけないということですね。

接着芯は必須。強固にするための接着芯であるという目的に貼ります。

そして、縫い付けも今まで通り3重縫いです。

タブの幅もあまり狭いものではなく、ある程度広めの方が丈夫です。糸で縫う部分が広い程強固です。

ブランド物の高級バッグでポンとスタイリッシュなタブが外れてしまった過去を思い出します。

小さい物だと侮るなかれ、小さなショルダータブこそ主役のような取り付け方をする必要があるのです。

⑤カンが傾く・・・そもそもこの角カンがまずいということで、Dカンに徹底し直し。

角カンは向きが変わりやすいので不向き。Dカンの方が安定して使えます。

⑥糸の始末がほつれてくる・・・これでも玉結び玉止めを一度はしっかりやっての結果です。更なる対策は↓。。

その後、現在では、この結び目を隠れたところに出して、強固にコマ結びしています。

この写真の時は、見える位置で結び目を出してしまっていたのもこんな風にぼそぼそと見える原因になってしまいました。

テトロン糸はつるりとしてほぐれやすいので特にこうなりがちです。

よって玉止めを隠す場所の見つけ方も重要になります。

ポイントとしては、溝となっている箇所を近隣で探し、そこへ針を使って糸を移動して玉止めを行うということをこれ以降の製作に徹底しています。

⑦ファスナーのつまみで持ち上げることがある・・・最初の①に類似ですが、つまみ部分を持ち上げるケース。

対策としては、つまみをただの飾りではなく、丈夫な素材で強固に取り付けることです。

以上7点ですが、使っていく中で見つかった荒々しい使い方の場面とその対策でした。

では、使っていく中でとても良いと感じたところはあったのでしょうか?

次にそれを1点お伝えしたいと思います↓。

使っていく中での角の擦れの有無で分かる生地の良し悪し

バッグの角っこは傷み具合を測るには必ず見る箇所だと思います。

今回の素材というのは、「スポーツメッシュ」というニット生地です。

混率は、ポリエステル/94%、ポリウレタン/6%、日本製。

この素材で作ったミニリュックの角を見てみると。。全く傷みが見られませんでした。

傷みが出ていないスポーツメッシュという生地。・・・過度の擦れは直すのが難しいので素材は重要です。

今回のこの生地は、こういった結果からは、擦れにくい生地であると言ってよいかと思います。

良質の定義も様々かもしれませんが、長く持てるということになると、擦れが全く起こっていないということが「良質な素材」の1つの目安になるのではないでしょうか。

摩擦に対して柔軟性がある丈夫な生地だと言えます。

スポーツ着目的に製造されたこの素材の一番の「売り」でしょう。

あとがき

このスポーツメッシュという生地は、ユニークで面白みがありますが、決して高価な生地ではありません。

コストが高い生地こそが良い生地だと表面的な判断はするべきではないことを、今回の検証からも実感しています。

もし、高額生地=良いということにしてしまうと、製造のお品が「生地頼み」の作りとなってしまい、その製造者であるハンドメイド作家の役割がありません。

生地というのはあくまで「材料」であり、「製品」として仕上がるその間の「製作」には多くの「自分の考え方」を込めて表現していくのであり、その「表現」こそが実は一番伝えたいものが詰まっている重要な部分なのです。

これを多くが忘れられ、かわいい生地や素敵な生地さえあれば、その作りや考え方を深く見ることに目を背けられている現実を感じます。

「心を込めて」とか「精魂こめて」などという言葉がありますが、あの言葉は確かな文言であると考えます。

黙って物1つ作って売れることだけでも1つのコミュニケーションであり、人同士の対話だということになります(^-^)。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ちょっとブレイクタイムにもハンドメイド、直線縫いしかできない職業用ミシンで「即興刺繍」トライしたうさぎさんがのんびりたたずむ風景画【200】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

少しリラックスした気分で、特に何かその先に目標があるわけでもないことを今回ミシンを使ってやってみました。

あまりそんな風に作業することがないので、時にはこんなことも良いのではと思いました、

それは、短い時間でやってみました刺繍です。

刺繍も奥が深いと思います。

ミシンなら、層を分厚くして、カチコチになるまでたくさんの糸を使って膨らんだ感じになるものが本来の刺繍とよばれるもの。

また、手縫いなら枠を張って、そこへ多重の糸でカラフルな色の組み合わせで針を刺していきます。

けれども今回は、いたってシンプルで「我流」です。

職業用ミシンで直線だけでシンプルに行う刺繍をしてみました。

刺繍のテクニックは持っていませんので、普段のミシン使いのみの技術そのままで行います。

刺繍のデザインは、うさぎさんのいる風景画を可愛らしく考えた

この際好きな場面を風景画にしていこう、そのように思いました。

特に下書きとか線を付けたりせず、突然浮かんだ風景そのままをミシン縫いで描いていきます。

ただし、やるからには綺麗な始末にします。

糸は、玉結び/玉止めの端っこ部分をすべてすっきりと裏側に隠します。

ではまずは、木からスタート。

木の幹。外側は茶色の糸、幹の部分はベージュ色。
木の葉の部分。アフロヘアーみたいにまあるく。
うさぎの顔。ぷっくりかわいいうさぎをイメージします。
うさぎがくつろいでいる様子を表現。
お花を刺繍します。
完成です。うさぎさんの目は黒糸なので目立ちませんが多重に1針目ずつの返し縫いで頑張りました(^_^;)。

まるで即興演奏のような「即興刺繍」を終えての感想

刺繍は、一流ブランドが行っても、どこかおぼこさが出るものです。

私の場合も思いっきり子供っぽくなりました。

風景画だからこうなりがちなのもありますけれど(^_^;)。

今までやってもみなかっとことをやり終えた不思議な気持ちがありました。

思ったより出来上がってしまうものだと。

ルールや縛りがないので自由だったからこそできたことだと思います。

ブレイクタイムに肩ひじ張らずにやった作業の中から何かを得たのかもしれません。

良い体験でした(^-^)。

一度やってみてください、完成すると何か特別な気持ちが味わえます。

あとがき

直線ミシンだと、線が細いので刺繍の立体感は出にくいですね、当然です。

けれど、普段の、カーブ縫い、角のステッチなどの訓練が活かされる場面でもありました。

いつもやっている作業や行動をふとした時に違った形で新しい何かを取り入れてみることでその後の元の作業の発展になるヒントが得られるかもしれません。

極端な例ではございましたが、新しいアイデアにお役に立てればと思います。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

おしゃれな生地は品質表示に表れる、複雑な記載の品質表示から読み解く素材の織り込みのリアルな構造【197】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

好むマルチカラージャガード。

洋服でも、ハンドメイドバッグ製作の材料である生地チョイスにもたくさん取り入れています。

じっと眺めてしまうようなうっとりする美しさは、その織り込まれた複雑な糸のミックスです。

今回は、このような美しく生地が出来上がるためのその「混率」に焦点を当てました。

混率というのは、「織り込まれたその生地に登場してくる糸の種類と材質の分量配分」ということになります。

このたびは、ジャガードについて、比較的単純な構造の生地例から順にご紹介してまいります。

最後の方になると高級で美しい素材であるがゆえに、複雑な構造に至ります。

じーっと生地をアップで見つめるような視点でお送りしたいと思います。

そして、複雑であっても品質表示と照らし合わせながらその表示の理解の仕方などを今後のお洋服の品質表示などを見る際にも是非お役立ていただければと思っております。

単純な混率

ジャカード織であっても一番シンプルなのは2色程の糸で折り込まれて柄を作っているもの。

単純な綿糸だけで折り込まれた市松ジャガード。おそらく同じ種類の2色の糸かと思われます。

たまたま均等配分の市松柄であることで、表示も単純。

2色に分かれた同じ綿/100%の糸を使って柄を出したこの生地を綿/100%とだけ表現したということになります。

法廷表示としてこの表示の仕方が通過するということになります。

表現はポリエステル/100%とだけシンプルなものですが、基布の糸と柄の糸の種類が全く違います。

2種がたまたま同じポリエステル/100%なのだと判断できます。

この表示は少し親切味に欠けるかなと私は思いました。

「基布:ポリエステル/100%、柄:ポリエステル/100%」と書いてあったら、「うん、うん」と納得できませんか。

ということで、次のような分かりやすい表示がされていることが生地購入者にとってはありがたいということがあります↓。

分かりやすい混率(分離表示)

「消費者庁」様のHPで説明がありますが、各部位別に混率を表す方法です。

このような表示の仕方は、見かけのイメージにぴったり合致して分かりやすいです。

「生地:ポリエステル/100%、柄:ナイロン/100%」の文字を見て、この柄の薄グレーの部分がポリエステル/100%の糸1色でできている、柄の薔薇の花の黒色のつるりとした素材は、ナイロン/100%の糸で柄織りされたものだと理解できます。

ただ、この生地は2種類しか糸が使われていないからこそぱっと見と等しい表現の仕方が可能であったとも言えるのかもしれません。

次からの表示の仕方は、織りこみ、編み込みがより複雑になり、小さな品質表示の枠に収まらなくなるようなミックスタイプの生地の場合になります↓。

複雑な混率(全体表示)

こちらも、「消費者庁」様のHPを参考にさせていただきましたが、「全体表示」は、品質表示に最も多く見かける表現の仕方であると思います。

「いくつかの複数の混率から成り立つ表現を、<質量>の割合で表す方法」とのことです。

全体表示の方法:やや見かけとイメージがつかみにくいです。どうしても面積で考えがちですから。。

ぱっと見、1種の糸だけでできているようにも見えますが、濃淡がありますので、「糸の種類の違いからそのもやもやな美しい感じが出来上がった構造である」という見方をしてみました。

引き続き、こちらも全体表示。

ポリエステルは今まで見てきた生地の特徴から、ツヤがあるかと思います。

テンセルは、色がくすんだようになっていて、さらさらした手触り。

こんなところから柄のどの部分の糸がテンセルやポリエステルなのかということが比較的分かりやすい濃淡ある大花柄です。

分かりにくい全体表示例:幾何柄のブルー系のジャカード織の生地です。

どの辺りがビスコース、どの辺りがポリエステルってなかなかわからないでしょう(^_^;)。

ビスコースとポリエステルのコンビは両方共ツヤのある糸なので、とてもゴージャスになるのですが、ビスコースとポリエステルの違いなど見た目でちっとも分かりません。

そして、これを「分離表示」しようとするとこのような幾何柄の複雑な柄の配置のどこの事を差しているのかさえ表現しにくいものです。

そうすると、おのずと、「全体表示」となるのだと解釈します。

ところで、こんな、全体表示の生地がありました↓。

あくまで予想なのですが、おそらく背景部分の白が綿/100%で、柄の黒の部分が絹/100%。

そうするとこの全体表示の仕方はイメージがわきにくいですね。

前述の薔薇のフロッキーと全く同じ構造の2種の糸が2パーツの柄になっているというもの。

お国柄とも言うのでしょうか、イタリア製と日本製とで表示の仕方が違うという点も興味深いですね。

「パッと見の分かりやすさに重点を置く」のか、「元の原材料である糸に重点を置く」のかで「全体表示」or「分離表示」が決まるのが1つ。

そして、表現し切れる範囲を超えた複雑すぎる多種の糸がミックスされた生地は「全体表示」にせざるを得ないと言えます。

結局はユーザーが分かりやすいかどうかであることを考えると、私としては、「分離表示」で示された日本製のフロッキーの生地に示されたような表示の仕方が結果的に「親切な表示の仕方」だと解釈します。

が、そう単純な生地ばかり出ないのも現実なのです。

イタリア製に多く見られる混率は、美しいがゆえに表現し切れない複雑さを秘めていると理解できます。

品質表示が複雑な生地=こったお品と言って良いでしょう。

これも品質表示の奥深さです。

あとがき

今回は、生地の混率にスポットを当ててみました。

生地の混率をじっくりと見るのは、事業をしている人が大半、もしくはアレルギーを気にする方だと思います。

品質表示をじっくり見るということは、その素材を選ぶかどうかの厳しいジャッジのためにはの重要です。

素材を大切にしながらできることとして、いただいた生地の混率情報をきちんと記録し、必ず製造品が完成した暁には購入していただくお客様に伝えていくことです。

作り手の役割として、細かな知る限りの情報を先端のユーザーとなる人へお届けしつくしていくことです。

そうした中で、お客様が混率に興味を持ち、自分で調べたり素材に興味を持っていくきっかけになったりして行き渡る明るいその先が見込まれます。

時には、このような情報をクリアに伝達してくれる製造者に対しても「信用/信頼」が生まれるということも。。

山田絵美
書き手:ピクチャレスク

ホットケーキミックスは不必要、小腹がすいた時に簡単に自作できる余った卵を利用した厚めクレープ【196】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

夜御飯を食べたのに、そこから数時間すると何か食べたくなる経験ありますね。

とくに10代の学生の頃は夜の9:00頃になるとお腹がすいてトーストなんかを食べてしまっていたものでした。

時々、こんな風に小腹がすく時があります。

ただ、コンビニへ何かを買いに走るにも夜はあまりお勧めしません。

ということで、冷蔵庫にある基本的な材料だけで作れるおやつをご紹介です。

名前が分からないのですが、触感はホットケーキとクレープの間。

どちらかというとクレープ寄りなモチモチした感じになるので、「厚めのクレープ」とでも名付けましょう。

あくまでも単純ですぐに作れるというところがポイントです。

手の込んだお料理との差別化です。

<材料>

・小麦粉:大さじ山盛り2

・卵:1個

・牛乳:50-100cc

・砂糖:大1

これだけを混ぜて、タネを作ります。

そして、四角い卵焼き器で焼くだけ。

丸い中華鍋でもとにかく鉄であれば形は問いません。

焼く時は、お好み焼き同様ほぼほったらかしです。

焦げ目が黒く付き過ぎないよう、火加減は弱火寄りでしっとりと。。

ひっくり返しやすくなった時が返し時。

両サイドから2つのフライ返しがやりやすいですね。

こんな正方形の卵焼き器は便利。今回のお菓子の他に、餃子を焼くにも使っています。

焼く前の濡れふきんに「ジューッ」は、必要なので、動画内でもご紹介しています。

出来上がりはこちら↓。

カットしてくるくる丸めてようじをさしました。ちょっとしたおもてなしにもなりそう。。

あとがき

ほぼ卵焼きの延長とも言えるかもしれません(^_^;)。

こうして、余ったものを有効に活用したレシピは自分の案こそが最も現実的。

最初に作るものを決めて材料を購入する張り切ったお料理も良いですが、冷蔵庫の残りの野菜などをいかにして使い切るかを目標にした逆の考え方もお料理なのです。

作ったお料理も完成品をお写真に1枚おさめ、インスタグラムなどのSNSへ投稿されることをお勧めします。

お料理というのは、商業的な意図を感じず誰にでも親しみやすく見ていただける写真です。

せっかく作ったのだから食べてしまって消えゆく前に1枚だけの写真で良いのです。

SNSを見て下さる人が思わずコメントしたくなるのが食べ物関係だということも実感しています。

お料理にはそんな力の入らない敷居の低さがコミュニケーションツールとして一役買うと思っています。

厚手のごわごわした生地は丈夫なイメージながら縫えないことも。。ミシンの限界を現実的に考えたゴブランと相性の良いデザインの考案【195】

まえがき

こんにちは。picturesque(ピクチャレスク)です。

今回生地の整理整頓を行いました。

時々こうして生地のストックを確認しながら今後の製作を思い浮かべる機会を設けています。

やはり、時を経て考え方も変わるもの。購入時のイメージと現在のイメージとは変化していることも多いです。

面白いのが、表地と考えていた生地が裏地になることも後の考え方の移り変わりで起こってきます。

特に厚手の生地が無意識に敬遠したのか、たくさん残っていたことに驚きました。

厚手の中でもトップクラスのゴブラン生地などはどんなバッグだとスムーズに作れるのかを、過去の重なりによるミシンが通らなかった失敗体験などを交えながらお話してまいります。

気が付いたら残っていたのが厚手の生地だったことの意味

残っている生地の中にある傾向が見られました。

手の込んだバッグを作るのに夢中なところがあって、重なり部分が多くなり、そういった難関部分にもミシンが通りやすい薄手の生地を無意識に先に使っているようでした。

残っている生地の中には、手を付けていないツイード、ゴブラン織りなどがごろごろしていました。

これらは人気のあるとても魅力的な生地であることも間違いなく、何とか活かしていきたいものです。

左上から、ゴブラン織り、ニットの幾何柄ボーダー、ファンシーツイード、モール。。と厚手が勢ぞろい。

これらを、厚手の生地であっても比較的作りやすいデザインでリュックにもなる仕様で1点考えよう、そう決めました。

それも難しい場合は、一重仕立てで作ることも考えていきます。

厚手生地でも作れそうだと考えた裏地付きの入り口が完全密閉されたデザイン

ポイントは、リュックにもなるということと、入り口の口布をフルに本体と縫い付け完全密閉すること。

厚手なので、この口布の縫い付けが一番ミシンのパワーが問われるネックの部分だと思っています。

リュックにするとなると視界から大きく遠ざかるので、セキュリティー性が重要になるからです。

ここを縫いやすいように厚みを軽減する工夫を徹底的にしました。

ここからが、後に当ブログ記事を手直しして付け加えた分。

その後上のデザインに沿ったリュックを製作しました↓。

上のイメージのイラストに結構忠実です。
インテリアの椅子カバーなどの生地ですので、厚みがあり硬いです。スペイン製の綿/100%。
完全密閉が実現。口布を比較的薄手のちりめんでバランスを取りましたので縫えました。

黄色みのコントラストが綺麗です。内部は原色のマルチカラーのストライプのちりめん生地です。

生地が厚すぎて失敗した過去のハンドメイドバッグ

欲を出してしまい、裏地付きにしてして、なんら他の生地と区別も付けずゴブラン生地で作ろうと進めてしまった過去。

2つのバッグでそういった経験をしましたが、2点共に成功とは言えませんでした。

いずれもごわついた厚みや硬さが原因です。

ミニボストンバッグ(失敗):底の口布の重なりが糸が飛んでしまい完全に縫えず。

せっかくここまでほぼ完成の手前まで来たのにもかかわらず、最後の最後の段階で失敗しました。

ミニ巾着バッグ(失敗):ごわつき過ぎて綺麗に巾着が閉まらず。

こうして、過去の失敗作から思うのは、ゴブランが裏地付きの場合は二つ折りまでが限界。

三つ折り以上は、よほどの箇所に限定する仕様にする必要があります。

また、キューッとしぼるような巾着などはゴブランは向かない、角ばったトートバッグのような動きのない複雑なラインが少ないいバッグが向いていることなどが失敗作から得た学びです。

あとがき

動画の中でもゴブラン以外の毛羽立った生地は、意外と厚みがありミシンの縫いに影響があります。

何度かほどいてやり直したこともありますが、やはり限界もあります。

職業用ミシンはパワーがありますので、「硬い生地」でも厚みがそれほどなければうまく縫えます。

問題は「厚みのある生地」ということになりますね。

当然厚みもあり硬い生地は難しく、「ヘビーオンスデニム(25oz程のもの)」なども仕様に限度と工夫を設けることで何とか作っていくということをよく考える必要があります。

ただ、デニムも専用のミシンを購入せねばならないかというと、職業用ミシンの範囲内で十分に作っていくことはできます。

他の普通地と大きく違うことで、糸調子なども大きく変わってきます。

このように、生地を見て糸調子や仕様がイメージできるとどんな素材が来ても「どんと来い」という感じで幅広くいろいろな素材を取り扱えるようになるかと思います。

ご検討を祈ります、何か糸調子などでお困りの際にば、<糸調子>とタイトルにあるブログなりYouTube動画のタイトルの<糸調子>のキーワードから解決の糸口を見つけてみて下さいませ(^-^)。